「出た時にやれる自信もありますし。5分あれば仕事ができると思ってるので。少ないチャンスでも、そのチャンスを待つような日常を過ごしていきたいと思ってます」/DF柴田翔太郎


 

10月7日、明治大八幡山グラウンドでは関東大学サッカーリーグ新人戦準々決勝が行われ、明治大と城西大が対戦。

明治大は川崎フロンターレU-18出身、DF柴田翔太郎(2年)が右SBとして先発しました。

 

柴田翔太郎選手

 

試合は、前半は城西大が距離感良く中央と両サイドを使い、エリア近くでプレーする時間をつくる展開に。

前半17分には、エリア内で明治大にファールがあり、得たPKを城西大の春日龍二が決め、0-1。城西大が先制します。

 

0-1。城西大が先制

 

 

追いかける展開となった明治大は、20分には、エリア外右でフリーキックを得ると半場朔人が直接狙ったシュートは枠をとらえますが、城西大のGK清水飛来がセーブ。

さらに右サイドで柴田、羽山倖生、半場がかかわり、高い位置でプレーする時間をつくり、柴田がエリア外右へ持ち込んで折り返すなど、エリア近くに迫るものの、なかなか決定的なシュートを打つことはできず。

一方の城西大も長いボールも交え、距離感よくボールを動かし、明治大の陣内でプレーする時間をつくっていくと、30分過ぎには明治大は退場者が出て10人での戦いを強いられることに。

前半は0-1。城西大がリードしてタイムアップ。

 

 

後半、明治大は、前線の羽山、庄司啓太郎、半場が高い位置で強さを見せ、エリア近くでプレーする時間をつくっていきます。

すると4分には、右サイドで柴田から受けた南稜大のクロスを遠いサイドで庄司が折り返し。正面でおさめた羽山の落としから半場がシュートを打つとこれが決まり、1-1に。

 

1-1に

 

9分には左サイドでのスローインの流れからエリア外左、川本大善のパスに羽山が正面へ。ターンから羽山が放ったシュートが決まり、2-1。
明治大が勝ち越し。

 

2-1。明治大が勝ち越し

 

追いかける展開となった城西大は、再び両サイドと中央をうまく使いながら、明治大のエリア近くでプレーする時間をつくり、11分にはパス回しからエリア外正面で新井太陽が枠をとらえたミドルシュートを打つもGK金沢楓がセーブ。

さらに人数をかけ、城西大がエリア前でプレーする時間をつくり、15分には左クロスから最後は青木彬朗が決めて、2-2。城西大が追いつきます。

 

その後も城西大がボールを握る時間が続きますが、それに対し、明治大はよく体を張り、決定的なシュートは打たせずに対応。柴田もクロスやシュートに対して、体を何度も張り、ブロック。

明治大は人数が1人少ない中でも庄司や川本が相手陣内で粘り強くキープするなど、守りに入るのではなく、チャンスをつくろうとプレー。

34分には途中出場の11山端寧生が城西大のファールを誘い、左サイドでのフリーキックに。
キッカー、柴田が遠いサイドに入れるとセカンドボールを拾った明治大は、川本がエリア右へ進入。シュートはサイドネットを叩き、枠をとらえることはできませんでしたが、チャンスをつくっていきます。

さらに37分には左サイドからのパスに、うまく正面へ入り込んだ半場がシュート。ここはGK清水がセーブ。

左コーナーキックを得た明治大。キッカー、柴田が右足で入れるとゴールへ直接決まり、3-2。勝ち越しのゴールは明治大に入ります。

 

柴田翔太郎選手

 

柴田翔太郎選手が決めて3-2に

 

 

再び追う展開となった城西大は、41分には右サイドからのパスに、桑原理統ナーテが正面右へ入り込むも、GK金沢がセーブ。さらに城西大が再び明治大の陣内でプレーする時間をつくるなか、粘り強く人数をかけプレーしていきます。

試合はタイムアップとなり、3-2。数的不利にも下を向くことのなかった明治大が勝利し、準決勝へ駒を進めました。

 

試合後に柴田翔太郎に話を聞きました。

 

 

 

柴田翔太郎選手

 

○試合を振り返ってどうですか?

明治としては、ここまで難しい試合にする必要はなかったというか。
やっぱり勝つことができたっていうのは、大きかったですけど。
こんなゲームをしているようではまだまだ課題だらけだと思うので。自分を含めてもっともっと、楽に試合を進めなければいけないなというのが率直な思いです。

 

○前半は城西大に、やりたいサッカーをされてしまったのかなという感じがしたんですけど、その原因は?

そうですね。やっぱりこの新人戦チームはここ数試合、立ち上がりが良くない中で、自分たちは明治として、どのカテゴリーも前に矢印が向いた時が一番脅威だと思うので、相手からしたら。

そういうサッカーをしたい中でちょっと受け身になってしまって、なかなかプレスの掛け方もハマらずに、守備で自分たちがやりたいこともできずに、1人少ない状況になってしまったので、前半としては全然明治としては、評価できるものではなかったかなというふうに思ってます。

 

○後半はどういうふうに臨みました?

まず10人でしたし、リスクを負わずに、前にストロングのある選手が多いですし。前に、前に行くのが武器の選手が多いので。

シンプルに、そこを。中盤を経由するんじゃなくそこを省略して。シンプルに裏返して自分たちが前向きから守備で入ろうっていう。

本当にシンプルを選択して、前へ前へ、相手陣地でっていうのを徹底して一つの矢印に向かってやれたのが、後半全員の目がそろって、いい戦い方になったかなって思ってます。

 

○自分のプレーについては今日はどうでしたか?

ここのレベルだともっともっと圧倒しなきゃいけないと思いますし。全然納得できてなかったので、個人としては。

関東リーグ、3試合出番がない中で、こういうところが自分が使われない原因だと思うので、もっともっとやれることを増やしていかなきゃいけないなというふうに思ってます。

 

○ゴールはコーナー、直接でしたけど、あれは狙い通りですか?

キックの感触的にはアップの時から悪くはなかったので。

キーパーの頭を越えて。今日はセンターバックに4番の阿部(阿部慎太朗)って選手が入って。

彼は高さもありますし、叩ける選手なので、ラフにキーパーを越えたら、「叩いてくれるかな」っていう意図があったんですけど。

結構風にも乗りましたし、キーパーに向かっていくボールを蹴れば何かが起こるかなっていうのは思っていたので。

それがいい形でキーパーの頭を越えて、吸い込まれたので。キックのところは武器ですし、そこでひとつ結果を残せたっていうのは、ポジティブに捉えたいなというふうに思ってます。

 

○明治としては後半戦、2勝1敗。結果についてはどう受け止めていますか?

前期なかなか思うようなゲームができなかった中で、トップもそうですけど、よりシンプルに前に前にっていう矢印が。前に向いた時が一番明治として脅威を発揮すると思うので。

やれることをシンプルに、明確にそろえられていることが、この結果につながってると思いますし。

ただ個人としては、出番をもらえていないので。

思うところはありますし、矢印を外に向けたくなる時もありますけど。やっぱりここが一つ自分が上にいけるというか、成長できるチャンスだと思ってるので。

出た時にやれる自信もありますし、その出番を待って。自分は、もう5分あれば仕事ができると思ってるので。

少ないチャンスでも、そのチャンスを待つような日常を過ごしていきたいなというふうに思ってます。

 

 

○最初(第12節)が中央大、次(第13節)が日大で、フロンターレU-18の選手が多かったと思うんですけど、どうでした?

オガジョー(尾川丈、中央大)だったり、幹都(矢越幹都、日本大)が試合が終わった後に「何で出ないんだ」って言ってきましたし。

個人としても、やっぱり彼らの前でもう1回バチバチやりたかったですし。

中大はちょうどマッチアップするなら恭平(岡野一恭平)なので。

前期(第7節、明治大が3-0で勝利)が結構彼に何もやらせなかったっていうところがあったので。

いいイメージを持ってましたけど。やっぱりサッカー選手としてピッチに立てなかったら、価値を発揮できないと思うので。

まだゲームが後期続いていくので。必ず自分が必要になる時が来ると信じてますし。何か雰囲気を変えられる選手だと思ってるので。

そこに向けてやっていきたいというふうに思ってます。

 

○ちなみに城西大は中西君(FW中西大晴、2年、フロンターレU-15→仙台育英)がいますけど、今日はいませんでしたね。

やりたかったですね、対戦。
多分ポジション的にもマッチアップになるような選手だったと思うので。

パンチのあるシュートっていうのは、彼は持っていると思うので、やりたかったところはあります。

 

○新人戦、次は28日の予定で(準決勝は10月28日)。フロンターレのサポーターの方もたぶん見に行きたいのかなと思うんですけど、どうでしょう?

本当に、関東リーグも、自分が出番がない中でも、やっぱり自分に声をかけてくれるサポーターの方が多いですし。足を運んでくれる人が多いので。

フロンターレのエンブレムを背負った方がいるとやっぱり目に入りますし。「やらなきゃいけないな」っていう思いにさせてくれるので。
本当にありがたい思いでしかないですし、早くピッチで結果を残したいっていうふうに思っているので。

何回も言いますけど、自分が後期結果を残せるように、自分らしいプレーを見てもらうことが一番だと思うので。

必ず後期、結果を残すゲームっていうのを、自分自身つくり出すので、それまで見に来てほしいなというふうに思ってます。

 

○今プレミアでは、フロンターレU-18は厳しい状況にあります。個人的に期待している選手はいますか?

 

そうですね。やっぱり結構思い入れがあるというか。話してたりとか仲良くして接していた選手が多いですし。

カツ(木下勝正)と寧生(廣瀬寧生)と尋斗(小川尋斗)。

やっぱり中心になるような選手だと思いますし。U-21リーグ(U-21 Jリーグ)もあって、そっちに行きながらっていう、難しい戦い方をしていると思うんですけど。

やっぱり最後チームが苦しい時に、3年で中心になっている選手の背中を、必ず下の選手は見ると思うので。

自分たちが1年のころは、ゼキさん(大関友翔)だったり、ナガネさん(松長根悠仁)だったり、高井君(高井幸大)だったり。姿を見て、僕たちは育ったので。

やっぱり苦しい時にそういう背中で、戦える選手たちが、やっぱりチームにもう一個、二個士気を上げてくれると思うので。

苦しい戦いが続いていると思いますし、降格、残留っていうのがちらつきながらの戦い方だと思うんですけど。

やっぱり彼らに言いたいのは、そういうちょっと現実的なサッカーを選んじゃうかもしれないんですけど。

やっぱり最後フロンターレでやっていた、アカデミーでやったサッカーっていうのを信じて思い切ってやってほしいなと思いますし。

彼らの良さっていうのはやっぱりボールを大事にして。楽しそうにやるのがフロンターレの良さだと思うので。

それを思い切り自分たちを信じて。迷いもあると思いますけど、信じてやっていけば多分、いい方向に転がってくると思うので。

その中で下級生を伸び伸びやらせてあげられるように。そういう3年の選手が背中で見せてあげれば、最後勝ち点を拾えると思うので。

必ず残れるチームであると思うので。思い切ってやってほしいなっていうふうに思います。

 

 

○改めてフロンターレのサポーターにメッセージをお願いします。

本当に毎回言うんですけど、毎回あたたかいメッセージをいただいて。大学選抜に行った時も、SNSとかであたたかいメッセージをいただいたので。

本当にうれしかったですし、やっぱりJで自分が一番好きなクラブであるっていうのは変わりないので。

今、フロンターレ、勝ってますし、いい状態であると思うので。

「そこに自分がどう入っていくのか」っていうのが自分のこの4年間で課された課題だと思うので。

そこを目指して、明治の日々を一個一個頑張って。

そこを見すぎずに、まずは試合に出ないと始まらないので。
地道に一歩ずつやっていきたいなというふうに思ってます。

 

 

 

 

◇

関東大学サッカーリーグ1部の前半戦は全11試合に出場。第3節から第11節まではすべてに先発し出場時間を伸ばしていた柴田翔太郎。

後半戦のはじめの3試合、第12節から第14節はメンバー入りはしているものの、出場機会はなし。

それでも、自分の力が必要とされるときは必ず来る。その中で結果を残せるように。日々を送っていると話してくれました。

 

この日も最後にその右足から決勝点を生みだした柴田翔太郎。

その武器は確かなもの。改めて、そう感じさせられました。

関東大学サッカーリーグ新人戦、そして関東大学サッカーリーグ1部でここからどんな結果を積み重ねていくのか。とても楽しみにしています。

 

 

(文中敬称略)

 

 

◇以下の写真は関東大学サッカーリーグ新人戦、明治大 vs 城西大から

 

柴田翔太郎選手

 

 

 

 

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