12月31日、Uvance とどろきスタジアム by Fujitsu で行われた全国高校サッカー選手権大会2回戦、帝京と対戦した金沢学院大附。フロンターレU-15出身のGK石山アレックスが1回戦に続いて先発し、等々力のピッチでプレー。U-15時代のチームメートであるDF田所莉旺との同期対決ともなりました。
試合は、帝京が5-0で勝利。金沢学院大附は、ここで大会を去ることになりました。
試合後に石山アレックスから話を聞きました。
〇残念ながら敗退となってしまいましたけど、今思うところは?
年末にここに連れて来てくれたチームメートに感謝したいです。スタッフとか。
〇自分の思い描いていたようなプレーはなかなかできなかったと思う。最後はどんな話をしたんですか?
(監督からは)『誰も入りたくないようなチームに来てくれたありがとう』って。J下部とかから。「このチームをつくってくれて、ゼロから1にしてくれて。感謝したい』って話をまずはしててくれて。『1,2年生はここからレベルを上げていってくれ、』ていう話をされました。
〇ゼロから1にしたというのは、歴史を動かしたということだと思う。それについてはどう思いますか?
そうですね。無名の高校がここまで来れたというのは歴史的なことだと思いますし。そこに自分も加われて、本当に幸せだなと思います
〇この等々力でプレーできたことに特別な感慨があったんじゃないでしょうか?
自分にとって昔見てきた場所で、プレーしたこともあるし。そこでできたのもうれしかったですし。もっといいプレーをして、もっと見せたかったんですけど。
まだまだ自分には早かったと思います。
〇今日のゲームでいうと、帝京はどうでした?
自分たちが決めきるところを決めきっていれば、全然戦えた相手かなって思っているんですけど。試合のあやの部分で、自分たちが連続失点してしまったりとか。そこのあやの部分で、連続失点してしまったことがって思います。
〇この結果を踏まえて、自分自身でこういった部分をのばさないといけないというものもあると思うんですけど、それについてはいかがでしょうか?
まだまだ自分にチームを引っ張る力というか、自分の声でまとめる力というのがなくて。そういう部分でもっと来年は自分がチームを引っ張って。この金沢学院をこの選手権に持ってきて。まずは今回勝つことのできなかった2回戦を来年は突破したいと思います。
〇U-15時代のチームメートもけっこう来ていて、さっきも香取武君と会ったりして「アレックス、成長したな」っていうような話もしていたんですけど、そういったかつての仲間たちに自分が成長した姿を見せられた。そんな手ごたえってあったりしますか?
この舞台で自分のプレーを。発揮できたとは思いますし。それをできたのも彼ら(チームメート)のおかげなので。自分はもっとプレーで、返したかったですけど。
ふがいないです。
〇今日は田所君と同じピッチに立ちましたけど、それについて思うところはありますか?
特に意識はしていなかったですけど。やっぱりロングボールとかパスの質。光るものがあったと思いますし。まだまだ超えられない壁だなって思いました。
〇改めて、等々力でプレーできたことは大きかったと思うんですけど、また来年も帰ってこれる可能性もある。またプレーをしたいという気持ちもありますか?
もちろんまたここでプレーしたいっていう気持ちはありますし。まだまだ自分は足りないので。また1年間出し切って。また等々力でいい姿を見せられるように。戻ってきたいと思います。
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「もっといいプレーを見せたかった」「まだまだ、自分は足りない」。悔しい思いをして、大会を去ることになった石山アレックス。それでも、初めて臨む全国高校サッカー選手権大会で、見事なパスサッカーを披露。石山自身も、チームに選手権での初勝利を呼び込むPKストップを見せたことなどは、けっして色あせることのないものだと思います。
等々力という、フロンターレのアカデミーの選手として目指した舞台で味わった悔しさ。それを糧に、どんなGKになっていくのか。チームにどんな結果をもたらすのか。とても楽しみにしています。また、大きな舞台でそのプレーを見ることができますように。これからも応援しています。
(文中敬称略)
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