「等々力だったので。『やってやろう』っていう想いが強かった」/ DF田所莉旺


12月31日、Uvance とどろきスタジアム by Fujitsu で行われた全国高校サッカー選手権大会2回戦。2024年の等々力での最後の試合ともなった第2試合は、帝京と金沢学院大附が対戦。帝京はU-18の1年生のときまでフロンターレのアカデミーで育ったDF田所莉旺が先発。金沢学院大附のGK石山アレックスとはU-15の同期対決となりました。

試合は、帝京が5-0で勝利。田所はCBのコンビを組むDF畑中叶空らとラインを高く保ってオフサイドを何度も取るなどし、チームメートたちとうまく連係を取りながら、チームの勝利に貢献しました。

試合後に田所莉旺に話を聞きました。

 

 

2022年のプレミアリーグEAST第2節、等々力でプレーする田所莉旺選手

 

〇改めて今日は手ごたえの多い部分があった試合なんじゃないかと思うんですけど。どうですか?

そうですね。やっぱり等々力で本当にやれるっていうことに、喜びを感じましたし。本当に知り合いが多く見に来てくれていたので。

自分としてもやってやろうっていう思いがあったので。そのなかで横断幕があったりとか、フロンターレのサポーターのあたたかさというか。

「やめた自分を受け入れてくれる」というのも、感じながらプレーできましたし。自分として、良かったのかなと思います。

〇今日はだいぶオフサイドを取っていて。強気のハイラインがだいぶ効いていたんじゃないかと思うんですけど。それについてはどうですか?

そうですね。やっぱり守備陣の高さというのも、FWの寄せがないとできないことなので。前線の選手のハードワークにも感謝したいですし。

そのあたり、ディフェンスライン4枚が意思疎通をしながら、ライン調整して、やっぱりいかにそこでオフサイドを取れるかっていうところができていたので、それは良かったのかなと思います。

〇初戦はだいぶ、相手の仕掛けに対して苦しんでいた部分もあったと思うんですけど、今日はそのあたり、緊張もなくうまくできていたような感じがするんですけど。

等々力だったので。「やってやろう」っていう想いが強かったので。初戦は硬さがどうしても見られた中で、今日はどうしてもやられるシーンは見せたくはなかったので。試合前から気持ちが違ったのかなというふうに思います。

〇等々力のピッチ、1年生のプレミアのとき以来とかですよね。入ってみて、どうでした?

たぶん流経のプレミアの2節の時に。 

〇途中からですよね。

あれが最後だったんですけど。やっぱりこう「いいな」っていうか。ピッチが、トラックがあっても一体感がある感じとか。「やっぱり等々力っていいな」っていうのはありました。

〇じゃあ次もできるのは楽しみ?

やっぱりあと2回。絶対等々力でやりたいですし。等々力だけではなく、国立にもチームとして戻りたいっていうのもあるので。

あと2回自分の持っている力を、この等々力の舞台で発揮したいなって思います。

〇アレックス君とは話をしました?

そうですね。試合前に握手をして。「よろしくね」ということを話して。ストレッチもあって、試合後は話せていないんですけど。

ここで対戦したのは最後の小6のときの。

〇松村杯?

多分そうですね。自分が点を取って、優勝したのがたぶん最後だと思うので。

その再会が、チームメートを経て、違うチームになって、ここで再会できたっていうのが、感慨深かったかなって思います。

〇坂本君(坂本錠、長崎総科大附)は残念ながら負けちゃいましたけど。連絡とかは取りました?

そうですね。錠、敗退しちゃったので。「お疲れ」っていうところと。「帰省するのか?」っていう話で。

「帰省したらご飯に行こう」というような話はしました。

〇ほかのユースの子たちからは連絡とか来たりしました?

児玉とか八田とかには会って。「頑張ってね」って言われたので。「アレックスから点とれるように頑張るよ」って話して。次やるときは点とりたい、と思います。

〇次に向けて、意気込みを教えてもらってもいいですか?

相手は明秀日立で力のある相手だと思いますし。やっぱり自分は等々力がホームだと思っているので。

そこで力発揮して。絶対勝って、次につなぎたいなって思います。

〇また、サポーターの方にメッセージをいただいてもいいですか?

等々力でプレーできるっていうことで、今日もそうですけど、たくさんの方が応援してくださっているのが本当に力になっているので。

横断幕ひとつもそうですけど。自分があこがれてきた舞台でプレーできる機会でもあるので。それを続けて、応援に来てもらえたらなって思います。

 

2022年のプレミアリーグEAST第2節以来の等々力でのプレーとなった田所莉旺。

「やっぱり、いいなって思います」。そう口にする表情からは、フロンターレU-12時代から目指し、ピッチにも立った等々力で、プレーすることがどんなに楽しいものであったか。どんなに特別なものだったか。伝わってくるものがありました。

 

1月2日、また立つ等々力で、さまざまな人々の想いも力に変えながら、どんなプレーを見せるのか。とても楽しみにしています。

 

(文中敬称略)

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