7月22日は、JR五日市線武蔵引田駅から徒歩10分ほどの亜細亜大学日の出キャンパスサッカー場へ。前の試合で三菱養和SC巣鴨ジュニアユースと0ー0で引き分けた川崎フロンターレU-13はこの日、クマガヤSCとの関東ユース(U-13)サッカーリーグに臨みました。
【川崎フロンターレU-13 関東ユース(U-13)サッカーリーグ vs クマガヤSC】
7月22日(土)午後1時キックオフ 亜細亜大学日の出キャンパスサッカー場 晴れ 30分ハーフ
フロンターレの先発は、GK16福田開人、DFは右から11山下陽生、5高井幸大、3松長根悠仁、2オウイエ・ウイリアム、ボランチは8茅野直希、14大瀧螢、右MF13五木田季晋、左MF18吉年穣、トップ下4戸田将、FW9松尾凜久
遠くには山も見えるよい景色が印象的な亜細亜大学日の出キャンパスサッカー場。好天に恵まれ、いよいよ夏が本番へ向かっていることを思わせる暑さの中、試合は始まりました。
立ち上がり、前に人数をかけてクマガヤSCがフロンターレのゴールへ迫ってのスタート。クマガヤは長身でがっしりとした体格のFW36によくボールを集め、36から両サイドに展開して攻勢に。3分には36がエリア前に。左サイドの3へ展開しようとしますが、高井が足を伸ばしてパスはカット。フロンターレも高井の自陣からのフィードに、右サイドへ五木田が抜け出して、エリア右へマイナスのパスを出すと大瀧がダイレクトで合わせてシュート。しかし、これは枠はとらえられず。
マイボールにすると盛んに仕掛けてくる36に対しては高井がねばり強く対応し、フロンターレも次第にボールを持つことができるように。高井や松長根、福田に茅野や大瀧がかかわって後ろから組み立て。高井や松長根がラインを高く上げ、オウイエや山下が高い位置に張り出して時には2バックのような状態で積極的に前へ。松長根が左サイドの吉年へ縦パスを出すなど、打開を図っていきます。
クマガヤSCもボランチの9や14がよくセカンドボールを拾いコンパクトに。最終ラインから38が左サイドの裏を狙ってフィードを出すなど揺さぶりに。13分には右サイドへ36が抜け出しドリブルで仕掛けていきますが、オウイエがこれにねばり強く対応。しかし、15分クマガヤSCは切り替えよく右へ展開すると、右からのクロスに、エリア内左へうまくフリーで入り込んだFWの32が頭で合わせてゴールネットを揺らします。0-1。先制点はクマガヤSCへ。
フロンターレは、高井や松長根が開いて、間に茅野や大瀧が下り、福田が中央へパスを入れてさらに後ろから回そうとしていきますが、クマガヤSCも連動してプレスをかけて、なかなか前へ運べず。16分には左サイドからのフリーキック、14のボールがエリア内に。36がうまくボールをおさめてシュートを打つもこれはGK福田がしっかりキャッチ。直後には右SBの8が高い位置へ抜け出し、エリア右へ。クロスを上げようとするも大瀧がブロック。
給水タイムをはさんでも攻守の切り替えよく、クマガヤSCがさらに追加点を狙いに。19分には36からエリア左へパスが出ると32が仕掛けていきますが、これには高井がねばり強く対応。さらに高い位置でクマガヤSCがプレスをかけマイボールにすると、36がエリア左からドリブルで仕掛けていきますが、松長根がうまくカット。
フロンターレも21分には右サイドの相手陣内で五木田がボールを奪い、右へ展開すると戸田が抜け出しますが、クマガヤSCもしっかり守ってシュートには結びつけられず。
直後にはクマガヤSC、36から右へ展開。8が高い位置へ抜け出て、リターンを受けた右MFの17がエリア右へ。しかし、松長根がうまくボールをここでもカット。縦へパスを入れていき、攻撃に転じようとしますが、クマガヤSCに取り替えされてしまい、なかなか相手のエリアには迫れず。クマガヤSCは左へ展開して、左SBの16が高い位置へ。ここは五木田がよく寄せてエリアへは近づかせず。
26分にはフロンターレ。茅野から五木田と、縦へパスを入れ、エリア外左の戸田へつなぐと、戸田のパスに左サイド、吉年が抜け出し、吉年がドリブルで仕掛けて、エリア内へボールを入れると、松尾がこれに合わせるいい形をつくりますが、吉年がオフサイドに。
終盤にはクマガヤSCも36がエリア前に出たり、カウンターから左MFの3がエリア内へクロスを入れるなどしていきますが、福田がシュートをしっかりキャッチしたり、オウイエがエリア内によく戻ってクロスを跳ね返し、追加点は許さずにタイムアップ。前半は0-1。クマガヤSCがリードしてハーフタイムへ。
「取りに行こう! 取りに行こう!」「ラスト30分しっかり!」。フロンターレ、クマガヤSC双方がそう声を掛け合って始まった後半。フロンターレは立ち上がりから前に。戸田が右サイドへ展開し、五木田がエリア前に。ここはクマガヤSCのGK1が前に飛び出してクリア。しかし、スローインの流れからコーナーキックを得るなど、フロンターレはゴールへ迫っていきます。
クマガヤSCも3分にはコーナーキックをしのいだところからカウンターに。エリア左、36がボールを受けてシュートを放ちますが、福田が足で止める好守。追加点とはさせず。
フロンターレは、茅野や大瀧が中盤でよくパスを受け、前を向いて縦へパスを入れていき、右サイドの山下も機を見て高い位置へ。4分には山下が右サイドから仕掛けてエリア内へ。松尾が抜け出しますが、クマガヤSCもしっかり寄せてシュートには至らず。クマガヤもボールを奪ってから前によくボールが出て、直後には17が右サイドへ抜け出して仕掛けていきますが、フロンターレはオウイエがしっかりとした寄せ。エリアへは近づかせず。
6分にはフロンターレ、最終ラインの高井から右サイドの高い位置へフィード。山下がこれに抜け出して、エリア内へ仕掛けていき、最後は松尾へパスを出しますが、GK1が前に出るのが速く、シュートはGK1の正面に。クマガヤSCも直後には最終ラインからフィードが出て、右から17が仕掛けていくも、松長根がよくカバー。互いに好守でシュートには結びつかせない場面が続いていきます。
フロンターレは、ボールを失ってもフォローが速く、茅野がセカンドボールを拾うと前を向いて、縦パスを入れ、オウイエの左クロスへつなげるなど、攻守の切り替えの速さを見せていきます。11分には戸田から右へパスが出ると、山下が抜け出しエリア右へ。シュートはGK1が防いでゴールとはならず。
12分にはフロンターレは吉年に代わって20空閑俊汰が入り、右SB、山下が右MF、五木田が左MFに。直後には空閑が右サイドの高い位置へ。エリア内へ入れたボールはクマガヤSCに跳ね返されたものの、エリア外で拾った茅野からエリア左へ縦パスが通ると、これに抜け出したのは五木田。GKとの1対1を制して放ったシュートはゴールの中へ。1-1。攻守の切り替えの良さが実った見事な形でフロンターレが追いつきます。
直後にはクマガヤSCもボランチの14からのパスに36が抜け出してシュートに持ち込みますが、福田がしっかりキャッチ。
フロンターレは山下がよく右サイドの裏を突いて、さらに攻勢に。15分には山下がエリア右から仕掛けて、戸田へ。戸田がエリア内へ入れたボール、松尾と五木田が飛び込みますが、惜しくもさわることはできず。
この日2回目の給水タイム明け、クマガヤSCは前から連動してプレスをかけてマイボールに。右へ展開すると、8がエリア内へクロスを入れてきますが、松長根が落ち着いて頭でクリア。さらにセンターライン付近からのフリーキックからクマガヤSCはゴールを狙っていきますが、ここもフロンターレはしっかり跳ね返し、シュートにはつなげさせず。
フロンターレも21分には山田が右サイドへ抜け出し、戸田を経由してエリア右、松尾へ。松尾にクマガヤSCの選手が寄せて松尾は倒れるもののここはノーファール。ここからクマガヤSCは速攻に持ち込み、エリアへ迫るものの福田が前に出てシュートにはつなげさせず。福田は右サイドの山下へ精度の良いキックでつないで、ここでもフロンターレは攻守の切り替えの良さを表していきます。
フロンターレは、高井や松長根に大瀧や茅野がかかわって後ろから組み立て。両サイドが高い位置へ出てさらに攻勢に。高井のフィードに右サイドの空閑が抜け出し、リターンを受けた戸田がエリア右へ迫るなど、ゴールへ近づいていきます。24分には松尾に代わって15金山尚生がピッチへ。五木田がFWに入り、金山が左MFに。
25分にはオウイエの縦パスを中盤で茅野が受け、前を向いてエリア右へパスを出すと、山下が抜け出ますが、ここはGK1が枠右をとらえたシュートを弾き出す好セーブ。これに続いたフロンターレのコーナーキックをしのいだクマガヤSCはカウンターからゴールへ迫るものの、途中出場で右MFに入った11に対して空閑が寄せてシュートにはつなげさせず。
フロンターレはさらに各選手がよく前を向いて攻勢に。27分右サイドから前に出ると、戸田が右サイド、ドリブルで仕掛けてボールはエリア右、山下へ。山下がエリア左へボールを送ると抜け出したのは茅野。シュートを放つとこれがゴールネットを揺らして、2-1。ゴールを確認して、自陣へ飛び上がるように戻る茅野に次々と駆け寄るフロンターレの選手たち。ついにフロンターレが逆転します。
フロンターレはリードしても自陣で守りを固めるのではなく、さらに切り替えよくマイボールにすると縦へよくパスを出してクマガヤSCのゴールへ迫っていきます。28分にはエリア右へ五木田が抜け出しシュート。これはGK1が好セーブ。さらにセカンドボールを拾ってエリア右へ五木田が抜け出しますがこれはオフサイド。
39分には空閑が負傷でピッチ外へ。ここで17中村荘太が入り、右MFに。山下が再び右SBへ。直後には福田のキックを中村がおさめ、右へ展開。戸田が抜け出し、エリア前へマイナスのボールを送りますがシュートにはつながらず。フロンターレは金山が大瀧や茅野と近い位置でプレーをしながら、右サイドの山下が高いポジションへ。最後までさらに追加点を狙いながら試合を進め、タイムアップ。2-1。フロンターレはこのリーグ戦初めての勝利を挙げることになりました。
前半0-1後半2-0 計2-1
得点:五木田季晋、茅野直希
フロンターレの先発:16福田開人、11山下陽生、5高井幸大、3松長根悠仁、2オウイエ・ウイリアム、8茅野直希、14大瀧螢、13五木田季晋、18吉年穣、4戸田将、9松尾凜久
交代:吉年→20空閑俊汰 松尾→15金山尚生 空閑→17中村荘太
前半はクマガヤSCのプレスに苦しんだものの後半はよく前を向いて切り替えの良さを出せるようになったことが印象的だったこの日のフロンターレ。それが逆転勝利という形で実ったことはこれからにも必ずつながっていく。そう思います。
(文中敬称略)
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