2020年のプリンスリーグ関東を4位で終え、3年生たちが卒団となった川崎フロンターレU-18。12月20日、等々力第一サッカー場で神奈川県クラブユースサッカーリーグの初戦を迎えました。
フロンターレは神奈川県クラブユースサッカーリーグでは、湘南ベルマーレU-18、横浜F・マリノスユース、エスペランサSCユースとともに1部Aグループに入り、初戦は湘南との試合に臨みました。
なお、この記事は取材の了解を得た上でマスクをつけ、距離に気を配り、写真やメモなどをとったうえで書かせていただいています。
【川崎フロンターレU-18 神奈川県クラブユースサッカーリーグ1部Aグループ vs 湘南ベルマーレU-18】
12月20日(日)午後1時50分キックオフ 等々力第一サッカー場 40分ハーフ 晴れ
フロンターレの先発は、GK21宮地健輔、最終ラインは右から2高畠捷、13田鎖勇作、29浅岡飛夢、25松長根悠仁、ボランチは8田中慶汰、31大関友翔、右MF15入江流星、左MF22徳久湧大、トップ下18五十嵐太陽、前線には9田中幹大。
メトロポリタンリーグの横浜F・マリノスユース戦のときと同様、青空が広がったものの、冷たい風が吹き、厳しい寒さを感じるなか、始まった試合。
フロンターレは立ち上がり、ラインを高め、田中慶汰が最終ラインの間に下り、高畠や田鎖、浅岡らと左右にボールを動かしながら、攻撃の糸口をさぐり、左サイドに開いた徳久翔大にフィードを入れたり、田鎖の縦パスを中央に寄った入江がおさめたり、五十嵐が下がり目でボールをおさめるなどしていきます。
湘南にボールが渡っても、高い位置で五十嵐や高畠が囲い込み、すぐさま取り返す切り替えの良さを見せていくと、6分には、エリア外正面でボールをおさめた田中幹大のパスに五十嵐がエリア内へ抜け出し、シュート。ワンタッチあり、右コーナーキックに。高畠が右足でボールを入れると、いったんは跳ね返されたボールを拾ったフロンターレは、高畠が右クロスを入れると、松長根が合わせますがこれは上に。
すばやいリスタートから右サイドに展開し、フロンターレ陣内で時間をつくろうとする湘南に対し、松長根のカバーでそれをさせないフロンターレ。9分には、田中慶汰から中央の五十嵐へつながり、五十嵐がエリア内へ浮き球のパスを送ると、田中幹大が抜け出しますが、オフサイド。さらにフロンターレがテンポよく最終ラインと中盤がかかわり合いながらボールを動かし、左サイドに開いた松長根がエリア内へ入れたボールに、田中幹大が飛び出したり、右サイドの高畠の浮き球に、エリア内へ斜めに徳久湧大が動き出したりするなどしながら、ゴールをうかがっていきます。
一方の湘南も、13分には左サイドの19から右サイドの22へサイドを変えるパスが通り、22のパスに24がエリア右へ。しかし、フロンターレも体を張った守りでシュートは枠へは飛ばさせず。しのいでいきます。
さらにラインを高め、持ち上がった浅岡のパスを、間で受けた五十嵐から左に展開。松長根とのパス交換から、徳久湧大が左サイドの高い位置へ顔を出したり、左サイドに開いた松長根のパスにエリア内へ大関が飛び出したりしながら、ゴールをうかがっていくフロンターレ。しかし、湘南も集中した守りを見せ、なかなか決定的な場面にはならず。それでも湘南が左サイドへの展開から、攻めに持ち込もうとする場面では、高畠がカバー。また、正面への浮き球に対しては宮地が対応していき、じれずに攻守にプレーを重ねていきます。
20分には、大関が中央でボールをカット。持ち上がり、縦パスを入れると、正面でおさめた入江が切り返してエリア左へ仕掛けますが、湘南の守りにシュートは打てず。さらに21分には、サイドチェンジを右サイドでおさめた高畠から右サイドの高い位置、入江へつながり、エリア右へ切れ込んだ入江はミドルシュートを打ちますが上に。
飲水タイムを挟んで24分には、左サイド、開いて受けた松長根のパスに、徳久湧大がエリア左へ仕掛けて折り返しますが、エリア内で湘南はしっかり対応し、シュートにはつながらず。さらにフロンターレは、五十嵐が両サイドに顔を出し、大関も高い位置へ飛び出し、浅岡や田鎖もラインを高く保ち、ボールを動かして、湘南の陣内で時間を重ねていきます。
28分には、田中慶汰のスルーパスに、エリア前に田中幹大が抜け出し、左に展開。松長根がクロスを入れると、ニアに飛び込んだ五十嵐が頭で合わせますが、右へ。直後には、正面で五十嵐がボールをカット。スルーパスに徳久湧大がエリア左へ抜け出しますが、湘南の守りに阻まれシュートは打てず。
フロンターレは、さらに田中慶汰や大関、田鎖や松長根、浅岡がボールを動かし、31分には、高畠から右サイドの高い位置へ開いた五十嵐へつながり、五十嵐はエリア内へ速いボールを入れていきますが、湘南はクリア。34分には、下がり目でおさめた五十嵐から右へ展開。入江から高畠へつながり、高畠の右クロスにエリア内へ田中幹大、徳久湧大が飛び込みますが、湘南はここでもクリアしていきます。
一方の湘南も、37分には、左サイドからの攻めに。クロスを入れていきますが、エリア内で田鎖がブロック。さらにセカンドボールを拾い、右へ展開。クロスに正面で反応した15がシュートを打ちますが、ここでもフロンターレはブロック。ここぞというところで、おびやかす湘南の攻めにしっかり対応していきます。
再び攻めに転じたフロンターレは、39分にはルーズボールを正面で五十嵐がカット。田中慶汰につなげ、田中慶汰のパスを再び正面でおさめた五十嵐がシュートを打ちますが、正面はブロック。さらにフロンターレは、浅岡のフィードにエリア内へ徳久湧大が動き出したりするなど、揺さぶりにいきますが、前半はタイムアップ。0-0でハーフタイムへ。
後半フロンターレは、徳久湧大に代わり20徳久翔大が左MFとなってのスタート。立ち上がりには中央で前を向いた五十嵐のスルーパスに、入江がエリア右へ抜け出しそうになりますが、湘南の守りが阻み、シュートには至らず。さらに田中幹大が戻ってプレス、相手陣内でボールを奪い、正面で五十嵐がシュートを打ちますが、ここでも湘南は体を張り、ブロック。
さらにフロンターレは高い位置で田中幹大や五十嵐が連動して奪いにいき、ボールをものに。浅岡が持ち上がり、左サイドへ流れた五十嵐につなげ、五十嵐が斜めにエリア内へ仕掛けていくなどして、ゴールへ迫っていきます。
湘南のサイドからの攻めにも、高畠や入江が粘り強く自陣のエリア近くに戻って向き合っていくフロンターレ。ボールを細かく動かす一方で、田鎖のフィードに田中幹大がいい動き出しを見せ、高い位置でボールをキープ。起点をつくっていきます。
湘南も7分には、右サイドの高い位置へ抜け出した23が仕掛けていきますが、徳久翔大がブロックし右コーナーキックに。23が右足で入れたボール、セカンドボールを拾い、再び右へ展開した湘南は23がクロスを入れていきますが、田鎖がクリア。こぼれ球を拾い、28がミドルシュートを打ちますが上へ。
田中慶汰が最終ラインの間に下り、大関が入江とのパス交換からエリア右へ飛び出そうとし、浅岡のフィードに右サイドの高い位置へ入江が抜け出そうとするなどしていくフロンターレ。湘南も、前線の27がうまくマークをかいぐぐり、また、15が左サイドから斜めに仕掛ける動きを見せ、フロンターレのエリア前に迫っていきますが、徳久翔大が位置取りよくボールを奪い取っていきます。
14分には、フロンターレ、田中慶汰から右へ展開。高畠のスルーパスに、田中幹大がエリア右へ。シュートを打ちますが、湘南はブロック。最後はGK31がセーブ。さらに16分には、高畠がボールをカット。中央へ斜めに持ち出し、エリア右へパスを出すと、大関が飛び出しますが、さわることはできず。
フロンターレはここで入江に代わり30川口達也が右MFに。浅岡や田鎖、田中慶汰がボールに多く触れ、フロンターレが左右に細かく動かす時間は続き、19分には、田鎖から田鎖から右へ展開。高畠へつながり、高畠の縦パスを田中幹大がエリア前でキープ。リターンをエリア外で受けた高畠がミドルシュート。これはバーに。得点とはなりませんでしたが、決定機に。
飲水タイムをはさんで、23分には湘南、28の縦パスをエリア正面で受けた27がエリア右へ持ち出し、シュートを打ちますが、これは上に。
さらに最終ラインからの縦パスを起点に、右へ展開。17が仕掛けていきますが、松長根がカバー。26分には、フロンターレ、左サイドでボールをものにすると、五十嵐が高い位置へ仕掛けて、エリア内へ折り返し、田中幹大がシュートを打ちますが、湘南はブロック。
左コーナーキックとなり、川口が左足で入れたボール、セカンドボールを拾った田中慶汰から右へ展開。高畠のクロスを遠いサイドで五十嵐が折り返し、ゴール前に田鎖が迫りますが、GK31がセーブ。さらに攻勢を続けるフロンターレ。28分には、田中慶汰のスルーパスに、徳久翔大がエリア左へ。マイナスに折り返すと、エリア内、五十嵐がシュートを打ちますが、GK31がセーブ。今度は右コーナーキックとなり、川口がボールを入れると、遠いサイド、田鎖が反応しますが、さわることはできず。
湘南も前線の選手が鋭い動きを見せていきますが、浅岡がエリア内で対応。再びボールを動かすフロンターレは、徳久翔大が斜めに動き出しを図り、松長根の縦パスを田中幹大がキープ。大関がエリア近くで受けて、エリア左、徳久翔大を狙いスルーパスを出すなどしてゴールを狙っていきます。
34分には、湘南、22の浮き球をエリア正面やや左でおさめた27が仕掛けていきますが、宮地が前に出て手を伸ばしセーブ。さらにコーナーキックやクロスからゴールに迫る湘南。しかし、フロンターレは宮地がしっかりセーブ。すぐさま高畠へつなげ、守備から攻めに持ち込む姿勢を見せていきます。
ロスタイムに入り、42分には湘南、右クロスに遠いサイド、フリーでヘディングシュートを放つ決定機をつくりましたが、決めることはできず。0-0 でタイムアップ。試合は引き分けとなりました。
2021年のシーズンに向けて、スタートを切ったフロンターレ。選手とスタッフがそれぞれ模索を重ねていく姿勢が印象的な試合に。春に向けての積み重ねと成長をとても楽しみにしています。
前半0-0 後半0-0 計0-0
フロンターレの先発:21宮地健輔、2高畠捷、13田鎖勇作、29浅岡飛夢、25松長根悠仁、8田中慶汰、31大関友翔、15入江流星、22徳久湧大、18五十嵐太陽、9田中幹大
交代:徳久湧大→20徳久翔大 入江→30川口達也
(文中敬称略)
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.