フロンターレU18 – 東京ヴェルディユース / Jユースカップ 準決勝(コーチ・選手インタビュー)


11月9日、東京ヴェルディユースとのJユースカップ準決勝を1-2で終え、3位で大会を終えた川崎フロンターレU-18。試合後に佐原秀樹コーチ、ゲームキャプテンを務めた柏村涼太、ゴールを決めた平内一聖の2選手に話を聞きました。

試合の記事は◇フロンターレU18 – 東京ヴェルディユース / Jユースカップ 準決勝

 

「ストロングがないとトップチームに上がれないので。トップチームに上がってもそれが通じなければ、淘汰されていくだけなので、誰とやってもそれを出せる選手というのを育てていきたいと思います」 

佐原秀樹コーチ

 

佐原秀樹コーチ

 

 

〇まずはこの大会、ベスト4、3位という結果でしたけど、この結果をどう受け止めていますか?

そうですね。予選から自分たちのゲームというところで、苦労したところはありましたけど、大事なゲームをしっかりものにして、尻上がりに調子が出ながらも、最後は敗れてしまったんですけれども、個人の成長というところに何よりも重きを置いていたので。

その成長というのはすごく感じられた大会でした。

〇具体的にその成長というのはどういうところに感じましたか?

基本的に1、2年生が主体となっている大会ですので、この先Aチームに入ってくること、今のプレミアリーグのメンバーに入ったり、もちろんポジションをつかんだりとか。

そういうモチベーションがありながらの大会だったので、そういう意味での成長は見れたかな、と思います。

〇まず今日はプリンスリーグでもダントツ首位のヴェルディでしたけど。 (東京ヴェルディユースはプリンスリーグ関東1部で14勝2分け) 勝敗のポイントはどうなると思っていました?

そうですね。ヴェルディさん、練習試合もやらしてもらったりしているんですけど、個人個人運べる選手が多いというところと、そのなかで守備の強度というのをすごく求めてやっているんだな、っていう印象があったなかで、じゃあ、その守備に対して、自分たちがどういうサッカーをするのかっていうところはひとつの焦点だったかなと思います。

〇前半2失点して、なかなか攻撃を止められなかったと思うんですけど、それはどう見ていました?

捕まえづらいポジションに入れ代わり立ち代わり流動的に入ってくるので、なかなか対応しきれなかった部分というのは、前半は見受けられたんですけど。

後半は少し修正しながらも、もっと自分たちのサッカーを徹底的にやろうということに関しては、ちょっと自分たちの時間というのをつくれた時間というのは多かったのかなと思います。

〇ハーフタイムでいろいろ修正したと思うんですけど、どういったことを伝えました?

守備のところでの、入れ代わり立ち代わり入ってくるところでの、修正だったりとか。

あとはあまりそこに引っ張られすぎて、自分たちが奪ったボールを簡単に失ってしまっている部分っていうのが、多かったので。

「勇気持って、もっとボールを受けようよ」というところは、強く話をしました。

〇今日の試合もそうですけど、前回の準々決勝も含めて選手たちが学んだことはどういったことですか?

今日もお客さんが入ってくれましたし、Jヴィレッジのエスパルス戦もサポーターの方が来てくれたりとか、少し緊張感がある中での雰囲気を、選手たちが感じられたというのは、すごくそのなかで、成長というものを見られたということは、良かったかな、と思います。

〇これから来年、彼らにはあるということで、今日出ていない林君や関君、恩田君もいるなかで、どんなチームになりそうですか?

個人個人はすごく楽しみな選手がいるんですけど。ただ、終わった後に伝えたことは、やっぱりまだ、ヴェルディの選手はすごく自信をもってやっている部分が見えましたし。

ああいう選手に対しても、自分たちが主導権をもってやるためには、もっと個人個人がうまくなる、という話はしました。

〇こういった一発勝負のトーナメントを1、2年生はなかなか経験できない。そういった場を経験できたこともすごく意味があるのかなと思うんですけど、それはどうでしょう?

その目的が一番の大会だと思うので。もちろんここまで勝ってきたことは、なかなかその経験はできないことですけど。

勝ち続けることで、こういった舞台で緊張感がある中でできるというところで、どれだけ自分たちができるかということが、一番成長できる、やれてもやれなくてもこの経験が、一番成長できることだと思うので。

本当に最後負けてしまいましたけど、大会を通じて、選手の成長が見れた、逆に足りないところも見れたかなと思います。

〇その足りないところを選手たちは良くしていく必要があると思うんですけど、練習でどんなことを求めていきますか?

とにかく個人のストロングな部分をもっと伸ばすというところ。どことやってもだれと対峙しても自分の良さを出せるっていうところをまずは伸ばしていくということが。

もちろん大会で優勝もそうですけど、僕らのあくまで目的というのは、トップチームに選手を上げるということですし。

そこをやっぱり目的としてやっているので。やっぱりそこを目指すためには、個人のストロングのところをやっぱり磨き続けないと、そこにはたどり着けないと思うので。

結果ももちろんですけど、やはりそこの個人のところは大事かなと思います。

〇どんな相手が来ても、自分の良さを出せるような選手にならないといけないということですね。

そうですね。ストロングがないとそこにたどり着けない、トップチームに上がれないので。トップチームに上がってもそれが通じなければ、淘汰されていくだけなので。

とにかく自分の強みを磨いて、誰とやってもそれを出せる選手というのを、後ろの選手でも前の選手でも、もちろん中盤の選手でも、そういう選手を育てていきたいと思います。

〇今日もサポーターの方が来ていました。そういったサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?

今日だけでなく、先週もJヴィレッジまで来ていただいて、本当にいつも後押しをしてもらえるなかで、今日結果的には敗れてしまったんですけど、本当にサポーターの方の応援がいつも励みになって戦ってこれたので。本当に感謝しています。

 

 

「いろんな課題がまだ結構あるので。

もっとここから分析して、自主練して、成長していきたいと思います」

DF24 柏村涼太

 

柏村涼太選手

 

〇まずは今大会は3位という結果でしたけど、その結果についてどう受け止めていますか?

やっぱりこのメンバーで勝ち続けて、次の決勝行きたかったですし、そういうところで力を出し切れなかったことはちょっと悔しいと思います。

〇今日はキャプテンマークを巻いていましたけど、どういうふうにチームを引っ張ろうと考えていました?

どんどん自分から積極的に声を出して、チームを鼓舞すること。そういうところは意識的に出そうとしていました。

 

〇2失点してしまいましたけど、守っている立場としてどんな反省点が残りました?

そうですね、前半の部分で守備の行き方というのが、ちょっとうまく定まらず、ずるずるずるずる下がるシーンというのが多かったので。

そこは前半のうちに自分たちで声を掛け合いながら、修正できた部分があったんじゃないかと思ったり。

あとは、セカンドボールだったり、そういう球際の個の部分がヴェルディより、負けていたところがあったので。

そこでもっと勝たないといけなかったと思っているところがあります。

〇ヴェルディはプリンスリーグでダントツで首位ですけど、練習試合とかもやっていたんですか?

前練習試合ではやりましたけど。

〇そんなに何回もやっていない?

そうですね。

〇イメージはなかった?

でもヴェルディさんは個がうまくて、ボールも自分で運べたりというのは特長があると思っていました。

〇注意点というかどんなことを心掛けていました?

自分たちで全力で相手よりも走って、球際の部分とか相手よりも走り負けないという部分だったり、戦うところだったり。

そこから、そのいい守備から自分たちのサッカーをするということは、意識してやろうって、入っていました。

〇今シーズンはまだありますけど、個人的に来年に向けてやっていかないといけないことってどんなことですか?

個人戦術だったり、守備の部分だったり、1対1の守備だったり、1対1の攻撃だったり、そういういろんな課題がまだ結構あるので。

もっとここから分析して、自主練して、成長していきたいと思います。

〇等々力でのホームゲームもありますけど、そこに向けてベンチ入りたいとかそういう気持ちってありますか?

あります。そのためにもここから努力して、ベンチ入れるように頑張っていきたいと思います。

〇この大会を通して、自分自身で成長したなって感じる部分って何かありますか?

キャプテンというのを任せてもらって、自分としてもチームを引っ張っていく立場になったというのは、あまり経験はなかったので。

そういうところでは成長できたかな、いい経験ができたかなというのはあります。

あとは自分もですけど、公式戦にあまり出れてない人たちがこういう公式戦の舞台で、いい緊張感を持った試合をできたのがすごくいい経験だったかなと思います

〇来年に向けて、自分がもっとチームを引っ張っていこうとかそういう気持ちもあります?

そうですね。一番は自分がプレーで見せることが大切だと思うんですけど、そのためにも日々努力してやっていきたいと思います。

〇また今日もサポーターの方が来ていました。そういったサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?

今日も力強い応援、本当に助けになりましたし、この舞台で負けて決勝に連れていけなかったのはすごい悔しいんですけど。

次のプレミアで勝って。勝てるようにチーム一丸となって頑張っていきたいと思います。

 

 

 

「準々決勝、準決勝というとても大切な場面でゴールを決めれたというのはすごく、自分の成長なのかなと思います」

MF25 平内一聖

 

 

平内一聖選手

 

 

〇まずは今大会、3位という結果ですけど、どう受け止めていますか?

やっぱり1位を目指してやってきていたので、悔しい気持ちはとてもあります。

〇今日は1点取りましたけど、得点シーンを振り返ってください。

自分の背後というのは、けっこうチームの中で話し合っていたので、いいボールが来たので、うまく決めることができて良かったです。

〇平内君の左サイドからけっこうチャンスがつくれていたと思うんですけど、どういったことを心掛けてプレーしていました?

自分の特長を全力で、生かせるように、準備してきましたし。そこはチーム全体で求められていることなので。

しっかり今日も結果を残せたことは良かったんですけど、やっぱり勝ち切れなかったことが課題かなと思います。

〇特長という話がありましたけど、具体的にどんなところが持ち味だと思っています?

自分の特長はやっぱり、得点シーンでもあったように、スピードだったり、ドリブルのところで入っていくというのが特長だと思います。

〇この大会を通して、こういうところが良かったとか収穫ってあります?

この大会を通して、仕掛けの部分だったり、自分の良さが出て、いいところも悪いところも見つかった大会だと思うので、とてもいい大会だったと思います。

〇個人的にもプレミアリーグにも何試合か出ていて、このあとも続きますけど、残り期間でどう成長していきたいですか?

そうですね、いま苦しい結果なので、自分が点を決めたり、チームのために走るというのを意識して、しっかり勝って、来年につなげたいと思います。

〇あとは等々力でのホームゲームもありますけど、そこでも出たいという気持ちがあると思うんですけど、それに向けての意気込みを聞かせてください。

たくさんの方が応援に来ると思うし、最高のピッチでサッカーができると思うので。すごく楽しみなので、頑張りたいと思います。

〇これで2試合連続のゴールとなりましたけど、それもすごく大きいんじゃないかと思うんですけど。今後に向けてプラスにもなりそうですか?

そうですね。自分は得点を取るというのがあんまりできない選手だったので。この大会で2試合連続、しかも準々決勝、準決勝というとても大切な場面でゴールを決めれたというのはすごく、自分の成長なのかなと思います。

〇こういうかたちで点を取れそうだ、とかつかめたものってあります?

そうですね、はい。この大会を通して点を取れそうだなって感じたところはありましたし、抜け出したところとか「これいけるんじゃないか」とかそういうのが出てきました。

〇じゃあ次はプレミアリーグでのゴールですね。

はい。

〇それを目標に?

はい。

〇またサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?

せっかく来てもらったのに、勝てなくて。サポーターの人たちの声援はとても自分たちのパワーになりますし、とてもありがたいです。

いつも応援ありがとうございます。

〇あと来年に向けて、来年のチームはこうなりそうとかそういうイメージはあります?

すごいいい選手が多くて、2年生の中でも出ている人だったり、得点をたくさん取っている選手が多いので。

来年はけっこういいチームになるんじゃないかって思っています。

 

3位でこの大会を終えることになったフロンターレU-18の1年生と2年生たち。

目指していたタイトルを勝ち取ることはできませんでしたが、この悔しさもまた、さらなる成長へとつなげるきっかけになっていくはずです。

まだプレミアリーグEASTも3試合が残されており、神奈川県クラブユースリーグという県下のライバルたちと競い合う試合も残されています。

1、2年生だからこそ、この先フロンターレU-18の選手として、プレーする機会はまだまだ残されています。

そうした舞台で、この悔しさを糧に選手たちがどんなプレーをし、どんな成長を見せ、どんな結果を残していくのか。とても楽しみにしています。

 

(文中敬称略)

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