12月8日、Anker フロンタウン生田で行われたプレミアリーグ第22節、柏レイソルU-18戦を1-0で勝利。プレミアリーグ3年目のシーズンを終えた川崎フロンターレU-18。
試合後に長橋康弘監督、決勝ゴールをアシストした柴田翔太郎、キャプテンの土屋櫂大に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU18 – 柏レイソルU18 / プレミアリーグEAST第22節
「『絶対勝てるだろ、君らなら』というようなところを目指していくことが、成長につながると思いますので。
トレーニングでも、一人一人が『成長したい』っていう気持ちがすごく出ているので。
継続してやっていけたらと思います」
長橋康弘監督
〇まずは今シーズン最後の試合を終えて、どんな感想ですか?
まずは生田での相手チームの優勝を阻止して、選手たちの気持ちが非常に出たゲームだったなと思います。
「自分たちのサッカーをとにかくやろう」ということで入って。その気持ちが90分ずっと出ていたのかな、と思いました。
素晴らしいゲームだったと思います。
〇相手が優勝かかっているレイソルで難しい試合だったと思うんですけど、受けないでフロンターレらしさを出すためのポイントはどうだったのでしょう?
自分たちのサッカーは足先だけでやるんじゃなくて、やっぱり戦うというところをやらないと、いくら内容がフロンターレらしい内容だからって、勝てるわけがない。
まず戦うっていうところをしっかりやらないと、川崎フロンターレらしいサッカーは出てこないということは、最近強調しているところであって。
そのへんのところを選手たちもしっかり理解したうえでグラウンドに入ってくれたと思う。そこが非常に出ていたのかなって。
セカンドを拾うところだったり、球際だったりっていうところは、かなり勝てていたと思う。
戦っていたからしっかりと自分たちの時間が増えてきた印象がありますね。
〇今年1年、フィジカルも含めて相手を圧倒するという目標でやってきたと思うんですけど、U18として前進したところと課題が残っているところってどんなところですか?
シーズン終わったばかりなので、これからどうやって振り返るかというところはあると思うんですけど。
今の時点で思うのは、フィジカルのところは数字のところで、かなり成長している数字が出ているんですね。
なので、フィジカルの強化という部分に関しては、良かったのかなっていう。ある程度、成果は出たのかなって。
私が見ても、90分足が止まらないとか。成果が出ていたと思います。
ただ、サッカーっていろんな角度から検証しないといけないので。
そういうフィジカルだったり日ごろのトレーニングの強度。これを上げたことで、たとえばけが人が出てしまったり。チームとしてコンディションの波が出てしまった、とか。
そういうような部分も考えたら、あるのかなと思いますので。
そのへんのところはこれから検証していかないといけないところであるのかなと思いますね。
フィジカルの強化というところで言うと、かなり上がったのかなというところはありますね。
〇卒業する3年生に向けて、1、2年生の未来に向けて求めていくことについてそれぞれ教えてください。
まず3年生はよく頑張ってくれたと思います。
これから大学に行く選手、トップに昇格する選手もいますけど、やっぱり大事なのはここは育成であって、この先に、ちゃんと彼らが目標とするものを達成できるかどうか。
ここが大事になってきますので。今年1年、本当にたくさん悔しい思いをしたと思うんですよね。
それをこの先に本当につなげてほしいなと思います。
今いる1、2年生はいろんなことがあったこの1年というのを、またプラスに変えられるように、日ごろの練習から自分たちの、フロンターレらしいサッカーというものをね。
もっともっとできるように、やっていってほしいかなというふうに思います。
〇サポーターに、今日は等々力があるにもかかわらず、来ていただいて。メッセージをお願いします。
まず今日は大事なゲームがあるにもかかわらず、来てくださって、本当にありがとうございます。
今年1年、いつもなんですけど、毎年なんですけど、本当にサポーターのおかげで、勝たせていただいたゲームがたくさんありました。
選手たちには感謝の気持ちを忘れないでと常々言っているんですけれども。
もうちょっと結果でお返しできればな、と正直私は思っています。
そのへんのところをまた来年以降、今度は結果も含めて、ちょっとね、感謝の気持ちというものを伝えられたらと思いますので。
引き続き来年以降もよろしくお願いいたします。
〇前に「一人一人の成長こそが戦術なんだ」と言われていたことがすごく印象に残っていて。来年こそ、その成長というものがとても大切になってくるのかなと思うんですけど、それはいかがでしょう?
まさしく、私たちの考え方というかですね。私自身は、選手一人一人が相手に負けないこと。相手を上回ること。
シンプルですけど。それが一番強くなる。勝つ確率が上がるというか、そこがすごく大事で。
何か今の時代、やり方だったりをすごくこう、いろんなところで選手たちを、目にするところもあったりするんですけど。
だからこそ、こういう時代だからこそ、本当に基本的なところ。見失わないようにというところでは、一人一人の成長。
一人一人の成長がやっぱり大きければ、大きいほど、相手がどんな難しい戦術でこようと、そこは構わない。
「絶対勝てるだろ、君らなら」というようなところを目指していくことが、成長につながると思いますので。
この考え方を継続してやっていきたいと思っていますし。それも選手たちにトレーニングでも、一人一人が「成長したい」っていう気持ちがすごく出ているので。
継続してやっていけたらと思います。
「『必ず4年後帰ってきます』っていう決意表明をさっきしてきて。
難しい道にはなると思うんですけど、やっぱりこのクラブに帰ってきたいという思いが強いです」
DF2 柴田翔太郎
〇「最後に意地を見せる」というのをめちゃめちゃ感じたゲームだったんですけど、どうですか?
欲を言えば、優勝争いをして、今日優勝するゲームをしたかったんですけど、それがかなわなくなってしまったのが、唯一心残りではありますけど。
このメンバーでできるラスト1試合だったので、その思いを単純にぶつけるだけでした。
〇監督に聞いたら、「今週の練習からみんなの気持ちを感じた」みたいな話があったんだけど。
ここ1カ月ぐらいですかね、現実味を帯びてきて。やっぱりみんなが大好きで、スタッフが大好きなので。
本当に勝ちたいと思っていましたし。練習から。
かといって、隙を見せたら、首位のチームなのでやられると思っていましたし。
あの、ピリピリ感を残しつつ、みんなで楽しんで、精いっぱいこのピッチでやるだけだ、と思っていました。
〇最後のホームゲームで、相手が首位で優勝が懸かっているシチュエーションで燃えるものはあった?
そうですね。間違いなく相手はプレッシャーがあったと思うので、自分たちは気楽に、当たって砕けろ、だったので。
ホームでしたし。
自分たちはとにかく思い切ってサッカーをして、首位でしたけど、プレッシャーは感じていませんでしたし。
自分たちが勝てると思っていたので、はい。それを出すだけでした。
〇レイソルの攻撃陣は個で来るところで、DFそれぞれが「負けないよ」というものも感じたんだけど。
11番の吉原楓人君は、自分が今年プレミア1年戦う中で、一番楽しみにしていたマッチアップ相手というか、「絶対やられないぞ」と思っていたので。
最初の前期の試合は、自分がほぼ何もやらせなかったかなと思ったんですけど、今日やってみて、体つきも一回り大きくなったような感じがしましたし。
ゴールに向かってくる怖い選手だなあって思ったので、自分がやられたら、レイソルの強力な前の選手にやられると思っていたので。
「自分のところで絶対にやられない」と思っていましたけど、何回かやらせてしまったので、そこは自分の課題としつつ、最低限の仕事はできたのかなと思います。
〇ゴールの場面については?
そうですね。あれは自分の得意なかたちで、キックの質というのは、左右両足のキックの質というのは、自分の武器でありますし。
かなり相手が縦を切ってくれていたので。「おいしいな」と思って。左足に切り替えて、自信をもって蹴れたので。
自分自身、どっちかを切られても、常に「おいしいな」と思っているので。
上げたら、中に恩田っていう素晴らしいストライカーがいるので、決めてくれて感謝しかないです。
〇今年はああやって左足でクロスで中で決めて、というのをかなり見たような気がするんだけど、自分の中でもああやって左足が武器になっているという感じはする?
そうですね。自分自身、ユースに入った頃はドリブル一辺倒というか、縦への仕掛け一辺倒、良くも悪くもそれだけだったので。
何かサイドバックとして、生きていかないといけないとなったときに、キックの質というのは大事になってくると思っていましたし。
ワールドカップ(U-17ワールドカップ)があったのも大きくて。キックがないと生きていけないと思っていたので。
そこに、とにかくやり続けた3年間だったので、それが今年ああやって結果に結びついて、アシストを多くできたので。
そこは自分の自信にしつつ、もっともっと伸ばしていかないといけないと思っています。
〇今日同級生の子が?
いました。知らなかったんですけど、コーナー蹴るときに名前を呼んでいて。蹴りにくかったです(笑)
〇写真撮っていたら、柴田翔太郎のプレーにやたらに反応して、後ろを振り向いたりとかして、
いましたね、はい。
〇うれしいよね。
うれしいです。たぶんこの試合を調べて来てくれたと思うので。
そういう友達に出会ったり、いつも支えてくれてる人に自分のプレーを見せたいと思っていたので。
ひとつ、うれしかったと思います。
〇サプライズのような感じだった?
だいぶサプライズです。
〇てっきり誘ったんじゃないかと思ったんだけど。
いや、サプライズでした。びっくりしました。
〇フロンターレはどうしても優勝を求められるチームになっていて、長橋さんもそういう話をしていたんだけど、この1年間そういったなかでやって柴田君はどうでした?
そうですね、プレミア優勝、クラブユース優勝、最後ファイナルで優勝する目標を掲げてやってきた中で、前期はいい順位で折り返して。
十分優勝狙える中でのクラブユースで。思うような戦い方ができて、最後勝てなかったのが心残りでしたけど、自分自身、チームとして成長できたと思うので。
「夏に取れなかったものをこの冬に絶対に取ろう」というふうに意気込んでいた中で、後半戦始まって、少し失速してしまって。
めちゃくちゃ苦しい期間でしたし。個人としても、前期は毎試合のペースでアシストできていたんですけど。
けっこうアシストの数も止まったりして。個人としてもチームとしても苦しい時期だったんですけど。
やっぱり、あそこがあったから、今年より一層成長できたかな、と思っていて。あの経験は間違いなく、今後の自分に生きると思いますし。
だからこそ、このラスト3節の自分たちの力強さにつながった。ちょっと悔しい気持ちはありますけど。
これが必ず将来につながってくるかなと思っています。
〇このチーム仲いいなあ、って感想になっちゃうんだけど、にじみ出てくるものがあるよね? 意識的にそうなっているのか、自然とそうなっているのか?
その風潮はジュニアユースの頃からあって、ジュニアユースって人数も多くて、グループもできやすいと思うんですけど。
自分たちは移動とかも、23人いたんですけど、23人で行っていて。
グループなく、ずっとみんなでいて。ユースになって、人数が少なくなってからも、本当にみんなで変わらず仲が良くて。毎日練習来るのが楽しかったですし。
仲がいいゆえに、ちょっと厳しいことを避ける選手も、ちょっと悪い面としてあったのかなと思うんですけど、そこはヤスさんに「そこを変えないと優勝できない」と言ってもらって。カイト(土屋櫂大)だったり海(加治佐海)であったり自分だったり、キャプテン、副キャプテンとして、そこは一線ひいてやらないといけないと思っていたので。
嫌われ役になってでも、厳しいこと言っていかないといけないなと思っていたので。
3年になって、よりその色が出てきたかなと思って。チームとしていい方向に進んでいったと思います。
〇ちょっと寂しいところもあると思うんだけど、セレモニーもあって。
めちゃくちゃ寂しいです。めちゃくちゃ寂しいです。このメンバーで、このエンブレムを着て、試合をできるのが最後で。
練習も行くことないって思うと。寂しい気持ちですけど。そういう気持ちでいます。
〇監督は大学に行く選手に大きくなって帰ってこいというようなことを言っていたんだけど。
自分自身、トップ昇格を目指して、やってきて。高2で試合に出られなくなって。自分自身難しいかなと思っていたんですけど。
9月になってワールドカップに行って、そこに懸けていたので。結果も残せましたけど。
今年の結果を出すタイミングがちょっと遅かったかなというのもあって。7月に「トップに昇格することはできない」って言われたときに、自分自身、すごい悔しかったですし。
そのときには、さっきも(サポーターへの挨拶のときに)言ったんですけど、正直4年を待たずとしても2年、3年でほかのクラブでもいいから「早くプロにならなきゃ」っていう焦りもありましたし。正直フロンターレにというこだわりはなくて、ほかのクラブでもプロにならなきゃと思っていたんですけど。
トップ昇格に向けてのアピールっていう思いがなくなって、純粋にこのクラブでやるサッカーを楽しんでいくうちに、やっぱり「このクラブが大好きだな」って。
自分自身、思いましたし。また、このクラブのエンブレム、背負って等々力でサイドを駆け上がりたい、「必ず4年後帰ってきます」っていう決意表明をさっきしてきて。
難しい道にはなると思うんですけど、やっぱりこのクラブに帰ってきたいという思いが強いです。
〇改めてフロンターレでのアカデミーの6年間を振り返ってどうですか? さっきも自分の人生を変えたというようなことを言っていましたけど。
間違いなく、ジュニアユースから入って、セレクションだったので。最後の最後に拾ってもらって。
公立の中学校でサッカーをしようとしていたところ、フロンターレに入れたっていう、本当にそこで人生大きく変わったので。
へたくそで、最初は試合に出られないところからのスタートで、ポジション、FWだったんですけど、そこから「何かを変えないといけない」と思って、やり続けて。
その結果が、だんだんと試合につながってきて。そのなかで苦しいシーズンもあったんですけど、サポーターのみなさんだったり、本当にあたたかくて。
スタッフのみなさんも寄り添ってくれましたし。本当に感謝でしかないので。
さきほども言ったように、必ず帰ってきたいので。自分の活躍を楽しみに待っていてくれたらな、と思います。
「本当に今年キャプテンをやって、『みんなに支えられての自分があったんだな』って、率直に。
みんなのおかげで、今の自分がいるので。みんなには感謝したいと思います」
DF5 土屋櫂大
〇今日は最高の試合ができたんじゃないかと思うんですけど、どうですか?
そうですね。最後、今までやってきたことが今日ピッチで出せたのかなって。率直にうれしいです。
〇気持ちを感じるゲームだったんだけど、どうでした?
そうですね、最後に懸ける思いは自分自身もそうですし。ベンチ含めて、ベンチ外の選手、今日入れなかった選手も含めて、今日ここに懸ける思いというのは、強かったですし。
そこでレイソルよりも上回っていたのかなって思います。
〇守備もほとんどパーフェクトなんじゃないかなっていう粘りだったと思うんだけど。
今年のシーズン始まりだったり、途中はゴール前の守備は、気持ちの面でもそうですし、やっぱりやらせないという気迫が見えないという課題が、ひとつ挙がっていたんですけど。
今日はやっぱり見てもらったらわかるように、最終ラインもそうですし、みんながみんな、絶対に失点させないっていう思いを前面に出していたのが、本当に、このゲームで出ていたので。
それが今日無失点で終えられた要因かな、と思います。
〇レイソルの9番のワッド君(ワッド モハメッド サディキ)をどう抑えるかというのも大きなテーマだったと思うんだけど。
そうですね。前節からやっっていて、代表でもやっていましたし。本当にジャンプ力だったり、フィジカル、身体能力の高さというのは、自分たちもわかっていたので。
そこで今日は自分たちの右サイドに来ていたと思うんですけど、一人、駿佑(林駿佑)だったり、シバ(柴田翔太郎)一人、一人じゃなくて。
ボランチも、ブロック含めて、チーム全体でそこは抑えようって。チームで抑えようっていうのは共有できていたので。
個人でも駿佑はそうとう競り勝っていましたし。うまくやれていたんじゃないかと思います。
〇絶対に優勝させないぞというものもあったと思うんだけど。
そうですね。首位のチームで、優勝かかっている相手で。自分たちが逆の立場だったら、死ぬ気でも1点を取ってってやっていましたし。
そこは何としてもやらせないというのはありますけど、まず自分たちが試合前に話していたのは、「やっぱり今年やってきたことをやっぱり出そう」と。
「自分たち、フロンターレのサッカーをここで表現しよう」と、今日試合に入ったので。
相手どうこうではなく、自分たちのサッカーができたのかなと思います。
〇トータルとしてリーグ戦の成績は納得していないと思うんだけど、だからこそ最後にいいプレーをというイメージ?
そうですね、でもどちらかと言ったら、今年やってきて、本当にこの最高のメンバーと、できるラスト1試合だったので。
ほんとに、こんなに仲が良くて、自分たちで助け合いながら、1年通して。
2年前の先輩たちもそうですし、去年の先輩も見てきたんですけど、やっぱり今年はチームの絆がめちゃくちゃ深いですし。
本当に一人一人が仲間のために走れる選手だったので。まずはそのラスト。仲間と戦える1試合を楽しんで、悔いのないように。
勝つこともそうですけど、ラスト1試合をかみしめながら、まずは勝つことだけを意識して。
「最後だな」っていうのを、みんながみんな、「最後の試合だから頑張れた」って言っていましたし。
今年やってきたぶん、悔いの内容にやったのが今日の試合でした。
〇試合が終わった瞬間の土屋君、めっちゃ笑顔だったけど。
そうですね、本当に今年通してみると、前期の途中もそうですし、後期の初めなんかは、本当に勝てない時期が多くて。
それで自分たちが、負けが続いていく中で、勝ち方がわからなくなったっていう時期もあったんですけど。
そういった時期を踏まえて、やっぱりこのラスト3節、3連勝できたというのは本当に率直にうれしかったですし。
やっぱりこのみんなと最後勝てて終われたというのが良かったので。
やっぱり最後勝てて、うれしかったです。
〇しかも完封で勝ったっていうのがね。
はい。
〇ユースが終わって、次のステージでより大きくというのがあると思うんだけど。
そうですね。やっぱり来年から入っていく世界は、これまで以上にうまくいかないと思いますし。
本当に何回も何回も壁にぶち当たることがあると思うんですけど。
そこでめげずに自分らしさを出して、自分はトップの選手に比べるとへたくそですし。経験も全然浅いので。
やっぱりプロの選手たちと練習しているなかでは、当然落ちていくと思っていますし。ほかの選手の何倍も練習しなければいけないと思っているので。
来年からは学校もなくなって、本当に、サッカーに集中できる時間が増えて、本当に来年からは自分自身との戦いだと思っているので。
自分にベクトルを向けながら、先輩たちもいるんですけど、物おじせず、自分らしさというのを出して、少しでも早く等々力のピッチで出れたらな、と思っています。
〇ほかのチームメートは大学に行くと思うんだけど、彼らに土屋君の活躍が刺激になるようにという思いもある?
それもありますけど、正直言って、このチームの中だったら、自分はぜんぜんへたくそなほうですし。
自分よりもうまい選手が何人も何人もいるので。少しでも自分がサッカーと向き合うことをやめたら、すぐに抜かれると思いますし。
本当に誰がトップに行ってもおかしくない選手が集まったのが、今年の自分たちの学年なので。
みんなが4年間、大学にいっている間に、自分がほかの選手たちに抜かされないように、自分もみんなの結果を追いながら、ほかの選手たちに負けずに自分も頑張りたいと思っているので。まずはチームメートだったんですけど、来年からはライバルとしても、負けずに頑張っていきたいと思います。
〇1年間、キャプテンをやってみてどうでした? 苦労したことなどはありました?
今年、今日活動が終わって思うのは、「このチームじゃなきゃキャプテンは務まらなかったな」っていうのが自分の率直な感想で。
やっぱり自分がキャプテンをやらしてもらったんですけど、本当に試合もそうですし。ピッチ内外でも、ミーティングを選手でもするんですけど。
自分以外の選手、副キャプテンの柴田だったり、海だったり、そういう選手が、ほかの選手もそうですけど。
自分を支えてくれたので、自分がキャプテンを続けられてきたんだと思っていますし。
自分がけがした期間も本当に、自分以外の選手が、一人一人が、「自分がキャプテンだ」と思って、主体的に動いてくれていたので。
本当に今年キャプテンをやって、「みんなに支えられての自分があったんだな」って、率直に。
みんなのおかげで、今の自分がいるので。みんなには感謝したいと思います。
〇最後アカデミーを応援してくれたファンのみなさんにメッセージをお願いします。
群馬の、クラブユースの群馬の予選もそうですし。準決勝、決勝、等々力の前節の試合もそうですけど、やっぱりトップチームの試合がある中で、本当にこれだけの。
これだけユースの試合に熱をそそいでくれる、これだけ愛が強いサポーターは、日本どこを探しても、このクラブだけだと思っているので。
来年からはトップチームになるんですけど、早く、いち早くでも、みなさんの期待に応えられるように、ピッチに立てるよう頑張っていくので。
来年からまた応援よろしくお願いします。
◇
プレミアリーグEASTの後半戦は、苦しい時期も経験した川崎フロンターレU-18。
それでも、最後の3試合、フロンターレらしさを取り戻し、結果も内容も手にすることができたのは、それまでに積み重ねてきたものがあったからこそ。ずっとずっと、選手たちやスタッフたちが一緒に過ごしてきた日常の中で、育んできたものがあったからこそだ、と感じさせられるのものがありました。
2024年のシーズンは終わりますが、今年1年間培ってきたものは来年以降にも必ず生きてくるものになるのだ、と思います。
(文中敬称略)
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