7月30日は、駒沢オリンピック公園補助競技場へ。関東地方の社会人チームによって競われる関東サッカーリーグの3試合があり、川崎フロンターレU-18でかつてプレーした選手たちが所属するチームも、出場しました。
【関東サッカーリーグ2部後期3節 早稲田ユナイテッド vs tonan前橋】
7月30日(日)午後2時キックオフ 駒沢オリンピック公園補助競技場 曇り
駒沢補助競技場で行われた2試合目、早稲田大学に関係する団体「WASEDA CLUB」のサッカー部門のトップチームにあたり、東京都西東京市をホームタウンにする早稲田ユナイテッドと、群馬県前橋市をホームタウンに将来のJリーグ入りを目指すtonan前橋。
早稲田の先発は、GK1山下暁、DFは右から2土田康太郎、5福井佑太、29神庭勇人、ボランチは8今野昭、16藤原裕太、右MF24倉下勝行、左MF11森翔平、トップ下キャプテンの14副田大雅、FW12森田晶彦、3小川弘志。今野はフロンターレU-18出身で、仲川輝人(横浜F・マリノスからアビスパ福岡へ期限付き移籍)や苅部隆太郎(元FC岐阜、引退)と同期。亜細亜大を経て早稲田でプレーする選手。
前橋の先発は、GK21高田鴻、DFは右から15武士俣雄己、3韓昌柱、キャプテンの6田中淳、2小口大貴、ボランチは16工藤豪、25李曔民、右MF18松本大輝、左MF7亀井一、FW11深山翔平、9山腰泰博。フロンターレU-18から専修大を経て今季前橋に加入した小口が先発。筑波大出身の吉田直矢は負傷したようで、この日はアップの際などのサポート役に。
前日等々力陸上競技場で行われたJ1第19節、川崎フロンターレ vs ジュビロ磐田のときのような激しい雨こそないものの、雲が太陽を遮ってどこかすっきりしない天気のなか、始まった試合。序盤から早稲田がボールを保持し、スピードのある森田や森、小川を起点にゴールをおびやかしていく展開に。今野も裏を突くパスをよく出しチャンスメークを担っていきます。9分には今野の左サイド高い位置へのパスに森が抜け出してエリア外左へ。シュートを打つもGK高田がこれを止めてゴールは許さず。さらにエリア左へ森田が抜け出してシュートに持ち込むも、ここも高田が好セーブ。
前橋も11分には小口の左クロスを山腰が競り勝って松本がマイボールに。右から仕掛けていくもシュートにはつながらず。
早稲田がいい距離感でボールを回していく展開が続いていき、20分には小川のスルーパスに森田が右へ流れて、前橋は小口がこれに対応していこうとしますが、森田がうまく切り返し、小口はこれに対してファール。イエローカードが提示されます。
前橋も松本がマイボールにすると、スピードに乗って仕掛けていきますが、なかなか決定機にはつなげられず。早稲田は副田、小川、森田が前線で流動的に動いて起点となり、森も積極的に高い位置へ。エリア内へ近づいていく時間帯が続いていきます。27分には右コーナーキック。副田が左足で入れたボールのこぼれ球を拾った小川がシュートを打つも上に。
30分には神庭、森とつないで、森が左から仕掛け、最後は森田がエリア内へ抜け出していきますが、ここも高田が好セーブ。さらに40分には右のスローインの流れからクロスを入れると、小川が頭で合わせるも枠はとらえられず。
前橋もセンターライン付近からのフリーキック、田中がエリア右へ入れると、亀井がボールをいったんはおさめますが、早稲田の守備の前にシュートにはつなげられず。
45分には、早稲田、今野のパスに左サイドへ流れた副田が抜け出して折り返しに森田が会わせますが、ここでも高田がすばらしい反応。前橋も直後には、深山ともパス交換から松本が抜け出して折り返しに亀井がエリア内、反応するもこれはGK山下が対応。
前半はタイムアップ。早稲田の時間帯が続きましたが、高田がよく止めた、という印象の前半に。
後半もさらに早稲田ペースの立ち上がりに。前橋の山腰を狙ったロングボールにしっかり対応し、これをクリアするのではなくしっかりつなげてボールを動かしながらゴールをうかがっていきます。倉下が右サイドの高い位置へ仕掛けて、エリア内へいい動き出しを見せる小川にパスを出すなど攻勢に。高田の好守で前橋は耐えていきますが、8分藤原のスルーパスに抜け出した森田がゴールへ流し込んで、1-0。ついに早稲田が先制します。
なおも小川や森田らを起点にゴールへ迫っていく早稲田。14分には森がボールをカットし、そのパスを受けた森田がスピードに乗って仕掛けていくもシュートは上に。
前橋は松本が中寄りのポジションをとったり、左サイドへ流れたりポジションチェンジを繰り返し、李が中盤でよくボールを触っていきますが、パスは藤原らにカットされてなかなかつなげず。21分には早稲田、左へ流れた森田が突破、折り返しに副田が合わせますが高田がここでも好セーブ。ここで前橋は工藤に代わって14宮崎明浩がピッチに。テコ入れに出ますが、直後のコーナーキック、左から倉下が右足で入れると小川が頭で合わせてゴールネットを揺らします。2-0。
早稲田はさらに倉下がパス交換からエリア内へ抜け出すなど厚みのある攻め。副田、森田、小川がますますよくかかわって攻勢に出ていきます。前橋は交代で入った宮崎がよくボールに触っていき、33分には田中のフィードに深山が競り勝って亀井がエリア内へ。しかし、早稲田の守備に阻まれてシュートにはつなげられず。33分早稲田は左サイドへ抜け出した森田がうまく切り返してシュートを放つとこれもゴールネットを揺らして3-0。34分には早稲田は藤原に代えて27桃井匠一が入り、やや前よりのポジションに。副田がボランチに。
なおも今野が裏を狙ったパスを出し、森田がよく仕掛けるなど続いていく早稲田の攻勢。前橋も中央で宮崎や韓がよくボールをさわって回していき、左サイドの小口も機を見て高い位置へ。1点を返していこうとしていきます。39分には小口のクロスに亀井がエリア外へ抜け出していきますがオフサイド。41分には小口が左サイドから仕掛けて、リターンをエリア前に送ると宮崎がミドルシュートを打ちますが上に。
早稲田は副田に代わって4長井章浩がピッチへ。42分さらにゴールを揺らしたのは早稲田。右へ流れた小川からエリア内へボールが入ると、倉下がこれに合わせて4-0。さらに森田の折り返しに、長井が合わせるなど追加点を最後まで狙っていく早稲田。前橋のボールになると、今野がよくプレスをかけにいくなどして相手に流れを渡さず。試合は4-0でタイムアップ。早稲田ユナイテッドが勝利を飾りました。
前半0-0 後半4-0 計4-0
得点:森田晶彦2、小川弘志、倉下勝行(早稲田ユナイテッド)
早稲田の先発:1山下暁、2土田康太郎、5福井佑太、29神庭勇人、8今野昭、16藤原裕太、24倉下勝行、11森翔平、14副田大雅(c)、12森田晶彦、3小川弘志
交代:藤原→27桃井匠一 副田→4長井章浩
前橋の先発:21高田鴻、15武士俣雄己、3韓昌柱、6田中淳(c)、2小口大貴、16工藤豪、25李曔民、18松本大輝、7亀井一、11深山翔平、9山腰泰博
交代:工藤→14宮崎明浩
森田や小川らの攻撃陣、それを下支えしている様子の今野らの早稲田ユナイテッドは「また見たい」と思わされるもの。また、敗れてはしまったもののピッチの脇を見れば、普段選手たちにサッカーを習っている子供たちが「山腰コーチ!」と最後まであきらめずに声援を送り続ける前橋側の応援の光景も幸せにあふれたものでした。
今野、小口、吉田の3選手がこれからそういった中でどんな選手になっていくのかとても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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