法政大 – 順天堂大 / 関東大学サッカーリーグ1部第13節


川崎フロンターレが、等々力陸上競技場で行われたJ1リーグ第27節、名古屋グランパス戦を3-1で勝利した翌9月23日は、味の素フィールド西が丘へ。関東大学サッカーリーグは第13節を迎え、川崎フロンターレへの2020年の加入が内定している順天堂大のFW旗手怜央、川崎フロンターレU-18出身のMF小川真輝も試合に臨みました。

 

【関東大学サッカーリーグ1部第13節 法政大vs順天堂大】

9月23日(日)午後2時キックオフ 味の素フィールド西が丘 晴れ 679人

 

明治大が国士舘大を3-0で下した第1試合に続いての一戦は、前節終了時点で3位につける法政と、4位順天堂の上位対決。

 

法政の先発は、GK1吉田舜、最終ラインは右から31鈴木遥太郎、ゲームキャプテンの3前谷崇博、19鳥居俊、17高木友也、ボランチは7下澤悠太、5大西遼太郎、右MF8紺野和也、左MF11森俊貴、トップ下10青柳燎汰、FW20上田綺世。

 

順天堂の先発は、GK1佐藤久弥、最終ラインは右から2柳澤亘、4村松航太、22長谷川光基、6石上輝、ボランチはキャプテンの10名古新太郎、28渡邉康平、右MF8望月陸、左MF23長倉幹樹、FW3三國スティビアエブス、11旗手怜央。25小川真輝はベンチスタート。

 

朝から好天に恵まれ、汗ばむような陽気の味の素フィールド西が丘。試合は、法政が上田がサイドに流れたり、裏へ動き出すなどしてボールを引き出すのに対して、旗手も長谷川のフィードにエリア前に抜け出そうとするなど、序盤からそれぞれU-21日本代表のFWの二人が存在感を出し、一進一退の攻防を繰り広げていきます。

 

6分には順天堂、右からの浮き球のパスにエリア内へ抜け出した旗手が入れ替わろうとするも、旗手のファールに。一方の法政も高い位置で大西がボールをカット、エリア前に抜け出そうとしますが、シュートまでは至らず。

8分には順天堂、三國がボールをおさめ、エリア前に旗手が抜け出しますが、GK吉田がクリア。ボールを拾った順天堂は、左へ展開。長倉がクロスを入れるもクリア。

順天堂は、長倉を盛んに石上が追い越すなどして厚みのある攻めに。9分には望月の縦パスを受けた旗手がシュート。しかし、上に。さらに10分には長倉が左サイドから斜めに仕掛け、エリア右の望月へパスが通りますが、シュートはブロック。

法政も下澤が浮き球のパスを入れるなど、揺さぶりにいきますが、先制点は順天堂へ。石上の浮き球のパスにエリア前に抜け出した旗手。法政は鳥居が寄せにいきますが、旗手がうまく体を使い、鳥居を振りきってエリア正面からシュート。巧みさを感じさせられる見事な一撃で、0-1に。

順天堂は、旗手が下がり目でボールを受け、長倉や望月がエリア前に顔を出すなどしてさらにゴールの前に。名古がうまくフリーでボールを受け、縦へパスを入れるなどしていきます。14分には渡邉のパスにエリア外右の高い位置へ抜け出した望月がマイナスのパスを送ると、エリア外右から旗手がシュート。しかし、枠はとらえられず。

なおも順天堂は村松や長谷川に名古がかかわり、後ろからの組み立てを図りながら、時には村松が鋭い縦パスを三國に入れるなどして、攻撃へつなげに。

法政も下澤から右に展開し、紺野のドリブルへつなげようとしたり、左サイドで森を高木が追い越したりするなどして、反撃の糸口を探りに。16分には紺野がエリア前に仕掛けて、エリア右へ抜け毛出す上田を狙い、パスを入れるも村松がカット。17分にはエリア外から下澤が枠をとらえたミドルシュート。しかし、GK佐藤がセーブ。

順天堂も直後には、三國が右サイドの高い位置へ仕掛け、エリア内の旗手のリターンを受けた名古がミドルシュート。枠はとらえられませんでしたが、息の合ったプレーで追加点を狙いに。

法政は前谷のパスに鈴木が右サイドの高い位置へ仕掛けたり、紺野が右サイドからエリア前に斜めに仕掛けるなどして揺さぶりに。しかし、順天堂は石上が1対1で粘り強く対応したり、シュートはGK佐藤がセーブするなどして、ゴールは許さず。

24分にはセンターライン付近からのフリーキック、下澤が縦へボールを送ると、上田がフリーで抜け出しますが、これはオフサイドに。

望月が右サイドだけではなく、三國の競ったボールのこぼれ球を拾い、左に抜け出るなど揺さぶりにくる順天堂。

法政は高木がこちらも左サイドからしっかり望月についていき、よくカバーしていくと、30分にはエリア前にうまく抜け出した上田が1対1に。しかし、シュートは佐藤がセーブ。自らこぼれ球を拾った上田は今度はエリア左からシュート。ここでも佐藤が足でシュートを止めるすばらしい反応を見せ、同点とはならず。

法政の攻勢は続き、前谷のフィードにエリア右へ紺野が抜け出そうとするも、GK佐藤がよみよくボールをキャッチ。順天堂も長倉が左サイドから斜めに仕掛け、エリア右へ展開しようとするも、法政の高木がカバー。33分には法政、左クロスに遠いサイドで上田が合わせるもGK佐藤がセーブ。両チームともに、ゴールの前へ迫る時間が続き、特に法政は決定的な場面をつくるも、順天堂の守備がそれを上回る場面が続いていきます。

38分には青柳が上田に縦パスを入れ、前へ抜けるとエリア左に抜け出した青柳がシュートを打つも佐藤がセーブ。直後には左サイドから高木がエリア左へパスを出すと、上田がシュートを打つも右へ。

さらに法政がゴールに迫る場面が続き、順天堂もコーナーキックのこぼれ球を旗手に託してカウンターを狙うもシュートにはつながらず。前半は0-1でタイムアップとなります。

 

後半、2分には順天堂、縦パスを旗手が受け、エリア前に抜け出した長倉がシュート。ブロックされたこぼれ球を拾った名古がエリア正面でシュートを打つもブロック。

法政は、コーナーキックをしのいだところからカウンターへ。紺野が右サイドを駆け上がりクロスを上げるもGK佐藤がキャッチ。佐藤がすばやくリスタートすると、右サイドに望月が抜け出そうとするも、高木がカバー。共に切り替えよく相手のゴールに迫っての立ち上がりとなります。

順天堂は名古や渡邉を経由してボールを動かしながらエリア右へ望月が動き出すなど、2列目の選手も盛んに前へ出て、ゴールをうかがいに。7分には旗手のパスにエリア右に望月が抜け出すも高木がついていき、ラインを割り、シュートは打てず。

法政も7分には、右クロスを上田が折り返すもボールは佐藤がキャッチ。さらに紺野が縦パスをカットしエリア前に仕掛けていくも、望月、三國が自陣に戻り粘り強く対応。13分には、大西からパスを受けた森がエリア外左へ。遠いサイドの上田を狙い、クロスを上げるもボールは佐藤がキャッチ。

法政は青柳に代わり9ディサロ燦シルヴァーノがピッチへ。さらに15分には鈴木に代わり6長倉颯。直後には、右サイドから斜めに仕掛ける望月から紺野がボールをカット、パスを出すと長倉がエリア右へ。順天堂の守備に阻まれましたが、交代で出た選手が絡んで活性化。直後には大西が枠をとらえたミドルシュートを打つも佐藤がセーブ。

17分、順天堂は左サイドに流れた旗手がエリアの前へ仕掛け、三國にボールを預け、三國からボールを受けた長倉がエリア左からミドルシュートを打つも右へ。

19分、順天堂は望月に代わり26新関成弥が右MFに。

法政が、下澤、ディサロと縦パスを続け、ディサロからエリア内へ動き出す上田を狙いパスを入れるなどして攻勢を強めていくと、22分には、長倉の縦パスに紺野が右サイドの高い位置へ。クロスを上げるとファーで森がシュートを打ちますが、右へ。

順天堂も直後にはカウンター。三國が縦へ仕掛けていくも、法政の守備に阻まれシュートには、つながらず。

法政は高木が左から仕掛けて、コーナーキックにつなげたり、右サイドの高い位置へ長倉が駆け上がるなど、両サイドが積極的に前に。それでも順天堂は、こぼれ球を渡邉が拾い、ボールを戻して後ろからの組み立てを図るなど、落ち着いた対応を見せていきます。

33分には、法政は森に代わり18松澤彰、順天堂は長倉に代わり24白井海斗。38分には順天堂、ファールを受けた名古が担架で外に。25小川真輝がボランチへ。松澤や上田を見ながら、最終ラインの前で構えに。

 

終盤に入り、上田がパスの出し手にもなり、ゴールをうかがいにいく法政。39分には上田からパスを受けた紺野が縦へ仕掛けるも、石上が粘り強く対応。さらに長倉の右クロスに長身の松澤が遠いサイドで会わせようとしますが、柳澤が寄せ、マイボールに。

 

40分には、法政、右クロスにファーで上田が合わせるも順天堂は二人が寄せ、ボールはサイドネットに。さらに上田が左へ流れ、エリア前の松澤へパスを入れようとするも、長谷川がカット、小川につなぎ、小川は前線へ縦パスを入れると、順天堂はカウンターへ。人数をかけた攻めとなり、こぼれ球をエリア正面で拾った小川が枠をとらえたシュート。しかし、法政の守備に阻まれ惜しくも決まらず。

 

自陣で時間を使いにいくのではなく、攻めに出ていく順天堂。43分には旗手からエリア右へ。高い位置へ上がった柳澤がシュートを打つも吉田がセーブ。さらにエリア前に抜け出した旗手、うまく切り返してシュートを打つもミートしきれず、ボールは吉田がキャッチ。

ロスタイムは4分、マイボールになると旗手が右サイドの高い位置へ展開し、柳澤へつなぎ、こぼれ球を拾った新関がシュートを打つなど、攻撃的な姿勢を見せていく順天堂。法政も、高木がエリア内へボールを入れるなど、ゴールに迫りましたが得点には至らず。試合はタイムアップ。0-1。

前半0-1 後半0-0 計0-1

得点:旗手怜央(順天堂)

 

法政の先発:1吉田舜、31鈴木遥太郎、3前谷崇博(c)、19鳥居俊、17高木友也、7下澤悠太、5大西遼太郎、8紺野和也、11森俊貴、10青柳燎汰、20上田綺世

交代:青柳→9ディサロ燦シルヴァーノ 鈴木→6長倉颯 森→18松澤彰

控え:44山岸健太 2森岡陸 13末木裕也 16長谷川元希

 

順天堂の先発:1佐藤久弥、2柳澤亘、4村松航太、22長谷川光基、6石上輝、10名古新太郎(c)、28渡邉康平、8望月陸、23長倉幹樹、3三國スティビアエブス、11旗手怜央

交代:望月→26新関成弥 長倉→24白井海斗 名古→25小川真輝

控え:30中塚勝俊 13尾崎駿大 15鈴木啓太郎 9浮田健誠

 

拮抗したなかで、法政も多くのチャンスをつくり、どちらが勝利してもおかしくはないような試合に。勝負を決めた旗手のゴールは、「フロンターレに入ったときに、どんなプレーをするのだろう」と期待が高まるようなものとなりました。

そして、前期の終盤には怪我で離脱した小川が再びベンチに入り、キャプテンの名古の負傷と言うアクシデントのなかで出場し、攻守にいいプレーを見せたことも、とても嬉しくなるものでした。

 

それぞれのこれからをとても楽しみにしています。

 

(文中敬称略)

 

小川真輝選手はベンチスタート
旗手怜央選手
試合に臨む順天堂大の先発選手
コイントスに臨む法政のキャプテン前谷崇博選手と順天堂大のキャプテン名古新太郎選手

ボールを受けた旗手怜央選手
マークを振り切る
シュートに持ち込む

順天堂大が先制する
競り合う三國スティビアエブス選手と前谷崇博選手
浦和レッズユース時代にはフロンターレU-18と対戦した長倉幹樹選手
上田綺世選手。FC東京U-18出身の長谷川光基選手もフロンターレU-18と対戦した選手の一人
佐藤久弥選手は何度も好セーブを見せ、試合後にはマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた
鹿島アントラーズに内定している名古新太郎選手
ハーフタイム、出場に備える小川真輝選手
コーナーキックからゴールを狙う順天堂と法政の攻防
試合を盛り上げた法政の応援の選手たち
順天堂も多くの選手が声援を送った

浦和レッズユース時代にはフロンターレU-18とも対戦した松澤彰選手
佐藤久弥選手がセーブ
途中出場の小川真輝選手

順天堂大の中盤を担った渡邉康平選手

こぼれ球に詰めてシュートを打つ場面もあった小川真輝選手
旗手怜央選手
0-1でタイムアップ。順天堂が勝利

 

 

 

CC BY-NC-ND 4.0 This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.

コメントを残す