川崎フロンターレが横浜F・マリノスとの神奈川ダービーに臨んだ3月10日は、保土ヶ谷公園サッカー場へ。新人戦の準決勝で横浜FCユースに1-0で勝利した川崎フロンターレU-18は、横浜F・マリノスユースとの決勝に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 神奈川県クラブユース新人戦決勝 vs 横浜F・マリノスユース】
3月10日(日)午後0時40分キックオフ 保土ヶ谷公園サッカー場 くもり
フロンターレの先発は、GK21川合我空、最終ラインは右から5森璃太、3道間雄生、4栗田悠巨、2神橋良汰、ボランチは6澤田泰大、18戸水利紀、右MF11有田恵人、左MF7中島大成、FW10宮城天、9宮本ディアウ勇守歩。
横浜F・マリノスの先発は、GK20寺門陸、最終ラインは右から15日隈雄作、12和田昂士、13小林夏生、19池田航、ボランチはキャプテンの14吉尾虹樹、23粟飯原央統、右MF24松田詠太郎、左MF25井出真太郎、FW22石井宏育、39津久井匠海。
横浜FCユースがSC相模原U-18に2-1で勝利した3位決定戦に続いての試合。空には、薄く雲こそかかったものの春が近づいていることを感じさせる過ごしやすい気候の保土ヶ谷公園サッカー場。ピッチを見下ろすスタンドには両チームの選手の家族らが集まり、選手たちを見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がり、ゴール前に迫ってきたのはマリノス。左サイドでスローインを受けた津久井がエリア前に仕掛けて、ボールを折り返し。しかし、フロンターレは神橋がエリア内でクリア。しっかり最後のところで対応し、決定的な場面とはさせず。
なおもマリノスは後ろでボールを動かしながらサイドを突いていこうとしていきますが、フロンターレはラインを高め、前でうまく連動してボールを奪いに。3分には右サイドでスローインを得て、マリノス陣内でのプレーする時間になると、左に展開し、中島が高い位置へ。最後はエリア内左、戸水が抜け出しますが、マリノスの守備に遭い、シュートまではいけず。それでも、厚みのある攻めを見せられるようになっていきます。
ボールを回せる時間を次第につくれるようになったフロンターレは、澤田がエリア前に動き出す宮城に縦パスを入れようとするなどして、攻めの機会をうかがいに。マリノスも吉尾のパスを起点に、サイドからの攻めを試みていきますが、有田が自陣のエリア近くに戻り、粘り強い守備を見せるなど、切り替えよく対応。下がり目でボールを受ける津久井に対して、人をかけて囲いこむようにし、前を向かせず、攻撃の芽を摘んでいきます。
7分にはサイドチェンジを受けた森が右サイド、高い位置へ。エリア内右へ進入し折り返すと、エリア内でこぼれ球を拾った澤田がゴール右を狙い、シュート。GK寺門のセーブに阻まれましたが、決定的な場面に。
さらに森が浮き球を右サイドの高い位置へ出すと、宮本がうまくマリノスの選手と入れ替わり、高い位置へ。粘り強くキープし、コーナーキックを得ていきます。ここぞというところでマリノスも、松田の縦への仕掛けや井出のクロスでシュートに持ち込もうとしていきますが、森や栗田がクリアするなどして、しのいでいきます。
しかし、12分先制のゴールはマリノスへ。右コーナーキック、粟飯原が左足で入れたボール、和田がうまく合わせ、ボールはゴールの中へ。0-1。
追いかける展開となったフロンターレは、コーナーキックを得て、セカンドボールを拾い、さらにゴールに迫るマリノスの攻めをしのいで再びボールを動かしに。道間のサイドチェンジを受けた神橋が左サイドの高い位置へ顔を出すなどしていくと、14分には道間からボールを受けた中島が左サイドからエリア前に斜めに仕掛け、ミドルシュートを打つもGK寺門がセーブ。
さらに川合がエリア外に出て、組み立てにも加わり、ボールを回していくフロンターレ。マリノスは攻めへの切り替えが速く、いったんボールが渡ると一気にサイドから持ち込んでいきますが、エリア内に入れられたボールには、道間や栗田がうまく対応していきます。
ボールを細かく回しながら、長いボールも交えていくフロンターレ。20分には栗田のフィードに有田がエリア左へ。マリノスの寄せが厳しく前を向くことはできませんでしたが、いい動き出しを見せていきます。
後ろから川合も積極的にかかわっていくフロンターレ。21分にはエリア外に出ていた川合のボールが、マリノスの石井に渡り、石井はループシュートを狙うも、川合がセーブ。26分には高い位置でボールを奪い、津久井がエリア左へ。リターンを受けた吉尾が正面でミドルシュートを打ちますが、上に。
直後にはフロンターレ。栗田、澤田とつないで澤田から右へ。エリア右に迫った森が鋭い切り返しからクロスを上げると、宮城がニアで合わせるも右へ。
一方のマリノスは、さらにサイドチェンジを交えての攻めに。津久井からボールを受けた松田が盛んに仕掛けていきますが、フロンターレは栗田が粘り強い守備で対抗。
32分にはさらにマリノス、エリア左でボールをカット、井出がシュートを打ちますが、川合の好セーブで追加点とはさせず。コーナーキックとなり、小林や和田が頭で合わせ、フロンターレのゴールをおびやかすも枠はとらえられず。
マリノスの時間帯は続き、左サイドからエリア前に井出が仕掛けたり、カウンターへ持ち込む場面をつくってきますが、フロンターレは有田が切り替えよく自陣に戻り、栗田もボールをうまく奪い取っていきます。
38分には石井のパスカットからエリア左、井出がまたもシュートを打つもここでもまたフロンターレは川合が好セーブ。
しのいだフロンターレは、40分には戸水がボールをものにして、左へパスを送ると、宮城が左サイドからエリア前に。宮城のパスにエリア左、宮本が抜け出てシュートを打つもこれはオフサイド。
さらに中島がファールを受けながらも、左サイドからエリア前に持ち込み、宮本を経由してボールはエリア右へ。抜け出した有田がシュートを打つも上に。
マリノスも44分にはボールをカットした吉尾のスルーパスに、石井がエリア左へ抜け出すも戸水が寄せて、シュートは打たせず。前半は0-1でタイムアップとなります。
後半フロンターレは澤田に代わり8山内日向汰がボランチに。
立ち上がりからラインを高め、前に出ていくフロンターレ。1分には宮城が持ち込み、エリア外からミドルシュートで狙うもワンタッチあり、右サイドでのスローインに。スローインの流れから有田がエリア右へ仕掛けていき、GK寺門と1対1になりますが、シュートは寺門がブロック。
一方、4分にはマリノスが左サイド、井出が持ち込み、ニアを狙って折り返しますが、栗田がカバー。
コーナーキックをしのいだフロンターレは、6分には森、有田の連係から右サイドでの攻めに。正面の宮本へボールが渡り、宮本のパスに宮城がエリア左へ。厳しい守備に、シュートまではいけなかったところからマリノスがゴールに迫りますが、栗田がうまくボールをものに。再び攻めに転じると、山内、宮城と縦へパスがつながり、右サイド、有田がゴールへ向かっていきますが、マリノスの戻りが速くシュートまでは至らず。ともに決定的な場面には至らないまでもゴールの前に迫る場面は多く一進一退の攻防が続いていきます。
12分にはフロンターレ、森のクロスが左へ流れ、中島がエリア外左に。しかし、マリノスの選手がファールを与えながらもエリア内には近づかせず。
13分、マリノスは石井に代わり27中村斗星。津久井が時には右サイドでボールを受け、そこからシュートに持ち込むなどしていくと、15分には吉尾が中盤でボールを奪い、スルーパスにエリア右に抜け出た松田がシュート。決定的な場面でしたが、またも川合がすばらしい反応を見せ、追加点とはならず。
フロンターレは16分、道間に代わり34田鎖勇作が最終ラインへ。
マリノスがサイドから攻めを試みる場面は続き、17分には左サイドからクロスが上がるとエリア右ら中村斗星が反応しますが、触ることはできず。
直後にはフロンターレ、栗田の縦パスを起点に中央からの攻めに。宮城がエリア右、有田を狙い、パスを出すとマリノスの選手にハンドがあり、エリア正面やや右でのフリーキックに、ら宮城が直接狙ったシュートはワンタッチあり、右コーナーキックに。
戸水がマイナス気味にボールを入れると、エリア外右、山内のシュートは枠をとらえますが、GK寺門がこちらも好セーブを見せ、ゴールとはならず。
フロンターレは中島が中央に寄り、空いたスペースを神橋が上がるなどして攻めを試み、宮城が中盤におりて、エリア内へ動き出す有田を狙い、浮き球を入れたりしてゴールを目指していきます。
マリノスは、26分、松田に代わり18岩井龍翔司が入り左MF、井出が右MFへ。
27分にはフロンターレは、中央の中島から右へ。有田が高い位置へ抜け出し、折り返すと宮城がシュートを打ちますが、ここでもワンタッチあり、コーナーキックに。コーナーキックをしのいだマリノスのカウンターは栗田がマイボールになるようなかたちで止め、再び攻めに持ち込み、有田がエリア右へ持ち込みますが、マリノスの守備の前にシュートまでは至らず。
フロンターレは31分、宮本に代わり29田中幹大が前線へ。
一方のマリノスは33分、粟飯原に代わり35中村翼。37分にはフロンターレ、中島に代わり28小室愛樹が入りボランチ、山内がトップ下、宮城が左MFへ。
ラインを高め、ボールを保持しつつ、コーナーキックを立て続けに得るなどして追加点を狙うマリノス。43分には右サイドからエリア前に津久井が持ち込みますが、フロンターレは田鎖が粘り強い対応を見せ、最後は川合がボールをキャッチ。さらに44分には、右サイドからの浮き球を、エリア左でおさめた中村斗星がゴールに背を向けたところから、力強くターンをし、シュートを打つも枠はとらえられず。
フロンターレは、45分、栗田のサイドチェンジから有田が右サイド、高い位置へ。リターンを受けた小室がエリア外右からミドルシュート。しかし、GK寺門がセーブ。さらに栗田のフィードに、エリア前に田中幹大が抜け出したり、小室がボールをカットし、宮城に預け、宮城のパスにエリア前に山内が抜け出すなどしていくフロンターレでしたが、ゴールには至らず。試合は0-1でタイムアップとなりました。
準優勝に終わったフロンターレですが、準決勝、そして決勝と苦しい時間にも最後のところでやらせない粘り強さが印象に残る新人戦となりました。
プリンスリーグ関東の開幕まで、あとひと月ほど。遠征などを通して、どんなチームができあがっていくのか、とても楽しみです。
前半0-1 後半0-0 計0-1
得点:和田昂士(横浜F・マリノス)
フロンターレの先発:21川合我空、5森璃太、3道間雄生、4栗田悠巨、2神橋良汰、6澤田泰大、18戸水利紀、11有田恵人、7中島大成、10宮城天、9宮本ディアウ勇守歩
交代:澤田→8山内日向汰 道間→34田鎖勇作 宮本→29田中幹大 中島→28小室愛樹
控え:33青山海 31高畠捷 26五十嵐太陽
横浜F・マリノスの先発:20寺門陸、15日隈雄作、12和田昂士、13小林夏生、19池田航、14吉尾虹樹(c)、23粟飯原央統、24松田詠太郎、25井出真太郎、22石井宏育、39津久井匠海
交代:石井→27中村斗星 井出→18岩井龍翔司 粟飯原→35中村翼
(文中敬称略)
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