10月6日は、東武東上線志木駅からバスで15分ほど、荒川沿いにあるNTT東日本志木総合グラウンドへ。プリンスリーグ関東は第15節。前節、横浜F・マリノスユースに勝利し、3カ月ぶりのリーグ戦での勝利を挙げた川崎フロンターレU-18は、3位につける大宮アルディージャユースとの試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第15節 vs 大宮アルディージャユース】
10月6日(土)午後3時キックオフ NTT東日本志木総合グラウンド 晴れ
フロンターレの先発は、GK19川合我空、DFは右から17宮本ディアウ勇守歩、キャプテンの4高吉正真、2栗田悠巨、3島崎元、ボランチは13古屋雄帆、25戸水利紀、右MF11有田恵人、左MF24鈴木大登、FW9山田新、10宮代大聖。
大宮の先発は、GK1眞中二千都、DFは右から2梅本琉生、4森侑里、3白根和起、22早乙女勝海、ボランチは6安島樹、14瀬良俊太、右MF15渡辺俊介、左MF8五百藏悠、FW19新井成志郎、キャプテンの9吉永昇偉。
日本海を進みつつあった台風25号の影響を受け、季節外れの暑さに見舞われたNTT東日本志木総合グラウンド。ピッチを見下ろす土手沿いに集まった選手の家族やサポーターらが見守るなか、試合は始まりました。
序盤は、大宮が森、白根に瀬良、安島が多くボールに触れつつ、新井や吉永の動き出しをうまく使い、フロンターレのゴールの前に迫る場面を作り出していく展開に。
1分には、カウンターから吉永、左サイドの高い位置へ上がった早乙女へ渡り、エリア内へ折り返すもフロンターレは、高吉がボールをクリア。さらに6分には、吉永が競ったボールを拾った五百藏が左クロスを上げると、エリア右でボールを拾った渡辺がシュートを打つもフロンターレは戸水がブロック。選手それぞれが、体を張り、集中した対応を見せていきます。
フロンターレは、8分には島崎の浮き球のパスに、右サイドからエリア前に斜めに動き出した山田が抜け出るもこれはオフサイド。
その後も大宮が、最終ラインの二人が多くボールに触れながら、うまく間に下りて受ける安島や瀬良を中心にボールを回しつつ、前線の吉永が起点となり、フロンターレのゴールを目指す場面をつくっていきます。
13分には、渡辺の右クロスを吉永が競り、ボールを拾った安島がミドルシュートを試みるもフロンターレはブロック。さらに直後には右サイドの高い位置へ梅本が抜け出しクロスを試みるも、島崎がブロックし、シュートは打たせず。これで右コーナーキックを得た大宮は、瀬良が右足で入れたボールをエリア左で安島が拾いシュートを打つも、ここでもフロンターレの体を張った守備でブロック。
17分には、さらに大宮、左サイドからエリア前にうまくボールが通り、エリア外正面から渡辺がミドルシュート。枠をとらえるも川合が好反応を見せ、わずかにボールに触り、枠へは飛ばさせず。
大宮がボールをにぎるなかでも、しっかりした守備を見せ、しのいでいったフロンターレも、15分を過ぎると古屋や戸水がうまく最終ラインと前線の間に入り込み、前を向けるように。宮本からボールを受けた有田が右サイドの高い位置へ仕掛けていくなど、大宮陣内でプレーをする時間もつくれるようになっていきます。
17分には、戸水がエリア外右へ浮き球のパスを入れると、山田が飛び出すも、GK眞中が前へ出て惜しくもシュートは打てず。
それでも次第に山田や宮代が高い位置でうまくプレスをかけ、高吉や栗田がラインを高め、戸水や古屋に、鈴木も時には中央に位置取り、ボールをものにする場面をつくりに。高吉が左サイドの高い位置へ、鈴木を走らせるなど、最終ラインからも攻撃へつながるようなプレーを見せていきます。
25分には、左サイドの高い位置でスローインを得ると、鈴木が粘り、左コーナーキックに。戸水が右足でボールをエリア内に入れると、大宮に反則があり、フロンターレはPKを得ます。
キッカーは、山田。ゴール右へ決めて、1-0。山田のリーグ戦6試合連続のゴールで先制点はフロンターレへ。
気温が上昇したため、とられた給水タイム明け。大宮は、エリア前、森が眞中に戻そうとしたボールの息が合わず、あわやオウンゴールという場面となるも、ボールはわずかに右へ。
これでフロンターレが得た右コーナーキック、遠いサイドで鈴木が合わせますがボールはサイドネットへ。
さらに高い位置で有田や鈴木がうまくマイボールにし、そこから攻撃へつなげていくフロンターレ。31分には右サイドの高い位置からエリア内へ山田が仕掛けるも、大宮に阻まれ、右コーナーキックに。戸水がボールをエリア内へ入れると、こぼれ球を山田が頭で押し込み、ボールはゴールの中へ。2-0。
フロンターレは、新井や吉永をエリア内へ走らせ、反撃の糸口を探ろうとする大宮に対して、川合を中心にしっかり対応。吉永が競り勝ったボールに対して、宮本がうまく体を入れてマイボールにし、山田へつなげるなど、切り替えの良さを見せていきます。
島崎や宮本がそれぞれ機を見て、高い位置へ上がり、戸水のパスに、有田が右サイドからエリア左へすばやく抜け出すなど、ゴールの前にも迫っていきます。
37分には大宮、渡辺のスルーパスにエリア右へ吉永が抜け出し1対1となりますが、川合が粘り強く、シュートを防ぐ好守を見せ、ゴールは許さず。さらにラインを高め、人をかけ、ゴールに迫る大宮。40分にはエリア外正面やや左で安島がミドルシュートを打つも、川合がしっかりボールをキャッチ。
しのいだフロンターレは、栗田が高い位置へ島崎を走らせ、宮代が時には中盤に下り、戸水や古屋らとかかわり、ボールを回しに。ラインを高め、再び攻撃へ。
44分には右サイドでうまくボールを受けた有田からエリア前右にパスが出ると、宮代が巧みなトラップでボールをおさめ、シュートを打つと、ボールはゴールの中へ。3-0。大きな追加点がフロンターレへ。
突き放された大宮は、直後には五百藏のパスにエリア左へ早乙女が抜け出すも、フロンターレは、古屋がブロックし、シュートは打たせず。前半はタイムアップ。3-0でハーフタイムとなります。
後半、大宮は早乙女、新井に代わり、20田中颯太、17柴山昌也。田中が右SBに入り、梅本が左SBへ。福井県で行われていた国民体育大会少年の部を制した埼玉県代表の2選手がピッチへ入ります。
開始とともにラインを上げ、エリア前に押し込んでいく大宮。五百藏のミドルシュートや、瀬良がエリア前に顔を出してシュートに持ち込むなど、攻勢をかけていきます。
2分には右クロスからエリア左へ瀬良が迫るも宮本が寄せ、ボールをものに。さらにエリアの前で鈴木がボールをカットするなど、押し込まれながらもフロンターレは粘り強く守りに。
風下に立たされ、川合のゴールキックが押し戻されるほどの強い風に苦労しながらも、コンパクトに守り、高吉がエリア前に動き出す山田を狙い、フィードを入れるなど、攻めの姿勢も見せながら、選手たちはプレーしていきます。
8分にはエリア外左へ抜け出した五百藏が折り返すと、瀬良や渡辺らが立て続けに3度シュートを打つも、フロンターレは宮本らがこちらも立て続けに3度ブロックし、枠へは飛ばさせず。
フロンターレも、10分には山田が高い位置でボールをカットしエリア内へ仕掛けていくも、最後は大宮の守備に阻まれシュートは打てず。さらに13分には宮代のパスを受けた有田がエリア右の高い位置へ。ボールをエリア内へ入れるも、これはシュートには結びつかず。
大宮は、直後にはまたも五百藏が左サイドの高い位置へ。縦へ仕掛けるも、宮本が粘り強く寄せ、クロスはラインを割り、シュートにはつながらず。フロンターレは、鈴木や有田も中央に寄り、ボールを保持する時間をつくっていくと、17分には高吉の縦パスを、山田がうまく間で受け、右へ展開。有田が高い位置から折り返し、エリア右でこぼれ球を拾った戸水がミドルシュートを打つも枠はとらえられず。
20分に差し掛かると、ゴールに迫る時間を増やしていくのは大宮。左サイドの高い位置に、うまく入り込む五百藏が起点となりますが、フロンターレは宮本に加え、有田も自陣に戻り、囲い込むように対峙したり、エリア内へ入ったボールを島崎がクリアしたりするなど、攻められながらもうまく対応していきます。
しかし、21分、エリア正面で大宮、吉永がファールを受け、フリーキックに。柴山のフリーキックはフロンターレがしのぐも、これで大宮が得た右コーナーキック、柴山が左足でボールを入れると、最後は五百藏のシュートが決まり、3-1。2点差に。
大宮はさらに柴山が左サイドから仕掛け、左コーナーキックに。自らこぼれ球を拾った瀬良の左クロスに、ゴール右に大宮の選手たちが飛び込むも触ることはできず。さらに五百藏の仕掛けからコーナーキックを得るなど、ゴールに迫るのは大宮。29分には、渡辺に代わり30大澤朋也、五百藏に代わり25林勇太朗と両MFを交代。
後ろでボールを回しつつサイドに展開し、攻撃の機会をうかがいにくる大宮。31分の林の左クロスに対しては、島崎がエリア内に戻り、クリアしたものの、直後にも大宮、右サイドからクロスを入れると、うまくエリア内で吉永が合わせ、ボールはゴールの中へ。3-2。1点差に。
フロンターレは33分、山田に代わり8上野綜太。
なおも34分には大宮、エリア外左、あまり角度のないところから林がシュートを打つもボールは右へ。このボールを拾い、厚く攻めに出てくるも、フロンターレは戸水や栗田がエリア内に入ったボールをクリアするなど、しのいでいきます。
38分、フロンターレは戸水に代わり6小川達也。40分には鈴木に代わり22松永竜之介。最終ラインを右から松永、宮本、高吉、栗田、島崎と5バック気味に。
42分には宮代に代わり26平田流衣。44分には有田に代わり23常安澪。梅本が高い位置へ仕掛けるなどしていく大宮に対し、松永が粘り強く寄せにいくなどし、試合は4分のロスタイムに。
自陣に戻り、コンパクトに守りにいくフロンターレ。ラインを高め、押し込んでいく大宮は、スローインからゴールを狙いにいくも、フロンターレは、栗田や島崎がボールをしっかりクリアし、シュートは打たせず。48分には、右サイドのスローインから、こぼれ球を拾った林が、エリア前でシュートを打つも上に。大宮の猛攻をしのぎ、試合はタイムアップ。3-2。
押し込まれる時間帯を集中した守備でしのいだフロンターレ。鈴木や山田の高い位置での粘り強いプレーが、ゴールに結びついたことも印象に残る試合となりました。フロンターレにとってはプリンスリーグ今季2回目の2連勝となり、5勝4分け6敗、得点27、失点27、勝ち点は19に。混戦のリーグ戦の中で大きな勝ち点3を得ることになりました。
前半3-0 後半0-2 計3-2
得点:山田新2=PK1、宮代大聖(フロンターレ) 五百藏悠、吉永昇偉(大宮)
フロンターレの先発:19川合我空、17宮本ディアウ勇守歩、4高吉正真(c)、2栗田悠巨、3島崎元、13古屋雄帆、25戸水利紀、11有田恵人、24鈴木大登、9山田新、10宮代大聖
交代:山田→8上野綜太 戸水→6小川達也 鈴木→22松永竜之介 宮代→26平田流衣 有田→23常安澪
控え:21青山海 20澤田泰大 30岡崎玄
大宮の先発:1眞中二千都、2梅本琉生、4森侑里、3白根和起、22早乙女勝海、6安島樹、14瀬良俊太、15渡辺俊介、8五百藏悠、19新井成志郎、9吉永昇偉(c)
交代:早乙女→20田中颯太 新井→17柴山昌也 渡辺→30大澤朋也 五百藏→25林勇太朗
残り3試合となったプリンスリーグ関東は、Jユースカップや全国高校サッカー選手権の予選のため、11月下旬まで中断となります。
フロンターレU-18のJユースカップ1回戦は10月14日午後1時、等々力陸上競技場にてキックオフ。ザスパクサツ群馬U-18との試合に臨みます。
(文中敬称略)
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.