国士舘大 – 筑波大 ・関東学院大 – 桐蔭横浜大 / 「アミノバイタル」カップ準々決勝


6月29日は味の素スタジアム西競技場へ。前期のリーグ戦が終わった関東大学サッカーでは、連盟所属のチームと各都県代表によって競われる、「アミノバイタル」カップが行われています。

夏の大学サッカーの日本一を決める総理大臣杯に出場権するチームを決める大会であり、この日は出場権を獲得した8チームによる準々決勝。味の素スタジアム西競技場の2試合では川崎フロンターレのアカデミーで育った選手が先発、あるいは途中出場し、それぞれチームに貢献しようと奮闘しました。

【「アミノバイタル」カップ準々決勝 国士舘大学vs筑波大学】
6月29日(水)午前11時半キックオフ 味の素スタジアム西競技場 くもり

まず最初の対戦カードは国士舘大学vs筑波大学。国士舘大学の先発はGK31岩渕航平、DFは右から22山岸瑠、3遠藤裕太、キャプテン4附木雄也、6藤嵜智貴、ボランチは19諸岡裕人、28谷村海那、右MF12本間達耶、左MF9林祥太、前線は18大石竜平、10松本孝平

筑波大学はGK1森本泰介、DFは右から14会津雄生、3小笠原佳祐、5鈴木大誠、26加藤潤、ボランチはゲームキャプテン7三宅智大、18鈴木徳真、右MF25西澤健太、フロンターレU-18出身、左MF20三笘薫、トップ下12近藤太、FW11中野誠也。フロンターレU-18出身の8吉田直矢はベンチスタート。

筑波の選手たちは急性白血病で闘病中の筑波大学出身、アルビレックス新潟の早川史哉のユニホームとともに入場。キックオフ時にはスタンドの筑波の選手たちが早川のチャントを歌い、励ます場面もありました。

早川はトップチームの風間八宏監督就任初年度の2012年にはフロンターレの麻生グラウンドでの練習にも参加したことのある選手。病を克服してまたピッチでそのプレーを見られることを願っています。

関東大学サッカーリーグ1部ではなかなか結果が出ず前期は最下位に終わった国士舘でしたがこの日は昨年の得点王10松本孝平がよく起点になって、自らゴールを狙うだけではなく周りを生かしたプレーも。右MFの本間が切れのある動きを見せてサイドから押し込んでいきます。

筑波も序盤の国士舘の攻勢をしのぐと次第に細かくパスをつないでボールを握れるように。
エース中野がゴールへ迫る場面も増えていきます。2回戦では決勝ゴールを決めた三笘も左サイドで切れのある動き。12分には前線から圧力をかけてボールを奪うとエリア左で切り返しを見せて対面する選手を翻弄し、クロスを上げるなど好機もつくっていきます。

22分には西澤の左コーナーキックに中野がニアで合わせるもサイドネット。26分には国士舘、松本がロングボールに競り勝ち、この時間帯から林とポジションを入れ換えていた大石が左から仕掛けてエリア内へ送ったボールに右から本間が合わせますがここは森本が好反応。

27分には筑波、エリア左で切れのある動きを見せた三笘を起点に西澤がシュートを打ちますがこれは右に。31分には国士舘、中盤まで下りた松本が左へボールを振ると折り返したボール、本間がシュートを打つもこれは枠外。32分には筑波、スローインを右サイドで受けた中野が自ら仕掛けてシュートに持ち込みますがこれはGK岩渕がキャッチ。34分には国士舘、松本が本間のクロスをおとしたところから諸岡がミドルシュートを打ちますがワンタッチあり決まらず。

39分には筑波、三笘を起点に右の三宅にボールがわたると中野が仕掛けて最後は近藤がシュートを打ちますがGK岩渕が対応。44分にはカウンターから中野、西澤とつないで最後は三笘がエリア外からシュートを打ちますが上へ。ともにゴールを決めることはできず前半はタイムアップとなります。

後半も立ち上がりには筑波、ボールを奪ったところから中野が仕掛けて、最後はエリア外左の三笘へパス、三笘はGKと1対1の絶好機でしたがシュートを決めることはできず。

国士舘は8分にはハーフタイムに谷村に代わって入った8井上哲大の右コーナーキックのこぼれを藤嵜が拾ってシュートを放つとこれに森本は反応するもののこぼれたボールはエリア内、松本の足元に。これを松本は押し込んで国士舘が1-0。先制します。

筑波も三宅の右クロスを三笘が折り返し、近藤がここに詰めますが決めることはできず。

三笘はここで近藤とともに交代。17野口航が左MFに入り16戸嶋祥郎が右MF、西澤がトップ下に。

筑波は三宅が下がって後ろの組み立てに参加する一方で右SBの会津が高い位置まで上がってよく起点に。三笘に代わって入った野口も中野や西澤とよくかかわってチャンスをつくっていきます。

国士舘も22分にはカウンターから林を起点に大石がシュートに持ち込みますがここは鈴木がブロック。井上のコーナーキックから松本がシュートを打ちますがこれは上に。

本間に代わり14田中智也、諸岡に代わり5清水和哉が入った国士舘に対して、筑波は加藤に代えて10北川柊斗をいれて前線に、西澤が右MFに入って、右SBに戸嶋が下がり、左SBに会津。

32分には野口のパスに中野が抜け出してゴールへ迫りますがGK岩渕と交錯し中野にイエローカード。34分にはエリア右から北川がシュートに持ち込むもGK岩渕が対応。36分には西澤のコーナーキックに鈴木が頭で合わせますが岩渕が反応。さらに最終ラインの小笠原も攻撃参加をして、高さも生かしつつ攻撃に出ますがなかなかネットを揺らすことはかなわず。

41分には三宅に代えて6高柳昂平が入って右MF、西澤がボランチに。高さとパワーのある高柳がゴール前へよく顔をだしさらに攻勢に出ますが追い付くことはできず。試合は1-0でタイムアップ。国士舘が準決勝へ進むことになりました。

後半15分までの出場となった三笘でしたが、大学サッカーでも持っているものを出せるようになったことがうかがわれるプレーぶり。総理大臣杯でどれだけ出場の機会を得て、どんなプレーを見せてくれるのかこれから楽しみです。

前半0-0 後半1-0 計1-0
得点:松本孝平(国士舘)

国士舘大学の先発:31岩渕航平、22山岸瑠、3遠藤裕太、4附木雄也=cap、6藤嵜智貴、19諸岡裕人、28谷村海那、12本間達耶、9林祥太、18大石竜平、10松本孝平

交代:谷村→8井上哲大 本間→14田中智也 山岸→17飯野七聖 
控え:1奥津亮哉 2八木沢丸位 15吉田健 26近藤大貴 27田場ディエゴ

筑波大学の先発:GK1森本泰介、DFは右から14会津雄生、3小笠原佳祐、5鈴木大誠、26加藤潤、7三宅智大=cap、18鈴木徳真、25西澤健太、20三笘薫、12近藤太、11中野誠也

交代:近藤→16戸嶋祥郎 三笘→17野口航 加藤→10北川柊斗 三宅→6高柳昂平
控え:30阿部航斗 2浅岡大貴 24山川哲史 8吉田直矢 27高嶺朋樹 

三笘薫選手は背番号20
三笘薫選手は背番号20
国士舘大学の先発メンバー
国士舘大学の先発メンバー
急性白血病で闘病中、筑波大学のアルビレックス新潟、早川史哉選手のユニホームとともに試合に臨む筑波大学の選手たち
急性白血病で闘病中、筑波大学のアルビレックス新潟、早川史哉選手のユニホームとともに試合に臨む筑波大学の選手たち
三笘薫選手
三笘薫選手
筑波のエース中野誠也選手
筑波のエース中野誠也選手
競り合う三笘薫選手
競り合う三笘薫選手
三笘薫選手
三笘薫選手
三笘薫選手
三笘薫選手
フロンターレU-18出身、筑波大学の吉田直矢選手はこの日はサブ
フロンターレU-18出身、筑波大学の吉田直矢選手はこの日はサブ
競り合う両チームの選手たち
競り合う両チームの選手たち
ゴールへ迫る筑波だがなかなかネットは揺らせず
ゴールへ迫る筑波だがなかなかネットは揺らせず
筑波の小笠原佳祐選手と国士舘の大石竜平選手
筑波の小笠原佳祐選手と国士舘の大石竜平選手
筑波の戸嶋祥郎選手と国士舘の田中智也選手
筑波の戸嶋祥郎選手と国士舘の田中智也選手
中野誠也選手に対応する国士舘の附木雄也選手
中野誠也選手に対応する国士舘の附木雄也選手
ベストヒーローは国士舘大学、松本孝平選手
試合のマン・オブ・ザ・マッチ、ベストヒーローは国士舘大学、松本孝平選手

【「アミノバイタル」カップ準々決勝 関東学院大学vs桐蔭横浜大学】
6月29日(水)午後2時キックオフ

続いての試合は関東大学サッカーリーグ2部ながら初めて総理大臣杯出場を決めた関東学院大学、そしてこちらも初めての総理大臣杯の出場権を獲得した桐蔭横浜大学。

関東学院はフロンターレU-15から新城高校に進み箕輪義信の指導を受けた29今村優介がFWとして先発。一方の桐蔭横浜はフロンターレU-18出身のMF岡本一輝はメンバー外。2013年にフロンターレU-18で河村知侑(現神奈川大学)とCBを組み、Jユースカップ準決勝進出に貢献した34坂口正高がMFとしてベンチ入り。

試合は桐蔭横浜が序盤からボールを支配して押し込んでいく展開。しかし関東学院も守りを固めてシュートは打たせず。関東学院も今村とトップ下の17佐々木大輔がよく前線で動き出して反撃に出ようとしますがなかなかシュートには持ち込めず。次第に距離感がよくなってきた関東学院は今村がよくボールを納められるようになり、41分には今村を起点に右へ展開すると、最後は30見木友哉がシュートを打ちますが14三橋秀平の背中に当たってオフサイドに。

すると、先制点は桐蔭横浜へ。エリア正面から27イサカ・ゼインがミドルシュートを放つとこれを関東学院のGK1古屋俊樹は反応するもののこぼれ球に20浅川隼人が詰めて押し込み0-1。

さらに畳み掛けるのは桐蔭横浜。イサカの左クロスに16末廣浩暉が頭で合わせて0-2。前半は0-2でタイムアップとなります。

後半は立ち上がりからゴールへともに迫って始まりましたがボランチの14山下優人、5林拓弥がよくボールを拾って攻守の切り替えよく関東学院のゴールへ迫れるように。19分には先制点のきっかけにもなり、追加点のアシストもしたイサカが今度はエリア左から自らゴールを決めて0-3。突き放します。

ここから次々に選手を交代させ、関東学院の反撃をしのぎながらも攻勢に出る桐蔭横浜。38分には坂口が林に代わってピッチに入りボランチに。セカンドボールを拾いながらも、42分にはこぼれ球を拾って惜しいミドルシュートを打つなどして、チームに貢献。試合は0-3でタイムアップ。桐蔭横浜が準決勝へ駒を進めました。

ここ数年関東大学サッカーリーグ1部への昇格を争っている関東学院大学。一部昇格を果たして専修の岸晃司や筑波の三笘薫、今村優介とかつてフロンターレU-15でチームメートだった3選手が同じ舞台で対戦するところも目にしたいものです。

前半0-2 後半0-1 計0-3
得点:浅川隼人、末廣浩暉、イサカ・ゼイン(桐蔭横浜)

関東学院大学の先発:1古屋俊樹、6福澤峻=cap、5里聡一郎、3原島玄太、13山崎竜也、10勝山聖也、25鈴木翔、7亀山大地、17佐々木大輔、14三橋秀平、29今村優介

交代:鈴木→11石塚龍成 佐々木→30見木友哉 原島→4森本大貴 三橋→22井上翔太郎
控え:21田邊快人 2吉田蒼一朗 15国府田光平 8小林舜典 32小池駿

桐蔭横浜大学の先発:21三浦和真、26池田壮磨、24時田和輝、17田中憧=cap、35小田島怜、5林拓弥、14山下優人、13松田大斗、16末廣浩暉、27イサカ・ゼイン、20浅川隼人

交代:末廣→28小原羽矢駄 松田→33杉本大斗 田中→3八戸雄太 林→34坂口正高
控え:1田中雄大 18眞鍋旭輝 19浅沼大和 9今関耕平 11鈴木国友

(文中敬称略)  

関東学院大学の先発メンバー
関東学院大学の先発メンバー
桐蔭横浜大学の先発メンバー
桐蔭横浜大学の先発メンバー
今村優介選手
今村優介選手
今村優介選手
今村優介選手
浅川隼人選手のゴールで桐蔭横浜が先制
浅川隼人選手のゴールで桐蔭横浜が先制
末廣浩暉選手が追加点をきめる
末廣浩暉選手が追加点をきめる
後半へ臨む選手を送り出す桐蔭横浜大学、坂口正高選手
後半へ臨む選手を送り出す桐蔭横浜大学、坂口正高選手
坂口正高選手
坂口正高選手
坂口正高選手
坂口正高選手
坂口正高選手
坂口正高選手
坂口正高選手と今村優介選手
坂口正高選手と今村優介選手
ベストヒーローは桐蔭横浜大学、イサカ・ゼイン選手
ベストヒーローは桐蔭横浜大学、イサカ・ゼイン選手

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