湘南戦での悔しい敗戦の翌日は埼玉県朝霞市の朝霞中央公園陸上競技場へ。川崎フロンターレU-12が出場した関東少年サッカー大会は二日目。初日のグループリーグを2連勝で終えたフロンターレU-12は1位トーナメント準々決勝へ進出しました。昨年はこの大会では決勝で大宮アルディージャに敗れ準優勝。果たして今年は。
グループリーグを勝ち抜き、1位トーナメントに進出したのはフロンターレU-12のほかに、バディーサッカークラブ、東京ヴェルディジュニア、1FC川越水上公園、レジスタFC、ヴァンフォーレ甲府U-12、水戸ホーリーホックEIKOジュニア、ヴェルフェたかはら那須U-12。フロンターレが優勝したダノンネーションズカップで好成績をおさめたチームもあり、なかなかの強豪ぞろいとなりました。
【川崎フロンターレU-12 第39回関東少年サッカー大会準々決勝vs1FC川越水上公園】
8月23日(日)午前9時半キックオフ 20分ハーフ 8人制 くもり
準々決勝の相手は埼玉県の強豪1FC川越水上公園。フロンターレはGK1番青山海、FPは2番佐々木輝大、3番田鎖勇作、5番甲斐翔大、キャプテン8番小室愛樹、9番石原央脩、10番五十嵐太陽、14番佐川新太郎が先発メンバー。田鎖と甲斐がCB、右サイドに佐々木、左サイド佐川、中盤に小室、前線に石原、五十嵐でキックオフされた試合は早い時間に先制点をあげると8分に佐々木が右サイドを突破し折り返したボールを受けた五十嵐がネットを揺らして2-0。
19分には五十嵐がファールを受けて、エリア外左でのフリーキックのチャンス。甲斐が左足を振り抜くとボールはポストを直撃。追加点とはなりませんでしたが、ボールも支配し追加点の予感を漂わせてハーフタイムへ入ります。
後半は佐々木に代えて6番秋葉拡人が右サイドに入りキックオフ。1分に追加点が生まれます。自陣からボールを運んだ甲斐がセンターサークル付近から左足を振り抜くと、ボールはゴールを射抜き3-0! 思わず「すごい・・・」と漏らしてしまう一撃。ダノンネーションズカップでもゴールを積み重ねた左足はますます磨きがかかっている様子でした。
直後には左へ開いた石原のパスを受けた小室がエリア前で相手選手をうまくはずしてゴール右へ流し込み4-0。
このあと、小室に代わり4番山田新己、石原に代わり7番南暖とメンバーを入れ換えてさらにチャンスをうかがったフロンターレ。スコアこそ動かすことはできませんでしたが、1FC川越水上公園に反撃を許さず準決勝進出を決めます。
前半2-0 後半2-0 計4-0
なお、準々決勝のそのほかの試合ではバディーサッカークラブがヴェルフェたかはら那須、ヴァンフォーレ甲府が水戸ホーリーホックEIKOジュニア、東京ヴェルディジュニアがレジスタFCに勝利し、準決勝へ進出。特に2点をリードしたヴェルディを、怒濤の反撃で同点に追い付いたレジスタFCがあと一歩のところまで追い詰めた試合はPK戦までもつれるこの日一番の熱戦でした。
【川崎フロンターレU-12 第39回関東少年サッカー大会準決勝vsヴァンフォーレ甲府U-12】
午前11時半キックオフ くもり
準決勝の対戦相手はダノンネーションズカップの準決勝では1-0で勝利したヴァンフォーレ甲府U-12。ゴール裏には旗やメガホンを使いながらトップチームと同じチャントで選手たちを励ます4人の小学生の男の子たちも。
フロンターレの先発は準々決勝と同じくGK青山、CB田鎖、甲斐、中盤に小室、右サイドに佐々木、左サイド佐川、前線に石原と五十嵐。
立ち上がりのフロンターレは右サイドを突破した佐々木からボールを受けた石原がシュートを放つもこれはGKに阻まれます。ヴァンフォーレも左サイドから7番の選手がフリーでシュートを放ちますが、スコアを動かすことはできません。
3分にはフロンターレ、小室がエリア正面で仕掛けてシュート。しかし、ボールは左へそれて決まらず。4分にはさらにフロンターレ。甲斐の縦パスをエリア内右で受けた石原がうまくターンをして放ったシュートがゴール左を揺らして1-0。
さらにフロンターレは小室がエリア外正面から送ったパスに右サイドを抜け出した佐々木がミドルを狙い、直後には再び小室を起点に五十嵐が追加点を狙いますが、いずれも決まらず。
10分には右サイド佐々木が送ったボールを逆サイドで受けた佐川がシュートを放つとこれはポストをたたきます。
その後もボールを回しながら追加点を狙うフロンターレ。しかし、1-0のまま、前半は終わりました。
後半のフロンターレは佐川に代わって秋葉が左サイドに入りキックオフ。6分にはヴァンフォーレがマイナス気味の右コーナーキックからシュートに持ち込みますが青山が防ぎ、ゴールを割らせず。
8分には佐々木に代えて山田が入り中盤に。秋葉が右サイドに、小室は左サイドに入ります。
11分には自陣でボールを相手に渡してしまうここまでなかったミス。いったんは青山がシュートを防ぎますが、こぼれ球を決められて1-1。追い付かれてしまいます。
しかし、それで落胆をせず相手に流れを渡さないフロンターレ。直後にドリブルで前へ上がった甲斐のパスを受けた秋葉がエリア外左からネットを揺らして2-1。
直後には石原に代わって南が前線に。
ヴァンフォーレの反撃を封じたフロンターレは決勝へ駒を進めました。
前半1-0 後半1-1 計2-1
得点:石原央脩、秋葉拡人
準決勝のもうひとつの試合は横浜市が拠点の強豪、バディーサッカークラブが3-0で東京ヴェルディジュニアに勝利。この大会の神奈川県予選、チャンピオンシップと同じくフロンターレvsバディーサッカークラブが決勝の組合せとなりました。
【川崎フロンターレU-12 第39回関東少年サッカー大会決勝vsバディーサッカークラブ】
14時キックオフ くもり一時雨
チャンピオンシップでは石原のゴールで1-0でフロンターレが勝利。しかし、8月に入って行われたマリノスカップ決勝では1-1の同点の末にPKでバディーサッカークラブが勝利。この夏3回目の決勝での対戦は果たして-。
フロンターレの先発は準々決勝、準決勝と同じくGK青山、CB田鎖と甲斐、中盤に小室、右サイド佐々木、左サイド佐川、前線に石原と五十嵐。
フロンターレの先制点は3分。バディーのゴール前でのパスミスからそのまま五十嵐が右からシュートに持ち込み1-0。相手のミスを逃さず、さい先よくスコアを動かします。
しかし、5分にはセットプレーからバディーサッカークラブが同点に。左コーナーキックに高い打点のヘディングで合わせられると青山がわずかに触ったもののボールはネットを揺らして1-1とされてしまいます。
しかし、これで流れを渡さないたくましさがこの日のフロンターレにはありました。7分にエリア正面右でボールを受けた石原がミドルシュートを放つとこれがネットを揺らして2-1。
その後もボールを回しながらゴールを狙うフロンターレ。11分には甲斐からボールを受けた五十嵐が左から折り返したボールに佐々木が合わせますが、GKが防ぎ、直後には田鎖のパスに抜け出した小室、さらには甲斐を起点にエリア左から佐川がシュートを放ちますが、これは右へ。スコアは2-1のまま、前半は終わりました。
後半のフロンターレは佐川から秋葉に代わってのスタート。
立ち上がりのフロンターレは小室を起点にエリア左から石原が追加点を狙いますが、シュートはGKに。さらに右サイドを佐々木が突破し、最後は石原。しかし、うまくミートさせることはできず。
直後にはバディーサッカークラブ。ヴェルディとの準決勝での活躍が光った4番が粘り、ミドルシュートを放つも枠をとらえることはできず。5分にはミドルシュートをさらに浴びせられますが青山がなんとか防ぎ同点とはさせません。
6分には佐々木に代わり山田が入り中盤に。右サイド秋葉、左サイドに小室。
17分には甲斐のパスを受けた小室がエリア左からシュートを放つも仕留めることはできず。直後にはエリア左でボールをキープした小室が再びシュートに持ち込みますが、これは右へ。
後半は双方得点を入れることはできずにタイムアップ。さすがに連戦ということもあってかだいぶ体が重そうにみえたフロンターレでしたが、ここぞというところで流れを渡さない戦いぶりは見事でした。
前半2-1 後半0-0 計2-1
得点:五十嵐太陽、石原央脩
(文中敬称略)
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