フロンターレU18 – ヴァンフォーレU18 / プリンスリーグ関東第11節


日本クラブユース選手権をベスト16で終えた川崎フロンターレU-18。その後石川県で開催された和倉ユースへの参加を経て8月22日、プリンスリーグが再開されました。

【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第11節vsヴァンフォーレ甲府U-18】
8月22日(土)午後3時キックオフ 麻生グラウンド 晴れ
2連敗で中断したリーグ戦。加えて、ヴァンフォーレU-18は第2節、さらに日本クラブユース選手権と公式戦で2度対戦していずれも敗れている相手。勝って終盤戦へ向けて勢いをつけたいところ。

アップ中のフロンターレU-18。クラブユースで負傷した9番岸選手も先発に名前を連ねた
アップ中のフロンターレU-18。クラブユースで負傷した9番岸選手も先発に名前を連ねた
控え選手、メンバー外の選手がフロンターレU-18の先発メンバーを送り出す
控え選手、メンバー外の選手がフロンターレU-18の先発メンバーを送り出す

フロンターレU-18の先発はGK名良橋、DFは右から島崎、武田、伊従、川崎。ボランチは田中と村田。右MF渡邉、左MF三笘、トップ下にゲームキャプテンの岸、FWは宮代。最近は左SBでの先発が続いていた島崎が右SBに久しぶりに入り、左SBの川崎は初スタメン。日本クラブユース選手権で負傷交代し、試合後には松葉杖をついていた岸も先発メンバーに入りました。

好天の麻生グラウンド。トップチームの湘南戦を前にサポーターも5人強駆け付け、甲府も熱心なサポーターが声を送るなか、キックオフ。

立ち上がりは丁寧に最終ラインからボールをつないでいくフロンターレ。
しかし、先制したのはヴァンフォーレ。4分に右サイドから起点をつくると5番入間川景太のクロスにエリア内左で頭で合わせたのは9番土屋真輝。ネットをあっさり揺らされて0-1とされてしまいます。

早く追い付きたいフロンターレは11分に岸のパスを受けた宮代がエリア右からシュート! しかし、ヴァンフォーレのGK中村将に防がれて追い付くことはできず。これで得た右コーナーキック、岸のボールにファーサイドで伊従が合わせますが、中村に防がれてゴールとはなりません。

その後もボールを回してチャンスをうかがうのはフロンターレ。しかし、次のゴールは再びヴァンフォーレ。31分に再び右サイドからクロスを入れると、これは誰も合わせずに左へ流れていきますが、これをエリア左で拾われ、最後に8番宮川瑞希がエリア前へ送ったボールにフリーで合わせた土屋が流し込み、0-2。フロンターレは2点を追いかけなければいけなくなってしまいます。

直後にフロンターレはエリア前でボールを受けた三笘が強引にドリブル突破。狭いスペース、次々にヴァンフォーレの選手を交わしていきエリア内へ。GK中村と1対1になると、ゴール右を揺らして1-2! 鮮やかな10番の個人技で1点差に。

ボールをつないでいく10番三笘選手ら、フロンターレU-18
ボールをつないでいく10番三笘選手ら、フロンターレU-18

初スタメンの川崎選手がスローインでボールを入れる
初スタメンの川崎選手がスローインでボールを入れる

35分には最終ラインから持ち上がった武田が思いきりのよいミドルシュート! 枠をとらえますが、中村に横っ飛びで防がれてゴールとはならず。

41分にはスローインを受けた岸のミドルシュートが枠をとらえますがこれも中村が止めて追い付くことはできません。

前半は1-2でタイムアップ。

ボールを支配したのはフロンターレでしたが、最後はやらせないヴァンフォーレ。特にGK中村の好守が光りました。フロンターレはボールを持てることでかえって攻守の切り替えが遅くなってしまい、少ないチャンスをヴァンフォーレにやられてしまったのかな、という印象の前半。ただし、パスをフロンターレがつないでいくことでヴァンフォーレも相当走らされていたはず。後半運動量が落ちたところできっとチャンスは来るのではないか、とも思いました。

しかし後半立ち上がりに次の1点を決めたのはヴァンフォーレ。17番依田章汰の後方からのボールにエリア左から抜け出した宮川が名良橋と1対1になると、これを流し込んで1-3。フロンターレはいきなり突き放されてしまいます。

直後には再びフロンターレ。岸のパスを受けた三笘がシュートを放つもGK中村の好守に防がれて得点には結び付かず。ここで得たコーナーキック、こぼれ球を拾った武田のシュートも中村のもとへ。

6分にはスローインの流れから三笘がドリブルで突破しゴールへ迫りましたが、GK中村の飛び出しの前にスコアを動かすことはできません。

ヴァンフォーレの選手に囲まれながらもボールを追いかける岸選手
ヴァンフォーレの選手に囲まれながらもボールを追いかける岸選手

12分には右から強引に岸が突破、シュートに持ち込みますが、中村に止められてしまいます。

逆にヴァンフォーレもカウンターやフロンターレのパスミスからチャンスを迎えますが、シュートが枠をそれたり、フロンターレの体を張った守備もあって追加点とはなりません。

18分には村田に代わって瀬川が入り、前線に。岸が中盤に下がり、田中とコンビを組みます。

23分にはフロンターレが反撃。ボールを自陣で奪った武田が左サイドを上がって、深い位置からエリア内へ低い弾道のクロスを送ると、エリア内右でヴァンフォーレの選手の伸ばした足に当たったボールはゴール右すみへ入っていきます。2-3! CB武田の思いきりのよいオーバーラップから1点差に。

5分後には三笘のエリア左へのパスに抜け出したのが瀬川ヤーシャ。GKと1対1になり、放ったシュートはゴール右すみをとらえます。3-3! 瀬川はゴール裏へガッツポーズを見せて誇らしげな笑顔を見せます。

同点ゴールの瀬川選手。さらに得点を狙う
同点ゴールの瀬川選手。さらに得点を狙う

2分後には三笘。宮代がキープしたボールをエリア外左で受けると、ループシュート。GK中村の逆をついた弾道、ボールはゴール右へ収まり、ついに4-3。フロンターレがリードを奪います。

ここからヴァンフォーレも反撃。エリア左から土屋が決定機を迎えますが、名良橋がわずかに触り、ボールは左のサイドネットへ。

さらに34分にはすばやいリスタートから10番末永裕也がエリア左からシュートに持ち込みますが、名良橋が横っ飛びで防ぐ好守!

40分には宮代に代わって栗脇が入りボランチに。岸が再び前線に戻ります。ロスタイムには岸に代わって藤井がFW。残りは2分。ここでヴァンフォーレがエリア外左から思いきりのよいミドルシュート! しかし、名良橋がかろうじて触り、同点とはならず。ここで主審の笛が鳴り、試合は終わりました。

最後までよく走り、ボールを奪った田中選手。試合終了後には足をつってしばらく動けない場面も
最後までよく走り、ボールを奪った田中選手。試合終了後には足をつってしばらく動けない場面も
後半ロスタイムの攻防。藤井選手がボールを奪いにいく
後半ロスタイムの攻防。藤井選手がボールを奪いにいく

ボールを持っても簡単にサイドからボールを入れられてゴールに結びつけられてしまい、最後までひやひやさせられました。しかし、点差が2点になってもひっくり返すのはここ数年来フロンターレU-18が見せてきた試合展開。らしさが詰まった見事な逆転勝利となりました。

前半1-2 後半3-1 計4-3
得点:三笘薫2 オウンゴール 瀬川ヤーシャ(川崎) 土屋真輝2 宮川瑞希(甲府)

先発:1名良橋拓真 3島崎竜 5武田太一 26伊従啓太郎 24川崎晶弘 18田中碧 32村田聖樹 8渡邉啓太郎 10三笘薫 9岸晃司=cap 38宮川大聖
交代:村田→11瀬川ヤーシャ 宮代→25栗脇拓人 岸→23藤井柾人
リザーブ:21早坂勇希 7原島亨太 34小川真輝 14猪狩和真 30桝谷岳良 36大曽根広汰

第11節を終えてフロンターレU-18は6勝5敗、勝ち点18、得点26、失点21、得失点差+5。
1位東京ヴェルディ(勝ち点24、+9) 2位前橋育英(22、+4) 3位横浜F・マリノス(18、+11)に続き4位。

次節は8月30日午後3時キックオフ。対戦相手は桐光学園。試合会場は等々力陸上競技場です。
(文中敬称略)

CC BY-NC-ND 4.0 This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.

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