立命館大 –桃山学院大 / 関西学生サッカーリーグ1部第10節(前期)


7月15日、関西学生サッカー選手権のため中断していた関西学生サッカーリーグ1部は再開初戦となる前期の第11節を迎え、万博記念競技場での第1試合では、立命館大と桃山学院大が対戦。

川崎フロンターレU-18出身、立命館大のMF戸水利紀とMF秋葉拡人が試合に出場しました。



【関西学生サッカーリーグ1部第10節(前期) 立命館大 vs 桃山学院大】
7月15日(土) 午前11時半キックオフ 万博記念競技場 くもり

関西学生サッカー選手権を3位で終え、7年ぶりの総理大臣杯出場を決めた立命館大。
リーグ戦では、3勝3分け3敗。

先発は、GK1永田健人、最終ラインは右から12比良柊斗、15荻野元伸、18加藤寛人、7竹田豪、中盤は26市河太一がアンカーに、その前に25戸水利紀、ゲームキャプテンの14野濵友哉、右に11小西宏登、左に28中野瑠馬、前線には9大谷優斗。

戸水が先発に入り、秋葉はベンチスタート。

 

立命館大の先発メンバー





今季1部に復帰した桃山学院大は、2勝7敗。

先発は、GK21草野真人、最終ラインは右からゲームキャプテンの2奥田勇斗、30東尾大空、4土井結介、28岩崎英次、ボランチは8林莞大、17工藤和真、右MF7永川寛太、左MF27阪井暖、前線には18藤枝康祐、14安岡佳毅。

 

桃山学院大の先発メンバー



空には、薄く雲が垂れ込め、時折弱い風が吹くものの、じっとりとした暑さの万博記念競技場。

立命館大も桃山学院大も、多くのメンバー外の部員が集まり、その暑さにも負けない熱を帯びた応援を繰り広げる中、試合は始まりました。



立ち上がり、まず最初にゴールに迫ったのは桃山学院大。坂井、永川と両サイドハーフが、中央に顔を出し、テンポよくつなでいくと、永川のスルーパスに、安岡が正面へ。
しかし、立命館大は体を張って、しのいでいきます。

桃山学院大は、さらに東尾や土井、工藤も間に顔を出しながら、動かしていきますが、立命館大は前から連動してプレス。
マイボールにすると、3分には、左サイド、下がり目で前を向いた戸水が、エリア左を突くパス。これに大谷が抜け出しますが、桃山学院大はブロック。


立命館大のコーナーキックをしのいだ桃山学院大は、フィードに藤枝が高い位置へ動き出し。ボールを拾った阪井が左に流れ、クロス。セカンドボールを工藤がものにし、迫っていきますが、立命館大はそれに対して、プレス。
後ろに桃山学院大が、戻し、組み立てを図ったところ、さらに前から奪いにいくと、小西が高い位置でカットし、小西のパスに、野濵がエリア外右へ。
小西の折り返しに、正面へ大谷が迫るも、桃山が機院大の守りも、堅くシュートには至らず。

さらに正面でセカンドボールを拾い、再び右サイドにつなげると、小西がエリア右へ仕掛けていきますが、桃山学院大は体を張って阻んでいきます。

すると7分、桃山学院大は、立命館大の組み立てを狙い、坂井がボールをカットし、スルーパス。それにエリア外左、抜け出した藤枝がゴール右を狙い、シュートを打つと、ボールはゴールのなかへ。
0-1。桃山学院大が先制します。

先制点は桃山学院大へ



追いかける展開となった立命館大は、8分には、荻野のフィードに、小西が右サイドの高い位置へ。
小西のエリア右へのパスに、戸水が抜け出し、右クロスを上げると、こぼれ球をエリア外左で拾った野濵がシュートを打ちますが、これは右に。

さらに立命館大が、比良や竹田も加わって、両サイドと、戸水や市河の中央を使いながらボールを動かしに。

11分には、戸水の縦パスに、エリア内、中野が動き出すも、足元にうまくおさめることはできず。
また、13分には、フィードを小西がおさめ、小西の縦パスに、中野がエリア右へ抜け出して、クロス。しかし、草野がセーブ。

さらに立命館大が、中盤で戸水がうまく前を向いて、右へ展開。小西や比良がクロスを入れる場面をつくりますが、シュートにはなかなか至らない時間が続いていきます。

立命館大は荻野や加藤が多くボールに触れ、最終ラインから組み立てを図りますが、桃山学院大はしっかりブロックを組んで、なかなか間に入れさせず。


それでも、12分には、左サイドで中野や竹田がボールを動かし、受けた戸水から右サイド、比良へ。比良のクロスに対しては、桃山学院大にワンタッチあり、右コーナーキックに。
竹田が左足で直接ゴールへ向かうボールを蹴ると、草野がパンチング。

セカンドボールを拾った竹田がクロスを入れると、比良がヘディングシュート。しかし、草野がセーブ。

桃山学院大も、しっかり守っていきます。


立命館大がボールを保持するなか、中盤の選手をしっかり見て、間にはなかなか入れさせない桃山学院大。

土井の縦パスを、うまく阪井が間で受け、そのスルーパスに、エリア内へ安岡が飛び出したり、中盤で奪ったところから、右に展開し、永川が折り返したりするなど、チャンスもつくっていきます。


飲水タイムをはさんで、立命館大は、間で戸水が受け、その縦パスを、中央に寄った小西がスルーパス。エリア内へ中野が動き出しますが、足元にはつかず。

一方の桃山学院大も、右サイド、高い位置へ安岡が抜け出し、追い越した永川がマイナスのグラウンダーのクロス。
エリア外正面のスペースに、ボールが出ますが、戸水がカバー。


なかなか、いい形をつくれない立命館大は33分には、荻野のスルーパスに、小西がエリア内へ。小西は右クロスを入れていきますが、桃山学院大はクリア。


さらに立命館大は、右サイドで小西、野濵がかかわり、最終ラインに戻し、左へ展開。竹田が浮き球を入れると、エリア正面へ小西が動き出していきますが、これはシュートにはつながらず。

すると36分、桃山学院大は、阪井のパスに、立命館大の最終ラインの間を縫うようにして、抜け出した藤枝が、永田が前に少し出ているところを見て、ループシュート。
ボールはゴールへ決まり、0-2。桃山学院大に追加点。立命館大は、突き放されてしまいます。




立命館大も38分には、比良のパスに、小西がエリア外右へ。小西は折り返しますが、シュートにはつなげられず。


なおも戸水が荻野や加藤と関わり、荻野が小西へ縦に付けるなどしながら、立命館大は動かしていきますが、桃山学院大もしっかり人について、決定的なかたちをつくらせず。

44分には、それでも立命館大が左サイドに展開すると、野濵のパスに、戸水がエリア正面へ。戸水はシュート、しかし、ここでも桃山学院大は体を張った守り。

シュートを打つ戸水利紀選手



前半は0-2でダイムアップとなります。



後半立ち上がりには、桃山学院大が、右SBの奥田勇斗が中央に顔を出すことで、ボールを動かす時間をつくりまますが、立命館大はコンパクトに対応。
再び自分たちのボールにしていくと、3分には、エリア内へ市河が仕掛けていき、左コーナーキックに。

野濵がボールを入れると、セカンドボールを拾った戸水から再び、左サイド高い位置で受けた野濵が仕掛けると、ここでも桃山学院大がブロック。
再び左コーナーキックとなり、セカンドボールを拾い、野濵のパスに、戸水がエリア正面左へ。ここで戸水は相手と接触。

足を気にする場面があったものの、プレーを継続。

すると、6分には立命館大、浮き球に中野が反応。エリア外正面やや左へ動き出すと、ここで桃山学院大にファールがあり、フリーキックを得ます。

キッカーは野濵。右足を振り抜くと、ゴールネットを揺らします。1-2。立命館大が1点差に。

 

野濵友哉選手がフリーキックを決め、1-2。素晴らしいゴールだった



立命館大は、後ろからの組み立てを図り、戸水や市河、中野も中央に顔を出しながら、動かしていきます。

9分には、小西のパスに、戸水がエリア外正面へ。ミドルシュートは枠をとらえますが、草野がセーブ。


さらに後ろからボールを保持する姿勢を続けていく立命館大。
11分には、下がり目で受けた戸水から、比良とつながり、比良はエリア正面へフィード。これに中野が反応。頭で合わせますが、ミートしきれず。

さらに左サイドで動かし、竹田から受けた中野が高い位置へ。中野はエリア外左でクロスを入れていきますが、草野がセーブ。
15分には、野濵がカット、左へ展開すると、エリア正面へ中野が抜け出しますが、桃山学院大も体を張った守り。

立命館大は比良に代わり33瀬崎耕平。・

さらに戸水が治療のため、外へ。戸水に代わり10工藤大雅。竹田に代わり8花城怜志。



21分には、桃山学院大が前に出てきたところ、加藤や荻野を中心にしのいでいくと、小西がエリア外正面へ持ち込み、ミドルシュート。しかし、ワンタッチあり、決めることはできず。


桃山学院大も、スペースに安岡が動き出すなどして、ゴール前に迫っていきますが、永田を中心に立命館大もしっかり対応していきます。

交代で入った瀬崎が小西との連係から、高い位置へ顔を出し、折り返していくなど、立命館大は右サイドを起点に攻めていきますが、桃山学院大は切り替えが速く、永川が自陣のエリア近くをカバーするなど、コンパクトにいい対応を見せていきます。

最終ラインの間に市河が下りるなど、後ろからの組み立てを図る立命館大ですが、中央を締め、間に入れさせない桃山学院大の前に、なかなか、いい位置にボールを入れられない時間が続いていきます。

桃山学院大は、藤枝に代わり9長友陸翔、阪井に代わり10辻颯人

31分には、立命館大、花城から野濵へ通り、野濵のパスに、小西がエリア外右へ。小西は折り返しますが、エリア内でオフサイドの判定。


立命館大はここで小西に代わり24秋葉拡人、野濵に代わり27澤田忠和。

 

交代で出場の秋葉拡人選手




花城や澤田、工藤も下がり目に下り、ボールを動かしていく立命館大。34分には、右サイドへの浮き球、瀬崎を走らせ、こぼれ球を秋葉が右サイドで拾い、その縦パスに、中野が正面やや右へ。
しかし、桃山学院大は体を張り、ブロック。

桃山学院大は、安岡に代わり5奥田裕介が入り、最終ラインを5バックに。守りを固めていきます。

36分には、立命館大、コーナーキックのセカンドボールを拾い、秋葉から中野と左サイドへ展開。加藤が左サイドからクロスを入れると、大谷がヘディングシュート。しかし、枠はとらえらえず。


澤田や市河、工藤が多く触れ、秋葉がエリア内への動き出しを繰り返すなど、厚い守りを見せる桃山学院大をこじ開けようと、立命館大は前に出ていきます。

39分には、秋葉の縦パスに、瀬崎が右サイド、高い位置へ。瀬崎が折り返すと、正面やや右、中野が抜け出しますが、ここでも桃山学院大はブロック。


さらに最終ライン、花城のフィードを、大谷が競り、拾った中野がエリア近くへ。仕掛けようとしますが、桃山学院大は奥田勇斗を中心に粘り強い守り。


43分には、右サイド、スペースを突くパスに、工藤が抜け出し、折り返し。しかし、シュートにはつながらず。

43分桃山学院大は永川に代わり、34濱田冬河。


立命館大は、秋葉が右サイドを仕掛け、エリア前に。切れ込む動きを見せ、澤田も間を縫うようにして、エリア内へ持ち込む場面をつくりますが、なかなかシュートには至らず。

焦りもあるのか、最終ラインでの組み立てでは、ボールがつながらず、桃山学院大にボールを渡してしまう場面も。


アディショナルタイム、高い位置で工藤や岩崎、辻がかかわり、桃山学院大は時計の針を進めていきます。


49分には、立命館大、花城から澤田、澤田から正面の中野へ、ボールが渡り、最後はセカンドボールを拾った工藤がミドルシュート。しかし、枠はとらえられず。

試合はタイムアップとなり、1-2。勝利したのは桃山学院大となりました。

勝利したのは桃山学院大となった






負傷で交代したのが、心配なところではありますが、何度もエリア前に顔を出し、決定的なミドルシュートを打つなど、戸水が確かな存在感を見せ、秋葉も右サイドだけではなく、エリア内への動き出しを繰り返すなど、奮闘。それぞれがチームの勝利のために、ゴールのために、ひたむきにプレーする姿を見られたことはうれしいものがありました。

これからのリーグ戦、そして総理大臣杯での活躍をとても楽しみにしています。






前半0-2 後半1-0 計1-2

得点:野濵友哉(立命館大) 藤枝康祐2(桃山学院大)


立命館大の先発:1永田健人 12比良柊斗 15荻野元伸 18加藤寛人 7竹田豪 26市河太一 14野濵友哉(c) 25戸水利紀 11小西宏登 28中野瑠馬 9大谷優斗

交代:比良→33瀬崎耕平 戸水→10工藤大雅 竹田→8花城怜志 小西→24秋葉拡人 野濵→27澤田忠和

控え:21栗林颯 29木村誠之助 17平川絢大 20北野祐己


桃山学院大の先発:21草野真人 2奥田勇斗(c) 30東尾大空 4土井結介 28岩崎英次 8林莞大 17工藤和真 7永川寛太 27阪井暖 18藤枝康祐

交代:藤枝→9長友陸翔 阪井→10辻颯人 安岡→5奥田裕介 永川→34濱田冬河

控え:12山形慈温 15松本健将 37中島理慶 38蘓鉄航生 36大津晋太郎


(文中敬称略)

 

試合を前に、スタンドで応援する選手たちのもとへ

写真撮影に臨む立命館大の選手たち
立ち上がり、桃山学院大の攻めを跳ね返す立命館大。DFの荻野元伸選手
戸水利紀選手
間を突くパスで、攻撃にリズムを与える

立命館大の中野瑠馬選手。桃山学院大も粘り強い守りを見せた
桃山学院大の藤枝康祐選手がシュート

先制点は桃山学院大へ

戸水利紀選手

戸水利紀選手
0-2。桃山学院大が突き放す
2ゴールの藤枝康祐選手
ゲームキャプテンを務めた野濵友哉選手。京都サンガU-18時代にはフロンターレU-18とも対戦した
シュートを打つ戸水利紀選手

前半は0-2
ベンチスタートの秋葉拡人選手
秋葉拡人選手

後半へ

シュートを打つ戸水利紀選手

野濵友哉がフリーキックを決め、1-2

野濵友哉選手
戸水利紀選手
戸水利紀選手

立命館大の右SB比良柊斗選手
交代で下がる戸水利紀選手

交代で出場の秋葉拡人選手
右サイドで攻撃を活性化させた
秋葉拡人選手
桃山学院大が厚い守りを見せる
秋葉拡人選手
立命館大がゴールに迫るが、シュートには至らない

秋葉拡人選手

1-2でタイムアップ

 

CC BY-NC-ND 4.0 This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.

コメントを残す