8月18日白旗山競技場で行われた日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会、準々決勝、横河武蔵野FC U-15に3-1で勝利。クラブ史上初の決勝進出を決めた川崎フロンターレU-15生田。
試合後に十河晟央、木村風斗の2選手と久野智昭監督に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU15生田 – 横河武蔵野FC U15 / 日本クラブユース選手権準決勝
「絶対優勝したいです。
チームのことを考えながら、自分が点を取って勝たせられたらいいと思います」
FW9 十河晟央
〇お疲れさまでした。まずは今日の試合、振り返ってみていかがですか?
前半とかチャンスが少なくて、相手に押される時間とかもあって、厳しい展開だったんですけど、後半しっかり3点入れて勝ち切ることができて良かったです。
〇前半はけっこう厳しいマークに苦しんだ部分があったと思うんですけど、それについては?
足元に入ったときとかに自分もおさめられなくて。ちょっと自分のプレーが悪かったところもあったんですけど。
後半ちょっと裏の回数を増やして。対応できたかなと思います。
〇あれだけマークされて、点も取ってアシストできたということはとても価値のあることなのかなと思うんですが、それについてはどうでしょうか?
厳しい試合展開の中でも、点を取ってチームを勝たせることはすごい意識しているので。
決勝トーナメントに入って、ベスト16ぐらいから、厳しい展開ではありますけど、自分がゴールを取り続けて勝たせられているのはプラスかな、と思います。
〇これでこの大会は8得点。得点王も見えてきたのかなと思うんですけど、それについては?
今トップは10点で(セレッソ大阪U-15の永添功樹)、自分は8点なんですけど、狙いつつも絶対優勝したいです。
チームのことを考えながら、自分が点を取って勝たせられたらいいと思います。
〇去年悔しい思いをしたこの準決勝を抜けたことは、とてもうれしいことなのかなと思うんですけど、それはどうでしょうか?
去年は準決勝で負けてしまって、そのぶん今年は決勝まで行きたかったですし。優勝まで行きたかったので。それをまず達成できてうれしいです。
〇この大会通して、ずっとフロンターレは勝ってきました。勝利にこだわるチームになってきたのかなと思うんですけど、それについてはどうでしょうか?
負けて成長する部分もあるんですけど、勝って成長していくことがやっぱり自分たちは大事だと思うので。
その中でもセレッソ西とか、全部の試合、そうですけど、自分たちが勝ち切る力がついてきて、勝って行っているのはとても大きいかなと思います。
〇自分自身で成長している部分って何か感じるところってありますか?
前は、関東リーグとかは自分はなかなか思ったようにというか、満足できる点数の量ではないので。それをこの大会では自分が得点を決めて、勝たせられているので、点を取る能力が成長しているなって思います。
〇今日は得点もそうですけど、3点目のアシストのパスとかもすごかったと思うんですけど、あれについては?
仕掛けるとかもやっぱり考えるんですけど、いつもあそこらへんで前でボールを持った時には、逆サイドからよく風斗(木村風斗)が走ってくれているので。
今日もそこを見たら、いいポジションにいてくれていたので。流してあげるだけでした。
〇決勝に向けて意気込みを教えていただいてもいいでしょうか?
ここまで来たら、絶対優勝したいですし。いろんな応援をもらっているので、その期待に応えられるように頑張りたいと思います。
〇サポーターの方にメッセージをいただいてもいいですか?
いつもたくさんの応援ありがとうございます。決勝まで来て、いろんな応援をもらっているので、その期待に応えられるように絶対勝ちたいので、また応援お願いします。
「決勝まで行くことが目的じゃないので。しっかり優勝して。勝って帰りたいと思います」
MF11 木村風斗
〇今日は2ゴール1アシストでしたけど、その結果については自分でどう受け止めていますか?
けっこう今自分でも驚いていて。しっかり得点とかアシストできたことは決勝の自信につなげていいかなと思います。
〇これだけ今年に入ってから数字に残るような結果残したことってありました?
そんなに全ゴールかかわったりとかはできなかったんですけど、今回初めてです。
〇連戦でけっこう体もきついなかだったのかな、と思うんですけど、ピッチに立ってみてどうでした?
けっこう体動けていて、いいコンディションでできたと思います。
〇これで初めて決勝進出になりましたけど、それについてはどう受け止めていますか?
決勝まで行くことが目的じゃないので。しっかり優勝して。勝って帰りたいと思います。
〇決勝トーナメントに入って、チームの雰囲気とかはいかがですか?
一発勝負なので。点を取らないといけないので。みんなゴール前とかでもシュートまで行くとか、そういうところを意識してけっこう攻められるようになっていると思います。
〇この大会でけっこう点を取っていて。前に話を聞いたときに点を取る部分が課題だというような話をしていて。自分で手ごたえとかつかめた部分ってありますか?
シュートまでの意識とか、あとゴールシーンもそうなんですけど、クロスとか逆サイドにあるときに中に入っていくことを意識していて。
そうするとボールが来るので。それで点を取れたかなと思います。
〇3点目の十河君のクロスはすごく良かったし、あれにうまく入り込んだのは狙い通りのかたちですか?
上がったときはまだわかんなかったんですけど。入ったときにはしっかりミートしたなっていう気持ちです。
〇決勝に向けて。どういったプレーをしたいとかってあります?
しっかりとまず1対1の部分ではがしたりとか、自分がチャンスをつくって点につなげられたらなと思います。
〇サポーターにメッセージをいただいてもいいでしょうか。
次は決勝なので、しっかり優勝して帰りたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
「得点力というところは見られてしまうけど、守備のところでも粘り強い守備というのは、かなりこう成長しているので。
そこがあっての得点だと思います」
久野智昭監督
〇お疲れさまでした。クラブ史上初の決勝進出ですけど、前半苦しんだ部分があったと思うんですけど、どうでした?
そうですね。入りっていうところは話はしましたけど、体の重さとか疲れとかがあって、それで折り返したなかでも、球際とか必ず来るっていう話はしたなかで、ちょっと重かったんですけど。後半には流れが来るかなって思っていましたね。
〇横河は関東の予選でも勝っていて。ただ向こうもクラブ史上初で。ちょっとやりにくさもあったのかなと思うんですけど、精神面で。
関東予選でも戦い的に不利な展開が前半は続いていたので。ちょっといやな気持にはなりましたけど。
でも自信をつけた選手たちが、前半はちょっと苦しんだ部分はありましたけど、素晴らしい戦いを見せてくれたと思って。また引き続き頑張ってくれたらと思います。
〇前半苦しんだ中で、あまりシュートもいい形で打てなかったなかで、後半はいい意味で裏を突いてシンプルな攻撃が功を奏したと思うんですけど、そのあたりの修正点は?
背後はもともと狙っていこうという話をしていたなかで、背後に出られなかったんですけど、そんななかで、もしかしたら相手もパワーが落ちてきたのかもしれないですけど。
選手の特長が出て、そこは選手の中でできたことだと思います。
〇木村選手と十河選手2人で3点とったかたちになりましたけど、そのコンビネーションについては?
あれは阿吽の呼吸みたいなものがあるので、そこは「あ、来たな!」っていうのはベンチの中でも言っていたので。そのタイミングで出してそのタイミングで決めてくれたと思います。
〇最後横河を、1点は取られましたけど、そこを防ぎ切ったことも大きかったと思うんですけど、それについては?
守備の成長がやっぱりこの大会はあると思うので。もちろん得点力というところは見られてしまうけど、守備のところでも粘り強い守備というのは、かなりこう成長しているので。そこがあっての得点だと思います。
〇去年もソレッソ(ソレッソ熊本)に負けて。2年連続で街クラブに負けるわけにはいかないというところもあったと思うんですけど。ここまで来れた要因というか強さはどんなところにありますか?
優勝を目指しながらやっていくなかで、「一戦一戦戦っていこう」っていう話をして、自分たちのサッカーをやり抜くというところは、話をしながらやってきましたので。
そんななか選手たちも1試合1試合、力をつけながらここまで来たのかなと思います。
〇U-18も決勝まで行って、あんな悔しい負け方をして、絶対に勝たなければいけないというものもあると思うんですけど。そのあたりは?
この選手たちもみんな決勝を見に行って、残像は多分残っているので。そこをこうパワーに変えて、決勝でいいかたちで優勝できればいいと思います。
〇連戦の中、粘り強く戦い抜いて、去年のリベンジじゃないですけど、決勝に進めたことは意味があるのかなと思うんですけど、それについてはいかがですか?
去年ソレッソに負けたことを、ミーティングの中で話をしながら、ボールを持てていても一瞬の隙で2点を取られちゃったという話をして、そこをしっかり隙をつくらないようにやろうということも、選手たちは頑張って粘り強くやってくれたかなと思います。
〇守備の粘り強さが関東リーグが始まったころと比べると、全然違うなあって思うんですけど、それについてはいかがですか?
さきほども言いましたけど、一人一人の成長があったなかで、本当に「優勝したい」っていう気持ちが出た中での戦いかなって思います。
〇1失点はしましたけど、キーパーの植木君がシュートをしっかり止めていましたし、コーナーのきわどいボールもセーブしていましたけど、それについてはどうでしょうか?
植木もこのクラブユースの中で、成長しています。守備のところでボールに行っているというところで、植木のいい部分が出ているのかなって思います。
〇キックの精度もすごく高くて、それもまたフロンターレのサッカーと合っているのかなと思うんですけど。
そうですね。もともとキックの技術があるところがあって。飛距離が飛ばなかった部分はあったんですけど、この大会、天然芝で合っている部分もあるかもしれないんですけど、それをパワーに変えてキック力というところも成長しているのかなと思います。
〇1日空きますけど、決勝に向けてどういった準備をしていきますか?
もちろん疲れがあると思うので、しっかりリフレッシュしながら、いい雰囲気で決勝に臨めたらなと思います。
〇サポーターの方にメッセージをいただいてもいいですか?
ここまで来たことはサポーターの力でもあると思いますし。普段から応援してくれているサポーターの力をパワーに変えて、ここまで来たと思っているので。
ぜひ、あさって動画配信もあると思うので。そこで応援していただけたらなと思っていますので。引き続きよろしくお願いします。
◇
グループステージを3戦全勝で突破。ノックアウトステージでは接戦もあり、先制される中でもあきらめずチーム一丸となって戦い、フロンターレ生田は1試合1試合成長を積み重ねながら、初の決勝進出を果たしました。
「決勝に進むことが目的ではない」。木村風斗の言葉の通り、あくまで目指すのは優勝。FC岐阜U-15と対戦する決勝でも、これまで積み重ねてきたチームと選手の力を、自信を持って、大いに発揮することができますように。そして、タイトルを勝ち取り、川崎へ帰ってきますように。笑顔でこの夏の大きな大会を終えられることを願っています。
(文中敬称略)
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.