9月3日、川崎フロンターレがFC東京とのルヴァンカップ準々決勝第2戦(味の素スタジアム)に臨むのを前に、麻生グラウンドへ。プリンスリーグ関東は第11節。前節山梨学院高校に2-1で競り勝ち、リーグ戦再開初戦を白星でスタートさせた川崎フロンターレU-18は、この日は横浜FCユースとのホームゲームに。
フロンターレは10試合を終えて7勝2分け1敗、勝ち点23で首位。この日の試合の前に行われた他会場の試合では、2位東京ヴェルディユース(勝ち点20)が2-3で山梨学院高校に敗れ、3位前橋育英は桐光学園に2-2で引き分け、勝ち点18に。ライバルとの差を開げたいーという状況での試合ともなりました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第11節 vs 横浜FCユース】
9月3日(日)午後3時キックオフ 麻生グラウンド 晴れ
フロンターレの先発は、GK1早坂勇希、DFは右から5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、11デューク・カルロス、ボランチはゲームキャプテンの15池谷祐輔、10村田聖樹、右MF27森璃太、左MF7桝谷岳良、トップ下13大曽根広汰、FW18宮代大聖。前節は、U-17日本代表のチェコ遠征のため、欠場した宮代が先発に復帰。
横浜FCの先発は、GK16大内一生、DFは右から2山口翔大、5神山京右、18川野太壱、ボランチは14安永玲央、35宮原輝、右MFキャプテンの7橋本健人、左MF10飯澤良介、FWは右に6白川浩人、左に23平松功輝、一番前に30斉藤光毅。フロンターレU-15では、高吉や宮代らと同期だった二年生安永が先発に名前を連ねました。
好天に恵まれ、厳しい日差しのなかにも時折吹き抜ける風には秋の気配も感じられる麻生グラウンド。ピッチを見下ろすスタンドには両チームの家族やサポーターらが多く集まり、「がんばれよ」と声をかけるなか、試合は始まりました。
立ち上がり1分、フロンターレはエリア正面やや左で宮代がファールを受け、ゴールに近い位置でフリーキックを得ると、小川真輝が直接狙うもこれはわずかに左に。さらにゴールに近い位置でファールを受け、すばやくリスタートすると、エリア左へ宮代が抜け出しますが、これはオフサイドに。さらに攻勢に出るフロンターレは、池谷のパスを受けた小川真輝が、森璃太との連係からエリア外右へ抜け出すとミドルシュート。ゴールにはなりませんでしたが、次々に横浜FCのゴールをおびやかしていきます。
横浜FCも山口や神山、川野に安永らがかかわって後ろから組み立てていこうとしますが、フロンターレは宮代や大曽根らが連動して前からプレスをかけていき、マイボールに。5分には高い位置で大曽根がボールをおさめて、右へ展開。エリア右へ小川真輝が抜け出して折り返しますがこれは横浜FCの選手がブロック。さらに大曽根がエリア外右からシュートを打ちますが、ここも横浜FCに阻まれて枠へ飛ばすことはできず。
横浜FCも6分には安永から左へ展開。飯澤がクロスを上げ、エリア内橋本が飛び込みますがここは早坂が対応。さらに平松が斉藤とのパス交換からエリア前へ。シュートに持ち込むも池谷がブロック。ここから横浜FCもボールを回せるようになっていき、ラインを上げてコンパクトに。斉藤や平松らがよく動きだしゴールをうかがいに。それに対してフロンターレは小川真輝や森璃太が右サイドから連動してプレッシャーをかけ、池谷が中盤でパスをカットするなど対抗。マイボールにすると、大曽根が中盤まで下りて村田が池谷、新井や高吉とかかわり、時折高吉が裏を狙ってフィードを入れるなどしていきます。
17分には宮代から左へ展開すると、デュークが高い位置に。人数をかけてゴール前に迫っていきますが、シュートには至らず、横浜FCのカウンターに。斉藤のパスにエリア右へ白川が抜け出しますが、ここはフロンターレも戻りが速くシュートはブロック。最後は横浜FCのファールに。20分にはフロンターレ、左サイドで桝谷がボールをキープし、エリア前の大曽根へ。大曽根のリターンを受けた村田のミドルシュートは枠をとらえますが、GK大内がキャッチ。ここから横浜FCもすばやく前線へボールを運びますが、フロンターレは桝谷が自陣まで戻ってマイボールに。切り替えの良さを見せていきます。
22分には高吉が高い位置まで持ち上がり、左へ展開。桝谷がエリア左へ。仕掛けていくも横浜FCも体を張った守備。さらに高い位置で池谷がマイボールにしてゴールへ迫っていきますが、なかなか決定的なシュートにはつながらず。24分には横浜FCもパス交換からエリア左へ宮原が抜け出してシュートを打ちますが、これは枠外に。ここで試合は給水タイムへ。
給水タイム明け、大曽根や村田、小川真輝や森璃太が右サイドでテンポよくボールを回してゴールに迫っていくフロンターレ。しかし、シュートにはつながらず。横浜FCも中盤からのパスに斉藤が抜け出すも、新井や高吉がよくカバー。シュートにはつながらず、再びフロンターレは後ろから組み立てを図っていきます。しかし、その最終ラインからのボールを失ってしまい、エリア前で横浜FCにボールが渡り、エリア左から斉藤がシュートを放つとゴール右へ決まってしまい、0-1。前節に続き、もったいない形で先制点を許すことに。
追いかける展開となったフロンターレ、29分には小川真輝のパスに宮代がエリア前に抜け出しますが、ここは横浜FCの安永がカバー。さらに高吉がボールをカットし、右へ展開。森璃太が仕掛け、エリア内の村田に。しかし、横浜FCの選手も戻りが速くシュートにはつながらず。さらに右サイドの森璃太からエリア内宮代に。村田がエリア内へ走り込んで宮代のパスに抜け出すもここも横浜FCの守備。人数をかけてフロンターレはゴールへ迫っていきますが、阻まれてしまいます。
横浜FCも30分には右へ流れた斉藤を起点に、エリア右へ橋本が進入。シュートに持ち込むもここはフロンターレもブロックで阻み、さらに33分にも橋本がエリア右へ抜け出し、シュートを打ちますが、早坂が好セーブ。最後は小川真輝がクリア。35分にはエリア正面やや左で横浜FCのフリーキック、斉藤のボールにエリア内右、神山が走り込むも触ることはできず。
横浜FCの攻勢をしのいだフロンターレも、桝谷が宮代とのパス交換からエリア左へ。しかし、横浜FCの守備がこれをカバー。さらに大曽根がエリア右から折り返しますが、これもシュートにはつながらず。フロンターレは39分には森璃太に代わって24宮城天が入り、前線に。大曽根が右MFへ。39分には交代直後の宮城のパスにエリア右へ、大曽根が抜け出すもシュートはブロック。しかし、最初のプレーで攻撃につなげるプレーを宮城は見せていき、42分にはデュークのパスを受けた宮城からエリア左へ。桝谷が抜け出すもここはブロック。さらに村田のパスにエリア左へ宮城が抜け出しますが、ここもブロックされてコーナーキックに。左から小川真輝がボールを入れると、新井が頭で合わせますが枠はとらえられず。一方の横浜FCも46分には斉藤のパスにエリア左へ飯澤が抜け出しますが、ここは早坂がよく飛び出してシュートは打たせず。前半は0-1でタイムアップ。横浜FCがリードしてハーフタイムへ。
後半、横浜FCは宮原に代えて25井上惇が入りボランチに。
フロンターレは立ち上がりから新井、高吉がラインを高く、デュークや小川真輝が高い位置に。新井が高い位置に持ち上がって、縦へパスを入れるなどゴール前に。3分には小川真輝の右サイドからのフリーキック、デュークがファーで折り返すもクリアされてシュートにはつながらず。それでもコーナーキックを得るなど、横浜FC陣内でのプレーが続いていきます。5分右サイドのスローインの流れから攻勢に出ると、小川真輝との連係から大曽根がエリア右へ抜け出し、仕掛けていくと横浜FCの選手のハンドを誘ってフロンターレにPKが与えられます。キッカーは大曽根。横浜FCの大内との駆け引きを制して、ゴール右へ流し込み、1-1。フロンターレが同点に。
斉藤を起点とした横浜FCの攻勢をしのいだフロンターレは、9分には高い位置でデュークがマイボールにしてエリア前の村田を経由してエリア右へ。小川真輝が抜け出しシュートを打つもブロック。さらに縦パスを受けた宮代からエリア左へ。池谷が抜け出してシュート。ここも横浜FCの守備に阻まれますが、人数をかけた厚みのある攻めでゴールへ迫っていきます。ボールが渡ると積極的に仕掛けてくる斉藤に対しては小川真輝や高吉、新井がよく対応しながら攻めに転じていくフロンターレ。
しかし、14分再び自陣でボールを失い、左サイドの平松からエリア前へボールが入るとうまく間で受けた斉藤のシュートがゴールの中へ。1-2。
15分にはフロンターレ、右サイドから攻勢に出て、エリア前の宮城を経由してボールはエリア左へ。デュークが走り込んでダイレクトでシュートを放つと、枠をとらえますが、大内が上へ弾き出す好セーブ。しかし、両サイドをうまく使ったいい攻めを見せていきます。
ところが次の1点も横浜FCへ。左サイドから人数をかけてフロンターレのゴールへ迫っていくと、白川の枠をとらえたシュートは早坂が好セーブを見せて弾き出したものの、こぼれ球に右から走り込んで詰めた橋本がシュートを放つとこれが決まって、1-3に。
22分にはフロンターレ。小川真輝が右サイドの高い位置に。左へ展開し、桝谷を経由してデュークがエリア左へ。しかし、横浜FCに阻まれてシュートやクロスにはつなげられず。22分にはファールを受けたところからすばやくリスタートすると、エリア外右へ大曽根が抜け出し、折り返しを受けた小川真輝のパスにエリア右へ宮城が抜け出し、さらに宮代もエリア内へ迫りますが、大内に対応され、シュートにはつながらず。さらに新井が高い位置へ持ち上がり、左へ展開。デュークがエリア内へボールを入れると宮代がキープしますが、ここも横浜FCの人数をかけた守備。シュートを打つことはできず。
横浜FCは30分には白川に代えて8三木結斗が前線に。直後には右コーナー近くから横浜FCのフリーキック、三木が直接ねらい、こぼれたボールをエリア外左で川野に拾われますが、ここは池谷が厳しく守備にいき、クロスにはつなげさせず。32分にはフロンターレは桝谷に代えて、37有田恵人が入り、有田が右MF、宮城が左MF、大曽根が再びトップ下に。宮城のパスにエリア外左高い位置にデュークが抜け出したり、池谷の右サイドのスペースを突いたパスに有田が抜け出すなどゴールへ迫っていきますが、なかなか決定機にはつなげられず。
横浜FCも自陣に引くのではなく、斉藤や平松らが積極的に仕掛けてゴール前に。34分にはエリア左へ平松が抜け出すもフロンターレも村田や高吉が囲い込むように対応。さらに三木が左サイドから仕掛けていきますが、小川真輝がねばり強く対応。しのいでいきます。
37分にはフロンターレは大曽根に代わって9山田新がピッチへ。一方の横浜FCも川野が負傷し、3伊藤柾が最終ラインに。飯澤に代わって32小林佑熙。さらに斉藤も負傷し、11高田稜平が前線に入ります。
43分には人数をかけてフロンターレ、ゴール前に迫ると池谷のパスに左へ宮城が抜け出しますが、ここも横浜FCの選手に対応されシュートにはつながらず。さらに右サイドから攻勢に出て、パス交換から小川真輝がシュート、こぼれ球に村田が詰めますが、押し込みきることはできず。
ロスタイムは6分。サイドから攻勢に出ていくフロンターレ。46分には小川真輝のクロスに山田がエリア内合わせますが枠をとらえることはできず。横浜FCの高田の前線でのボールキープには新井やデュークが対応し、カウンターに対しては高吉がよくカバーしながらゴールを目指していくフロンターレ。48分には村田に代わって4伊従啓太郎が入り、前線に。サイドへ展開し、小川真輝らのクロスからゴールを狙っていきます。49分には小川真輝が右サイドから入れたボールを、エリア右で宮代がうまくおさめ、前を向いてシュートを放つとボールはゴールの中へ。2-3。
さらに伊従らにロングボールを入れるなどしてゴールを目指していくフロンターレでしたが、あと1点及ばずに試合はタイムアップ。2-3。今季リーグ戦では2敗目となりました。
前半0-1 後半2-2 計2-3
得点:大曽根広汰=PK、宮代大聖(川崎)斉藤光毅2、橋本健人(横浜FC)
フロンターレの先発:1早坂勇希、5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、11デューク・カルロス、15池谷祐輔(c)、10村田聖樹、27森璃太、7桝谷岳良、13大曽根広汰、18宮代大聖
交代:森→24宮城天 桝谷→37有田恵人 大曽根→9山田新 村田→4伊従啓太郎
控え:16安福祐一 2養日幹大 23島崎元 8奥山璃空 30山内日向汰
横浜FCの先発:16大内一生、2山口翔大、5神山京右、18川野太壱、14安永玲央、35宮原輝、7橋本健人(c)、10飯澤良介、6白川浩人、23平松功輝、30斉藤光毅
交代:宮原→25井上惇 白川→8三木結斗 川野→3伊藤柾 飯澤→32小林佑熙 斉藤→11高田稜平
フロンターレは、これで7勝2分け2敗、勝ち点は23のまま。2位以下との差を開けるには至りませんでした。次節は10日午後4時、三菱養和会巣鴨スポーツセンターにて、三菱養和SCユースとの試合に臨みます。自分たちのミスから苦しくしてしまうのではなく、攻守によく声を掛け合って、ひたむきに。数々の熱戦を演じてきた三菱養和を相手に、好ゲームとなることを期待しています。
(文中敬称略)
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