前日の寒さはどこへやら。好転に恵まれ穏やかな天気となった11月3日は味の素スタジアム西競技場へ。
大学サッカーのインディペンデンスリーグの関東の王者を決めるチャンピオンシップの決勝が行われました。インディペンデンスリーグとは、各大学のサッカー部でなかなか出場機会のない選手たちによるリーグ戦。Jリーグでいえばかつて行われていたサテライトリーグのような位置付けで、ここから力が認められトップチームへステップアップしていく選手も数多くいます。
対戦するのは法政大学U-22と明治大学U-22。すでに両チームは仙台で開かれる各地域のインディペンデンスリーグの上位チームによって競われる全国大会の出場を決めており、法政大学U-22には2013年に川崎フロンターレU-18がJユースカップで過去最高のベスト4に進出したときのボランチ土橋優樹が所属。準決勝ではこちらもU-18出身のGK内山圭、DF森田努、FW大野宰の所属する東海大学U-22を1-0で下して決勝へ駒を進めました。
【インディペンデンスリーグ チャンピオンシップ決勝 法政大学U-22vs明治大学U-22】
11月3日(火)午前11時キックオフ 味の素スタジアム西競技場 晴れ
法政大学の先発はGK21林翔太、DFは右から46金山元、32林遼太、3山田直樹、24金子淳志、ボランチは27平恒之介、28土橋優樹、右MF33大迫柊斗、左MF35中村凌、トップ下15川崎雅哉、FW49鈴木聖矢。
明治大学の先発はGK1長津大裕、DFは右から2上夷克典、4辻拓也、22山崎浩介、3袴田裕太郎、ボランチ11松田恵夢、5西原天童、右MF8野田陸斗、左MF23金原唯斗、FWゲームキャプテンの10菊池創太、9和田勇樹。
試合は立ち上がりから明治大学が押しぎみに法政大学のゴールを脅かしていく展開。10月31日からの4日間で3試合目ということもあってか、やや重さの見える法政に対して、ベトナムへ派遣される選抜チームに4人が選ばれここまで出番の少なかった選手も先発に入った明治大学のほうがよく動けているという印象の前半となりました。
5分には左サイド、仕掛けた明治の金原唯斗がエリア内へ進入しラストパス。これに和田勇樹が合わせますが法政のGK林翔太が止めてゴールを割らせません。19分にはパス交換から明治の左SB袴田がクロスを上げますがシュートは上へ。いい距離感でセカンドボールも拾え前線でボールが収まる明治が次々にゴールへ迫っていくと、24分には右からのクロスにエリア内飛び込んだ西原天童が頭で合わせて0-1。明治大学が先制します。
自陣に戻ってのプレーが多くなった法政大学の選手たち。土橋も1対1で強さを見せてボールを奪っていきますが、法政はなかなか前で起点を作れず苦しい展開が続いていきます。
30分には後方からのボールに金原がエリア前へ飛び出し再び法政のゴールに明治が迫りますが、ここはGK林翔太が前へ出てキャッチ。38分にはクリアボールが法政の最終ラインの裏へ出て菊池にわたり、GKと1対1となる明治にとっては追加点の大きなチャンス。しかし、ここは金子がすばやく戻りうまく体を入れて防ぐ好プレー。
耐えていた法政でしたが、やはり次のゴールも明治へ。41分明治が右からボールを入れるといったん林翔太が弾いたところに和田勇樹が詰めて0-2。前半はこのスコアのままタイムアップとなりました。
後半の法政は林遼太から36藺藤子龍、平から16富田亮輔、大迫から31渡辺淳揮、鈴木から26玉田晃太郎と4人交代させてのスタート。反撃に出ていきます。4分には中盤でボールを持った土橋が右へ長いパスを出し前線へ走るとリターンをエリア内左で土橋自らが受けニアを狙ってシュート。スタンドで見守るフロンターレサポーターの拳に力がはいる瞬間でしたが、明治のGK長津がこれを防いでゴールとはなりません。
それでも法政は次第に明治の裏のスペースを突けるようになり、13分には左SB金子淳志、15分には富田亮輔のクロスにいずれも川崎雅哉が飛び出して惜しい場面を作っていきます。土橋も最終ラインから前線への橋渡し役を豊富な運動量で務めてボールをつないでいきます。
明治も18分には辻のフィードに抜け出した和田が折り返し、菊池がミドルシュートで狙いますが、これは枠外。
一進一退の攻防が続きましたが、33分にようやく次の1点。法政の富田の左コーナーキックに藺藤子龍が頭で合わせて1-2。
明治は直後に松田に代えて6水町政哉、さらに西原に代えて13篠原力。中盤を厚くし、前線に金原を据えて流れを引き戻そうとしていきます。
すると40分に明治大学が法政大学を突き放す1点。菊池のフリーキックのセカンドボールを拾うと左からのボールを拾った金原がシュート。このこぼれ球を辻が決めて1-3。
43分には和田に代えて7田村悠人、さらに野田に代えて12佐藤海斗を入れて逃げきりを図る明治大学。終了間際にはコーナーキックから法政大学も反撃に出ますが、これを押しきった明治大学。関東のインディペンデンスリーグの覇者は明治大学U-22となりました。
前半0-2 後半1-1 計1-3
得点:藺藤子龍(法政大学U-22)西原天童、和田勇樹、辻拓也(明治大学U-22)
法政大学U-22の先発:GK21林翔太、46金山元、32林遼太、3山田直樹、24金子淳志、27平恒之介、28土橋優樹、33大迫柊斗、35中村凌、15川崎雅哉、49鈴木聖矢
交代:林遼太→36藺藤子龍 平→16富田亮輔 大迫→31渡辺淳揮 鈴木→26玉田晃太郎
控え:12駒崎峻 29梶原優星 17今井健斗
明治大学U-22の先発:1長津大裕、2上夷克典、4辻拓也、22山崎浩介、3袴田裕太郎、11松田恵夢、5西原天童、8野田陸斗、23金原唯斗、10菊池創太=cap、9和田勇樹
交代:松田→6水町政哉 西原→13篠原力 和田→7田村悠人 野田→12佐藤海斗
控え:21長沢祐弥 17小林大佑 14押本祐輔
(文中敬称略)
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