6月22日は小石川運動場へ。JFLの一つ下のカテゴリー関東サッカーリーグ1部前期第7節が行われ、2位東京ユナイテッドFCと、首位に立つVONDS市原が対戦。元フロンターレの選手も出場しました。
【関東サッカーリーグ1部前期7節 東京ユナイテッドFC vs VONDS市原FC】
6月22日(土)午後4時キックオフ 小石川運動場 くもり一時雨
4勝2敗、勝ち点12の東京ユナイテッドFC。先発は、GK21大石文弥、最終ラインは右から22浅岡大貴、15渡邉拓也、24鈴木大河、キャプテンの3井上大、ボランチは4保坂一成、14山田武典、右MF7川上翔平、左MF26室崎雄斗、トップ下23岡庭裕貴、前線には16佐々木陸。
フロンターレU-18出身の選手では、MF川越優治が在籍しているもののメンバー外。また、同じくフロンターレU-18出身のMF森田達見、DF大和田達、GK奥山陸の3選手はサテライトチームにあたるTOKYO UNITED FC +Plusで今季はプレーしています。
6戦全勝、勝ち点18のVONDS市原。先発はGK21佐藤健、最終ラインは右から26藤田大道、33藤井竜、2鴇田周作、30熊谷崇大、中盤は23秋葉信秀、22西袋裕太、88野田卓宏、右に34レナチーニョ、左にキャプテンの14山岸智、前線には9池田晃汰。元フロンターレのレナチーニョ、山岸智の2選手が名前をつらねました。
時折細かい雨がピッチを濡らすもののピッチ沿いには多くの両チームのサポーターらが集まった小石川運動場。周りに住宅などがあるため、チャントやコールでの応援こそないものの、この試合にかける人々の熱を感じる雰囲気のなか、試合は始まりました。
立ち上がり1分にはVONDS、こぼれ球につめた池田がエリア外からミドルシュートを打ち、そこからラインを高めに。レナチーニョが右に開いてボールをキープし、右SBの藤田もそれを追い越す動きを見せ、厚みを持たせにいきます。
一方の東京ユナイテッドは、GKの大石の精度の良いキックから打開を図りに。4分には大石が前線の佐々木を走らせるボールを入れると、こぼれ球を拾った山田がエリア外正面やや右でミドルシュートを打つも枠外。6分には今度はVONDS、藤田が中へしぼってマイボールにしカウンターへ持ち込むと、レナチーニョの右クロスにニアで池田が合わせますがブロック。さらに左に展開し、山岸が左クロスを上げると、ニアでレナチーニョがシュートを打ちますが上に。
やや押され気味だった東京ユナイテッドは、最終ラインの鈴木大河が持ち上がり縦へ鋭いパスを入れたり、右に開いた川上が中央へ向き、エリア内へ動き出す室崎を狙い、際どい浮き球を入れるなどして次第に流れを引き寄せていきます。
だんだんと前に出られなくなったVONDSは、時にはレナチーニョも自陣の右サイド、エリア近くに戻り、マイボールのスローインにするなど献身的な動きを見せ、コンパクトに。幅を使って攻めに出てくる東京ユナイテッドに対峙していきます。
15分には東京ユナイテッド、岡庭がエリア内、佐々木を狙い、浮き球を入れると、最後は室崎が正面でミドルシュート。枠をとらえますが、VONDSのGK佐藤の好セーブで決まらず。さらにVONDSの陣内で時間をつくっていくのは東京ユナイテッド。18分には正面の岡庭から右へ。佐々木が前を向くもファールがあり、フリーキックに。山田が直接左足で狙いますが、VONDSは体を張りブロック。
攻勢をしのいだVONDSは19分、藤井のフィードを池田が競るとこぼれ球に走り込んだ西袋がニアをとらえたミドルシュート。しかし、GK大石がセーブ。
VONDSは、山岸が中央に入り、野田が左へ。中央でボールをものにする場面を増やして流れを戻しに。再びSBが上がる場面をつくっていくと、22分には熊谷が高い位置へ。クロスを上げるも遠いサイドの池田は合わせることはできず。さらに24分にはレナチーニョが中央でうまく東京ユナイテッドのマークを剝がして前を向き、右サイドを突くパスを出すと、山岸がエリア外右へ。強烈なミドルシュートを打ちますが、GK大石が粘り強く阻み、得点とはならず。
しのいだ東京ユナイテッドは、岡庭が、左サイドから中央へ動き出す室崎を狙いパスを入れるなどしていくと、29分には、川上がエリア外右でミドルシュート。枠をとらえるもまたもGK佐藤がセーブ。
ここでのコーナーキックをしのいだVONDSは、レナチーニョが左サイドでボールをキープし攻めに。秋葉から右サイド高い位置の西袋へ通り、西袋が折り返すも、大石が阻みシュートまでは至らず。
前半の終盤は、再び中央で東京ユナイテッドがボールを動かす時間をつくり、34分には山田、岡庭とつながり、室崎がエリア外左へ。折り返すもブロック。左コーナーキックとなり、岡庭が入れたボール、遠いサイドで室崎がシュートを打つも佐藤がセーブ。こぼれ球に詰めた井上がエリア外左で巻いたミドルシュートを打つも枠はとらえられず。
さらに39分には川上が室崎を走らせる浮き球を入れると、最後は正面で岡庭がミドルシュートを打つも左へ。
VONDSが中央へ入れてくるボールを保坂や山田がものにする場面をつくっていく東京ユナイテッド。岡庭も加わりボールを動かしていきます。
44分にはVONDS、エリア外右でファールを受け、フリーキックに。レナチーニョが入れたボール、ニアで山岸が合わせるも大石がセーブ。前半は0-0でタイムアップとなります。
後半VONDSは警告を受けていた西袋が下がり、18杉本真が入りトップ下、野田、秋葉がボランチに。しかし、さらに迫るのは東京ユナイテッド。1分にはパス交換から室崎がエリア左へ。シュートは上にそれましたが、さらに最終ラインの鈴木の浮き球に、佐々木がエリア正面へ抜け出しそうになったり、左へ開いた室崎がエリア左、岡庭にスルーパスを送るなど押し込みに。川上が中央に顔を出し、右へ佐々木が流れたりと位置も入れ替えながら、攻めていきます。
それに対して、VONDSは山岸が後ろへ下りてコンパクトに。ゴールの近くにレナチーニョや杉本も構え、しのいでいきます。
するとVONDSも守備から攻撃へつなげる場面をつくりだし、9分には右サイドでレナチーニョがマイボールにし、最後はエリア右、池田へ。東京ユナイテッドの守りに阻まれましたが、さらに熊谷が高い位置へ山岸を走らせたところからラインを高め、セカンドボールをものにし、池田のキープから右クロスにつなげるなど、前に出られるようになっていきます。
それに対して、東京ユナイテッドはマイボールにすると、後ろに保坂も下りて落ち着かせに。12分には、VONDSが中央を秋葉が持ち上がりミドルシュートを打ち、右コーナーキックとなり、レナチーニョが入れたボール、遠いサイドで秋葉がシュートを打つもこれを逃すと、18分には今度は東京ユナイテッド、山田から左へ。岡庭のパスにエリア内、佐々木がシュートを打つも佐藤がセーブ。
VONDSが野田のパスから熊谷が高い位置へ抜け出し左クロスを上げれば、東京ユナイテッドも左へ開いた岡庭のクロスにうまく、佐々木がエリア内へ抜け出しそうになるなどし、試合は一進一退に。
18分にはVONDS、山岸が中央で競ったボールをレナチーニョがおさめ、右へ。杉本が仕掛けて右コーナーキックとなり、レナチーニョが入れたボール、遠いサイドで藤井が合わせますが、東京ユナイテッドはブロック。
20分には今度は東京ユナイテッド、右へ開いた山田のパスに、岡庭がエリア左へ。シュートを打つも上に。そして22分、東京ユナイテッドは、VONDSが後ろからボールを回していこうとするところを突いて、川上がボールを相手陣内でカット。中央へ持ち込む動きを見せて、エリア右へスルーパスを送ると、抜け出したのは佐々木。シュートを打つとボールはゴールの中へ。1-0。先制点は東京ユナイテッドへ。
東京ユナイテッドはここで、山田に代わり17平尾柊人が入り右MF、岡庭がボランチ、川上がトップ下に。直後には右コーナーキック、岡庭が入れたボール、ニアで井上が合わせるも佐藤がセーブ。佐藤はすかさず左サイド高い位置へボールを送ると、レナチーニョがボールをおさめそうになりますが、浅岡が阻み、判定はレナチーニョのファールとなります。
VONDSはレナチーニョと山岸が下がり、32斎藤悠馬が左、19久保匠吾が右に。久保の仕掛けから速攻へ持ち込んだり、佐藤が送ったボールを池田が競り、杉本がボールをおさめたり、佐藤が送ったボールに、杉本が左サイド高い位置へ抜け出したりと、チャンスへつながりそうになる場面をつくりますが、東京ユナイテッドがいい距離感で落ち着いた守りを見せ、なかなかエリア内へは近づくことはできず。
35分にはさらにVONDSは、左SBの熊谷に代わり29白石直人。38分には野田に代わり8峯勇斗が入ります。
白石が左サイドでよくボールをおさめたり、峯が時には下がる一方で藤田や秋葉が高い位置へ上がるなどしていくVONDS。41分には右からマイナスの折り返しが入ると、正面で峯が杉本を狙いスルーパスを出すも惜しくも通らず。
試合はロスタイムに入り、高い位置で室崎がボールをキープするなどしていく東京ユナイテッド。46分には佐々木に代わり11河本明人。
48分にはVONDS、右サイドを久保が仕掛けて右コーナーキックとなると、杉本が入れたボール、遠いサイドで藤井がシュートを打つも大石がセーブ。試合はタイムアップとなり、1-0。東京ユナイテッドが首位VONDSとの直接対決を制し、その差を3まで詰める大きな勝利をおさめました。
前半0-0 後半1−0 計1-0得点:佐々木陸(東京ユナイテッドFC)
東京ユナイテッドFCの先発:21大石文弥、22浅岡大貴、15渡邉拓也、24鈴木大河、3井上大(c)、4保坂一成、14山田武典、7川上翔平、26室崎雄斗、23岡庭裕貴、16佐々木陸
交代:山田→17平尾柊人 佐々木→11河本明人
控え:41大迫衝 27小山雄士 19塚本純平 13小笠原賢星 29川戸大樹
VONDS市原FCの先発:21佐藤健、26藤田大道、33藤井竜、2鴇田周作、30熊谷崇大、23秋葉信秀、22西袋裕太、88野田卓宏、34レナチーニョ、14山岸智(c)、9池田晃汰
交代:西袋→18杉本真 山岸→32斎藤悠馬 レナチーニョ→19久保匠吾 熊谷→29白石直人
控え:1原田直樹 16藤井惇
結果にはつながりませんでしたが、遠く市原から駆けつけた、多くの緑のレプリカユニホームを着たサポーターが見守るなかでプレーする元フロンターレの2選手を見られたことはとてもしあわせな時間でした。
かつてそのアシストで山岸が等々力を大いにわかせたことも、フロンターレが初めてのタイトルをかけて戦った2009年のナビスコ杯決勝の直後の試合で、レナチーニョがハットトリックを決めてくれたことも、これからも時々思い出すのだろうな、と思います。
これからVONDS市原が築いていく歴史のなかで、二人がサポーターにとって多くの忘れがたい活躍を見せていきますように。
また、この日はメンバー外となった川越や、TOKYO UNITED FC +Plusでプレーする3選手も、声援を送る人々の心に残るような瞬間を残していきますように。
(文中敬称略)
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