12月20日は、茨城県龍ケ崎市のRKUフットボールフィールドへ。大学1、2年生を対象にした全国各地の新人戦の上位チームなどによって競われる全日本大学サッカー新人戦が12月17日から始まっており、この日は第3日。グループリーグの第3節が行われ、川崎フロンターレU-18出身、桐蔭横浜大の高吉正真、山田新の2選手も試合に臨みました。
全日本大学サッカー新人戦には、関東からは桐蔭横浜大、中央大、駒澤大の3チーム、関西からは甲南大、桃山学院大の2チーム、中国からは福山大、九州からは九州国際大、それに加えて北海道選抜、東北選抜、北信越選抜、東海選抜、四国選抜の計12チームが出場。4チームずつ3グループに分かれ、グループリーグを行い、各グループの首位3チームと2位の最上位が決勝トーナメントへ進むことができます。
【全日本大学サッカー新人戦グループリーグ第3節 桐蔭横浜大 vs 東海選抜】
12月20日(金)午前11時キックオフ RKUフットボールフィールド 晴れ
ともに2連勝し、得失点差で首位に立つ桐蔭横浜大と、2位の東海選抜の対戦。
新人戦2連覇の桐蔭横浜大の先発は、GK23冨吉優斗、最終ラインは右から22大越寛人、16羽田一平、3中野就斗、2中村禄郎、ボランチは14小関陽星、17高吉正真、右MF18楠大樹、左MF7鈴木俊輔、前線には20大竹悠聖、ゲームキャプテンの24篠原友哉。9山田新はベンチスタート。
東海選抜の先発は、GK1稲葉亜我志、最終ラインは右から2鈴木海仁、20金子力矢、武藤圭亮、23井上亮雅、ボランチは16向井和哉、15鈴木凱人、右MFキャプテンの14東山達稀、10松澤海斗、前線には11濱田竜輝、17早川諒祐。
この大会では、来季のJリーグで導入されるビデオアシスタントレフェリーのテストも行われており、主審はJ1リーグでも経験を重ねている上田益也氏。平日の昼間とあって、観客数はまばらなものの、青空の広がったRKUフットボールフィールドは絶好のサッカー日和。首位を狙う両チームによって、熱戦が繰り広げられました。
立ち上がり、先にゴールへ迫ったのは桐蔭横浜。エリア外左で大竹がファールを受け、フリーキックに。右足でニアを狙った大竹のシュートは、稲葉がパンチング。左コーナーキックとなりますが、稲葉が、小関が左足で入れたボールをセーブ。すぐさま前に送り、左サイドにつなげていきますが、高吉がカバーしていきます。
桐蔭横浜はさらにボールを受けに下がる早川に、中野が厳しくセンターラインを越えて追いに行き、マイボールに。右サイドに展開し、大越が仕掛けていき右コーナーキックを得ますが、シュートまではいけず。
東海選抜も、8分には左へ開いた濱田が中央へ向かう姿勢を見せ、左クロスを上げると桐蔭横浜はこれをブロック。ゴール左へ転がったボールに、早川が迫りますが、冨吉がセーブ。さらに鈴木凱人がエリア右へパスを入れると、松澤が抜け出しますが、中野や羽田が寄せて阻んでいきます。
直後には桐蔭横浜、鈴木俊輔のスルーパスに、大竹が正面へ抜け出しそうになりますが、東海は金子、武藤が挟み込むようにして対応。最後は稲葉がセーブ。
ラインを高め、高吉が最終ラインの間に下り、両サイドを高めながら前に出ようとする桐蔭横浜でしたが、ゴールまでは行けないでいると、13分には、東海選抜、エリア左へ鋭い切り返しを見せ、進入した早川がシュートを打つも左へ。さらに早川や濱田が前でよくボールをおさめ、松澤や東山もかかわって、東海選抜が前に迫る場面をつくっていきます。それでも桐蔭横浜も最後のところでやらせずに対応。無得点の時間を重ねに。
18分には、東海選抜、鈴木凱人のパスに、東山がエリア右へ。しかし、高吉がカバー。さらに右から松澤が折り返しますが、中野がクリアしていきます。
しのいだ桐蔭横浜も、鈴木俊輔の縦への仕掛けから、最後は篠原がエリア左へ。ブロックされ、こぼれ球を拾った小関がエリア左でシュートを打ち、枠をとらえますが、東海選抜はライン上でクリア。東海選抜も、25分には今度は鈴木海仁の右サイドを突くパスに、東山が抜け出しますが、ここでも桐蔭横浜は中野が対応していきます。
冨吉のゴールキックを大竹がおさめ、鈴木がかかわるなどしながら前に出ていく桐蔭横浜。高吉も小関とともにサイドへボールを散らすなどしていきます。
27分には、大竹との連係から高い位置へ上がった楠が右クロスを入れると、遠いサイドで大竹が頭で合わせますが、稲葉がセーブ。さらに高吉、小関とつなぎ、右サイド下がり目で篠原が受け、篠原のパスに楠が高い位置へ。右からの折り返し、ゴール左へ鈴木俊輔が迫りますが、東海選抜はクリア。
一方の東海選抜も、右サイドの下がり目でボールを受けた濱田のパスに、早川がエリア右へ。しかし、冨吉が飛び出しこれを防ぐ好守。32分には、井上の浮き球に、エリア内へ松澤が飛び込むも、中野が阻んでいきます。
東海選抜がうまくかかわりあいながら前に迫る時間をつくり、35分には、中央でおさめた早川から右へ展開、鈴木海仁へ。鈴木海仁から受けた向井のエリア内への縦パスを早川がおさめ、エリア左へ松澤が抜け出そうとしますが、高吉がカバー。
さらに東海選抜はフリーキックを正面で濱田が競り、松澤がシュートを打ったり、井上の折り返しから松澤がシュートを打つなどしていきますが、桐蔭横浜は体を張ってしのいでいきます。
桐蔭横浜も37分には高吉の浮き球に、左サイドへ鈴木俊輔が抜け出し、最後は切れ込んだ小関がエリア前に迫りますが、東海選抜の守備が阻み、さらに40分には高吉のパスに、篠原がエリア右へ。篠原は正面の大竹を狙い、折り返しますが、稲葉が阻んでいきます。
直後には東海選抜、左サイドを東山が仕掛け、松澤がエリア左へ。しかし、高吉や羽田がブロック。桐蔭横浜も右から楠が仕掛けたり、大竹が右クロスを入れるなどするもののゴールには至らず。前半は0-0でタイムアップとなります。
後半桐蔭横浜は高吉に代わり13國谷敦史がそのままボランチに。また大越に代わりキャプテンの4鍋田純志が入り、最終ラインは右から羽田、中野、鍋田、中村となります。立ち上がりには東海選抜、松澤が向井とのパス交換から迫るも桐蔭横浜は小関がカバー。さらに4分には、左に位置を移した松澤から受けた早川がエリアへ向かい仕掛け、シュートを打つも枠はとらえられず。
一方の桐蔭横浜も小関のエリア左を突くパスに國谷が抜け出すも、シュートは稲葉がセーブ。拾った篠原のシュートもブロックしていきます。
5分には、さらに桐蔭横浜、スローインを受けた楠が一気にエリア右へ。速いボールをエリア前に入れますが稲葉がセーブ。一方の東海選抜も、中央の早川から右へ展開。鈴木海仁がエリア外右でシュートを打ちますが上に。
9分には、桐蔭横浜、國谷から左へ展開。中村のパスから篠原が左サイド高い位置へ。折り返しに正面で楠がシュートを打ちますが、枠はとらえられず。
一方の東海選抜も、濱田から左へ展開。松澤が折り返しますが、桐蔭横浜は下がり目の大越につながるようにして、クリアを攻めに転じてコーナーキックを得る切り替えの良さを見せていきます。
15分にはスローインを受けた鈴木俊輔のパスに、楠がエリア右へ。しかし、稲葉がセーブ。東海選抜も、井上の浮き球に、濱田がエリア左へ。しかし、中野が楠へつながるようなかたちで対応し、桐蔭横浜のボールにしていきます。
桐蔭横浜が中野のフィードに、正面へ鈴木俊輔が抜け出せば、東海選抜はそれをブロックし、東海選抜が早川のパスに、エリア右へ東山が抜け出そうとすれば、桐蔭横浜は中村がカバーにいくなど、ともに集中した対応を続けていきます。
17分には、東海選抜、鈴木海仁のフィードに、早川がエリア右へ。しかし、シュートは右へ外れていきます。
桐蔭横浜は楠に代わり8山口直也が入り左MF、鈴木俊輔が右MFに。
東海選抜はたて続けにセットプレーを得ますが、決定的なものにはつながらず。桐蔭横浜も大越のパスに、エリア左へ篠原が抜け出したり、左から山口が折り返すなどしていくと、28分には國谷のエリア正面右を突くパスに、大竹が抜け出しシュートを打ちますが、稲葉がセーブ。直後には東海選抜、東山が右サイド高い位置でマイボールに。切れ込んでシュートを打ちますが、冨吉がセーブ。すばやい冨吉のリスタートから篠原がエリア左へ抜け出しますが、東海選抜は鈴木海仁がカバーしていきます。
桐蔭横浜はここで篠原に代わり11寺沼星文。東海選抜は早川に代わり9横山智也。31分には、東海選抜、鈴木凱人の縦パスに、正面へ松澤が抜け出し、シュートを打ちますが冨吉がセーブしていきます。
32分、東海選抜は井上に代わり4川原由斗。
桐蔭横浜は國谷がよく縦パスを入れ、高い位置へ羽田が上がるなどしていくと35分には寺沼が競ったボール、拾った羽田が右クロスを入れると、遠いサイドに中村が飛び込みますが、稲葉がセーブ。さらに37分にはたて続けにコーナーキックを得て、こぼれ球を拾った鈴木俊輔がシュートを打つなど迫りますが、東海選抜も体を張り、守っていきます。
44分には、エリア外正面で東海選抜にハンドがあり、桐蔭横浜はフリーキックを得ますが、國谷が右足で放ったシュートは稲葉がセーブ。
桐蔭横浜は中村に代わり12鈴木智也、東海選抜は濱田に代わり18重松寛太。
ロスタイムは3分。高い位置で寺沼や鈴木智也、羽田がキープを図りにいく桐蔭横浜。寺沼から受けた羽田が仕掛ける姿勢も見せていきますが、得点には至らず。試合はタイムアップ。0-0。桐蔭横浜はグループリーグを首位で終え、2位の最上位となった東海選抜も共に準決勝への進出を決めました。
前半のみ、フロンターレU-18時代のCBとは異なるボランチでの出場となったなかでも、相手の嫌がるようなところへボールを何度も入れ、自陣のエリア前では強さを示していった高吉のプレーは印象に残るものがありました。
また、この日は得点よりも無失点で切り抜け、首位通過を、という流れにあったため、出場機会のなかった山田。必ずその力を発揮する場面が来ると思います。
準決勝以降も2人が好プレーを重ね、桐蔭横浜のトップチームが決勝を戦う全日本大学サッカー選手権と合わせ、応援する人たちが幸せになるような結果が出ますように。活躍を期待しています。
前半0-0 後半0-0 計0-0
桐蔭横浜大の先発:23冨吉優斗、22大越寛人、16羽田一平、3中野就斗、2中村禄郎、14小関陽星、17高吉正真、18楠大樹、鈴木俊輔、20大竹悠聖、24篠原友哉(c)
交代:高吉→13國谷敦史 大越→4鍋田純志 篠原→11寺沼星文 中村→12鈴木智也
控え:1北村海チディ 19中谷超太 9山田新 10圓道将良
東海選抜の先発:1稲葉亜我志、2鈴木海仁、20金子力矢、武藤圭亮、23井上亮雅、16向井和哉、15鈴木凱人、14東山達稀(c)、10松澤海斗、11濱田竜輝、17早川諒祐
交代:早川→9横山智也 武藤→4川原由斗 濱田→18重松寛太
控え:1大西将亜 3知花健太郎 5三村知広 6山小瀬登律 7本多訓大 13大山幸央
(文中敬称略)
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