11月21日夜は、湘南モノレール、湘南深沢駅(鎌倉市)から徒歩2分ほどの、みんなの鳩サブレースタジアムへ。
神奈川県社会人サッカーリーグ2部Aブロック、エブリサ藤沢 vs Yokohama Hardysがあり、フロンターレU-18出身の岸晃司も出場しました。
エブリサ藤沢は、7勝1敗で2位でこの日が最終戦。首位に立つはやぶさイレブンは、7戦全勝で、わずかながら優勝の可能性も残して試合に臨むことに。
フロンターレU-18を経て、専修大でも活躍した岸は、昨年7月にエブリサ藤沢へ加入。出場を重ねています。
【神奈川県社会人サッカーリーグ2部Aブロック エブリサ藤沢 vs Yokohama Hardys】
11月21日(日)午後6時5分キックオフ みんなの鳩サブレースタジアム 雨
エブリサの先発は、GK1脇野敦至、最終ラインは右から18中山楓介、5前田崚斗、キャプテンの3工藤祐生、17小多喜優弥、ボランチは41時岡寛拓、12本部大嗣、右MF7菱沼裕吾、日d利MF15波多野海、前線には10飯田涼、27岸晃司。
プリンスリーグ関東第16節、川崎フロンターレ vs 三菱養和SCユースがあった昼間から雲が垂れ込めていたこの日。夜のとばりが下りるのと前後し、雨が降り始めるあいにくの空模様に。
それでも、ピッチのわきにもうけられたスタンドには、エブリサのサポーターの男性や女性、子どもたちがつどい、期待に胸を膨らませる様子も垣間見せるなか、試合は始まりました。
立ち上がり、攻勢に出るのはエブリサ。下がり目で受けた岸がいったん右サイドに預けて、パス交換からエリア左へ顔を出すなどしていくと、3分にはセカンドボールを拾い、右へ展開。菱沼が仕掛けていきますが、Yokohama Hardysも体を張った守りを見せていきます。
一方のYokohama Hardysも中央をうまく使い、スルーパスから9が抜け出しそうになりますが、工藤がカット。しのいだエブリサは、直後には菱沼が持ち出し、そのパスに中山が高い位置へ。クロスを上げると、エリア外正面で拾った時岡がミドルシュートを打ちますが、左へ。
8分にはYokohama Hardys、スローインの流れから9福島遼がエリア内へ。決定的な場面となりましたが、脇野が足で止める好守を見せていきます。
Yokohama Hardysの攻勢は続き、左サイドを崩して、14が高い位置へ。エリア内へ向かい仕掛けていきますが、中山が対応。
直後には、エブリサ、右サイドから折り返すと、飯田がエリア正面へ。Yokohama Hardysがクリアし、右サイドからのスローインに。その流れから菱沼がエリア右へ抜け出し、角度のないところから強烈なシュートを打ちますが、GK1がセーブ。
14分には、Yokohama Hardys、エリア外左でファールを受け、フリーキックに。8が直接狙ったシュートは、枠をとらえますが、脇野がパンチング。14分にはさらに正面で10井村雄大がカット。そのパスに16橋村祐太がエリア正面やや左へ抜け出しシュートを打ちますが、小多喜がカバー。体を張ってブロックし阻んでいきます。
エブリサも18分には、前田の右サイドを突くフィードに、菱沼が抜け出しますが、14の守りに阻まれ、シュートにはつながらず。
Yokohama Hardysも左サイドから崩して、16橋村祐太がエリア内へ。シュートには至りませんでしたが、好連係を見せ、さらに9福島遼が運んで、受けた10井村雄大が右へ展開。4はクロスを上げていきますが、最後のところで精度を欠き、シュートは打てず。
すると22分、エブリサは、右サイドからの攻めに。菱沼がクロスを入れると、エリア内で岸がファールを受け、PKとなります。
キッカーは飯田。右を狙ったシュートに、GK1は反応するも決まり、1-0。エブリサが先制点をものにします。
直後には、Yokohama Hardys、14のスルーパスに、9福島遼がエリア内へ抜け出しますが、中山がカット。さらに14のパスに、16橋村祐太がエリア内へ抜け出す場面をつくるなど、おびやかす場面をつくっていきます。
飲水タイム明けには、エブリサ、浮き球のパスをエリア正面で岸がコントロール。鋭い切り返しを見せていきますが、Yokohama Hardysの守りに遭い、シュートには至らず。
Yokohama Hardysもサイドをうまく突き、直後のは右クロス。しかし、中山が絞って対応。そこから攻めに転じたエブリサは、波多野との連係から小多喜が高い位置へ。クロスを入れますが、シュートにはつながらず。
35分には、Yokohama Hardys、右サイドでの攻めに。立て続けにクロスを入れ、ヘディングシュートからゴールネットを揺らしますが、オフサイド。得点とはなりませんでしたが、フリーでシュートを打つ場面をつくっていきます。
やや守備で不安をのぞかせたエブリサでしたが、直後には左サイドから入ったボールを岸がおさめ、そのパスに波多野がエリア外左へ。シュートはワンタッチあり、右コーナーキックに。
キッカーの時岡が右足でボールを入れると、拾った岸が仕掛けていきますが、Yokohama Hardysはクリア。
最終ラインがやや不安定な動きを見せていたエブリサは、右SBに前田、右のCBに中山とポジションを入れ替え。
41分には、右サイドを菱沼が突破。中央を経由して左に展開。左からのクロスに、菱沼が頭で合わせますが、GK1がセーブ。攻めに転じたYokohama Hardysは正面のスルーパスに、16橋村祐太がエリア内へ動き出しますが、さわることはできず。シュートにはつながらずとも、Yokohama Hardysがここでもおびやかしていきます。
44分にはエブリサ。波多野の左クロスが右サイドへ流れたところ、拾った菱沼がファールを受け、フリーキックに。キッカー、飯田が入れたボールはクリアされ、左コーナーキックに。
時岡がボールを入れると、工藤がヘディングシュート。さらにこぼれ球を拾った工藤がシュートを打ちますが、Yokohama Hardysは体を張り、ブロック。
前半は1-0でタイムアップとなります。
後半、正確なサイドチェンジを波多野がおさめ仕掛けるなどしていくエブリサ。Yokohama Hardysも左サイドを突くパスを出していきますが、菱沼がカバー。そこから波多野、飯田とつないで、右に展開。クロスを入れる切り替えの速さを見せていきます。
Yokohama Hardysも、中央で10井村雄大、8がボールを動かし、最終ラインからも好パスを供給。左SBの14が斜めに仕掛ける動きを見せ、揺さぶっていきます。
6分にはエブリサ、岸がボールをおさめ、右へ展開。仕掛けた菱沼がシュートを打ちますが、上に。
互いに高い位置でプレーを重ねるなか、11分にはYokohama Hardysの選手が競り合いの中で痛めて、試合はしばらく中断。そのまま交代となり、救急車が呼ばれることに。
長い中断が明け、左の波多野、右の菱沼が起点となり、ゴールに迫るエブリサ。18分には、岸がボールをおさめ、そのパスに飯田がエリア左へ抜け出し、シュート。ワンタッチあり、左コーナーキックに。波多野が入れたボール、遠いサイド、飯田が合わせますが、惜しくも枠外。
すると20分、Yokohama Hardysは右サイドからクロス。こぼれ球を10井村雄大が決めて、1-1。試合は同点に。
勝利が欲しいエブリサは、高い位置で岸が激しくプレス。中央の時岡、本部、飯田がパス交換をするなどし、ゴールの前に。24分には、エリア外正面で本部がファールを受け、フリーキックに。
飯田が直接狙いますが、壁に当たり、枠へは飛ばせず。
するとYokohama Hardysは、32分、左サイドからの攻めに。折り返しからのシュートはエブリサがいったんは防いだものの、こぼれ球を16橋村祐太が押し込み、1-2。一歩前に出たのはYokohama Hardys。エブリサは追いかける展開に。
本部のスルーパスに、小多喜がエリア左へ動き出すなどしながら、ゴールを狙いにいくエブリサ。34分には、波多野のパスを正面でおさめた岸から右へ。飯田がスルーし、ボールは菱沼へ。シュートを打つとゴールネットが揺れ、2-2。見事な連係からエブリサが追いつきます。
さらにたたみかけるエブリサ。36分には飯田とのパス交換から岸がエリア内へ。GK1と1対1となりますが、シュートは打てず。
さらにサイドチェンジを受けた飯田のパスに、岸がエリア内へ。接触があったように見えましたが、ファールとはならず。
エブリサは、時岡に代わり21三上輝樹が入り前線に。岸がボランチに。スローインからコーナーキックを得るなどしていきますが、Yokohama Hardysも鋭いカウンターから一気にエリア前に持ち込み、シュートを打つなど、おびやかしていきます。
46分には、左サイドから正面に入ったボール、橋村が放ったシュートは枠をとらえますが、脇野の好セーブで得点とはならず。左コーナーキックとなり、遠いサイドで折り返すと、ニアでヘディングシュートを打ちますが、右へ。
Yokohama Hardysの攻めをしのいでいったエブリサ。ところが、50分、正面への浮き球を、脇野は前に出たものの、防ぐことはできず。無人となったゴールに、9福島遼が流し込み、2-3。勝ち越しのゴールはYokohama Hardysへ。
「まだ時間はある」というベンチからの声に押されるように、プレーを重ねていくエブリサ。51分には、波多野が仕掛け、正面へこぼれたボールに詰めた岸がファールを受け、フリーキックに。波多野がすらしたボール、最後は菱沼がシュートを打つも、Yokohama Hardysはブロック。
さらに工藤を前線へ上げ、パワープレーを試みるエブリサでしたが、追いつくことはできず。2-3でタイムアップ。勝利をおさめたのはYokohama Hardysとなりました。
エブリサとしては欲しかった勝利に届かなかった最終戦に。しかし、冷たい雨が降るなか、ピッチ脇のスタンドから試合を見つめ、試合の後には温かい拍手で選手たちをねぎらったエブリサのサポーターの姿は心に残るものがありました。
そして、専修大卒業後、また新たな道で、フロンターレ時代もほうふつとさせるようなプレーも、岸が垣間見せたことは、とてもうれしいものがありました。
川崎そだちがスタートした2015年には、フロンターレU-18の9番を背負ってチームを牽引した岸。プリンスリーグ最終節での決勝ゴールなど、さまざまな印象深いプレーを見せたことは、けして色あせることはありません。岸をはじめとしたさまざまな選手たちがいたからこそ、今のフロンターレU-18があるのだと思います。
これから進む道がどんなものであれ、すばらしいものになりますように。
前半1-0 後半1-3 計2-3
得点:飯田涼=PK、菱沼裕吾(エブリサ藤沢) 井村雄大、橋村祐太、福島遼(Yokohama Hadys)
(文中敬称略)
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