8月16日サングリンスポーツヴィレッジ(夕張市平和運動公園)第2球技場で行われた日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会グループステージ第2節、京都サンガF.C. U-15に3-0で勝利した川崎フロンターレU-15生田。試合後に久野智昭監督、ゴールを決めた濱野礼、土肥瑠星に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU15生田 – 京都サンガF.C. U15 / 日本クラブユース選手権グループステージ第2節
「中学に入ってからなかなかゴールを決められていなくて。
しかも1試合で2点なんて、決めたことがなかったので。
感情が爆発して、うれしかったです」
DF17 濱野礼

〇今日は途中出場でした。準備はできていました?
昨日はスタメンで出られて。でも今日は出られなくて。2番(出口翔太)が鼻血が出て思わぬ形で自分にチャンスが来て。
スタメンで出られなくて悔しかったので、それを試合に出したという感じです。
〇その中で今日はゴールをふたつ決めましたけど、まずは1点目について振り返ってもらってもいいでしょうか。
1点目は6番(望月楓矢)からナイスパスが来て。それをトラップしてかわして、タッチが大きくなってカバーに来たセンターバックに取られるかなと思ったんですけど。
運良く転んでくれたので、それでシュートを打った、という感じです。
〇2点目については?
2点目については、自分の長所というか、そういうところでもある守備からボールを取って。
それで、自分のまた、長所なんですけど、けっこう入っていくのが得意なので。入っていって、かわして、かわして。
「自分で打とう」と決めていたので、自分で打ったら入りました。
〇去年までは左サイドバックをやることが多かったと思うんですけど、今年から右サイドバックをやることが多くなっていると思うんですけど、それはどうですか?
結果的には自分の中でいいなと思っていて。うまくいってもいるし、シュートも今年に入ってからけっこう点を決められるようになっているので。
けっこういいかなって思っています。
〇成長している部分も感じながらやっているような感じですかね。
はい。
〇利き足は左ですか?
はい。
〇左利きの右サイドバックってなかなか珍しいと思うんですけど、どうですか?
プロを見ていても、右サイドバックで左で持っている人は、人工的にも右利きが多いので。
左サイドバックで右利きで持っている人はけっこう多いんですけど。
左利きで右サイドバックをやっているのは、少ないなあと感じていて。
〇お手本にする選手ってなかなかいないと思うんですけど、どうですか?
確かに、そうですね。
〇将来こういう選手になりたいというのがあれば。
自分はブラジル代表でレアル・マドリードで活躍したマルセロ選手に近いプレーがしたいというのがあって。
攻撃でバンバン決めて。テクニックでかわしてクロスを上げたり、人が面白いと思うようなプレーをしたいです。
〇公式戦で2ゴールというのはなかなかないと思うんですけど、どうですか? 決めてみて。
自分自身も中学に入ってからなかなかゴールを決められていなくて。
しかも1試合で2点なんて、決めたことがなかったので。
感情が爆発して、めっちゃうれしかったです。
〇明日また、どんなプレーをしたいですか?
2連勝でいいかたちで来ているので。明日清水にも勝って3連勝でいいかたちで決勝トーナメントに行きたいです。
〇少しサッカーから離れるんですけど、今チーム内で坊主頭が多いのは、みんなでやったんですか?
キーパーの16番(青木馨)が坊主にして、急に。
それで自分が勢いで16番が坊主にして、「自分もする」と言って。「やらないとあれだな」と思って。
気合入れるっていう意味も込めて坊主にしました。
〇じゃあほかの選手もそれにつられて?
そんな感じだと思います。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
いつもあたたかい応援ありがとうございます。
明日も清水相手に勝って。「面白い」と思うようなプレーをするので。
これからも応援よろしくお願いします。
「今はくすぶっている選手も出るチャンスがあるかもしれないので。
そういう選手がパワーを与えて、チーム一丸となって決勝トーナメントへ向けてやっていければなあと思っています」
久野智昭監督

〇試合を振り返ってみて。3-0という結果になりましたけど、どう感じられていますか?
もっとギリギリの試合になるかなと思いながらも、先制できたので、そこはちょっと落ち着いてできたかなという印象で。
昨日1点だったので、複数得点というところは選手にも話をしたので。
そういう意識もあって、追加点を取れたのかなと思っています。
〇選手が交代しても、守りに入るのではなくて、どんどん前に行くことができたのが良かったのかなあと思いました。
点取りたい選手が多いので。そこは得点がはいったことで思いきりできたのかなと思っています。
〇次が清水ですけど、それに向けてはどういったことを?
同じように1点じゃなくて複数得点を狙いながら、失点ゼロで。
なおかつ誰が出るかメンバー、決まっていないですけど。今はくすぶっている選手も出るチャンスがあるかもしれないので。
そういう選手がパワーを与えて、チーム一丸となって決勝トーナメントへ向けてやっていければなあと思っています。
〇京都さんにたぶんほとんどシュートを打たせていないと思うんですけど。(公式記録では0本) それもちょっとしたところで体を張ったからこそだと感じました。
打たれそうでも、シュートブロックに行って当たったりとか。ブロック行ったことでやめてキャンセルしてって言うところも相手にはあったので。
そういうところは、失点ゼロということは選手たちは意識してやってくれているので。
その気持ちが出ていたのかなと思っています。
〇失点ゼロで複数得点を取って勝ったことが成功体験にもなりますし、それがまた選手たちが成長する要素になるのかなと思うんですが。
勝って成長していってほしいなと思うので。そこで自信をつけることで選手のパフォーマンスも上がると思うので。
出ていない選手もいますけど。その中でもこの大会で(ポジションを)勝ち取って。ヒーローになるかもしれないので。
そういうところは全員が出るという意識で戦っていると思っています。
〇濱野君、左利きの右サイドバックって珍しいと思いました。
最初は出口(出口翔太)が出たんですけど。
左利きでいいところもあれば、窮屈なところもあるんですけど。スピードがあるんでね、攻守において、運動量もあるというところで。
そこは彼の武器かなあと。
技術はもっともっと成長してほしいんですけど。彼のいいところが出てくればいいと思っているので、出場してもらっていますけど。
〇今日はフロンターレのサポーターの方が1人熱心に応援をしていました。またネットなどで見ていたサポーターの方もいたと思うんですけど、そういった方にメッセージをお願いします。
応援していただいて。今日も大きな声で応援していただいたので。
選手たちには十分に届いていると思うので。
試合前にも「ネットでも見ている」って話をさせてもらって。
そのパワーを、プレーで気持ちを見せて戦ってほしいって話をしたので。
いい意味でも選手たちはパワーをもって戦ってくれたと思っていますし。
僕にも力になると思っているので。
引き続き応援よろしくお願いします。
「最初回されていた中で、自分の得点で雰囲気を変えることができて、
とてもうれしいです」
FW9 土肥瑠星

〇お疲れさまでした。まずは試合を振り返ってみて率直な感想をお願いします。
最初回されていた中で、自分の得点で雰囲気を変えることができて、とてもうれしいです。
〇全国大会で初めてのゴールだと思うんですけど、決めてみてどうですか?
前回の試合からすごい決めたいところだったので、すごいうれしいです。
〇この大会に臨むにあたっての自分なりの目標って何かありますか?
ひとつは優勝。チームを優勝に導けるような得点力だったり、ゴールを決めてチームを引っ張っていきたいです。
〇2試合やってみて。なかなか普段やらない相手との試合だったと思うんですけど、やってみて、どうでした?
センターバックとか自分より大きい相手がいて。
すごく難しいなかではあったんですけど。少しずつ自分の持ち味を出せたと思っています。
〇次は清水が相手ですけど、それに向けては?
負けることは考えていなくて。勝利のために頑張っていきたいです。
〇次の試合で、こういったかたちで決めたいというのがあれば。
自分はヘディングが得意で。ヘディングのゴールが多いんですけど。
やっぱり足でも決めたいので。自分でゴールまで行って、ゴールを決めたいです。
〇改めて全国大会、ピッチに立ってどうですか? 楽しかったりしますか?
自分は初めての全国大会で、すごく楽しめています。
〇今日はフロンターレのサポーターの方が来ていましたけど、そういった応援がある中でプレーすることはどうでした?
ピッチに入ったときに自分の名前が呼ばれて、恥ずかしいところもあったんですけど、すごく苦しい時とかも応援があったおかげで頑張れました。
〇サポーターの方に、ネットで気にしているサポーターの方もいると思うんですけど、そういったサポーターの方にメッセージをお願いします。
自分の持ち味だったりチームのいいところをいっぱい出して。
いい意味でフロンターレらしくないプレーもいっぱい出ると思うので。
そういうところを多く出して、優勝目指します。
◇
三つのゴールを決め、クリーンシートでの勝利をおさめたフロンターレ生田。
相手に迫られても、DF陣が体をよく張り、中盤の選手が粘り強く体を入れたり、前線の選手たちも前からの守備を献身的にやり通したりと、ピッチに立った選手たちがそれぞれにプレーの積み重ねたからこそ、と思わされるものがあります。そして、家族やサポーター、ピッチに立てなくても、ピッチ外から声をかけた選手たちの支えも、力に変えている。そう感じさせられるものがあります。
引き分け以上ならば首位でのノックアウトステージ進出が決まるグループステージの第3節は、8月17日午後3時、サングリンスポーツヴィレッジ(夕張市平和運動公園)多目的広場にて。
清水エスパルスジュニアユースとの試合。
さらにチームを前に勧めさせてくれるような、選手たちそれぞれがいいきっかけをつかむような、そんな試合になることを願っています。
(文中敬称略)
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