1月2日は熊谷文化公園スポーツ陸上競技場へ。
全国高校サッカー選手権大会は3回戦を迎え、熊谷文化公園スポーツ陸上競技場での第1試合は前橋育英と鹿島学園が対戦。
川崎フロンターレU-15出身、鹿島学園のDF佐々木輝大(3年)も試合に臨みました。
高校サッカー選手権には、ほかにフロンターレU-15出身の選手では、尚志のDF安江海ラウル(3年)、堀越のMF吉年穣(2年)が登録。
安江は1、2回戦に先発し、吉年は1、2回戦ともに控えに入りましたが、2回戦では尚志は関東第一に0-0、PK5‐6、堀越は長崎総合科学大附属に0-1で敗れ、大会を終えました。
ほかに、前橋育英にはMF山田新己(3年)、流通経済大柏にはMFレオニ楓真(3年)が在籍していますが、今大会は登録外となっています。
【全国高校サッカー選手権3回戦 前橋育英 vs 鹿島学園】
1月2日(日)午後0時5分キックオフ 熊谷文化公園スポーツ陸上競技場 晴れ 40分ハーフ
昨年プレミアリーグプレーオフを勝ち抜き、川崎フロンターレU-18、桐生第一とともに、5度目の挑戦でプレミアリーグへの昇格を決めた前橋育英。
先発はGK1渡部堅蔵、最終ラインは右から17大竹駿、5柳生将太、キャプテンの4桑子流天、6岩立祥太、ボランチは14徳永涼、7根津元輝、右MF23小池直矢、左MF10笠柳翼、前線には11渡辺亮平、9守屋練太郎。
プリンスリーグ関東プレーオフを制し、プリンスリーグ関東への昇格を決めた鹿島学園。
先発はGK1小副川虎之介、最終ラインは右から15上原悠平、3杉山諒、4佐々木輝大、キャプテンの5渕伸平、ボランチは10鈴木仁也、7横須賀麗仁、右MF18中嶋飛翔、左MF8林結人、トップ下
山口永遠、前線には11松村尚樹。
青空が広がった熊谷文化公園スポーツ陸上競技場。バックスタンドには多くの両チームの部員たちが集い、幕などを出して選手たちを鼓舞。メインスタンドに前橋育英のチームカラーの黄黒のタオルマフラーを巻いたり、青黄の鹿島学園のレプリカユニホームを着たりするなどした選手の家族らや、多くのサッカーファンらが見つめるなか、試合は始まりました。
立ち上がりからボールを握るのは前橋育英。徳永、根津の両ボランチが組み立てに加わり、前線の守屋が右サイドに流れ、裏を突く動きを見せ、起点に。
4分には、右サイドの裏を突くパスに、守屋がエリア外右へ抜け出し、シュート。枠はとらえられませんでしたが、チャンスをつくっていきます。
前橋育英が両サイドを突くなどして、ゴールに迫る時間は続きますが、鹿島学園は、時には上原が中央へしぼって対応。
6分には前橋育英、大竹のスルーパスに、守屋が右サイドからエリア内へ抜け出しそうになりますが、佐々木がカバーしクリア。
直後にはエリア右へ抜け出した笠柳が切り返し、クロスを入れますが、杉山が対応。最終ラインの選手たちが落ち着いた対応を続けていきます。
7分には鹿島学園、松村のプレスバックからマイボールに。右サイド、中島が仕掛けていきますが、前橋育英の戻りが速くシュートにはつながらず。
8分には前橋育英、左サイドからの攻めに。クロスに、エリア内へ進入した小池が合わせますが、小副川がセーブ。9分には左サイド、岩立がクロスを入れていきますが、佐々木がクリア。
10分には右サイド、仕掛けた守屋がエリア外右へ。ゴール前に速いボールを入れていきますが、ここでも小副川がセーブ。次々に迫る前橋育英に、落ち着いた対応を続けていきます。
11分には、鹿島学園、横須賀のスルーパスに、林がエリア左へ。しかし、前橋育英の守備に遭い、シュートには至らず。
前橋育英は、鹿島学園のプレスをはがし、縦に鋭いボールを入れるなどしていきますが、鹿島学園は佐々木や杉山を中心に声を掛け合いながら対応。ラインをそろえ、集中力を保ち、パス交換から崩そうとしてくる場面でも、うまく受け渡して、最後のところで崩れずに対抗していきます。
19分には前橋育英、岩立のスルーパスに小池がエリア正面へ。そのパスから守屋がエリア右へ仕掛けていきますが、上原が対応し最後は佐々木がクリア。
20分には、さらに前橋育英、エリア右へ守屋が抜け出し、折り返すと、遠いサイド、笠柳が押し込もうとしますが、さわることはできず。決定的な場面でしたが、それを生かすことはできず。
前橋育英の攻めの場面は続き、22分には、エリア外正面でフリーキックを得ると、キッカーの岩立がすらしたボール、根津がミドルシュートを放ちますが、壁に当たり、枠へは飛ばず。
さらに左サイドから笠柳が折り返し、エリア正面やや右から渡辺が仕掛けるなど、前橋育英はエリア前で時間をつくっていきますが、鹿島学園は佐々木や杉山らがよく対応していきます。
27分には、鹿島学園、杉山のフィードに、林が左サイドの高い位置へ。しかし、前橋育英の大竹が奪い返し、攻めにはつながず。
28分には、右いサイドの高い位置でスローインを得た鹿島学園。鈴木のロングスローに、エリア内、松村がおさめますが、前橋育英はクリアしていきます。
ふたたび攻めに転じた前橋育英。30分には右サイドでのスローインの流れから、守屋、小池とつながり、エリア右、小池はクロスを入れていきますが、小副川がセーブ。
34分には、左サイドを笠柳が仕掛け、折り返しますが、杉山がクリア。
終盤には前橋育英。ここまで起点となっていた守屋が負傷し、ピッチの外へ。代わって24高足善。
前半は前橋育英がボールを握りながらも、鹿島学園がそれに冷静に対応していく場面が続きタイムアップ。0-0でハーフタイムとなります。
後半前橋育英は小池を前線、渡辺を右MFに。時には下がり目で笠柳が組み立てに加わり、鹿島学園がボールを奪い、そこから攻めに転じようとする場面では、徳永や根津が奪い返し、流れを渡さずにプレーを重ねていきます。
5分には、下がり目の徳永から右の大竹、ふたたび最終ラインの桑子と動かし、桑子の速い縦パスに、渡辺がエリア内へ抜け出しシュートを打ちますが、小副川がセーブ。
7分には右サイドから大竹がクロスを入れますが、佐々木が体を張り、最後は前橋育英のファールに。
さらに前橋育英が両サイドを高くし、徳永が前に持ち出すなどして、人数をかけて迫る場面が続きますが、鹿島学園は山口もエリア前をカバーするなど、コンパクトにして対応していきます。
10分には、前橋育英、左サイドから入ったパスに、小池がエリア内へ抜け出しますが、佐々木が粘り強く寄せていき、最後は小副川がセーブ。
鹿島学園は、前線にボールが入ると、松村がダイレクトプレーを試みていきますが、前橋育英は徳永がカバー。鹿島学園は集中した守りを見せる一方で、なかなか攻めに転じられない場面が続いていきます。
すると17分、前橋育英は右サイドから大竹がクロス。ゴール前にうまく入り込んだ高足が頭で押し込み、1-0。ここまで集中力を保っていた鹿島学園の選手たちの足が一瞬止まったところを突いて、前橋育英が先制点をものにします。
鹿島学園はここで山口に代わり20森龍ノ介、中嶋に代わり6櫻井綾。
下がり目で縦パスを受けた松村から右に展開、櫻井が仕掛けて、相手陣内で時間をつくっていきます。
すると、22分、鹿島学園は櫻井が縦に仕掛け、左に展開。エリア左に流れたボールを拾った林がシュートを打つと、ニアを抜いてゴールのなかへ。1-1。鹿島学園が追いつきます。
追いつかれた前橋育英は、徳永や根津が多く触れながら起点に。26分には、右サイドから大竹が折り返し、エリア正面でおさめた高足のリターンを受けた根津がミドルシュートを打ちますが、右へ。
28分には根津のスルーパスに、高足がエリア左へ抜け出しますが、佐々木がカバー。さらに右サイドから崩して、エリア内へ迫っていきますが、杉山がカバー。
32分には鹿島学園、エリア外右でフリーキックを得ると、鈴木が右足で入れたボール、エリア内、森がシュートを打ちますが、渡部がセーブしていきます。
38分、前橋育英は小池に代わり15野本京佑。直後には、前橋育英、右サイドから崩して、正面やや右、野本がシュート。しかし、ボールはポストに。
鹿島学園も佐々木の縦パスを、正面でうまく受けた松村が仕掛けていきますが、前橋育英はブロック。そこからふたたび前橋育英の攻めに。
すると、39分、前橋育英は、渡辺のパスに、大竹が右サイドの高い位置へ。大竹が折り返すと、笠柳が放ったシュートは、小副川が阻むも、ゴール左、詰めた高足が押し込み、2-1。ふたたびリードしたのは前橋育英。
アディショナルタイムは3分。鹿島学園は佐々木を前線に上げ、上原に代わり、29石塚大地アントニオを入れ、長いボールを入れていきますが、これをしのいだ前橋育英。試合はタイムアップとなり、2-1。
ベスト8に進出を決めたのは前橋育英となりました。
鹿島学園はここで大会を終えることに。それでも、ボールを支配する前橋育英に対して、落ち着いた対応を続けていく冷静さに、光るものを感じさせられました。
これが鹿島学園での最後の試合となった佐々木が、最終ラインで奮闘し、守備で好プレーを見せ続けたことも心に残るものがありました。
次のステージでの活躍をとても楽しみにしています。
前半0-0 後半2-1 計2-1
得点:高足善2(前橋育英) 林結人(鹿島学園)
前橋育英の先発:1渡部堅蔵、17大竹駿、5柳生将太、4桑子流空(c)、6岩立祥太、14徳永涼、7根津元輝、23小池直矢、10笠柳翼、11渡辺亮平、9守屋練太郎
交代:守屋→24高足善 小池→15野本京佑
控え:12吉野政仁 2岡本一真 3徳永崇人 22武田倭門 8鈴木太智 18若林大翔 20池田風真
鹿島学園の先発:1小副川虎之介、15上原悠平、3杉山諒、4佐々木輝大、5渕伸平(c)、10鈴木仁也、7横須賀麗仁、18中嶋飛翔、8林結人、9山口永遠、11松村尚樹
交代:山口→20森龍ノ介 中嶋→6櫻井綾 上原→29石塚大地アントニオ
控え:21木村和輝 14平井飛雄虎 19木滝裕次郎 13妹尾俊兵 17上野光永 16西川竜瑛
(文中敬称略)
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