フロンターレU18 – 山梨学院大附属 / プリンスリーグ関東第9節


多摩川クラシコを夜に控えた7月11日、朝早くに電車に乗って山梨県へ。JR甲府駅のひとつ手前、酒折駅に着いたのは午前10時前。しばらく続いてきた梅雨空はどこかへ消えて夏らしい青い空と厳しい太陽の日差し。駅へ降りたって山梨学院大和戸サッカー場へ歩を進めたときにはすでに気温は上がっていました。

【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第9節vs山梨学院大附属高校】
7月11日(土)午前11時キックオフ 山梨学院大和戸サッカー場
前節今季初めての連勝を果たしたフロンターレは5勝3敗、首位ヴェルディとの勝ち点差3、15の2位。山梨学院大附属は3勝1分け4敗、勝ち点10の7位で迎えた対戦。10チームがホーム&アウェーで対戦するプリンスリーグはこの試合で前半戦を終えることになります。

フロンターレは白いユニホーム。先発は3試合続けて同じメンバー。GK名良橋、DFは右から原島、武田、伊従、島崎。ボランチは田中、村田。右MFに渡邉、左MFに三笘、トップ下にゲームキャプテンの岸、FWに藤井。山梨学院大附属は青と赤のユニホーム。なお左MFの11番渡辺太一はフロンターレU-12出身。

両チームの家族の方々、フロンターレのサポーターも10人ほど集まり、ピッチの横で拍手を送るなか、名良橋の「入りだぞ!」「最初集中!」とチームを鼓舞する声がいつものように響きます。そして、試合が始まりました。

円陣を組んで試合に臨む
円陣を組んで試合に臨む

立ち上がりからクロスをあげてサイドアタックを仕掛けようとする山梨学院大附属に対して、三笘、岸の仕掛けから活路を見いだそうとするフロンターレ。三笘がエリア内に入っても人数をかけた粘り強いディフェンスでなかなかシュートに持ち込むことができません。時にはFWも献身的に自陣まで戻る山梨学院大附属の前に次第に押されぎみになっていき、左MFの渡辺、右MFの7番五百蔵準の仕掛けに手を焼きながらも守備陣が踏ん張っていきます。

そんななか、13分には田中がエリア内へ浮きだまの好パス。抜け出した藤井がエリア内右からシュートを放ち、ゴール左を揺らしますが、副審の旗が上がり、スコアは動きません。

直後には中盤でボールを失ったところからエリア内右で9番前田大然にシュートを放たれますが、名良橋が至近距離からこれを止める好守! 28分には右クロスをキープした10番阿部優澄がエリア外へ戻したボールを6番酒井健がミドルシュート。これは左へそれます。

なかなかフィニッシュまで持ち込めず次第に山梨学院大附属のペースに。「ミスがあっても次だぞ!」「雰囲気悪いときこそチームだぞ! 個人個人入り込むな」。名良橋の声が響き渡ります。

30分には右クロスに前田が頭で合わせてゴール右をとらえられますが、名良橋が横に跳んでこれをセーブ。33分には右からの折り返しにエリア内で合わされそうになりますが、中にしぼった右SB原島がこれをクリアする好プレー! 攻め込まれながらも好守の連続で得点は許しません。

44分には伊従の縦パスを受けた三笘から藤井にボールがわたり、エリア左からシュートを放ちますが、これはDFに阻まれスコアは動かず。

前半は0-0で折り返します。

0-0で後半は始まった
0-0で後半は始まった

後半立ち上がりのフロンターレ。武田のフィードをエリア左で受けた岸がシュートを放ちますが、これはGK正面。さらに「やっちゃった!」。そう口にした岸が足を抑えたまま、動けなくなり、3分に猪狩と交代してしまいます。

チームにとってとても痛い岸のアクシデント。しかし、次の得点機もフロンターレ。伊従の縦パスを受けた三笘がエリア正面でファールを受けてフリーキックを得ます。自ら蹴った三笘のシュートはGKの上へ。しかし、バーに阻まれ、セカンドボールを拾った村田のミドルシュートはGKに阻まれてしまいます。

8分にはセンターライン付近で左足を伸ばしたまま、田中がプレーできなくなり、桝谷と交代。アクシデントが続いてしまいます。

直後には阿部の左クロスをフリーで前田に頭で合わされますが、左へ外れてゴールとはなりません。

しかし、15分にペナルティーエリアとセンターラインの中間くらいの位置で与えたフリーキック。酒井にゴール右上に決められて0-1。ついに得点を許してしまいます。

18分にはフロンターレも反撃。パス交換を繰り返し、猪狩のラストパスをエリア内で受けたのはオーバーラップしてきた島崎。しかし、シュートはGKに再び阻まれてしまいます。

22分にはゴール正面、猪狩のフリーキックが枠内をとらえますが、GKがキャッチ。

24分には渡邉、藤井に代わり、道本、宮代が入り、FW宮代、トップ下三笘、右MF道本、左MF猪狩に。

29分には三笘のパスに抜け出した宮代がゴール正面からシュート。しかし、GKに阻まれます。

人数をかけた守備とカウンター攻撃でペースは山梨学院大附属。40分には相手選手へのファールで武田が退場し、フロンターレは10人に。島崎に代わって川崎を入れて数的不利でも最後までゴールを狙いますがついにゴールを揺らすことはできず。山梨県内での試合は第2節ヴァンフォーレ甲府戦に続き、フリーキックでのゴールに泣くことになってしまいました。

前半0-0 後半0-1 計0-1
得点:酒井健(山梨学院大附属)
先発:1名良橋拓真 7原島亨太 5武田太一 26伊従啓太郎 3島崎竜 18田中碧 32村田聖樹 8渡邉啓太郎 10三笘薫 9岸晃司=cap 23藤井柾人
交代:岸→14猪狩和真 田中→30桝谷岳良 渡邉→17道本大飛 藤井→38宮代大聖 島崎→24川崎晶弘
リザーブ:16新居俊介 34小川真輝 6柴原周平 25栗脇拓人

プリンスリーグ関東第9節を終えてフロンターレは5勝4敗、得点20、失点12、得失点差+8、勝ち点15。首位ヴェルディ(勝ち点18)、2位前橋育英(同16)に続き3位。次節は7月19日(日)午前11時、日産フィールド小机にて横浜F・マリノスユースと対戦。22日から始まる日本クラブユース選手権前、最後のリーグ戦となります。
(文中敬称略)

試合を終えてあいさつに足を運ぶフロンターレU-18の選手たち
試合を終えてあいさつに足を運ぶフロンターレU-18の選手たち

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