川崎フロンターレが等々力陸上競技場で、J1リーグ第32節、清水エスパルス戦に臨んだ10月8日、等々力第一サッカー場では、川崎フロンターレU-13が、関東ユース(U-13)サッカーリーグ1部A第9節、鹿島アントラーズジュニアユース戦に臨みました。
この記事は、フロンターレに取材をお願いし、了解を得て、書かせていただいています。
【川崎フロンターレU-13 関東ユース(U-13)サッカーリーグ1部A第9節 vs 鹿島アントラーズジュニアユース】
10月8日(土)午後0時19分キックオフ 晴れ 30分ハーフ
7試合を終え、3勝3分け1敗のフロンターレ。
先発は、GK51加藤直介、最終ラインは右から7大原比呂、22藤間貴洋、キャプテンの4坂井暉絃、3草野心音、ボランチは5今廣遥碧、14沓野楓、右MF8小田脩人、左MF13武内勇人、前線には9全天海、15十河晟央。
アントラーズはここまで、6試合を終え、4勝2分け。
6月4日鹿島アントラーズアカデミーフィールドで対戦した際には、3-3で引き分けています。
前日の雨は上がり、空には白雲がたなびく等々力第一サッカー場。寒さも和らぎ、秋らしい過ごしやすい陽気に。
両チームの選手の家族らが見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がり、ラインを高め、フロンターレ陣内でプレーする時間をつくろうとするアントラーズ。
フロンターレは、それに対してコンパクトに。しっかり最終ラインから中盤につなげ、また、右サイドに流れた十河がキープを図るなど、つながりを持って、アントラーズに対峙していきます。
厳しくプレスにいくアントラーズに対し、球際でしっかり対抗。最終ラインの坂井や草野がボールに触れ、また中央にしぼった小田脩人がマイボールに。小田脩人から受けた藤間が持ち上がり、その右サイドを突くパスに、大原が高い位置をうかがうなど、フロンターレはいいかたちで試合に入っていきます。
一方のアントラーズも、5分には右サイド、開いた6にボールが渡り、そのパスに10がエリア右へ。10から正面、30につながり、30はシュートを打ちますが、上に。
7分には、フロンターレ、小田脩人のパスに、十河が高い位置へ抜け出しますが、アントラーズは最終ラインの5がカット。
中盤での奪い合いとなり、29のスルーパスに、8がエリア外左へ。角度のないところからシュートを打ちますが、サイドネットに。
フロンターレは、坂井、藤間が開いて、間に今廣、沓野が顔を出しながら、組み立てを図りに。
それに対して、アントラーズは8分、正面でカット。10がシュートを打ちますが、フロンターレは体を張り、これに対応。最後は加藤直介がセーブ。
落ち着いて、相手の攻めに対応していきます。
9分には、さらにアントラーズ、中央で10が足を出し、ルーズボールに、30が右サイドの高い位置へ。30は斜めに仕掛けていきますが、ここでもフロンターレは体を張ってブロック。
右コーナーキックとなりますが、それをしのいだフロンターレ。コンパクトに、いい距離感でアントラーズに対応。十河も下がって、プレスバックからマイボールに。
また全も、下がり目、中盤でボールをおさめるなどし、自分たちで組み立てる時間をつくっていきます。
12分には、坂井のフィードに、草野が左サイドの高い位置へ。「ダイレクト!」という声に反応した草野のクロスはブロックに遭うも、草野はエリア外左でこぼれ球を拾い、ミドルシュート。
GK1のセーブに阻まれたものの、畳みかけるようにフロンターレがゴールに迫っていきます。
13分には、さらにフロンターレ。前に出た藤間がインターセプト。そのパスに、全がエリア外右へ。前に持ち出した全はシュートを打つも左に。
13分には、さらにフロンターレ、左サイド、草野から中央の今廣、沓野とつながり、沓野の縦パスに、十河が正面へ。
反転し、相手を剝がした十河がシュートを打つと、ボールはゴールのなかへ。1-0。フロンターレが先制します。
アントラーズも、15分には、左SBの17が高い位置へ。クロスを入れていきますが、ニアに入ったボールは坂井がカバー。
攻めに転じたフロンターレは、中央、間で全がうまい立ち位置でおさめ、そこから左に展開するなど、ふたたび自分たちでボールを動かしていきます。
18分には、左サイドから武内が、正面の十河へボールを入れると、アントラーズがこれを阻んだところ、こぼれ球を拾った全が、エリア外正面でシュートを打ちますが、上に。
フロンターレはさらに、十河がうまく体を入れてマイボールに。全から中盤の沓野、今廣とつながり、今廣のパスに、大原が右サイドの高い位置へ抜け出しそうになるなど、うまくつながりながら、前に出る場面をつくっていきます。
加藤直介から坂井、坂井の縦パスを十河がおさめ、前に出ていくフロンターレ。ボールを奪われても、右サイドの大原が厳しい寄せからボールを奪い取り、また、左サイドの高い位置へ8が抜け出しそうになる場面でも、大原が粘り強くカバーするなど、守備でもいいプレーを続けていきます。
22分にはアントラーズ、正面で10がカット、そのパスに29がエリア外正面やや左へ。ミドルシュートは枠をとらえますが、坂井がライン上でクリアする素晴らしいプレー。
さらに、エリア左、30につながり、クロスを入れていきますが、坂井が今廣につながるようにして、対応。
23分には、14の縦パスに、30がエリア右へ。しかし、藤間がカバー。集中してプレーを続けていくフロンターレ。
24分には、アントラーズが後ろでボールを動かそうというところ、十河がカット。
縦に持ち出して、エリア前に。シュートを打ちますが、アントラーズはブロック。
コーナーキックとなり、アントラーズのカウンターを阻んだフロンターレ、右サイド、武内が飛び出しそうになりますが、惜しくもつながらず。
それでも、切り替えの速さを見せ、ゴールを目指していきます。
一方のアントラーズも、25分には左サイドでのスローインの流れからボールは、正面の30へ。そのスルーパスに、11が抜け出しますが、オフサイド、
26分には、フロンターレにファールがあり、センターライン付近、左サイド寄りでのフリーキックに。10がボールを入れると、ニアで折り返しますが、加藤直介がセーブ。
さらにアントラーズは中央でボールを動かしていきますが、沓野がカバー。そこから左サイド、草野につなげていきます。
間で今廣や沓野、さらに全も顔を出して、動かしていくフロンターレ。アントラーズにボールが渡っても、右サイドから中央へ、小田脩人がすばやく寄せ、ボールをものにするなど、出足の良さを見せていきます。
30分には、沓野の縦パスに、十河が正面へ。いったん全に預けた十河は、エリア内へ抜け出しますが、アントラーズの守備が阻み、シュートまでは行けず。
アントラーズも31分には、中央でボールを動かして、右に展開。30がクロスを入れますが、ボールはサイドネットに。
前半は1-0。フロンターレがリードして、ハーフタイムとなります。
フロンターレ vs エスパルスがキックオフ1時間前を迎え、等々力陸上競技場のざわめきが聞こえるなか、始まった後半。
立ち上がりは、アントラーズが正面へ浮き球を入れ、糸口をさぐっていきますが、フロンターレは坂井が出足よく前に出てボールをものに。
また、中央で今廣がしっかり競り、そこから左サイド、草野につなげ、自分たちでボールを持つ時間をつくろうとしていきます。
3分には、アントラーズ、右サイド、パス交換から8が高い位置へ。クロスを入れていきますが、坂井がクリア。
正面へのこぼれ球に対しては、武内がしぼって対応。そこから間で全が受け、右サイド、小田脩人へ。小田脩人から正面、間で受けた沓野の縦パスに、今廣がエリア内へ飛び出しますが、シュートまではいけず。
それでも、フロンターレがつながりを持って、ゴールに迫る時間をつくっていきます。
5分には、アントラーズ、10が間で受け、そのパスに、30がエリア外右へ。シュートを打ちますが、加藤直介がセーブ。
直後にはフロンターレ、縦パスに、十河がエリア左へ。GK1を引き付け、シュートを打つと、アントラーズは体を張ってこれを阻むも、こぼれ球をエリア右で拾ったのは小田脩人。
シュートを打つと、最後はこぼれ球を十河が押し込み、2-0。フロンターレが追加点を上げます。
6分にはさらにフロンターレ、左サイド、草野から武内とつながり、武内は右に展開。大原が高い位置へ。大原が右クロスを入れると、正面で十河がヘディングシュート。
右にそれるも、チャンスをつくっていきます。
フロンターレはここで小田脩人に代わり10木村風斗。
フロンターレはさらに左サイドで草野がボールをカット。そこから右に展開、木村、大原とつながり、両サイドがうまく関わり合い、前に出る場面をつくっていきます。
9分には、いったんボールを失ったところ、今廣が出足良くボールをカット。そのパスに全が右サイドの高い位置へ。
仕掛けた全に対し、アントラーズはファール。
フロンターレのフリーキックに。武内が右足でボールを入れると、エリア内、十河が合わせるもワンタッチあり、左コーナーキックに。
コーナーキックはシュートにはつながりませんでしたが、高い位置で取り返したフロンターレ。
右サイド、大原が折り返し、正面で全が受け、そのパスに武内がエリア前に。シュートを打つも右に。
アントラーズも、14の縦パスに10が正面やや右へ。反転からシュートを打つも、加藤直介がセーブ。
左コーナーキックとなり、29が左足でボールを入れるとこぼれ球をエリア右で拾った18がシュートを打ちますが、上に。枠はとらえられず。
大原が出足よくボールをものに。下がり目、間に顔を出した全がうまく受け、そのパスに十河が高い位置へ動き出すなどしていくフロンターレ。
アントラーズの攻めにも、11の左クロスに対して、エリア内、草野がしぼってカバー。さらに武内もエリア近くに下がり、カバーするなど、コンパクトにいい対応を続けていきます。
15分には、加藤直介が正面へボールを送ると、うまく入れ替わった十河がそのまま仕掛けて、エリア前に。シュートを打ちますが、右に。
16分には、坂井から藤間と最終ラインで動かし、藤間のパスに、大原が右サイドの高い位置へ。
木村、十河との連係から大原はエリア正面へ。シュートを打ちますが、GK1がセーブ。右コーナーキックに。
飲水タイムをはさんで、右コーナーキック、武内が右足でボールを入れると、遠いサイド、十河がさわりますが、枠はとらえられず。
フロンターレはさらに、アントラーズの縦パスを沓野がカット。右クロスのこぼれ球を、自陣の低い位置で十河がものにするなど、多くのセカンドボールをものに。
また、今廣が高い位置でプレスにいき、前に行かせないなど、いい対応を続けていきます。
最終ラインの藤間、坂井が開いて、今廣、沓野が間に顔を出し、失っても大原、十河、全、木村が連動して前から追い込みに行くフロンターレ。
クロスに対しても、坂井が全につながるようなかたちで跳ね返し、そこから左サイドの草野につなげ、ふたたび自分たちで動かしていきます。
すると24分、フロンターレは下がり目でおさめた十河から右サイド、木村へ展開。持ち上がった木村は、左サイド、抜け出した武内にパス。武内のパスに、正面でシュートを打ったのは十河。
ボールはゴールのなかへ。見事に崩して、3-0。十河のハットトリックとなるゴールでフロンターレが突き放します。
フロンターレはここでGKが加藤直介から50植木琉斗。沓野に代わり18渡部真己。
下がり目で全がおさめ、中央で渡部、今廣が動かし、そこから左サイド、草野につなげていくフロンターレ。
27分には、草野に対して、アントラーズにファールがあり、エリア外左でのフロンターレのフリーキックに。
武内が右足でボールを入れると、エリア内、頭で合わせたのは今廣。ボールはゴールのなかへ。4-0。フロンターレがさらに突き放します。
最終ラインからも、縦パスを入れ、それをおさめた渡部から左サイドにテンポよくつなげていくフロンターレ。
坂井の浮き球を十河が正面でおさめ、右サイドの木村につながり、うまく連動してフロンターレはボールを動かしていきます。
29分には、十河に代わり20オビオラ クリスティアン チノンソ龍、全に代わり17西川航雅。オビオラが右MF、木村が前線へ。
右サイドのスローインの流れから、オビオラがエリア右へ抜け出しそうになるなど、攻め手を緩めないフロンターレ。
アントラーズも、30分には中央でパスを回し、最後はエリア外で18がミドルシュートを打ちますが、植木がセーブ。
さらに右サイド、8や6が仕掛けていきますが、武内が粘り強くカバー。さらに草野がクリアし、しのいでいきます。
試合はアディショナルタイムへ。
すると32分、フロンターレは、木村のパスに、オビオラが右サイドの高い位置へ。仕掛けたオビオラが折り返すと、西川が押し込み、5-0。
交代で入った3人がかかわって、さらに突き放します。
直後にはアントラーズ、8がエリア外右へ。ミドルシュートは枠をとらえるも、植木がセーブ。
攻めに転じたフロンターレ。正面、間で受けた木村はターン。そのパスに大原がエリア右へ。シュートは左にそれるも、トップチームのように、サイドバックもゴール前に顔を出す。
いいかたちをつくっていきます。
試合はタイムアップとなり、5-0。
チームとして、また選手それぞれが進化している。そう感じさせられるかたちでフロンターレは勝利しました。
前半1-0 後半4-0 計5-0
得点:十河晟央3、今廣遥碧、西川航雅
フロンターレの先発:51加藤直介 7大原比呂 22藤間貴洋 4坂井暉絃(c) 3草野心音 5今廣遥碧 14沓野楓 8小田脩人 13武内勇人 9全天海 15十河晟央
交代:小田脩人→10木村風斗 加藤直介→50植木琉斗 沓野→18渡部真己 十河→20オビオラ クリスティアン チノンソ龍 全→17西川航雅
(文中敬称略)
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