フロンターレU18 – 青森山田 / プレミアリーグEAST第10節(監督・選手インタビュー)


6月30日Anker フロンタウン生田で行われたプレミアリーグEAST第10節、青森山田戦に2-1で勝利した川崎フロンターレU-18。

試合後に矢越幹都、松澤成音、長橋康弘監督から話を聞きました。

 

◇試合の記事はフロンターレU18 – 青森山田 / プレミアリーグEAST第10節

 

「自分たちのサッカーをすれば、負けないんで。

相手というよりも、自分たちが何をやるか、だと思います」

MF10 矢越幹都

 

矢越幹都選手

〇先制点を振り返ってください。

ハーフタイムに児玉とかみんなと「マイナスのところに」と話していて。自分が入ってくるところに見えていたので。

(加治佐海)がスルーしてくれたので、あとは合わせるだけでした。

〇矢越君がゴールを取るというイメージを勝手にしていたんですけど、すごい喜びようで、どんな思いでした?

点取れていなかったので。めっちゃうれしかったです。

〇けっこう試合中も積極的にミドルを狙っていたと思うんですけど、どんな印象でした?

ミドルは得意なので、シュート打っていかないと、得点は生まれないので。シュートを意識していました。

〇今日は守備の堅い青森山田で。どんな仕事をしていこうという意識でいました?

まずは真ん中の戦いで負けないというのが大前提で。あとは技術のところで上回れば、自分たちのゲームになると思うので。

〇2-1になってから、チームとして守り切るのか。どんな意識でいたんですか?

ロングスローがすごく怖くて。自分はその時にはベンチにいたんですけど。

みんなが本当に体張ってくれたので。感謝しかないですね。

〇首位ということでマークが厳しくなっていると思いますが、どんな気持ちでプレーを?

受けたらだめだと思っているので。そこは監督からも話がありましたけど、自分たちのサッカーをすれば、負けないんで。

相手というよりも、自分たちが何をやるか、だと思います。

 

〇得点を取ったときには、みんなで喜んでいましたけど。

はい、みんなほめてくれて。うれしいです。

〇2連敗してから、すごい別のチームのようになってきましたけど、その間どんなことを詰めてきたんですか?

負けているときは受けていたかなというのがあったので。自分たちのサッカーをまずは取り戻すということ。そこを変えられたので今は勝てているんだと思います。

〇今日も前半から相手陣内でプレーする機会が多かったと思うんですけど、そこはうまくいったという感触はありました

はい。

〇前半の給水の後、個人と組織のバランスがすごく良くなったような気がして。ただ、決まらなかった。その点は意識的なのかたまたまなのか? 何かしらの打ち合わせ、指示があったのか。

みんなで個人技で行こうという話はしていないですね。

〇前半は持っているのか、持たされているのか。そういう頭の中の戦いだったと思うんだけど、それはどう思います?

横で回しているだけではなくて、ノリ(関德晴)とかが縦パスを入れてくれていたので。そのへんは自分たちのサッカーというのやれていたと思います。

〇これから7月8月は選手にとって成長する機会だと思うんですけど、どんな夏を過ごしたいですか?

まずは来週アントラーズ戦があって。そこで勝って前期、いいかたちで終わって。クラブユース、あるので。
死のグループに入ったと思うので。そこで予選突破して、優勝できるように頑張りたいと思います。

〇ここまでゴール、アシストもなかなかついていなかったと思うんですけど、それは気にしていました?

はい。

〇じゃあ、そのぶんゴールもうれしかった?

うれしかったですね、はい。

〇今日は山中君も戻ってきて、これからたぶん土屋君も戻ってくると思いますし。夏に向けてそれも大きいのかなと思うんですけど、それはどうでしょう?

そうですね。ダイキ(山中大輝)が帰ってきた時に、後ろにいれば心強いので。帰ってくれば、チームがさらにレベルアップすると思います。

〇柴田君と矢越君のセットプレーのキッカー、どんな役割で変えているんですか?

いろいろやることがあって、それぞれ特徴が違うと思うので。そこをもとにして、コーチが判断して、だと思います。

〇今日は700人近くの人が来ていました。そうした人にメッセージなどをお願いしてもいいですか?

いつも本当に熱い応援ありがとうございます。応援の力がなかったら、勝てたか分からないので。本当に感謝しかないです。

 

 

「選手たちは自分たちの目でしっかり相手を見ながらやってくれたのかなというふうに思っています」

長橋康弘監督

 

長橋康弘監督

〇今日の試合振り返って総括、お願いします。

まず対戦相手が青森山田ということで、去年の王者で、選手たちは思うところがあったと思います。

私も今年チームを立ち上げてから、青森山田さんの名前はかなり口にしました。

やっぱり今日のゲームは、フロンターレらしいサッカーを青森山田を相手にできるかというところで、常に言ってきたことでありますので。

そこに対して、恐れずやっていこうという話をさせてもらいました。

選手たちは最後までしっかり戦ってくれたと思います。

 

〇青森山田も7位とはいえ、リーグ最少失点ということで、なかなか点取りづらいだろうなと思っていたんですけど、どんな展開を思い描いていましたか?

まず最後のああいうロングスローだったり、セットプレーというのは彼らの武器ということは分かっていたので。

1-0、2-0で終わるゲームではないと選手たちも分かっていたと思うんですよね。あそこで3点目、4点目取れるチームにしていきたいですし。

ただ、あそこで1点で踏みとどまった。本当に選手たちに粘り強さが出てきたと思います。

ただ、やはりさらに上を目指すうえでは、3点目4点目取れるチームになっていかないといけないというふうに思っています。

〇「青森山田を倒さないと優勝はないぞ」というようなことを言ってきたんですか?

そうですね。技術的なところだけではなくて、ああいう空中戦だとか、セカンドのバトルだとか球際、切り替えの速さ、ハードワーク。

そういった部分でも、上回れるチームというところで、選手たちと一緒に練習してきたつもりではありますので。

今日は自分たちがどれぐらいできるのか。どのぐらいの位置にいるのか。そういうところが選手たちにも分かったのかなというふうに思っています。

〇昨年の青森山田戦の反省も受けて、フィジカルの強化に取り組んできたと思うんですけど、それを踏まえて今日の結果はどう見えました?

本当に選手たちは相当厳しい練習を毎日やってくれています。やっぱりそこで戦うという部分で、まず勝っていくっていうところでいうと、今日は本当に選手たちがこれまで苦しい思いをしてきた、トレーニングでやってきたことがどれだけできるかということは、本当に思い切り立ち上がりからやってくれたと思いますので。

そのへんところは満足することなく、これからも継続してやっていきたいと思うんですけれども。今のところ選手たちが手ごたえを感じたんじゃないかなと思います。

〇前半はなかなか決定機までつくれない時間が続いたと思うんですけど、ハーフタイムで攻撃面で強調したことってどんなところですか?

なかなかこうブロックをつくられて。その先というところでなかなか行けない。だけどひとつはあそこで焦れて無理やり差し込んだところで、前向きでひっかけてカウンターというのは多分、彼らの狙いというのはあったので。

ぶれずに自分たちのサッカーをやっていくというのと、もうひとつ崩すために、相手をしっかり見て、背後をなくさないということは意識して。

あとは細かいポジションの修正みたいなことは言ったんですけど。

そのへんのところは相手を見ながらやってくれたのかな、というのとあとはスコアのところを考えたときに相手が、やっぱり前から来ますので。

そういったときに恩田の良さが出てくるっていうところでいうと、選手たちは自分たちの目でしっかり相手を見ながらやってくれたのかなというふうに思っています。

〇ゴールは両方ともかなりいいかたちでサイドを崩したかたちからのゴールだったと思うんですけど。あれは狙い通りですか?

これまでサイドを崩せるシーンというのが多くて。選手たちが自信を持ってやってくれている部分ではあるので。

左サイドでいうと、児玉だとかまたノリ(関德晴)とか、そこで2人の関係でクロスまでいけるシーンというのは、これまでも数多く見てきました。

そのへんは思い切りやっているので、心配はいらなかったです。

ただ、中の合わせる枚数だったり、タイミング、入る場所でいうと、選手たちは最近気にしながらよくやってくれているな、というふうに思っています。

〇2-0で山中君をいれましたけど、監督としては守り切るということなのか、点を取るぞということなのか。

復帰してきてトレーニングで「さすがだな」っていうプレーを見せてくれてので、自信を持って送り出しました。

山田がやってくるロングボールだったり、ロングスロー、セットプレー含めて、途中で彼の高さが武器になるということでベンチに入れましたので。

「おかえりなさい」と。やってくれたと思います。

〇改めて山中君がクラブユースを前に帰ってきたことはチームにとって大きいと思うんですけど、それはどうでしょうか?

かなり大きいと思います。選手たちが一番、リハビリとかですね、苦しんでいる山中の姿を見ていると思いますので。彼らが一番喜んでいるのかなと思います。

〇2点目が飲水タイムの直後で、あれは青森山田に、ひとつの決意をつくらせちゃったのかもしれないけれども、ただ川崎としては絶妙なタイミングだったように思うんですよね。

はい。2点目を取ったときに選手たちは、「いけるかな」っていう感触はあったと思うんですよね。

2点目というのは大きかったと思うんですけど、ただ、2点差というのは山田さん相手だと危ないということは分かっていたと思うんですよね。

そこで反省点としては、ことごとく外に出してしまう。ロングスローを分かっていても、ロングスローを投げてくるところにどうしてもクリアが行ってしまったり。

そのへんのところと、あとは気にしすぎて引き込んでしまうところと、逆に3点目4点目取るというところで、もうちょっと選手の個性というのを私がもっと明確にしていれば、展開が違ったのかなと思います。

〇外に出してしまったというのは、そうせざるを得なかったというかそうさせられてしまった部分もある?

山田さんはかなり映像を見てきたんですけど、外へ蹴らすようなプレスをしていますし。やっぱりセカンドの反応だったり、セカンド拾える陣形をつくるのが本当に上手で。

選手たちも外に蹴らなきゃいけないという状況であったと思うんですよね。

ただ、ああいうような場面でも、自分たちがボールを握りながら前進をする。苦しくても中に残すっていうところは今後やっていかなければいけないのかなと思いました。

〇楠田君が山田相手にCBで頑張って、ボランチにも入ったじゃないですか。本職じゃないところで頑張ってきたと思うんですけど。彼の個の期間の成長というのはどうでしょう?

素晴らしい成長だと思います。彼は中盤の選手で、急遽チーム事情でCBに入っても、本当によくやってくれています。

やっぱり彼自身もボランチに帰ったときに、今CBでやっている経験というのがかなり大きなものになるということを、前向きに取り組んでくれていますので。

一番成長してくれている選手かなという風に思っています。

〇2連敗のあと2連勝。選手たちも自主的に話をしていたと思うんですけど、監督としてはどんなサポートをしてきたんですか?

選手たちは相当苦しかったと思うんですけれども。少し自信もなくなっているような感じに見えていたりもしていたので。

そのへんのところは逆に心配しすぎないでほしいなとか。

自信をもってやれば、本当に素晴らしいサッカーをできる選手たちですので。その辺のところは心配だったんですけど。

今日のゲームは自分たちのサッカーをやるっていう覚悟が見えたし。あのぐらい恐れずやってくれたら、いいかなというふうに思っています。

〇もうひと段階成長したと感じるものもありますか?

そうですね。このゲームは、はい。こういうきっかけで成長するものなので。自信にしてほしいなっていうふうに思います。

〇今日、あれだけ、700人近い人が来ていましたけど。サポーターの方にメッセージなどをいただけますか?

いつも本当にありがとうございます。私たち、サポーターのおかげで勝たせてもらっているゲームが本当に多くてですね。

今日なんか本当に、最後、後半足が止まらないチームをつくろうということで今年やってきたんですけど。サポーターの声でかなり体が動いているところは正直ありました。

これからもまだまだ成長していきますので、引き続き応援をよろしくお願いします。

 

〇来週の鹿島戦とクラブユースに向けての意気込みを聞かせてください。

このゲームをこのあとにつなげていけるように、次のアントラーズ戦、まず大事になってくると思います。そこでさらにまた勝ってですね。
内容もいいものにしてクラブユースを迎えたいと思っています。

日々の練習を大切にしたいと思います。

 

 

「フロンターレという日本一のクラブでキーパーをやっている限りは

自覚を持ってやらないとという気持ちでやっています」

GK16 松澤成音

 

松澤成音選手

 

〇最後の相手のロングスロー、どんな心境でしたか?

ここで耐えたら試合が終わるので。とにかく守り切ろうという心境でした。

〇山田戦は去年の雪辱ということもあって、フロンターレとしては大切な試合だったと思うんですけど、どんなことを意識して試合に入りましたか?

去年の優勝チームで、これからも倒していかないと優勝はできないということで、倒して次節以降、優勝を目指していくという気持ちで臨みました。

〇セットプレーとかそういうところもあった思うんですけど、どんな準備をして臨んできました?

セットプレーはとにかく、セットプレーで来るというのはコーチからも言われていましたし。
自分が出たら相手も蹴りづらくなったり、来づらくなったり。キッカーもそういう意識があると思うので。

チャレンジしてというのは意識していました。

〇チームとしては2連敗のあと、2連勝で一気に雰囲気が変わってくるきっかけになると思うんですけど。

負けよりは勝ちのほうがいいですし。いま暫定1位ですけど、もっともっと成長していかないといけないと思います。

〇大きなセーブもありましたけど、良く反応したと思うんですけど。

もうノリ(関德晴)。ノリかわかんないんですけど、前に入られて、もう触られるっていうのは準備ができていて。

しっかりボールを見れば止められる自信があったので。ボールを見ることだけを意識していました。

〇ギリギリセーフでしたけど。

移動していたので、そのまま流れで、いっちゃたというのはあるんですけど。ボールをしっかり見ることができて良かったです。

〇MVPですね?

いや、チームが点を取ってくれないと勝てないので。まだまだです。

〇今年プレミアのピッチに立ち続けて、去年までと違うって感じるところってありますか?

緊張感が違って。ひとつのミスで失点するっていう。ミスをしないようにというのもありますし。どんどんチャレンジしないと、自分の成長にもつながらないので。

意識してやっています。

〇去年までのJユースリーグでやっていた相手と違って、隙を見せると本当にやられてしまうという?

全然緊張感が。カテゴリーも違いますし。フロンターレという日本一のクラブでキーパーをやっている限りは自覚を持ってやらないとという気持ちでやっています。

〇個人的にはどんな課題があってどんなトレーニングに取り組んでいます?

自分はキックが飛ばないので、ボールをもっと飛ばす練習と、安定して蹴れるように練習しています。

〇今年の青森山田は順位が上なわけではないですけど、やっぱりほかのチームとは違うものって感じるものってありました?

気持ちで戦ってくるので。声だったり。どのチームもそうですけど、声だったり気持ちだったり戦うっていうところで負けたら負けちゃうと思うので。

どのチームもそうだと思うんですけど、気持ちで負けないというところは持って、臨みました。

〇今日は山中選手が入ってきて、後ろからどう見えました。

まだ、久しぶりの試合なので、ちょっと不安定な感じもありましたけど。ここからやると思うので期待しています。

〇後半の35分ぐらいに「平塚、天才だな!」「やっぱ天才だな!」って言っていたけど、あれはどういう?

彼は天才ですよ。人がやるだろうっていうプレーは。読めないので。あそこでまた抜きとかやりましたよね。そういう時に見ているところと、ドリブルとパス、シュート。

そういうところで人と違うので。彼はそういうところがすごいと思います。

〇だから出ちゃったのね?

平塚はジュニアユースから一緒ですし。言いすぎるとセーブされちゃうというか、自由にやらせるのが平塚は大事だなって思います。

〇声掛けというのは個人の性格を見ながらやっている?

そうですね。

〇今日あれだけサポーターの人が来ていましたけど、雰囲気などはどうでしたか?

いいプレーがあったり。そういうときに拍手が。声は出せないので、拍手で後押ししてくれたりとかうれしいことですし。

それに、期待もされていると思うので。もっともっと頑張んないとなと思います。

〇次は鹿島戦になりますけど、それに向けての意気込みなどを教えてください。

鹿島もJ下部で。どちらかと言えば山田と似ているチームなので。とにかく気持ちで戦っていかないと勝てないと思うので。

まずは自分たちのサッカーをして、戦うということをしっかりやって勝ちたいと思います。

 

 

昨年は勝つことのできなかった青森山田を相手に、フロンターレらしいサッカーを多くの時間で展開。勝利をつかみ取ったフロンターレ。

自分たちの中にこそ勝つために必要なものがあるということを見つめ、そして手にしたこの結果はこれからのシーズンにも必ずつながるものになると思います。

プレミアリーグEASTは次節、第11節が前半戦の最終戦。日本クラブユース選手権前、最後の試合。Anker フロンタウン生田での日々の積み重ねを経て、どんなプレーを見せていくのか。とても楽しみにしています。

 

次節:プレミアリーグEAST第11節 vs 鹿島アントラーズユース

7月6日(土)午後3時キックオフ 鹿島アントラーズクラブハウスグラウンド

 

(文中敬称略)

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