11月24日、青森山田高校グラウンドで行われたプレミアリーグEAST第20節、青森山田戦を3-0で勝利した川崎フロンターレU-18。試合後に長橋康弘監督、得点を決めた八田秀斗、キャプテンの土屋櫂大の2選手に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU18 – 青森山田 / プレミアリーグEAST第20節
「数日で、ひとつ彼らが成長してくれたな、ということはすごく感じていたので。
それが試合にちゃんと結果として出せたのかなというふうに思っています」
長橋康弘監督
〇3-0という素晴らしい結果でしたけど、それについてはいかがでしょうか?
本当に選手たちは頑張ったと思います。このゲームにかける、その思いというものを非常にこう、トレーニングからも感じられて。
やっぱり、青森まで来てくださってる、ですね。サポーターのみなさんの気持ちというものを考えながら。
プレーでその感謝の気持ちを伝えられたのかなというふうに思っています。
今日の試合は素晴らしかったと思います。はい。
〇ちょっと間が空きましたけど、その間はどういった働きかけを選手たちにしてきましたか?
まず、このメンバーで戦う試合がもう残り少なくなってきたというところで。
1試合1試合、本当に大事に戦わなければいけない、ということと。
やはり応援してくださる方々のために、もう1回みんなでギア上げてやっていこうよ、ということで、選手たちと準備してきました。
〇今日試合前の練習でも、シュート練習では枠にいかなかったときに、「枠飛ばそう」「枠飛ばそう」という声が多くて。そういったところからも今日は結果をという気持ちが感じられたのかなと思ったんですけど。それについてはいかがでしょう?
間違いなく、トレーニングの意識が変わりました。選手たちも本当に、勝ちにこう、こだわってましたし。
トレーニングから、「ダメなものはダメ」と。「もうちょっとこうしていかないと」というところが、選手の中から聞こえていたので。
この数日で、ひとつ彼らが成長してくれたな、ということはすごく感じていたので。
それが試合にちゃんと結果として出せたのかなというふうに思っています。
〇残り2試合になりますけど、そういうふうに変わったということは今シーズンだけじゃなくて、卒業する3年生にとってもこれからに意味のある成長になるのかなと思うんですけど、それはどうでしょう?
もう間違いなく。やっぱりこの先が選手たちにはあるので。
この意識でこれだけ変われるということ。やっぱり日常を変えることが、その先の結果を変えることにつながるということを、実感できたんではないでしょうか。
この先にしっかりつなげていってほしいと思います。
〇数字の上でも3-0で。まさしく内容と結果、両方出た試合だったと思うんですけど、それについてはいかがでしょう?
内容も本当に素晴らしくて。フロンターレらしいサッカー、プラス。その戦うっていう部分。
球際、切り替え、ハードワーク。いわゆる青森山田さんの得意としている部分で、上回ろうという話をしました。
まさしく上回っていたと思います。
〇セットプレーから点を取って。そういう意味でも上回ったのかなと思ったんですけど。
そうですね。セットプレーもこれまで、練習でやってきたものがなかなか、入らない部分もあったんですけど。
そのへんのセットプレーに関する準備でも、しっかり選手はやっぱりこう、目の色を変えてやってくれたところがありますし。
そのへんが本当に出たなというふうに今日は思いますね。
〇これで残り2試合はホームで、次が等々力で、最後は生田でできますけど。それに向けてどういった準備をしていきますか?
とにかくホームで最後2試合できるということ。
本当にこれまで支えてくれたサポーター。彼らの家族だったり、仲間だったり。
そういうような人たちのために、あと2試合、あの子たちらしく、楽しんで、思いっきりやってほしいと思います。
〇またサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?
あの、行きにサポーターの方が、青森に来てくださるところで。一緒になったんですけれども。
来たら、本当にこんな人数で。応援してくださって。青森山田のホームは独特な雰囲気があるんですね。
そこをフロンターレの雰囲気にしてくれた力って、私は本当に大きいなって思っていて。
今日も勝たせていただいて、ありがとうございます。
遠いところまで来てくださり、本当に感謝しています。
あと2試合、感謝の気持ちを伝えられるように、大切に戦っていきたいと思っていますので。
引き続き、応援のほうをよろしくお願いします。
「セカンドボールの反応で、負けなかったのが勝利につながったかなと思います」
MF14 八田秀斗
〇お疲れさまでした。まずは今日の試合振り返ってみていかがですか?
入りから自分たちが本当にいいサッカーができていて。そのなかでカイト(土屋櫂大)が先制点を決めてくれて。
流れの中で、取れなかったですけど、しっかり青森山田を相手にセットプレー、3発取れたことは、非常に大きなことだと思うので。
勝てて良かったです。
〇八田君としては、今日勝てた要因はどういうところにあると思いますか?
ミキト(矢越幹都)とか自分がセカンドボールへの反応や球際というのが課題とコーチの方々から言われていて。
そこの部分でボランチ2人。全員含めてですけど。特にそこの2人がセカンドボールの反応で、負けなかったのが勝利につながったかなと思います。
〇今日は二つゴールを決めましたけど、まず1点目について振り返ってもらってもいいですか?
自分、コーナーキックで中に入っていて。そのままこぼれで待っていて。そうしたら、児玉がドリブルで左足でシュートを打ったのを見て、「絶対こぼれる」って思って。
普段から佐原コーチやヤスさんから「こぼれまで絶対反応しろ」と言われているので。
体が動いて、目の前にこぼれてきたので。あとは決めるだけでした。
〇2点目についてはどうでしょう?
ノリ(関德晴)か誰かがすらして。そのこぼれがまた自分のところに来たので。押し込むだけでした。
〇普段から佐原さん、コーチの方々に言われていることがああいったゴールに結びついたということですね。
そうですね。セットプレーも、それぞれ番号という役割があって。その中で自分はファーへのこぼれ球を詰めるという役割があって。
今日はそこで絶対相手に負けないと思って、入ったらボールが来たので、日ごろの成果かなと思います。
〇ここまでなかなか勝てない時期が続いていたと思うんですけど、練習で何か変わったところってありますか?
1回チームで話し合ったりとかして。試行錯誤しながら、「どうやったら自分たちが勝てるんだろう」というのを考えながらやっていたんですけど。
やっぱり、そういう勝ち負けというのをあまり意識せずに、自分たちの100パーセントを出そうという。もう1回そこの原点に返れたのが大きいのかなと思います。
〇残り2試合になりましたけど、それだけじゃなくて。これからのサッカー人生に向けても大きいものがあるんじゃないかなと思うんですけど、それはどうですか?
そうですね。自分は大学サッカー進むので。強度高くて、1年生から試合に出るためにも、こういう強い相手の中でも自分のウィークの部分でも戦えるようにしていかないといけないと思っているので。
今日はその中で、青森山田を相手に、苦手な部分で相手を上回れたので、自分にとって大きいかなと思います。
〇次が等々力で最後は生田で。それに向けて、どういった準備をしていきますか?
そうですね。等々力で最近勝てていなくて。サポーターの皆さんに勝利を届けれていないので。
もう1回ここで切らさずに、最後連勝して終われるように、チームとしてもう1回火曜日から、トレーニングしていきたいと思います。
〇このメンバーでできるのも、残り2試合で思うところもあるのかなと思うんですけど、それについてはどうでしょう?
そうですね、もうみんな仲良くて、今年は、1、2、3年生、全員仲がいいので。
本当に団結力あって、このメンバーでサッカーできるのが2試合って悲しいですけど。悔いのないように全力出し切って、終わりたいと思います。
〇またサポーターの方にメッセージをもらってもいいでしょうか?
今日も遠い青森まで応援ありがとうございました。
次の等々力と生田でも勝利を届けられるように頑張るので、応援よろしくお願いします。
〇ありがとうございます。今日も点を取ったあと、ああいうふうにサポーターと喜びましたけど、また一緒に喜びたいですよね。
はい。そうですね。
「戦う。球際で戦った結果が、3-0という数字に出たと思うので。そこは本当に良かったかなと思っています」
DF5 土屋櫂大
〇まずは試合を振り返ってみていかがでしょうか?
そうですね。立ち上がりから、自分たちのサッカーもそうですけど。相手と戦うぞということで入って。
全員が球際とかもそうですし。セカンドの反応もそうですけど。
戦う。球際で戦った結果が、3-0という数字に出たと思うので。そこは本当に良かったかなと思っています。
〇今日はゴールも決めましたけど、それについて振り返ってもらってもいいでしょうか?
やっぱり青森山田はロングボールを多く使ってきますし。そこで自分たち最終ラインが跳ね返せれば、押し込まれることも少なくなると思っていたので。
そこで自分たちが跳ね返せたのも良かったですし。あとは自分自身、セットプレーで点も取れたので。そこは良かったかなと思います。
〇得点シーンについて、取れた要因というのは自分なりにどんなところだと思います?
セカンドの部分は昨日の練習からみんなで、「狙おう」という話はしていたので。たまたま自分のところにこぼれてきて。
思い切って振ったら入ったので。そこは良かったかなと思います。
〇今日は点を取ったところもそうですけど、チーム全体でこぼれ球やセカンドボールへの反応がすごく良かったのかなと思ったんですけど、それはどうでしょう?
そうですね。やっぱり自分が思う今日の勝因としては、自分たちが、最終ラインが跳ね返せたのもそうですけど。
ボランチの八田だったりミキト(矢越幹都)だったりFWの武(香取武)、恩田も全員がセカンドに反応してくれたので。
自分たちが競り合いに勝っても、セカンドを拾えなかったら意味がないので。本当に前線の人たちがセカンドを拾ってくれて、自分たちの時間が長くなったので。
そこが勝因かなと思います。
〇残り2試合になりましたけど、こういった試合をできたことはフロンターレのU-18にとってもそうですし、選手一人一人にとっても大きな意味があるのかなと思うんですけど、どうですか?
このメンバーでできるのも、残り2試合と限られているので。自分たちの3年間やってきたことをすべて出して。
まずはひとつでも多くの試合に勝つということを徹底して。このあとホーム2試合あるので。
頑張っていきたいと思います。
〇残り2試合、どういったサッカーをやりたいとかそういったものってあります?
まずは自分たちのサッカーをする。フロンターレらしいサッカーを。ボールをつないで、保持して自分たちが攻めることもそうですけど。
やっぱり戦うということが自分たちのサッカーにはあるので。
球際だったり、セカンドだったり、体を張るというところで観客に「戦えるんだ」というところを見せながら、勝っていきたいなと思います。
〇土屋君なりにフロンターレらしいサッカーはこういうものだってものってありますか?
やっぱりボールを保持して、ボールを保持しながら前進していくサッカーっていうのがフロンターレらしいサッカーと思われがちなんですけど。
ユースの中では「戦う」だったり「走る」だったり。本当にそこ以外でも勝れたら、技術の高い選手たちが多いので。
もっともっと相手よりも戦える部分が増えてくると思うので。やっぱり「戦う」というところが自分たちの一番大事にしているところかなと思います。
〇今日はたくさんサポーターの方も来ていました。それについてはいかがですか?
そうですね。神奈川から青森まで、これだけのサポーターが来てくれるチームはないと思うので。
ユース年代ではないと思うので。それは本当に感謝でしかないですし。
ここ数試合勝ちを届けられていない中で、青森に来てくださったサポータの前で今日勝てたことが、自分たちは本当に一番うれしかったので。
これからも引き続き応援よろしくお願いします。
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青森山田というプレミアリーグでも屈指の強度の高さや切り替えの速さを武器にしてきたチームに対し、アウェーで、その部分でも上回り勝利を手にしたフロンターレ。この1勝の持つ意味はこれからのフロンターレU-18はもちろんのこと、選手一人一人にとっても大きなものになるはずです。
プレミアリーグEASTの残り2試合は、等々力と生田でのホームゲーム。この日青森まで駆け付けたり速報などで試合の行方を見守ったりしたサポーター。また、日常生活からずっと支え続けてきた家族ら多くの人の前で、試合をすることができます。
選手、スタッフ。、家族やサポーター。フロンターレU-18にかかわってきたすべての人々が喜びをわかちあえるようなそんな試合になりますように。選手一人一人のこれからにもつながっていく試合になりますように。
キックオフの笛が鳴り、選手たちがプレーを重ね、タイムアップの笛が鳴ったとき、どんな景色が広がっているのか。とても楽しみにしています。
次節:プレミアリーグEAST第21節 vs 昌平高校
12月1日(日) 午後1時キックオフ Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
(文中敬称略)
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