3月9日、等々力第一サッカー場で行われた神奈川県(U-15)サッカーリーグ4部、横浜ミラオーネFC JY戦を5-1で勝利。開幕からの連勝を4まで伸ばした川崎フロンターレU-15等々力(2年)。
試合後に村田達哉コーチと、2ゴールを決め、キャプテンを務めた荻原光惺に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU15等々力(2年) – 横浜ミラオーネFC JY / 神奈川県U15サッカーリーグ4部
「彼らがいろんな面、精神的なところも技術的なところ、戦術的なところも含めて成長できる。そういう1年にしたいと思っています」
村田達哉コーチ

〇お疲れさまでした。まずは試合を振り返ってみて、いかがでしょうか?
昨日追浜さん(横浜F・マリノスジュニアユース追浜)と練習試合をやらせてもらって。
いいかたちで逆転勝ちができて。内容的にも非常に良くて。「その流れを続けていきたい」と思って送り出したんですけど。
少しちょっと、引いてきた相手に、少し戸惑っていましたけど。いいアイデアだったり、狙い通りの崩しも随所に出ていたので。
もう少し、決めるところをしっかり決めるとか、そのへんのところができていれば、もう少し余裕をもってゲームをコントロールできたのかなと思いますけど。
〇けっこう攻撃のアイデアをみんな持っているのかなあ、と思いながら見ていたんですけど、それについてはどうでしょう?
けっこう小粒なんですけど、そういうアイデアを持っている子たちが多いので。
そこをうまく結びつけて、ゴールに結びつけられるような、そういう攻撃ができたらなと思いながら日々トレーニングをしているような感じですね。
〇今日は(対戦相手が)年代的にはひとつ上の…。
ひとつ上ですね。
〇どうですか?
この4部の4試合やりましたけど、フィジカル的な強さとかスピードには、ちょっとやはり見劣りする印象はあって。
ただ、アイデアだったり技術のところは出していくのは、心掛けているというか。日々練習をしながら、そういう相手に対しても、どういうふうに攻撃して、どういうふうに守備をするというところは、落とし込みながらトレーニングしています。
〇昨年1年間やってきて積み上げてきたものは感じますか?
僕は(指導するのは)今年からで。ぱっと見たときに「こういうことをやっていけばいいんだ」と思いながら、でも「こうじゃなかった」と試行錯誤をした1カ月半ぐらいで。
何をして、どういうことを伝えていけばいいか、どう言おう、という感じだったけど、少しずつかたちは出てきたかな、と。
その中でもっと攻撃の、自分の求めるものだったり、必要なものに対して、落とし込みながら、それをみんなが整理して、ピッチで表現できるようになれば、と思いますし。
ただ、攻撃だけじゃなくて、結局1個上の子たちとやらなければいけないから、守備のところの1対1の対応だったりとか、チャレンジアンドカバーだったりとか。
そういう部分はトレーニングで言っていますけど。
もう少し、ですかね。
〇スコアとしては、5-1。けっこういい数字ではあると思うんですけど、やっぱりこれには満足することはなく?
失点が本当にもったいないですよね。これが5-1で終わるのか、5-0で終わるのか、全然違うし。
やっぱり前半2-1で終わるか、2-0で終わるか。僕は全然違うと思っているから。
ああいうところがまだまだ自分たちの甘さだと思うから。セットプレー含めて、やっぱりしっかりそこはトレーニングしたいと思いますね。
〇やっぱり1点与えることで相手に勇気が出てくるところもありますよね。
2-1で点が入らないままだったら、ワンチャンで決められて同点になってしまうから。
自分たちが追加点を取っていくというところを、後半少しポジションを変えたりとか、人を代えたりはしましたけど。
うまくそこは狙い通りのかたちが出たかな、と。そこはそれで良かったと思いますね。
見てもらえばわかると思うんですけど、人数少ないんですよ。
フィールド(プレーヤー)が昨日の練習試合12人で、(今日は)13で。下の子、陸叶(岩田陸叶)とか悠仁(小滝悠仁)とかが来てくれていたんですけど、あの子たちを呼ばなかったんですよ。
この子たちでとにかくこの2試合(前日の練習試合と横浜ミラオーネ戦)を乗り切ると。
だから、「みんなで協力しながら乗り切って、2試合とも勝つよ」というふうに挑んだ2日間だったから。
そこは結果として、イメージした結果が出たから、良かったと思うし。
これをしっかり自信につなげて、一人一人が競争しながら成長できればいいな、と思うし。
最近の試合でいえば、なかなか出番がなかった子が、ごっちゃん(後藤丈人)だったり、シブショウ(渋谷昇汰)が、パって出て、点取ったりもしてくれているので。
うまくそうやって練習の中でしっかりと頑張っている人とか、使っていきたいなあって思いますけれどもね。
〇後藤君、出場時間は多くはなかったですけど、しっかり自分で得たPKを決めたのも、良かったですよね。
前の前のリーグ戦(アトラソンFC戦)はスタメンで使って、点も取ったんですよ。
で、この前3節(Fスタジオレッド戦)の時はシブショウをスタメンで使って、シブショウが点を取って。
それですごい今週はチャンスだったんだけど、ごっちゃんは学校の関係で昨日練習に来れていなかったんですよ。
そういうのもあって時間は短かったけど、それでもああやってPKを取るシーンがあったりとか、確実に決めるところはやってくれたので。
ここから明後日から始まるトレーニングの中で競争したなかで、いい調子の選手を使っていきたいなって思っています。
〇1年間チームとしての目標はやっぱり上に上がることですか?
このリーグを勝ち抜いて、次の1個下のカテゴリーが中1が来年3部リーグでプレーできるように、昇格するところはもちろんだけれども。
やっぱり彼らが、いろんな面、精神的なところも技術的なところもそうだし、戦術的なところも含めて、成長できる。
そういう1年にしたいとは思っています。
〇個人個人の成長が育成なので、大事になってきますよね。
だけど負けるのは僕は嫌いだから。負けていいことは絶対ないから。だから成長させながらも結果をというのは、自分の中で心掛けるようにはしていますね。
〇フロンターレのサポーターの方も、等々力なので近いですし、見に来やすいのかなと思うんですけど、こういったところを、フロンターレ等々力、見てほしいと思うところはどういうところでしょう?
小粒なんですけど。僕が彼らに言っているのは、攻撃の人は攻撃、だけじゃなくて、全員で攻撃して全員で守備する。
だから取られれば切り替えるし、戻るんだったら全員で戻る。
見てもらえばみんなが必死にプレーをしている。そういうところは披露できると思うので。
そういうところは見てもらいながら、技術のところだったり質のところは、プロのフロンターレらしく、しっかりゲームの中でも出せるようにしますので。
ぜひ見に来てほしいと思います。
「山田新選手みたいに、泥くさく、最後には点を取れるような選手になりたいです」
FW39 荻原光惺

〇お疲れ様です。まずは今日の試合を振り返ってみて、いかがでしょうか?
あまり入りが良くなくて。
相手に攻められる部分もあったんですけど、決めきるところは決めきることができて、良かったと思います。
〇今日はキャプテンを務めていましたけど、何かキャプテンとして心掛けていたことはありますか?
前半はフォワードで出て、ちゃんと守備で行くところは強く、次のプレーで仲間がボールを取れるように、相手にプレッシャーをかけて。
そういうプレーで仲間を盛り立てることを意識していました。
〇今日は2ゴール。得点シーンを振り返ってもらってもいいですか?
1点目は最終的に相手の足に当たっちゃったんですけど。ちゃんと足を振り切れて。振り切れたからこそやっぱり入ったと思いますし。
2点目もあそこで思いっきり飛び込んで、強いボールを頭で打てて、良かったです。
〇後半はサイドハーフをやっていましたけど、サイドハーフとフォワード、どちらが得意ですか?
自分はフォワードのほうが得意です。
〇サイドハーフに入ってもうまくエリア前には行ったりとかして、いい動き出しをしていたと思うんですけど、それについてはどうですか?
そうですね。そういうのがサイドハーフにも求められているので。ポジションは違うんですけど、点も取ることができて良かったです。
〇将来こういう選手になりたいとかって何かあります?
自分は山田新選手みたいに、泥くさく、最後には点を取れるような選手になりたいです。
〇今自分のこういうところが課題だと思うところはありますか?
やっぱり決めきるところでもうちょっと決めきれないところがあるので。
前の密集しているところでシュートの判断が遅れてしまっているところがあるので。そういうところをもっともっと改善していきたいです。
〇フロンターレのサポーターの人もフロンターレ等々力の試合を見に行きやすいのかなと思うんですけど、フロンターレ等々力のこういうところを見てほしいところってありますか?
やっぱり一番見てほしいのは攻撃。崩しからのゴールを見てほしいです。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?
自分たちもトップチームのようにいいサッカーをできるように頑張っているので、これからも応援よろしくお願いします。
◇
日々のトレーニングの中で技術を磨き、さまざまなアイデアを出しながら、試合に臨んでいる川崎フロンターレU-15等々力の2年生たち。
フィジカルやスピードで勝る年代の選手たちとの試合を重ねるからこそ、得られるものも多いのではないか、と思わされるものもあります。
これからさらに試合を重ねて、どう成長していくのか。とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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