5月27日は慶應義塾大学の下田グラウンドへ。前日に続いて、大学サッカーでプレーする選手たちに、出場の機会を増やすために行われるリーグ戦インディペンデンスリーグが行われ、この日もフロンターレのアカデミーで育った選手たちが試合に臨みました。
【インディペンデンスリーグ1部Bブロック 慶應義塾大U-22A vs 中央大U-22A】
5月27日(日)午前10時28分キックオフ 慶應義塾大学下田グラウンド 晴れ
この日の試合は、慶應義塾大と中央大の対戦。
慶應の先発は、GK72新居俊介、DFは右から5酒井綜一郎、90石原大暉、29伊東駿、24渡邉啓太郎、ボランチは77馬場啓輔、10柿沼亮祐、右MF63笠篤史、左MFキャプテンの39木村健志、トップ下14安藤謙生、FW12立石修也。フロンターレU-18出身のGK新居、DFの渡邉、さらにはフロンターレU-15出身の柿沼がスタメンに。
中央大の先発は、GK1坪井湧也、DFは右から2立花太我、3内藤健太、5三ッ田啓希、キャプテンの6山田亮輔、ボランチは4村上達哉、その前に8増田隆祐、10丸川太誠、右サイドに7戸田俊太留、左サイドに11大畑和樹、FW9高窪健人。フロンターレU-18出身のDF12新井秀明はベンチスタート。また、登録選手に名前をつらねているU-15出身のMF高岸憲伸はメンバー外。
好天に恵まれ、汗ばむような陽気の慶應義塾大学下田グラウンド。ピッチ沿いで、選手の保護者らが見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がりからラインを高く保ち、サイドから厚みのある攻めを見せていくのは中央大。3分には増田が左サイドの高い位置に。慶應の守備に阻まれて、左コーナーキックとなり、村上が右足で入れたボールに三ッ田が合わせますが、うまく叩きつけることはできず。
さらに立花が高い位置取りで右から仕掛けていきますが、渡邉が寄せて最後はファールに。慶應もキャプテンの木村や笠のサイドからの仕掛けでゴールに迫っていき、左サイドのパス交換から柿沼がクロスを入れるなどしていきます。8分には慶應。柿沼がエリア外左でファールを受け、フリーキックを得ると、木村が直接ゴールを狙いますが、シュートは上に。
さらに慶應は渡邉が左サイドから斜めに仕掛け、縦パスをつけ、エリア右に馬場が顔を出すなど、SBやボランチがかかわった厚みのある攻めを試みていきますが、ゴールネットを揺らすには至らず。
すると15分、中央大は内藤のフィードにうまくエリア前へ高窪が抜け出してシュート。新居は前に出て防ごうとしましたが、止めることはできず。ゴール右に決まり、0-1。中央大が先制点をものにします。
中央大は高窪のボールキープから中盤にボールを戻し、さらに攻勢に。立花が高い位置を保ち、内藤が精度のよいフィードで右サイドの裏をよく突き、慶應は渡邉が1対1で体をうまく入れ換えてクリアするなどしていきますが、なかなか攻撃には転じられない時間が続いていきます。
19分にはコーナーキックのこぼれ球を拾ったところから慶應ら笠がミドルシュートを打つも枠外に。なおも中央は、村上がサイドに散らしたところからゴールに迫り、給水タイム明けにはエリア右へ抜け出した戸田がニアを狙ってシュート。ここは新居が好セーブ。
慶應は立石がプレスバックで柿沼や馬場を助けたところからマイボールにし、29分には中央大のパスミスを誘ったところからコーナーキックを得ると、左から木村が右足で入れたボールを伊東が折り返し、立石がフリーで合わせますがミートしきれず、ボールは上へ。33分には左から攻勢に出ていくと、安藤がミドルシュートに持ち込むも右に。さらに渡邉がインターセプトからボールを預け、前に出ていこうとしますが、中央も距離感よく守り、逆に慶應のゴールの前へ。
42分には中央、丸川がボールをカットし、エリアの前へ。ミドルシュートはゴール左をとらえますが、新居が横っ飛びですばらしい反応。
しかし、これで得たコーナーキックから中央は追加点。エリア内で三ッ田の折り返しから、増田がシュートを放つとボールはゴールの中へ。0-2に。
慶應も44分には左サイドの高い位置に馬場からパスを受けた木村が上がると、折り返しにニアで馬場が反応。しかし、中央の守備に阻まれて、ゴールとはならず。前半は0-2でタイムアップとなります。
後半1分、中央は、三ッ田のサイドチェンジを受けた戸田が右へ開いてエリア内へ大畑を狙ってパスを出していきますが、慶應の酒井がエリア内へしぼってボールをカット。そこからサイドを変えて、高い位置へ渡邉が仕掛けるなどしていきます。
3分には高い位置で安藤がボールをカットしミドルシュート。枠はとらえられませんでしたが、慶應は前半と比べると、距離感よくボールをものにして中央のゴールに迫る場面をつくりだしていきます。11分には左サイドから攻勢に出ると、柿沼を起点にエリア右から笠がシュートを打ちますが、ブロックに阻まれ、枠へは飛ばせず。
直後には中央、左へ展開すると高窪が抜け出してエリアの右へ。戸田がシュートを打つも新居がセーブ。
慶應はここで右肩を負傷した伊東が治療のため、外へ。安藤に代わり68宮川大史が入り、伊東に代わり66鈴木将太が入ります。
17分には慶應、右クロスを折り返し、立石がエリア内で頭で合わせるもわずかに上へ。酒井が右サイドからエリア前へ斜めに仕掛けたり、馬場が高い位置へ攻撃参加するなどして、慶應が押し込む時間をつくりだしていきます。
25分には笠とのパス交換からエリア内へ柿沼が抜け出すも中央の選手が寄せて最後はクリア。
一方の中央も丸川がセンターライン付近から一気に前へ。シュートは枠をとらえますが新居がセーブ。
給水タイム明け、慶應は立石に代わり7宮川類がピッチに。
中央は、ここから盛り返し、パス交換から攻撃参加した内藤がエリア右へ進入し、折り返しのパスを入れるなどしていき、28分には右サイドから立花が折り返すとエリア右で増田がシュート。ワンタッチあり、右コーナーキックに。村上が入れたボールにニアで三ッ田が飛び込みますが、触れられず。しかし、再び慶應のゴールをおびやかす場面をつくりだしていきます。
30分には中央は増田に代わり14及川大翔。慶應も木村に代わり59渡辺亘祐、柿沼に代わり114小島陸と選手を交代。
中央はさらに選手を代え、戸田に代わり15三浦立、高窪に代わり17小山駿。交代を経て、中央は前から連動してプレスをかけ、流れを引き戻し、三浦や大畑がサイドから折り返す場面をつくっていきます。39分には大畑に代わり16本間椋。
やや中央に押されぎみだった慶應は43分エリア内で宮川類が倒され、PKに。これを宮川類自ら決めて1-2。
そこから小島陸や馬場の攻撃参加から慶應は前に出ていき、44分には馬場の折り返しに宮川大史が反応しますが、GK坪井がセーブ。さらに酒井がエリア内へ縦パスを入れるなど、ゴールに迫っていきます。
ロスタイムは3分。小島の仕掛けからコーナーキックを得た慶應は、エリア内に新居も上がり同点を狙いに。中央にカウンターを許し、エリア左へ迫られたところを新居がうまく足でボールを奪い取る好守を見せ、再びコーナーキックからゴールを狙いにいきますが、同点には至らず。試合は1-2でタイムアップとなりました。
前半0-2 後半1-0 計1-2
得点:宮川類=PK(慶應) 高窪健人、増田隆祐(中央)
慶應の先発:72新居俊介、5酒井綜一郎、90石原大暉、29伊東駿、24渡邉啓太郎、77馬場啓輔、10柿沼亮祐、63笠篤史、39木村健志(c)、14安藤謙生、12立石修也
交代:安藤→68宮川大史 伊東→66鈴木将太 立石→7宮川類 木村→59渡辺亘祐 柿沼→114小島陸
控え:1吉江竜太郎 31堤恵杜
中央大の先発:1坪井湧也、2立花太我、3内藤健太、5三ッ田啓希、6山田亮輔(c)、4村上達哉、8増田隆祐、10丸川太誠、7戸田俊太留、11大畑和樹、9高窪健人
交代:増田→14及川大翔 戸田→15三浦立 高窪→17小山駿 大畑→16本間椋
控え:21石川碧人 12新井秀明 13渡辺大智
残念ながら敗戦とはなりましたが、シュートに対する反応のよさを見せ、最後にはコーナーキックからゴールを狙いにいくなど執念を見せた新居も、慣れない左SBで奮闘する渡邉もそれぞれ印象に残るものがありました。出場の機会はありませんでしたが、渡邉、新居、新井とフロンターレU-18の先輩後輩として戦った選手たちがまた巡り会うところを目にできたことに嬉しい思いがしました。それぞれのシーズンがより良いものになることを願っています。
(文中敬称略)
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