6月17日は、千葉県佐倉市の京成佐倉駅から徒歩25分ほどの岩名運動公園陸上競技場へ。関東大学サッカーリーグは第10節。岩名運動公園で行われた第1試合は、勝ち点を16まで伸ばし2位まで浮上した専修と、勝ち点22で首位の座を固めつつある早稲田が対戦しました。
【関東大学サッカーリーグ1部第10節 専修大vs早稲田大】
6月17日(日)午前11時半キックオフ 岩名運動公園陸上競技場 くもり
専修の先発はGK1塚田匡壮、DFは右から2古屋誠志郎、3西村慧祐、キャプテンの4大西拓真、16河上将平、ボランチは15鹿沼直生、その前に7葛谷将平、14岡本勇輝、右に11中山克広、左に10氣田亮真、FWは17遠藤翔太。フロンターレU-18出身のFW9岸晃司はベンチスタート。
早稲田の先発はGK1小島亨介、DFは右から12小笠原学、23工藤泰平、3大桃海斗、20牧野潤、ボランチは4鍬先拓弥、その前に7金田拓海、8栗島健太、右に14藤沢和也、左に11相馬勇紀、FW15直江健太郎。フロンターレU-18出身のFW29岡田優希はサブ。
試合前には、エスコートキッズとともに両チームの選手が入場、佐倉市長によるキックインセレモニーも行われるなど、大学サッカーリーグ連盟の試合開催への力の入り具合も感じさせられる岩名運動公園陸上競技場。
多くの両チームの選手の家族らがスタンドには集まり、両チームのメンバー外の選手や早稲田のサポーターらがにぎやかに応援で選手らを後押しするなか、試合は始まりました。
立ち上がり、サイドからの攻めで早稲田のゴールの前に迫ろうとする専修。しかし、早稲田はそれを許さず、4分には、ボールを受けた相馬が左サイドの高い位置へ。一気に仕掛けて、エリア内へ折り返すと走り込んだ金田のシュートがゴールネットを揺らして、0-1。早稲田が先制します。
専修はラインを上げ、氣田や中山がそれぞれのサイドから積極的に前に仕掛け、前へ。一方の早稲田は相馬がコンディションのよさを感じさせる動きで左サイドを切り裂くように、次々に仕掛け、精度のよいクロスなどで攻撃の起点に。12分には相馬の高い位置からのクロスに遠いサイドで藤沢が反応。しかし、ボールはGK塚田がキャッチ。
15分には専修、鹿沼の縦パスを受けた氣田が早稲田のマークを振りきり、ミドルシュートを打つも左へ。専修は、さらに岡本や鹿沼、葛谷らが中央で組み立てつつサイドから圧力を強めていきますが、早稲田は工藤や大桃らが落ち着いて対応。鍬先もよくボールをカットし、そこから縦へボールをつけ、攻撃につなげようとしていきます。
19分には高い位置でマイボールにした専修。こぼれ球に詰めた葛谷のミドルシュートは枠をとらえますが、GK小島が素晴らしい反応で防いで、ゴールとはならず。エリア左で氣田が拾い、さらに専修がゴールに迫りますが、小島がまたもこれをよく防ぎ、最後は遠藤のミドルシュートが上にそれ、早稲田はしのいでいきます。
早稲田も直後には工藤のフィードをエリア内左で直江が折り返し。金田が詰めますが、専修も体を張ってこれをブロック。22分には専修も最終ラインからの攻めに。西村な縦パスをうまく前線と中盤の間で受けた中山がエリア正面へ仕掛け、シュート。しかし、GK小島がまたもセーブ。23分にはさらに専修、大西が高い位置でボールを奪い、エリア右へ展開。中山が折り返すと、ニアで遠藤が反応するもGK小島がここでもセーブ。
早稲田も専修も共にゴールの前での場面を多くつくりだすなかで、それぞれのGKやDFが体を張った守備で簡単にはやらせず、上位同士の対戦にふさわしい、と思わされるような展開となっていきます。
32分には古屋の高い位置からのクロスにニアで岡本が反応。しかし、触ることはできず。34分には高い位置でボールをものにした鹿沼のパスにエリア右へ遠藤が抜け出すも早稲田の選手がブロック。
早稲田も直後には高い位置で栗島がボールをカットし、金田を経由してエリア外左へ。相馬が高い位置から折り返すも古屋が中へしぼってうまくこれに対応。さらに40分には左サイドからエリア前へ切れ込んだ相馬が、エリア内右へスルーパスを通すと、小笠原が抜け出しますが、シュートは西村がブロック。
しかし、43分専修の中盤でのボール回し、ややボールをコントロールしきれなかったところに金田がプレスをかけに行き、すかさず寄せた相馬がボールをカットし左サイドの高い位置へ。クロスに反応した金田のシュートがゴールネットを揺らして、0-2。相手のミスを見逃さない攻撃で早稲田が追加点をものにします。
ところが直後には、専修。左サイドの高い位置で河上がクロスを上げると、これにエリア前で反応した遠藤のシュートが決まり、1-2。専修が早稲田の隙を突くような形で反撃のゴールを挙げ、1点差に。前半は1-2でタイムアップとなります。
後半、専修は岡本に代わり、9岸晃司がFWに。遠藤がトップ下となり、ボランチは鹿沼と葛谷、さらに古屋が左SB、河上が右SBとポジションを入れ換え。一方の早稲田も相馬、牧野が右、藤沢、小笠原が左とサイドをチェンジ。
立ち上がりは専修、右から中山が仕掛け、エリア左へパス。氣田がシュートを打つも左へ。専修はさらに後ろからの組み立てを図りながら、岸に縦パスやスローインを当て、高い位置での時間帯を増やしにいこうとしています。早稲田も岸に入ったボールをカットしたところから相馬が高い位置へ。前半と同様に、共にゴールに迫る場面をつくりだす序盤に。
6分には専修、エリア外右でファールを受けると、葛谷が左足で入れたボールに遠いサイドで大西が合わせるもボールはGK小島の正面へ。さらに専修は、GK塚田のフィードにエリア前へ岸が抜け出しますが、GK小島が前に出てシュートを打つには至らず。そこから早稲田も大桃の縦パスを受けた直江が前を向き、エリア左へ走り出す金田を狙ってパスを出すも、西村がカット。西村は、そこから氣田へボールをつけようとしますが、早稲田は切り替えが速く、逆にこれをカット。
さらに専修が西村の縦パスを受けた岸から右サイドへの展開を狙うも、ここでも早稲田の守備への戻りの速さが上回り、攻撃には結びつかず。さらに岸、遠藤が中央でかかわり、右サイドの中山との連係からエリア前に近づこうとする専修でしたが、なかなか早稲田の守備を崩すことはできず。19分には鹿沼がボールをカットしエリア前の岸へ縦パス。岸がエリア外正面からシュートを打つもGK小島の正面へ。
20分、早稲田は牧野に代わり、29岡田優希が入り、トップ下、栗島、金田がボランチとなり、鍬先が右SBへ。
22分には専修、左サイドの高い位置でスローインを得ると、岸のボールキープから、エリア外左でリターンを受けた鹿沼のミドルが枠をとらえますが、GK小島がキャッチ。
早稲田も相馬が時折中央に寄りながら守備でも効いたプレーを見せ、岡田も自陣に戻るなど、コンパクトにして専修と対峙。うまく相馬がボールをものにして、岡田が縦へ走りだし、逆に速攻へ持ち込もうとするなどしていきます。
29分には専修は葛谷に代わり、34安野蓮。30分には早稲田がカウンターへ。左サイドを藤沢が仕掛け、エリア前にボールを送ると、岡田がミドルシュートを狙いますが、ワンタッチあり、枠へは飛ばせず。直後にはコーナーキックをしのいだ専修。右クロスをエリア前で安野が拾い、エリア内へボールを送ると岸が反応するもニアをとらえたシュートはやや勢いを欠き、GK小島がキャッチ。
さらに専修は岸が中盤に下り、エリア外右の中山へ。中山がエリア外右でゴールに向かい前を向き、ゴール前にボールを送ると安野が走り込みますが、惜しくも触れず。
専修はさらに早稲田が前線に直江を残して守備に比重を置くのに対し、ラインを高め、高い位置でボールを動かしていきますが、なかなか縦へ決定機につながるようなパスを入れられず。43分には遠藤に代わり18下田悠哉がピッチへ。
しかし、次の1点は早稲田へ。岡田が高い位置で前を向き、エリア内へ縦パスを入れると受けた直江がうまく前を向いてシュート。これが決まり、1-3。早稲田が貴重な追加点で突き放します。
早稲田はここで直江に代わり、34宮脇歩夢。さらにロスタイムには金田に代わり39阿部隼人。最後は岡田が高い位置へ仕掛けたり、エリア外左から藤沢がシュートを打つなど、専修の陣内で4点目もうかがいながら試合を進めて、タイムアップ。1-3。早稲田が勝ち点を25まで伸ばし、残り1試合となった関東大学サッカーリーグ1部の前半戦を首位で終えることを決めることになりました。
前半1-2 後半0-1 計1-3
得点:遠藤翔太(専修) 金田拓海2、直江健太郎(早稲田)
専修の先発:1塚田匡壮、2古屋誠志郎、3西村慧祐、4大西拓真(c)、16河上将平、15鹿沼直生、7葛谷将平、14岡本勇輝、11中山克広、10氣田亮真、17遠藤翔太
交代:岡本→9岸晃司 葛谷→34安野蓮 遠藤→18下田悠哉
控え:28大木恵太朗 5坂井淳 39林一輝
早稲田の先発:1小島亨介、12小笠原学、23工藤泰平、3大桃海斗、20牧野潤、4鍬先拓弥、7金田拓海、8栗島健太、14藤沢和也、11相馬勇紀、15直江健太郎
交代:牧野→29岡田優希 直江→34宮脇歩夢 金田→39阿部隼人
控え:16笠原駿之介 13高岡大翼 25神山皓亮 30梁賢柱
一方は勝者、また一方は敗者と立場を違えることになりましたが、2014年にフロンターレU-18の背番号9を背負った岡田、翌2015年にフロンターレU-18で背番号9を担った岸がそれぞれ後半から攻撃を打開していく選手として登場したことがとても嬉しくなる試合となりました。
秋の両チームの対戦でも、それぞれの持ち味をさらにチームのなかで生かせるようになり、熱戦となることを願っています。
(文中敬称略)
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