9月16日、前橋育英高崎グラウンドで行われたプリンスリーグ関東第13節のあとは、川崎へ戻り、等々力第一サッカー場へ。関東ユース(U-15)サッカーリーグは第19節。前節湘南ベルマーレジュニアユースとの試合を2-1で制し、1部昇格を決めた川崎フロンターレU-15は、GRANDE FCとの試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-15 関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部第19節 vs GRANDE FC】
9月16日(日)午後4時キックオフ 等々力第一サッカー場 晴れ 40分ハーフ
フロンターレの先発は、GK16宮地健輔、DFは右から2高畠捷、23高井幸大、3田鎖勇作、28浅岡飛夢、ボランチは8秋葉拡人、キャプテンの10小室愛樹、右MF13山田新己、左MF18入江流星、FW11五十嵐太陽、9田中幹大。
GRANDE FCの先発は、GK1大島脩耶、DFは右から2三浦航、23谷地田拓未、4甲斐田陽大、5大和翼空、中盤は3多胡翼が底に入り、22大橋円人、16秋山敬吾、右に8折原優介、左にキャプテンの7半谷一太、FW9岡本岳。
前橋育英高崎グラウンドと同様、しばらく鳴りを潜めていた暑さに見舞われた等々力第一サッカー場には、選手の家族らが集まり、この日フロンターレの選手会が主催して行った多摩川エコラシコを終えたサポーターらがユニホーム姿で通りかかる姿も。
GRANDE FCボールで始まった試合は早々にいきなりスコアが動きます。キックオフとともに、センターサークル付近からゴール目掛けてシュートを放ったのは半谷。GKの宮地の頭上を破り、ボールはゴールネットを揺らして、0-1。対戦相手ながら見事な一撃で先制点はGRANDE FCへ。
いきなりのビハインドを負ったフロンターレは、「まだまだ始まったばかり」「時間はあるぞ」などと声を掛け合い、後ろからの組み立てを図りに。GRANDE FCの前からのプレスをうまくいなしつつ、前に。
6分には、小室のスルーパスに浅岡がエリア外左へ。折り返しにエリア正面右へ田中幹大が抜け出し、シュートを放つもGK大島がブロック。自らこぼれ球を拾った田中幹大が再びシュートを試みるも、これもまたブロック。
8分には、五十嵐のパスを受けた浅岡が左クロスを上げると、入江がニアで合わせますが上に。フロンターレは、田中幹大がGRANDE FCの多胡に厳しいマークを受けながらもボールをキープし、ラインを高め、コンパクトに。GRANDE FCは長いボールを、エリア前に入れ、追加点を狙いにいきますが、田鎖がうまく対応し、攻撃の芽を摘んでいきます。
10分には、高畠からパスを受けた山田がエリア外右へ。山田が折り返すも、GRANDE FCはクリア。コーナーキックのセカンドボールを拾い、秋葉がミドルシュートを打つなど、ゴールに迫るフロンターレ。12分には、小室が中央でうまく前へ運び、秋葉がエリア外左へ。田中幹大を狙い、スルーパスを出すも、GRANDE FCはこれをカット。13分には高畠が右からエリア前に斜めに仕掛け、スルーパスを送ると、五十嵐がエリア右へ。最後はゴール正面、入江にボールが渡りますが、前を向くことはできず。
フロンターレは、山田が五十嵐のスルーパスにエリア内へ進入したり、高畠がエリア内へ動き出す入江を狙い、浮き球を入れたりするなど、揺さぶりに。高畠、浅岡が高い位置取りを保ち、押し込んでいきます。20分にはエリア外左で浅岡がミドルシュートを打つも、GK大島が弾きながらも防ぎ、ゴールとはならず。
高畠が田中幹大とのパス交換から右サイドの高い位置へ上がるなど、攻勢を続けていくと、25分には右コーナーキック、秋葉が右足で入れたボール、田鎖が遠いサイドで合わせますが、大島がセーブ。GRANDE FCは大島がすばやく前へ送り、エリア外左へ半谷が抜け出すも、折り返したボールを小室がカット。切り替えよく、対応していきます。
25分には、田中幹大のプレスバックから高い位置でマイボールにすると、エリア右に山田が抜け出し、シュート。しかし、惜しくも左へ。直後には、入江が左サイドから斜めに仕掛け、正面の山田へ。山田のスルーパスに、エリア右へ田中幹大が抜け出しますが、シュートはブロック。コーナーキックのセカンドボールを拾い、高畠が右からクロスを入れるも、エリア左でボールをおさめた田鎖はオフサイドに。
GRANDE FCも29分には、折原がエリア右へ抜け出しますが、フロンターレは宮地が飛び出しボールをキャッチ。そこから攻めに出て、入江のスルーパスにエリア左へ田中幹大が抜けるも折り返したボールはブロック。さらに秋葉が左クロスを上げると、五十嵐、田中幹大、入江、山田が一斉にゴール前に飛び込む迫力のある攻めを見せますが、GRANDE FCもしっかりした守備を見せ、シュートには至らず。
33分には山田が高い位置でマイボールにし、高畠へ。高畠の右クロスを五十嵐が遠いサイドで折り返し、エリア内で田中幹大がシュートを打つも上に。36分には、エリア外正面やや右で高畠がミドルシュートを打つも、GK大島が反応。コーナーキックとなり、こぼれ球を拾って上げた左クロスに、田中幹大が詰めますが、ここでもまた大島が阻み、シュートは打てず。
なかなかゴールの前での場面をつくれなかったGRANDE FCも39分には、左クロスのこぼれ球をエリア外右で拾った大橋が狙いますが、シュートは上に。
40分には、フロンターレ、田中幹大が右へ流れ、エリア正面の五十嵐へ。五十嵐のパスを受けた山田がエリア正面でシュートを打つも左へ。前半は0-1でタイムアップとなります。
暑さは和らぎ、秋らしく虫の音も聞こえるなか、始まった後半。フロンターレは立ち上がりから浅岡のパスにエリア左へ五十嵐が抜け出すなど、攻勢に。1分には、秋葉とのパス交換からエリア右へ高畠が進入するも、シュートはブロック。直後には、右サイドでスローインを受けた高畠が右から左足でクロスを入れると、エリア内へ田中幹大、五十嵐が飛び込むも、ボールはGK大島がキャッチ。
時には多胡が最終ラインに入り、5バック気味に守っていたGRANDE FCも後半には、ラインを上げ、前に出てくる場面をつくりに。半谷や折原がそれぞれのサイドから仕掛け、フロンターレは高畠が中へしぼってカバーしたり、宮地がクロスからエリア内へ入ったボールをキャッチしたりするなどしていきます。
4分には、宮地がボールをキャッチし、右サイドの山田へすばやくボールを預けると、山田がエリア前に。しかし、五十嵐を狙っていれたボールは、大島がキャッチ。6分には、小室から右へ展開。山田から高畠とつながり、高畠の右クロスに、五十嵐が頭で合わせるも、GRANDE FCはブロック。こぼれ球を拾った五十嵐がさらにシュートを打ちますが、大島がセーブ。
一方のGRANDE FCも13分には、左サイドの高い位置へ大和が抜け出てゴールに迫るも、高井がブロック。そこからフロンターレは攻めに転じて、高い位置でのプレーにつなげる切り替えの良さを見せていきます。
14分、GRANDE FCは岡本、折原、三浦、多胡が下がり、11加藤壱盛、10大塚康生、18染野優輝、25石川隼大が入り、大和が右SB、染野が左SB、石川が左、大塚が右、加藤が前線へ。
フロンターレも17分、山田に代わり22石原央脩が右MFに。18分、GRANDE FCはエリア外右から大塚が折り返すも、ボールを拾った高井が持ち上がり、フロンターレは速攻へ。左へ展開し、入江にボールが渡ると、入江のスルーパスにエリア左へ抜け出したのは五十嵐。シュートを放つとこれが決まり、1-1。フロンターレがついに追い付きます。
直後には、GRANDE FC、すばやいリスタートから左クロスを上げるも、遠いサイドに飛び込んだ大塚は、宮地とぶつかり、ファールに。大塚には、イエローカードが提示されます。
GRANDE FCは、さらに左へ流れた加藤がエリア右、大塚を狙いパスを送りますが、田鎖がカバー。さらに左サイドからの攻勢を強めるも、秋葉がエリア前でボールを奪い、田中幹大も中盤にプレスをかけ、マイボールにするなど、フロンターレは対抗していきます。
25分には、GRANDE FC、大塚が浅岡へのファールで2回目の警告を受け、退場に。しかし、10人となったGRANDE FCは、26分には左サイドからエリア前に仕掛けた石川がゴール右を狙ったシュート。右へ外れましたが、ゴールをおびやかしに。29分には、再び石川が左から仕掛け、エリア右へ加藤が飛び出すもオフサイドに。数的不利を感じさせない攻撃を見せていきます。
フロンターレも30分には、浅岡からパスを受けた入江が縦へ仕掛け、左コーナーキックに。秋葉がボールを入れると、エリア内で混戦となるも押し込むことはできず。
セカンドボールを拾い、田中幹大のパスにエリア右に小室が抜けるなど、再び攻めに出ていくフロンターレ、32分には左サイドで浅岡が送ったパスにエリア前左に抜け出した秋葉がシュート。しかし、右へ。
GRANDE FCも谷地田が送ったボールに、エリア前に加藤が抜け出すも高井が粘り強く寄せ、前を向かせず。そこから左に展開、34分には浅岡の左クロスのこぼれ球を拾った五十嵐がエリア右でシュート。しかし、GRANDE FCの体を張った守備に阻まれ、決まらず。
GRANDE FCもフロンターレの攻めをしのいだところから石川がエリア右へ仕掛けるなど、ゴールの機会をうかがいに。フロンターレは田鎖がカバーし、シュートに持ち込ませないなど、落ち着いた対応を見せていきます。
38分には、フロンターレ、石原から高畠へつながり、右サイドの高い位置へ上がった高畠の右クロスに、田中幹大が飛び込むもシュートは右へ。39分には、田中幹大がエリア外正面やや右でファールを受けると、秋葉のフリーキックに、高井が合わせるも左へ。
さらに39分には、高畠の右サイドでの折り返しを阻まれ、右コーナーキックに。秋葉のコーナーキックに、高畠がエリア内で合わせるもボールは右へ。田中幹大が拾い、折り返しにエリア左、入江が飛び込むも触ることはできず。
ロスタイムに入り、GRANDE FCは半谷に代わり17中村太智。
フロンターレは、高畠がオーバーラップし、人をひきつけ、石原が縦へ仕掛けるなどしてゴールの前に。43分、右サイドからの攻勢からエリア右にうまく抜け出した田中幹大がシュート。ゴール内へのこぼれ球に殺到していくフロンターレの選手たち。石原のシュートはブロックされましたが、最後は入江が押し込み、ボールはゴールの中へ。そして、ベンチのもとへ一斉に走り出す入江とピッチの上の選手たち。ピッチ脇で試合を見守っていた選手やコーチまでもが駆け寄り、全員で喜びを分かち合うフロンターレ。試合はここでタイムアップ。2-1。
ラストワンプレーでの勝ち越しゴールで、フロンターレは逆転勝利をおさめました。
前半0-1 後半2-0 計2-1
得点:五十嵐太陽、入江流星(フロンターレ) 半谷一太(GRANDE FC)
フロンターレの先発:16宮地健輔、2高畠捷、23高井幸大、3田鎖勇作、28浅岡飛夢、8秋葉拡人、10小室愛樹(c)、13山田新己、18入江流星、11五十嵐太陽、9田中幹大
交代:山田→22石原央脩
GRANDE FCの先発:1大島脩耶、2三浦航、23谷地田拓未、4甲斐田陽大、5大和翼空、3多胡翼、22大橋円人、16秋山敬吾、8折原優介、7半谷一太(c)、9岡本岳
交代:岡本→11加藤壱盛 折原→10大塚康生 三浦→18染野優輝 多胡→25石川隼大 半谷→17中村太智
トップチームの等々力劇場を思い起こさせるような、見事な逆転勝利をおさめたフロンターレU-15。まだまだ、もっともっと勝ちたい、という気持ちが高まっているようにも思える試合となりました。リーグ戦は残り3試合。そのあとに続く高円宮杯の予選も含め、どんな試合を重ねていくのか、楽しみにしています。
(文中敬称略)
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.