川崎フロンターレがパナソニックスタジアム吹田で行われたガンバ大阪とのJ1リーグ第25節を0-2で終えた翌9月2日は、馬入ふれあい公園へ。関東ユース(U-15)サッカーリーグは第18節を迎え、暫定で2部の首位に立つ川崎フロンターレU-15は、暫定2位につける湘南ベルマーレジュニアユースとの試合に臨みました。
フロンターレは、17試合を終え、12勝2分け3敗、勝ち点38。ベルマーレは1試合消化が少なく、10勝6分け0敗、勝ち点36。4月15日の第7節は、試合終了間際に追い付かれ、2-2の引き分けという結果となっています。
【川崎フロンターレU-15 関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部第18節 vs 湘南ベルマーレジュニアユース】
9月2日(日)午前11時10分キックオフ 馬入ふれあい公園人工芝グラウンド くもり 40分ハーフ
フロンターレの先発はGK21青山海、DFは右から2高畠捷、23高井幸大、3田鎖勇作、28浅岡飛夢、ボランチは6田中慶汰、キャプテンの10小室愛樹、右MF8秋葉拡人、左MF18入江流星、FW11五十嵐太陽、9田中幹大。
午前10時すぎには降っていた雨は上がり、秋らしい涼しさを感じる馬入ふれあい公園。多くの両チームの選手の家族らが見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、ベルマーレがフロンターレのゴール前に迫る展開に。フリーキックのこぼれ球を拾い、右から11が仕掛けたり、最終ラインの8からボールを受けた7がエリア左へ進入、ゴールに迫りに。しかし、フロンターレは田中慶汰や高井が粘り強く対応。
3分には7が左サイドを仕掛け、エリア左に9が抜け出すも田中慶汰がカバーし、シュートは打たせず。
フロンターレは浅岡がボールをカットし、田中幹大にパスを入れ、リターンを受けた高畠が秋葉を右サイドの高い位置へ走らせに。ここからラインを高め、次第に前に出られるようになり、高畠が右サイドだけではなく、中央を持ち上がり、左サイドへ動き出す五十嵐を狙い、縦パスを入れるなどして、攻撃の糸口をつかもうとしていきます。
ベルマーレは13分には7がエリア外左からエリア内に折り返すも田鎖がクリア。直後には8が左から折り返すと、29がゴール前に走り込むも触ることはできず。さらに8の左からのスローインにエリア左へ9が抜け出しますが、秋葉がこれには対応。
しのいだフロンターレは、田中幹大がエリア外でボールをおさめ、起点になると、中央を持ち上がった高畠のスルーパスにエリア右へ秋葉が抜け出しますが、ベルマーレはこれに対してブロック。
コーナーキックのセカンドボールを拾い、攻勢を強めるフロンターレ。浅岡の左クロスを拾った五十嵐がエリア左へ仕掛けるなどしていきます。
ベルマーレも攻守の切り替えが速く、21分にはコーナーキックで田中慶汰が入れたボールを、GK1がキャッチし、すばやく前へ送ると、エリア左へ29が持ち込みますが、高井が寄せ、シュートは打たせず。24分には、ベルマーレのフリーキックをしのいだフロンターレも五十嵐が一気にエリア前に仕掛けていくも、ベルマーレも戻りが速く、最後は五十嵐のファールに。互いに気の抜けない場面をつくりだしていきます。
フロンターレは、25分を過ぎると縦パスを入れながらボールを動かす場面が増えていき、26分には高畠がエリア前の五十嵐を狙い、浮き球のパス。GK1が前へ出て防ぎ、シュートは打てず。しかし、さらにテンポ良く、パスを回し、高い位置で五十嵐がボールを奪い、左サイドから斜めにゴールへ向かっていく動きでおびやかしに。29分には、左コーナーキック、田中慶汰が右足でボールを入れると、ゴールの前で混戦となり、田鎖がバイシクルシュートを試みますが、ベルマーレはクリア。
32分には、高畠が高い位置でボールをカットし、エリア外左へ展開。浅岡のミドルシュートは枠をとらえますが、GK1がセーブ。
ベルマーレの前線の29に対しては高井がよくカバーし、流れを渡さず攻撃へつなげていくフロンターレ。小室や田中慶汰がボールをものにするなどしていくと、36分には左サイドのスローインにエリア内へ抜け出した入江がシュート。しかし、上へ。
そして、40分、フロンターレは五十嵐がエリア外右で、ベルマーレの選手のトラップが乱れたところを突いてボールを奪い、前に。エリア外右の田中幹大へ渡り、GK1を引き付けて、シュート。最後は入江がボールを押し込んで、1-0。先制点はフロンターレへ。
リードをものにして、試合は1-0でハーフタイムとなります。
このあとに試合を控えたベルマーレの二年生らがチャントやコールで応援を始めるなかでのキックオフとなった後半。立ち上がりは再びベルマーレがセットプレーやサイドにボールを振って、フロンターレのゴールの前に迫る場面をつくりに。
しかし、フロンターレは秋葉も自陣のエリア近くに戻り、高畠との連係からカバーしたり、田中慶汰が、10の前線の29を狙った縦パスをカットしたりするなどして、決定的な場面をつくらせず。田鎖も11のニアを狙ったクロスをクリアするなど、しのいでいきます。
5分にはフロンターレも、小室や田中慶汰が中盤で競ったところからマイボールにすると、高畠が右サイドの高い位置へ。秋葉がリターンを受け、右サイドからエリア前に仕掛けてミドルシュート。枠をとらえるも、GK1が反応、弾きながらも防ぎ追加点とはならず。
さらにフロンターレ、直後には浅岡の左からのスローインを受けた小室がエリア左へ仕掛け、そのパスから、田中幹大がエリア左へ。ニアを狙いシュート。サイドネットを叩いて決まりませんでしたが、ゴール前での場面を立て続けにつくっていきます。
ベルマーレは、選手を交代し、前線に2を入れ、打開を図りに。すると12分、左サイドからのクロスをニアで2が反応すると、ボールはゴールの中へ。1-1。
追い付かれたフロンターレは、秋葉のパスから左サイドの高い位置へ入江が流れたり、五十嵐や小室が高い位置からプレスをかけたりするなどしていくと、16分にはファールを受けたところからすばやくリスタート。エリア左へ入江が抜けるも、シュートはブロック。
一方のベルマーレもエリア右へ29が仕掛けていくも、田鎖がボールをうまくカット。さらにエリア前でボールを拾い、攻勢に出てくるベルマーレでしたが、田中慶汰がボールをカットし、左サイドから斜めにエリア前に仕掛けてくる7に対しては、高井がうまく対応。ベルマーレに負けまいと応援を始めた、フロンターレの二年生らを沸かせる場面をつくりだしていきます。
自陣のゴール前での場面をしのいだフロンターレも20分には、五十嵐の縦パスにエリア右へ田中幹大が仕掛け、リターンを受けた秋葉がエリア正面からミドルシュートを打つも、GK1の正面に。
フロンターレは22分、入江が負傷し、13山田新己が左MFへ。五十嵐とのパス交換から高畠が右サイドの高い位置へ上がり、エリア内へ田中幹大が抜け出したり、田中慶汰、秋葉と縦パスを通し、エリア左へ五十嵐が抜けたりするなど、ゴールへ迫るもベルマーレも体を張ってよくブロックし、シュートは枠へは飛ばせず。26分には右コーナーキック、田中慶汰が入れたボール、浅岡が頭で合わせますが上に。
28分にはベルマーレ、11が右クロスを入れると、ゴール前右で、29が拾うひやりとする場面となりましたが、シュートは上へ。
ベルマーレの攻撃に対して、高畠のカバーや、五十嵐、秋葉も自陣に戻るなどして、しのいでいくフロンターレ。ファールを受けると、すばやくリスタートし、高畠との連係からエリア右へ小室が顔を出すなど、切り替えよくゴールの前での場面をつくっていきます。
35分、ベルマーレのボールをエリア前で秋葉がカットしエリア左へ。ゴール前左からシュートを打つと、ゴール右で詰めた田中幹大が押し込み、ボールはゴールの中へ。2-1。再びリードしたのはフロンターレ。大きな勝ち越しのゴールが入ります。
直後にもフロンターレ、高畠が高い位置でボールをカットしエリア外右からシュートを打つも左へ。ベルマーレも39分には、左クロスが右へ流れ、ボールを拾った9が右クロスを上げると、ニアに29が飛び込むも触ることはできず。
フロンターレは高い位置から田中幹大や五十嵐が連動してプレス。小室や田中慶汰もセカンドボールをものにして、ベルマーレの陣内でのプレーを試みに。41分には山田がエリア外左からゴールに向かい仕掛けていき、ゴール前の田中幹大を狙って折り返すもベルマーレはクリア。
さらにスローインからコーナー付近に田中幹大や五十嵐を走らせていくフロンターレ。試合はタイムアップ。2-1。ベルマーレとの上位対決を、フロンターレは見事に制することになりました。
前半1-0 後半1-1 計2-1
得点:入江流星、田中幹大
フロンターレの先発:21青山海、2高畠捷、23高井幸大、3田鎖勇作、28浅岡飛夢、6田中慶汰、10小室愛樹(c)、8秋葉拡人、18入江流星、11五十嵐太陽、9田中幹大
交代:入江→13山田新己
フロンターレは、13勝3分け2敗、勝ち点は41に。残り4試合を負けたとしても、3位以下のチームで最も勝ち点を伸ばすことのできるクマガヤSC(勝ち点22、残り6試合)が最大で得られる勝ち点は40となり、フロンターレは2位以内が確定、来季は2015年以来の関東ユース(U-15)サッカーリーグ1部に参戦することが決まりました。
ひとつの目標を成し遂げたフロンターレの選手たち。これからの試合で、さらにどんなプレーを重ねていくのか、とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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