川崎フロンターレが味の素スタジアムでのFC東京との多摩川クラシコに臨み、田中碧が初先発するなどした11月24日は、麻生グラウンドへ。Jユースカップや全国高校サッカー選手権の予選のため、しばらく中断されていたプリンスリーグ関東は、再開を迎え、川崎フロンターレU-18は矢板中央との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第16節 vs 矢板中央】
11月24日(土)午後2時キックオフ 麻生グラウンド くもりのち晴れ
フロンターレの先発は、GK19川合我空、最終ラインは右から3島崎元、キャプテンの4高吉正真、15道間雄生、2栗田悠巨、ボランチは13古屋雄帆、25戸水利紀、右MF11有田恵人、左MF18宮城天、FW9山田新、10宮代大聖。
矢板中央の先発は、GK1安西駿、最終ラインは右から2後藤裕二、15五十嵐磨於、キャプテンの4白井陽貴、13眞島成弥、ボランチは6土谷大晟、16池田隼人、右MF17伊藤恵亮、左MF31森高玲、FW10飯島翼、14大塚尋斗。
上空には雲が広がり、太陽が姿を隠した麻生グラウンド。ピッチを見下ろすスタンドには、多くの両チームの選手の家族らが集まるなか試合は始まりました。
立ち上がり、矢板中央はサイドからの攻めに。左サイドの高い位置へ飯島が抜け出し、折り返すもフロンターレはエリア内でブロック。さらにラインを高め、押し込みにいく矢板中央。中央でボールをおさめた大塚から右に展開し、伊藤の右クロスにつなげていきますが、川合がセーブ。
フロンターレもマイボールにすると、戸水や古屋が中央でボールに触れながら、左に開いた宮城へつけ、宮城が前へ動き出す山田を狙い、パスを入れるなどして、攻撃の糸口をつかみに。
4分には、道間の浮き球を山田が競り、右へ流れたボールを島崎が拾い、古屋から左へ展開。エリア外左で栗田がファールを受け、フリーキックに。宮城が入れたボールは決定的なものにはなりませんでしたが、多くの選手が攻撃にかかわっていきます。
しかし、7分、矢板中央は左サイドからの攻めに。エリア正面で大塚がシュートを打つと、エリア内でフロンターレの選手の足に当たり、軌道が変わって、ボールはゴールの中へ。0-1。先制点は矢板中央に入ります。
たたみかける矢板中央は伊藤がやや中央に寄り、ボールを奪い右へ仕掛けたり、フリーキックのセカンドボールを拾い、右クロスを入れるなどしていきますが、フロンターレは宮城と栗田との連係からボールを奪い返したり、エリア内でブロックしたりして、決定的なものにはさせず。
しのいでいくと、14分には、山田がボールをおさめ、右へ展開。島崎が高い位置でボールをものにして、有田のパスに、山田がエリア右に抜け出し、シュート。矢板中央の選手のクリアに阻まれましたが、決定機をつくっていきます
フロンターレは高吉が、エリア前に動き出す宮代を狙い、フィードを入れ、右サイドの有田のクロスにつなげるなど、攻め手を変えて、前に出ていきます。
矢板中央もマイボールにしてからの攻めが速く、19分には、伊藤の右クロスにニアで大塚が合わせますが、シュートは左へ。鋭い攻めを見せに。
フロンターレは、直後には戸水がエリア右に浮き球を入れると、山田が抜け出すもGK安西がセーブ。さらにラインを高め、島崎や有田が高い位置取りで迫っていくと、24分には、高吉が宮代に縦パスを入れ、ボールは左へ。栗田がクロスを入れると、遠いサイドで山田が合わせるも矢板中央の寄せに遭い、ゴールとはならず。エリア外右でスローインを受けた山田が巧みに前を向いて、矢板中央のファールを受け、フリーキックに。宮城がボールを入れるもクリアされ、左サイドからのスローインに。宮代がエリア左で切り返し、ここでもまた矢板中央のファールを受け、フリーキックに。宮城が狙うも、決定的なものにはならず。
フロンターレはボールを失っても高い位置で山田が寄せ、マイボールに。ラインを高く保ち、宮城が左サイドから斜めに仕掛けるなどしていきます。
30分には、高い位置で山田が奪い、右に展開。島崎の右クロスから山田がシュートを打つも右に。32分には、高吉の縦パスを、エリア正面で宮代がダイレクトではたいて、エリア内に山田が抜け出していくもオフサイド。
古屋が高い位置でセカンドボールをものにし、タイミングよく左サイドを駆け上がる栗田へ展開するなどしていくフロンターレ。40分には、宮城がエリア外左でファールを受けると、宮城のフリーキックに遠いサイドで栗田が合わせるも上に。
さらに45分には、宮代のスルーパスにエリア右に山田が抜け出し、エリア正面へ折り返すと、宮城がシュートを打つも左へ。
前半は0-1でタイムアップとなります。
後半矢板中央は森高に代えて9板橋幸大を入れ、伊藤を前線に。飯島を右MFに据えてのスタート。
フロンターレは、立ち上がりから宮城が中央に寄り、マイボールにするなどし、栗田が高い位置へ上がるなどしていきますが、3分ボールを高い位置でものにした矢板中央。板橋がエリア左で折り返すと、シュートは道間や戸水がブロックしたものの、最後は池田のミドルシュートが決まり、0-2。
矢板中央は、パス交換から飯島がエリア正面へ顔を出すなど、ゴールへ迫りに。サイドを変え、1対1の場面をつくりだし、板橋がエリアに向かって仕掛けていくなどしていきます。
10分フロンターレは古屋に代わり32山内日向汰。
11分には、矢板中央の右コーナーキック、飯島が左足でボールを入れると、こぼれ球からエリア正面でシュートに持ち込むも、宮代がブロック。粘り強くフロンターレは、守っていきます。
フロンターレはここから再びラインを高め、エリアの前に。13分には、エリア正面でうまく前へ持ち出した宮城がシュート。枠をとらえるもGK安西がセーブ。
13分には、矢板中央、眞島がクロスを上げるとエリア内、伊藤が合わすも上に。
鋭い矢板中央の攻めに事なきを得たフロンターレは、高い位置でボールを回し、山内が縦パスを入れ、高い位置へ抜け出すなど人をかけて攻めに。
17分、左サイドからの攻めに出ていくフロンターレ、山内のスルーパスにエリア左に抜け出した有田がシュートを打つと、ゴール右に決まり、1-2。1点差に。
直後には宮城がエリア外左でファールを受け、フリーキックに。宮城がフリーキックを蹴ると、ファーで高吉が合わせるもバーを叩いて上に。
矢板中央はここで伊藤に代わり7山下純平が入り、右へ。飯島が再び前線に。
高吉や道間、戸水や山内が多くボールにさわりながら、前へ出ていくフロンターレ。21分には、宮城が左サイドからエリア正面へ仕掛け、エリア右にパスを出すと、有田が抜け出すもGK安西が阻みシュートにはつながらず。
矢板中央は、飯島が下がり目のポジションを取り、中盤を厚くし、ボールをものにする場面をつくりにいきます。23分左サイドの高い位置で前を向いた眞島がミドルシュートを打つと、ゴールへ決まり、1-3。再び2点差に。
直後にはさらに矢板中央。右クロスにエリア内、大塚が合わせると枠をとらえますが、川合が横っ飛びでこれを防ぐ好守。
フロンターレは28分、有田に代わり右MFに8上野綜太、島崎に代わり右SBに6小川達也。
29分には、パス交換からエリア外正面右に持ち込んだ宮代がファールを受け、フリーキックに。宮代が直接狙うとゴール右をとらえますが、GK安西の好セーブに遭い、決まらず。
なおもフロンターレは山内がエリア近くに顔を出し、高い位置で宮代がボールを奪い取るなどしてそこから人をかけた攻めに。32分には、左から宮城が折り返すとエリア内で山田がおさめ、エリア左で上野がシュートを打とうとしますが、矢板中央の寄せに遭い、決めることはできず。さらにセカンドボールを拾い、宮城が速いクロスを入れますが、GK安西がセーブ。
矢板中央は34分、大塚に代わり11望月謙。
右サイドでは上野や小川、左サイドでは宮城や栗田が高い位置へ上がり、サイドを変えながら、攻めに出ていくフロンターレ。矢板中央のサイドからの攻めをしのぎ、高吉が縦へパスを入れ、カウンターへ持ち込むなどして、ゴールを目指していきます。
42分には、栗田に代わり24鈴木大登。
ファールを受け、すばやくリスタートをするなどして攻勢に出ていくと、44分、宮代のパスを受けた山田がエリア正面でシュート。ボールは入り、左のバーを叩いて、最後はゴール右に決まり、2-3。1点差に。
ロスタイムは3分。宮城が高い位置へ仕掛け、エリア正面で山内がシュートを打つなど、ゴールに迫るフロンターレ。しかし、決めることはできず。
右コーナーキックでキープを図ろうとする、矢板中央からボールを取り返すなどしていきますが、次の1点には至らず。試合は2-3でタイムアップとなりました。
前半0-1 後半2-2 計2-3
得点:有田恵人、山田新(フロンターレ) 大塚尋斗、池田隼人、眞島成弥(矢板中央)
フロンターレの先発:19川合我空、3島崎元、4高吉正真(c)、15道間雄生、2栗田悠巨、13古屋雄帆、25戸水利紀、11有田恵人、18宮城天、9山田新、10宮代大聖
交代:古屋→32山内日向汰 有田→8上野綜太 島崎→6小川達也 栗田→24鈴木大登
控え:21青山海 22松永竜之介 23常安澪 26平田流衣 7中島大成 17宮本ディアウ勇守歩
矢板中央の先発:1安西駿、2後藤裕二、15五十嵐磨於、4白井陽貴(c)、13眞島成弥、6土谷大晟、16池田隼人、17伊藤恵亮、31、10飯島翼、14大塚尋斗
交代:31→9板橋幸大 大塚→11望月謙
フロンターレは5勝4分け7敗、勝ち点19、得点29、失点30。今節は、9位山梨学院高校と10位桐光学園が1-1で引き分け、8位三菱養和SCユースが大宮アルディージャユースに1-2で敗れたため、順位は変わらず、7位に。混戦のプリンスリーグ関東のなか、まだ自分たち次第で決められる状況にあります。
この日は敗戦とはなりましたが、多くの決定的な場面をつくったことも印象に残るものになりました。精度を高め、それをものにする場面を残り2試合で見られたら、と思います。
プリンスリーグ関東の次節は12月2日午前11時、桐光学園にて。桐光学園との試合に臨みます。
(文中敬称略)
島崎元選手
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