10月21日、北見方サッカー場で行われた川崎フロンターレU-12の松村杯準々決勝、川中島SC戦のあとは等々力陸上競技場へ。Jユースカップは2回戦を迎え、1回戦ではザスパクサツ群馬U-18に5-0で勝利した川崎フロンターレU-18は、V・ファーレン長崎U-18との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 Jユースカップ2回戦 vs V・ファーレン長崎U-18】
10月21日(日)午後2時キックオフ 等々力陸上競技場 晴れ 876人
フロンターレの先発は、GK19川合我空、DFは右から17宮本ディアウ勇守歩、キャプテンの4高吉正真、2栗田悠巨、3島崎元、ボランチは13古屋雄帆、25戸水利紀、右MF11有田恵人、左MF7中島大成、FW24鈴木大登、9山田新。
1回戦ではアスルクラロ沼津U-18に2-1で勝利した長崎。先発は、GK1朝長心優、DFは右から6村田安彦、15中川友暉、24酒井亮、4岩本真治、ボランチはキャプテンの8田畑篤郎、20浦道翔、右MF23高尾翔、左MF19増田開志、FW10岡野凜平、11山本廉。
コンコースの柱には、前日のヴィッセル神戸戦で行われたハロウィンイベントにちなんだ、トップチームの選手たちの仮装姿のポスターが残る等々力陸上競技場。雲ひとつない青空が広がり、ひなたでは汗ばむほどの陽気のなか、試合は始まりました。
2分には長崎、左サイドから攻めに出ていくとリターンを受けた浦道がミドルシュート。上にそれ、枠はとらえられませんでしたが、フロンターレのゴールに迫っての立ち上がりに。
なおも前線の山本が高い位置でボールを奪い、ゴール前に仕掛けるもフロンターレは栗田が寄せ、シュートは、打たせず。
しのいだフロンターレは、ラインを高め、栗田がセンターラインより前に出るなどして押し込みに。4分には右サイドからの展開に。有田がエリア外右に抜け出し、シュート。左へそれましたが、フィニッシュにつなげていきます。
6分にはさらに島崎が左から右へサイドを変え、揺さぶりに。有田が右サイドの高い位置でクロスを上げると、エリア内で鈴木がボールをおさめ、最後はエリア正面で中島がミドルシュート。こぼれ球に鈴木が詰めますが、GK朝長がセーブ。
フロンターレは有田から島崎、島崎から宮本とサイドチェンジを繰り返しながら、ゴール前に人数を集め、押し込みに。長崎も8分には、高尾が右クロスに持ち込むも、栗田がブロック。しかし、次第に高い位置取りで攻めを試みるフロンターレを突くように、長崎もサイドから攻撃へ出るように。
9分には田畑、浦道が中央でボールをものにして、左へ。増田がエリア外左からエリア内へ仕掛けていくもフロンターレは宮本や有田がブロック。右コーナーキックに。
10分、長崎は右コーナーキック、エリア前にグラウンダーのボールをおくり、ミドルシュートを打つといったんは川合が止めるも、最後は高尾が決めて、0-1。先制点は長崎へ入ります。
追いかけるフロンターレは、山田がエリア近くでファールを受けフリーキックを得たり、有田が高い位置で粘りコーナーキックを得るなどしていきますが、なかなか決定的な場面はつくれず。16分には右コーナーキックのこぼれ球を拾い、戸水が右クロスを上げると、遠いサイドで栗田が飛び込むも触ることはできず。
一方の長崎は、攻守の切り替えよく、速攻へ。17分には、エリア外右でファールを受けて、浦道が直接フリーキックで狙うも、川合がセーブ。さらにマイボールにして、後ろでボールを回しながら、攻撃の機会をうかがいに。フロンターレは、栗田がエリア前に動き出す山田を狙ってフィードを入れるなどしていきますが、なかなかシュートには至らず。
すると22分、長崎はエリア外左からエリア前に山本が持ち込み、折り返すとエリア正面で岡野が放ったシュートが決まり、0-2。フロンターレは突き放されてしまいます。
直後にはフロンターレ、中島が左サイドからエリアの前に。ミドルシュートを打ちますが、右へ。さらに鈴木のパスを受けた山田がエリア右からシュートを打つもワンタッチあり、決まらず。右コーナーキックとなり、こぼれ球を拾った古屋がエリア内へ浮き球を入れると、栗田が合わせるもオフサイド。
フロンターレは、中島が左サイドの高い位置へ流れ、空いたスペースを島崎が上がったり、エリア前でフリーキックの場面をつくりにいきますが、なかなかゴールはおびやかせず。29分には、中島のパスから山田がエリア正面でシュートを打つもGK朝長がセーブ。31分には、山田がエリア右を仕掛け、右コーナーキックに。戸水がいったん有田へボールを預け、右クロスを上げると、ニアで宮本が合わせるも上に。
フロンターレは、中島を右MF、鈴木を左MF、有田が山田とともにFWと位置を入れ換え打開を図りに。しかし、長崎の寄せ、攻守の切り替えが速く、なかなかいい場面をつくれず。長崎の攻撃に対しては、古屋のカバーリングや、クロスに対しては栗田や高吉がよく対応したものの、前半はゴールを挙げることはできず。0-2でハーフタイムとなります。
フロンターレは宮本に代わり6小川達也が入りボランチに。戸水が右SBへ。中島が左MF、鈴木が右MFと再び位置を入れ換え、後半へ。
立ち上がり、フロンターレは古屋が最終ラインの右に降り、戸水が高い位置へ上がるなどしてボールを回しに。長崎にボールを奪われても小川がポジショニングよく、厳しい寄せで取り返し、再びマイボールに。すると2分、有田が左サイドの高い位置を突破。有田の折り返しから山田がエリア正面で放ったシュートが決まり、1-2。反撃のゴールをものにします。
フロンターレは、小川が左サイドの高い位置へ走り出す有田へパスを入れたり、戸水も長崎の左サイドの裏を狙い、いい動き出しを見せる鈴木にパスを供給するなどして、ゴールへ迫りに。時には鈴木がエリア前に顔を出し、有田が中盤に下り、戸水が右サイドの高い位置へ上がるなどして揺さぶっていきます。
10分には、左サイドからエリア前に山田が仕掛け、リターンを受けた古屋からエリア右にパスが出ると、鈴木が抜け出し、シュート。しかし、GK朝長がブロック。右コーナーキックとなり、こぼれ球を拾った小川がエリア外右からクロスを上げると、鈴木が飛び込むもGK朝長がキャッチ。さらに12分には小川がいったん左へ振り、再び右に展開。有田の折り返しから、エリア前で中島がシュートを打つも枠はとらえられず。
フロンターレは山田が自陣に戻ってボールを取り返し、小川がセカンドボールを何度もものにするなど、切り替えの良さを出していきます。
15分、長崎は増田に代わり25五月田星矢。山本が左MF、五月田がトップ下に。中盤を厚くして流れを変えにいきますが、フロンターレは、なおも高い位置で有田がボールを奪い攻撃へつなげるなどしていきます。
22分、フロンターレは中島に代わり8上野綜太。25分には有田のプレスバックから攻撃へつなげ、鈴木のヒールパスにエリア内へ有田が抜け出しますが、クリア。
一方の長崎は、26分には、五月田がボールをカットし、エリア外右、岡野のシュートにつなげるも枠はとらえられず。直後にはフロンターレ、山田が左サイドの高い位置へ。エリア内へ抜け出した島崎がシュート。しかし、長崎の粘り強い守りに阻まれ、28分には鈴木が右サイドでボールを拾い、エリア前、山田のシュートにつなげるも、GK朝長がセーブ。ゴールに近づきながらも長崎の粘り強い守りがそれを上回る場面が続いていきます。
長崎も攻めを受けるばかりではなく、機を見て前に。29分にはエリア外でボールを受けた山本がミドルシュート。バーを叩き、決まりませんでしたが、フロンターレとしてはひやりとする場面に。
34分、フロンターレは有田に代わり23常安澪、長崎は岡野に代わり7郡司島樹。直後には、高吉のフィードをエリア前で山田が競り、エリア左からダイレクトで常安がシュート。左へそれましたが、惜しい場面をつくっていきます。
フロンターレはさらに山田や常安が左サイドで粘り左コーナーキックに。戸水の入れたボール、上野がニアで合わせるもブロック。さらに39分には、エリア右へ鈴木が抜け出し、シュート。しかし、GK朝長の好守が阻み、最後にはクリア。40分には戸水のパスに右サイドの高い位置へ抜け出した鈴木が折り返すと、エリア左へ山田が迫るもクリア。
42分、長崎は、浦道に代わり18柴田豊輝。
43分、フロンターレは高吉のフィードにエリア内へ山田が抜け出しますが、長崎の選手たちが囲い込み、山田は粘ったもののシュートには持ち込めず。フロンターレはさらに常安に代え、22松永竜之介。ロングボールを入れ、そこから攻撃を試みに。
ロスタイムは4分。46分には長崎、カウンターへ持ち込み、エリア左から山本がシュート。ニアをとらえますが、川合がすばらしい反応を見せ、左コーナーキックに。長崎がキープを図ろうとするところをフロンターレは強く寄せ、マイボールに。攻撃へ転じると、47分には左へ展開。左クロスを松永が競り、エリア内で小川が合わせ、ゴールネットを揺らすもオフサイド。
さらに山田が仕掛けて、コーナーキックを得るフロンターレ。しかし、長崎も最後まで集中した守りを見せ、ゴールをこじ開けることはできず。試合はタイムアップ。1-2。
前半0-2 後半1-0 計1-2
得点:山田新(フロンターレ) 高尾翔、岡野凜平(V・ファーレン長崎)
フロンターレの先発:19川合我空、17宮本ディアウ勇守歩、4高吉正真(c)、2栗田悠巨、3島崎元、13古屋雄帆、25戸水利紀、11有田恵人、7中島大成、24鈴木大登、9山田新
交代:宮本→6小川達也 中島→8上野綜太 有田→23常安澪 常安→22松永竜之介
控え:21青山海 15道間雄生 26平田流衣
長崎の先発:1朝長心優、6村田安彦、15中川友暉、24酒井亮、4岩本真治、8田畑篤郎(c)、20浦道翔、23高尾翔、19増田開志、10岡野凜平、11山本廉
交代:増田→25五月田星矢 岡野→7郡司島樹 浦道→18柴田豊輝
控え:12田平拓也 14安達敢生 22本多剛大 7長尾泰成
フロンターレのJユースカップは、2回戦で終わることになりました。しかし、1回戦で大きな公式戦で初めてのゴールを決める選手が生まれたことなどは必ずこれからに生きるものになると思います。
11月24日に再開されるプリンスリーグ関東は残り3試合。7位のフロンターレにとっては、トーナメントと同じような試合が続いていきます。多くの悔しさを味わった選手たちが最後には笑って終えられるような、いい結果を出せることを多くのサポーターが願っています。
(文中敬称略)
写真はとめさんからのものも使わせていただきました。ありがとうございます。
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