5月19日は等々力第一サッカー場へ。クラブユースの日本一を決める日本クラブユース選手権の出場権を懸けた、関東予選のノックアウトステージが始まり、川崎フロンターレU-18も初戦を迎えました。
ノックアウトステージには1次予選を勝ち抜いた23チームと、プリンスリーグおよびプレミアリーグEASTに属する9チームの計32チームが出場。ベスト8に進出したチームと、敗者復活戦を勝ち上がった3チームの計11チームが日本クラブユース選手権に出場することになります。
フロンターレは、東京都板橋区を拠点に活動するRio FCを等々力第一サッカー場に迎えました。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権関東予選ノックアウトステージ1回戦 vs Rio FC】
5月19日(土)午後1時キックオフ 等々力第一サッカー場 曇りのち晴れ
フロンターレの先発はGK19川合我空、DFは右から17宮本ディアウ勇守歩、キャプテンの4高吉正真、2栗田悠巨、3島崎元、ボランチは6小川達也、32山内日向汰、右MF11有田恵人、左MF9山田新、FW18宮城天、10宮代大聖。
わずかながら雨を降らせた雲を割るように青空が顔をのぞかせ、次第に日差しも強くなるなか、試合は始まりました。
フロンターレは立ち上がりからボールをものにして、ラインを高く保ち、前へ。山田のスルーパスにエリア外左へ島崎が抜け出すなど攻勢に。4分左サイドの島崎のパスに、エリア左へうまく入り込んだ山田がゴールの前にボールを送ると、有田が抜け出してシュート。ボールはゴールの中へ決まり、1-0。先制点はフロンターレへ。
直後にも小川の浮き球にエリア左へ宮代が抜け出すなど、高い位置でのプレーが続いていくフロンターレ。宮城が時折中盤まで下り、組み立てにも加わり、Rio FCにボールが渡っても小川や山内が強く寄せ、うまくマイボールにして、攻撃へとつなげていきます。
6分には高い位置で山内がボールを奪い、エリア外左から宮代がシュートを打つも、Rio FCの選手に当たり、追加点とはならず。これで左コーナーキックを得ると、ショートコーナーを選択し、エリア外左から宮城がシュートを打ちますが、GK21がセーブ。
9分には小川の縦パスを山田がワンタッチでさばいて、エリア前に宮代が抜け出してシュート。しかし、わずかに左へ。
宮本がボールを預け、右サイドの高い位置へ上がったり、宮城のスルーパスに山田が駆け上がるなど、攻めの時間帯が続いていくフロンターレ。切り替えも速く、Rio FCの陣内でボールを奪い、そこからゴールに迫る場面が続いていきます。
10分には有田がエリア外右で粘り強くマイボールにして、宮本へ。宮本の折り返しに反応した宮城がシュートを打ちますが、GK21がセーブ。さらに宮城のスルーパスから宮本が右クロスを上げると、ゴール左へ宮代が飛び込み、最後はエリア外左から山田がシュートを打つも上に。ゴールとはなりませんでしたが、人をかけて、チャンスをつくっていきます。
Rio FCも前線の10が中盤まで下り、ボールを受けにいこうとしますが、栗田が厳しく寄せ、起点とはさせず。マイボールにすると、14分には高吉が高い位置へ持ち上がり、浮き球のパスがエリア内へ通り、宮代が1対1になりますが、シュートはGK21がセーブ。
小川が中盤でボールを奪い取り、ゴールに迫っていくフロンターレ。15分右サイドの高い位置へ抜け出した有田がエリアへ向かって仕掛けていき、ボールを送るとエリア右へ抜け出した山田がシュート。今度はゴールネットを揺らして、2-0。
ラインを高く保ち、川合がエリア外に出て、高吉や栗田からボールを受け、組み立てにも参加。島崎や宮本もサイドの高い位置へ上がって、さらに前へ出ていき、高吉が有田へパスを入れると、すかさず宮本が追い越すなど、人をかけてゴールへ向かうプレーを続けていきます。
20分には島崎が左サイドからエリア内左へ送ったボールに宮城が反応。GK21は飛び出して防ごうとしますが、宮城がボールに触るのが速く、シュートは決まり、3-0。突き放します。
23分にはRio FCも22が左サイドから仕掛け、パスを受けた10がエリア前に迫りますが、高吉が寄せ、左コーナーキックに。22が右足でエリア内に入れたボールは川合がキャッチ。すかさず左サイドに上がった有田へボールを送り、守備から攻撃へと切り替えていきます。
24分に取られた給水タイム明け直後にも、高吉の縦パスを受けた宮城がダイレクトで右へ展開し、右サイドの高い位置の宮本へつなげ、栗田のフィードに、右サイドからエリア内へ斜めに有田が動き出すなど、最終ラインからも攻撃につながるプレーを繰り出していきます。
28分には山内のスルーパスにエリア内右へ抜け出した有田がGK21と1対1に。これを有田は制してボールはゴールの中へ。4-0。
宮代が中盤まで下り、山田とのパス交換からエリア内へ抜け出したり、山内の右サイドの裏を突くパスに有田が抜け出し、宮本のクロスにつなげるなど、手を緩めずにゴールを狙いに。31分には、宮本がクロスを上げると、エリア左で宮代がシュートを打つもRio FCの選手がブロック。さらに33分には左サイドからのスローインに、有田がボールをおさめ、リターンを受けた山内がミドルシュート。ここでもRio FCのブロックに遭い、右コーナーキックに。右から宮城がエリア内へボールを入れると、おさめた小川が右足でシュートを打ちますが、GK21がセーブ。
35分には宮城のスルーパスにエリア右へ山田が抜け出しシュート。GK21は見送りますが、ボールはわずかに右へ。
小川が強く寄せボールをものにして、宮代が中盤まで下がりパスの出し手になって、ゴールをさらに目指していくフロンターレ。38分には山内に代わり、13古屋雄帆がボランチに入ります。
ラインを高く保ち、エリア左から宮城がシュートを打つなど決定機をつくっていくと、43分宮代のスルーパスにエリア右へ再び山田が抜け出して、シュート。ゴールネットを揺らして、5-0。
さらに45分には縦パスを受けた山田がダイレクトでエリア内へパス。宮城が抜け出してシュートを打つと、これも決まって6-0。
直後には宮代がエリア外からミドルシュートを放つもクロスバーに。前半は6-0でタイムアップとなります。
後半フロンターレは、宮代に代わり26平田流衣が入り、左MFに。山田が前線に入ってのスタートとなります。
立ち上がりから、左サイドで島崎との連係から平田がエリア左へ仕掛けていくなど、攻勢に出るフロンターレ。寄せも速く、マイボールにする場面が続いていきます。
3分にはエリア正面でボールを受けた宮城のパスに、エリア右へ有田が抜け出してシュート。しかし、GK21がセーブ。
4分には古屋や宮城が中盤でボールを回し、左へ展開。平田からボールを受けた山田がエリア左へ。折り返しに宮城が抜け出すもオフサイドに。さらに平田が左サイドからエリア前に斜めに仕掛ける動きで、Rio FCの選手を振りきるなどしていきます。
6分には高吉の縦パスが山田に入ると、うまく前を向いた山田から、エリア右へ抜け出した有田へパスが通り、GK21が前へ出て防ごうとしたところを突いて、シュートが決まり、7-0。有田はハットトリックに。
高い位置で島崎と平田がパスを回し、リターンを受けた小川がスルーパスを送るなどしていくフロンターレ。8分には左サイドからエリア前に仕掛けた平田のリターンを受けた小川がミドルシュートを打ちますが上に。
さらにエリア外右から宮城が折り返すと、山田が反応しますが、Rio FCはクリアし、右コーナーキックに。コーナーキックのセカンドボールを古屋が拾い、古屋のパスにエリア右へ宮城が抜け出すもRio FCの選手が寄せ、シュートにはつながらず。10分には栗田の左サイドの裏を突くパスに島崎が抜け出し、エリア左へ。島崎はシュートに持ち込みますが、上に。追加点とはならずともゴールに向かうプレーが続いていきます。
12分には高吉のパスから有田がエリア右に。有田がクロスを入れると、ゴール左へ平田が飛び込み、ダイレクトでシュートを打とうとしますが、惜しくも触れず。
直後には高吉のパスに、宮本が右サイドの高い位置へ。エリア内へボールを送ると、宮城が倒れ込みながらも押し込んでボールはゴールへ。8-0。有田に続いて、宮城もハットトリックとなります。
フロンターレはここで有田に代わり、8上野綜太が右MFに。
15分には平田がエリア前からパスを送ると、エリア右へ抜け出した上野がシュート。GK21が体を張り防ぎますが、ゴール左にこぼれたボールに島崎が詰めると、最後はオウンゴールを誘って、9-0に。
直後には左クロスに、エリア正面でボールをおさめた上野がシュート。クロスバーをたたいて決まりませんでしたが、交代で入った上野がさらにゴールに迫るプレーを続けて、チームを得点へと向かわせていきます。
20分には再び上野が右サイドの高い位置へ。折り返しに、山田と宮城が飛び込むと、宮城のこの日4点目となるゴールとなり、10-0。さらに23分には上野がエリア外右でボールを受け、エリア前に持ち込みシュートを打つと、今度はゴールネットを揺らして、11-0。大きな公式戦では、昨年の日本クラブユース選手権関東予選の杉並FC戦以来となる上野のゴールでさらに突き放します。
フロンターレはここで栗田に代わり15道間雄生がCBに。さらにパスを回してゴールに迫っていくと、24分には宮城のパスにエリア内へ抜け出した山田のシュートがゴールネットを揺らしますが、オフサイド。直後には宮城がエリア右からクロスを入れると、平田が頭で合わせますが、交代で入ったRio FCのGK1がセーブ。大差にもRio FCも気持ちを切らすことなく、好守でフロンターレの攻撃に応えていきます。
給水タイムを挟み、ボールを後ろから回していこうとするRio FCに対して、山田や宮城が前からプレスをかけ、そこから古屋のボールカットにつなげるなどしていくフロンターレ。道間が縦へパスを入れ、山田がボールをおさめ、上野の右クロスにつなげるなど、前半と同じく、最終ラインからゴールに向かうプレーを見せていきます。
31分にはRio FC、3のボールカットからエリア左へ9が抜け出るも宮本が寄せ、最後は川合がクリア。
直後には再びフロンターレ。宮城がエリア正面で前を向き、エリア左から平田がシュートを打つもクロスバーに。セカンドボールを拾い、山田からエリア外右の宮城に。宮城が中盤の小川にボールを戻して、さらにパスを回していきます。
33分にはエリア外右で宮城が折り返すと、山田がエリア内へ抜け出し、シュート。ゴールにボールは決まり、12-0。有田、宮城に続いて山田もハットトリック。
直後にはRio FC、左からクロスを入れますが、道間がクリアしそこからフロンターレはマイボールに。高い位置へ運んでコーナーキックに持ち込み、セカンドボールを拾い、島崎が山田とのパス交換からエリア内へ進入しようとするなどしていきます。
38分には小川の縦パスを受けた宮城がうまく前を向き、エリア右に山田が抜け出すも、Rio FCの選手の寄せに遭い、シュートは打てず。
40分にはRio FC、左サイドからの攻勢からエリア左へ迫りますが、川合がしっかりボールをセーブ。大差にも最後尾からチームを引き締めていくと、41分には古屋のパスに、上野が右サイドの高い位置へ。上野の折り返しに、宮城が合わせますが、GK1がセーブ。さらに右サイドからの攻勢は続き、上野からパスを受けた宮本のクロスに、山田が合わせるも枠はとらえられず。続いて上野のパスから、エリア左で平田がシュートを打ちますが、ボールは右へ。
フロンターレは44分、古屋に代わり24鈴木大登がボランチに。45分には鈴木の浮き球のパスを平田が受け、平田のパスにエリア左へ抜け出した島崎がシュート。しかし、オフサイド。46分には上野のパスを受けた宮本がクロスを入れると、ゴール正面で宮城が頭で合わせますが、惜しくも左へ。試合はタイムアップ。12-0。フロンターレは2回戦への進出を決めました。
前半6-0 後半6-0 計12-0
得点:有田恵人3、山田新3、宮城天4、オウンゴール、上野綜太
フロンターレの先発:19川合我空、17宮本ディアウ勇守歩、4高吉正真(c)、2栗田悠巨、3島崎元、6小川達也、32山内日向汰、11有田恵人、9山田新、18宮城天、10宮代大聖
交代:山内→13古屋雄帆 宮代→26平田流衣 有田→8上野綜太 栗田→15道間雄生 古屋→24鈴木大登
控え:21青山海 14古岡佑斗
ゴールを重ね続けても、終盤まで宮本や島崎がオーバーラップを見せるなど、厚みのある攻めを見せ、貪欲に前へ出る姿勢を示し続けたことが心に残る試合となりました。
2回戦は5月26日午後0時半、日立台人工芝グラウンドにてキックオフ。出場権を懸けた一戦の相手はFC町田ゼルビアユース。昨年は日本クラブユース選手権でベスト16に入るなど、力をつけてきているチームを相手に、フロンターレの選手たちがどんなプレーを見せるのか、とても楽しみです。
(文中敬称略)
写真はとめさん、かんちさんからも頂きました。ありがとうございます。
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