5月25日は等々力第一サッカー場へ。日本クラブユース選手権への出場権を懸けた日本クラブユース選手権関東大会ノックアウトステージは2回戦。1回戦でブリオベッカ浦安U-18を7-0で下した川崎フロンターレU-18は、東京ヴェルディユースとの試合に臨みました。
関東から日本クラブユース選手権に出場できるのは、ベスト8以上の8チームと、2回戦の敗者8チームが争う敗者復活戦を勝ち抜いた3チームの、計11。フロンターレは、この試合に勝てば、全国大会への出場権を得ることができ、敗れた場合は、敗者復活戦に回ることになります。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権関東大会ノックアウトステージ vs 東京ヴェルディユース】
5月25日(土)午後3時キックオフ 晴れ 等々力第一サッカー場
フロンターレの先発は、GK21川合我空、最終ラインは右から5森璃太、34田鎖勇作、ゲームキャプテン4栗田悠巨、2神橋良汰、ボランチは8山内日向汰、18戸水利紀、右MF11有田恵人、左MF7中島大成、前線には26五十嵐太陽、20鈴木大登。
ヴェルディの先発は、GK12小原諒万、最終ラインは右から3藤田譲瑠チマ、4山下柊飛、5馬場晴也、11遠藤海斗、中盤の底にキャプテンの6石川拓磨、その前に8石浦大雅、45山本理仁、右に14阿野真拓、左に20権田陽大、前線には7天満恭平。
全国各地で真夏日を記録したこの日。等々力も空には雲は見当たらず、厳しい暑さ。それでも多くの選手の家族らが集まり、フロンターレのサポーターがチャントやコールで選手たちを励ますなか、試合は始まりました。
立ち上がり、後ろからボールを動かしていこうというヴェルディ。フロンターレは、しっかり縦に入れさせないようにコンパクトに。機を見て前から連動して、ボールを奪いにいきます。すると3分、有田が高い位置でボールをカットし、そのまま中央を仕掛け、エリア内へ。シュートを放つとボールはゴール左へ決まり、1-0。先制点はフロンターレへ。
フロンターレはさらに鈴木や山内が高い位置で囲い込むようにボールを奪いに。ヴェルディが、権田の左サイドからエリア前への動き出しなどを交えながらボールを回していっても戸水がボールをうまく奪い取り、神橋につなげるなど、しっかりした守りから攻撃へつなげにいこうとします。
9分には栗田から右へ展開。鈴木、森と渡り、右サイドの高い位置で森が右クロス。小原に阻まれ、シュートは打てませんでしたが、ここでも、前に出る速さを見せていきます。ヴェルディもうまくボールを回し、遠藤が高い位置へ顔を出していきますが、有田が寄せ、決定的なクロスにはつながらせず。
14分には、森の浮き球に山内が右サイドの高い位置へ。エリア正面、五十嵐からエリア左へ。中島が抜け出しますが、ヴェルディの守備が阻み、シュートは打てず。
直後にはヴェルディ、阿野から右へ。藤田の右クロスに、石浦がうまくエリア正面へ抜け出しますが、栗田が対応。さらにパスをさかんに入れてくるヴェルディに対して、フロンターレは鈴木や中島らが高い位置でボールをカットし、そこから前へ出る速さを見せ、ボールは持たれる時間は長くとも、ゴールへ迫る場面ではフロンターレが上回っていきます。
21分にはヴェルディ、遠藤がエリア外左へ。中央の天満を狙いパスを出そうとしますが、栗田がカット。直後にはフロンターレ、五十嵐が高い位置でボールをカットし、エリア正面へ。シュートを打つも惜しくも右へ。
気温が上がったために24分に取られた給水タイム明け、フロンターレは右サイド、森、有田の連係から攻めに出て、中央の戸水を経由して中島、神橋の左サイドへ展開するなど、ピッチの幅を使った攻めも見せられるように。ボールがヴェルディに渡っても、前から連動してプレスをかけにいき、相手陣内でのプレーを重ねていきます。
27分には高い位置で鈴木がボールをカット、エリア内へパスを送ると山内が小原を引き付け、エリア右、有田がシュートを打つもブロック。こぼれ球に詰めた五十嵐がエリア左で頭で合わせるも小原がセーブ。
さらにチーム全体でいい距離感を保ち、左へ開いた権田から有田、山内が囲い込むようにして、ボールを奪い取るなどしていくフロンターレ。32分には戸水がボールをカット、そのまま持ち上がり、エリア外右へパスを送ると有田が抜け出し、シュート。しかし、枠はとらえられず。さらに33分にはエリア外右でファールを受け、フリーキックに。神橋が左足でボールを入れると、遠いサイドで田鎖が反応するも触ることはできず。
さらに35分には鈴木がエリア正面でマイボールにして、左へ。中島が折り返すも小原がセーブ。直後には今度は中島が左サイドで、マイボールにして中央へ。エリア左にパスを出すと五十嵐がエリア内へ。しかし、ヴェルディの守備に阻まれ、シュートは打てず。
一方のヴェルディは、マイボールにすると、最終ラインの選手に石川や山本らがかかわりながらボールを回しに。機を見て左サイドへパスを入れ、遠藤が高い位置へ仕掛けてくるも、フロンターレは森が体をうまく入れ、攻めにはつなげさせず。
ゴールキックにしたフロンターレは、川合が送ったボールに、鈴木がエリア内へ。小原に阻まれたものの、ゴールへ迫る場面をつくっていきます。
38分には鈴木のプレスバックから攻撃へ転じたフロンターレ。有田が右サイド、高い位置へ。中央を経由してエリア外左、中島へ。中島のパスにエリア左、山内が抜け出すもここもヴェルディの守備に阻まれ、シュートには至らず。それでも厚みのある攻めを見せていきます。
ヴェルディは馬場が高い位置へ持ち上がり、変化をつけにいきますがフロンターレは五十嵐が厳しい寄せを見せていきます。42分にはヴェルディ、山本、石浦と中央で回し、石浦のパスに、阿野がエリア右へ抜け出しそうになりますが、川合が前に出てカバー。
さらに44分にはフロンターレ陣内でファールを受け、すばやいリスタートからエリア内へパスを入れていきますが、栗田がクリア。
集中した、いい守りを見せていくフロンターレ。ところが46分、ヴェルディの速いパス回しからボールはエリア右、藤田へ。藤田がボールが入るやいなやシュートを打つとこれが決まり、1-1。最後の最後で、ヴェルディが得点機をものにし、1-1で前半はタイムアップとなります。
後半フロンターレは山内や戸水が時には後ろで栗田や田鎖とともにボールを回し、有田、鈴木が右へ流れるなどして、起点をつくろうとしていきます。
一方のヴェルディもラインを押し上げながら前に出てきて、サイドを突くパスからゴールの前に。2分には左からの折り返しに、正面で山下が反応。ミドルシュートを打つも右へ。しかし、最終ラインの選手も機を見て、積極的にゴールを狙う姿勢を見せていきます。
さらに右サイドでボールをものにしたヴェルディ、左へ展開し遠藤が高い位置で折り返し、正面で石川がエリア内、動き出した権田を狙い、浮き球を入れるも川合がセーブ。
一方のフロンターレは、4分には有田がボールをカットし一気に斜めに仕掛け、エリア外左へ持ち込み、いったん神橋に預け、そのパスにエリア左へ。折り返しに鈴木、五十嵐が迫りますが、ヴェルディの守備に遭い、シュートを打つには至らず。それでもそこから攻めに持ち込もうとするヴェルディに対して、すばやい戻りを見せて前に入れさせず、切り替えの良さを出していきます。
5分にはヴェルディ、遠藤がエリア外左からエリア内へ速いボールを入れていきますが、川合がセーブ。
すばやく攻めにつなげたフロンターレは、左からの攻めに。山内がエリア正面へ。しかし、ヴェルディの守備に遭い、シュートは打てずにボールが相手に渡り、今度はヴェルディの攻勢に。速い攻めを見せたヴェルディは、山本がエリア外右へ。シュートを打つとこれが決まり、1-2。勝ち越しのゴールはヴェルディに入ります。
フロンターレはここで五十嵐に代わり13常安澪。追いかける展開にも、左サイドで神橋、中島、常安との連係で攻めに出れば、有田の戻りからボールをものにし、戸水がうまくサイドへボールをつけるなど、フロンターレは攻めに出ていきます。20分には右サイドでマイボールにすると、森が仕掛けて常安へ。常安の右からの折り返しに、正面で中島がシュートを打つも上に。
21分、フロンターレは神橋に代わり31高畠捷が入り右SB、森が左SBへ。
給水タイム明け、24分フロンターレは、中島が中央でボールを競ると、山内がエリア正面へ。倒れ込みながらもエリア右へパスを通すと抜け出したのは有田。小原が前に出てきたところをループシュート。クロスバーを叩いたところで、こぼれ球に詰めたのは常安。ゴール左でオーバーヘッドシュートを放つとこれが決まり、2-2。多くの選手がかかわり、フロンターレは同点のゴールをものにします。
ところが直後にはヴェルディ。正面の山本のスルーパスがエリア外左へ通り、左サイドから入ったボール、エリア右で天満がシュート。これが決まり、2-3。
ヴェルディはここで天満に代わり、23安藤如登が入り左に。権田が中、山本が右、阿野が前へ。
さらにヴェルディは28分には藤田が右サイドの高い位置へ。折り返しに正面で阿野がシュートを打つも上に。
フロンターレは、29分、中島に代わり、10宮城天が入り、前線へ。常安が左MFへ。
フロンターレは、左サイドへ宮城が流れ、ヴェルディの選手を引きつけるなどしていくと、30分には常安の縦パスから有田が正面へ。ヴェルディの選手が寄せてきたところをエリア右へ展開。高畠がシュートを打つもブロックされ、右コーナーキックに。コーナーキックをしのいだヴェルディはカウンターへ持ち込み、正面へ石浦が抜け出るも川合がボールを抑え、カバー。
川合がすばやく前に送ると、左へ開いた山内へ。山内がエリア右、有田を狙いパスを出すと、正面でセカンドボールをものにした宮城に、ヴェルディのファールがあり、フリーキックを得たフロンターレ。宮城が直接狙うもシュートは右へ。
浮き球のパスからエリア外右、石浦が折り返しのボールを入れるなど追加点を狙いにくるヴェルディの攻めをしっかりしのいでいくフロンターレ。攻めにつなげるスピード感を出し、山内が持ち上がり、常安の折り返しにつなげるなどしていきます。
35分には栗田の浮き球を、宮城がうまく正面でおさめ、エリア右、有田へ通そうとしますが、カットされ、シュートには至らず。
山内が中央を仕掛け、奪われても中へ下りた鈴木が取り返すなどしていくと、36分には、森が左サイドからエリア内へ浮き球を入れ、エリア右、うまくヴェルディのマークをはがした有田がシュートを打つも枠はとらえられず。
直後のヴェルディの攻めとコーナーキックをしのぎ、38分、カウンターから迫ったのはフロンターレ。有田が仕掛けて、宮城が正面へ。シュートを打つも小原がセーブ。さらに山内が右から持ち込み、エリア右、有田へ。しかし、ここでもシュートはブロック。
ヴェルディは山本が負傷し外へ。
攻勢を続けるフロンターレ。41分にはスローインを鈴木が競り、森がエリア左へ。シュートは枠をとらえるも小原がセーブ。さらに山内、宮城と縦へパスを入れ、山内がエリア内へ。ヴェルディに阻まれたところを左へ展開。森、戸水とつながり、戸水がエリア外左から折り返すと、正面で常安がシュートを打つもブロック。
右コーナーキックとなり、宮城が右足で入れたボール、栗田が合わせると枠をとらえますが、小原がセーブ。
ヴェルディは山本に代わり2松井陽斗。フロンターレは鈴木に代わり、3道間雄生が入りCB、栗田が前線へ。
自陣の左サイドで道間がマイボールにし、そこから攻めにつなげるフロンターレ。森のクロスに栗田が飛び込み、こぼれ球も拾い、人をかけた攻めに出ていきます。46分には宮城のスローインから、正面で常安、山内がたて続けにシュート。しかし、ヴェルディも人をかけ、体を張った守備。さらに左へ流れた宮城のパスに、森や高畠がエリア内に。最後には有田が足を痛めて外に出ながらも、人をかけて、迫っていくフロンターレでしたが、ゴールには至らず。
試合はタイムアップとなり、2-3。
この試合では全国大会出場を決めるには至らず、敗者復活戦へ回ることになったフロンターレは、6月1日午後12時半、日本製鉄グランドでSOLTILOと対戦。これを勝って、翌6月2日午前10時、日本製鉄グランドで、水戸ホーリーホックユースvs東京武蔵野シティFC U-18の勝者との試合を制せば、全国大会出場が決まることになります。
厳しい戦いを勝ち抜き、チームがどうなっていくのか。とても楽しみにしています。
前半1-1 後半1-2 計2-3
得点:有田恵人、常安澪(フロンターレ) 藤田譲瑠チマ、山本理仁、天満恭平(ヴェルディ)
フロンターレの先発:21川合我空、5森璃太、34田鎖勇作、4栗田悠巨(c)、2神橋良汰、8山内日向汰、18戸水利紀、11有田恵人、7中島大成、26五十嵐太陽、20鈴木大登
交代:五十嵐→13常安澪 神橋→31高畠捷 中島→10宮城天 鈴木→3道間雄生
控え:33青山海 6澤田泰大 9宮本ディアウ勇守歩
ヴェルディの先発:12小原諒万、3藤田譲瑠チマ、4山下柊飛、5馬場晴也、11遠藤海斗、6石川拓磨(c)、8石浦大雅、45山本理仁、14阿野真拓、20権田陽大、7天満恭平
交代:天満→23安藤如登 山本→2松井陽斗
(文中敬称略)
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