川崎フロンターレが名古屋グランパスとの試合を3-0で制し、記録を自ら塗り替えるJ1リーグ11連勝を飾った10月18日、等々力第一サッカー場では、川崎フロンターレU-13が湘南ベルマーレU-13を迎え、関東ユース(U-13)サッカーリーグ第3節に臨みました。
この記事は、フロンターレに取材を依頼し、了解を得たうえで、距離に気を配って写真やメモをとった上で書かせていただいています。
【川崎フロンターレU-13 関東ユース(U-13)サッカーリーグ1部Aブロック第3節 vs 湘南ベルマーレU-13】
10月18日(日)午後3時キックオフ 等々力第一サッカー場 くもり 30分ハーフ
前節、鹿島アントラーズつくばジュニアユースに5-0で勝利し、初勝利を挙げたフロンターレ。先発は、GK50松澤成音、最終ラインは右から23佐藤壱隆、4林駿佑、2楠田遥希、3陶山響、ボランチは6関徳晴、8藤井漣祐、右MF14平塚隼人、左MF17平内一聖、前線にはキャプテンの10新堀翔、11恩田裕太郎。
夕方に差し掛かり、やや気温も下がるなか、始まった試合。立ち上がりには湘南、エリア外左でフロンターレにファールがあり、フリーキックを得ると60が左足で入れたボール、ニアで57が合わせますが、松澤がセーブ。さらに高い位置でボールを奪い取ろうとする湘南に対して、藤井がセカンドボールを拾い、関も粘り強く寄せ、マイボールにしていきます。
フロンターレは次第にラインを高め、球際に厳しい湘南に対し、選手それぞれが対抗。平塚や恩田がはさみこむようにボールを奪うなどしていき、攻めに転じると、関がエリア前に動き出す新堀を狙い、浮き球を入れ、揺さぶっていきます。
6分には、湘南、左サイドから60が精度の高いクロスを入れていきますが、楠田が対応。さらにセカンドボールを拾い、右へ展開した湘南は、右クロスでゴールを狙いますが、松澤がセーブ。7分には、60、65とつないで、エリア前に53が飛び出しそうになりますが、陶山が絞りカバー。フロンターレは、落ち着いた、集中力を保った守備を見せ、しのいでいくのはフロンターレ。
8分には、関から恩田とつないで、恩田はエリア左へスルーパス。おさめた新堀が切り返して、シュート。ゴール右をとらえますが、GK61が好セーブを見せて、得点とはならず。
立て続けにコーナーキックを得て、それを湘南がしのいでも、高い位置で藤井がボールをカットして、相手陣内で時間を重ねていくフロンターレ。10分には鼻から出血した平塚が止血のため、ピッチの外へ出て10人に。それでも新堀が右MFに下り、佐藤が正面でボールを奪うなどして、チャンスをつくらせずにプレーを続けていきます。
中央で平内や関、藤井がかかわりあってボールを動かし、林のフィードに飛び出した関が、右サイドの高い位置へ運び、陶山もエリア前に動き出す恩田へフィードを入れるなどし、ゴールへ向かう時間が続いていきます。
15分に取られた飲水タイムをはさんで、フロンターレは、平塚がピッチへ戻り、11人に。後ろから回していこうとする湘南へ、新堀や恩田らが前から連動してボールを奪いにいき、平内が中央へ寄る一方で、藤井が左サイドへ動き出すなど、位置も入れ替えながら相手陣内へ。
20分には、高い位置でマイボールに。平内のスルーパスに、正面へ新堀が抜け出し、シュート。上にそれてしまったものの、チャンスをつくると、さらに恩田のプレスバックからボールを奪い、藤井が正面へ迫るなど、前からの守備で攻めにむすびつけていきます。
湘南も、22分には左サイドから53がエリア外左へ仕掛け、エリア右、45に展開しますが、陶山がカバー。さらにエリア前に入れてくるボールは、林が関につながるかたちで対応していきます。
23分には、湘南、左サイドのスローインから、58が正面へ。シュートを打ちますが、右へ。
フロンターレは、新堀も下がって楠田から縦パスを受け、藤井が右サイドを突くパスを出すと佐藤が高い位置へ。セカンドボールも関がよくものにし、そこからテンポよくボールを左右に動かしていきます。
25分には、高い位置で平内がカット。受けた陶山のスルーパスに、恩田がエリア左へ抜け出しますが、オフサイド。さらに下がり目で前を向いた新堀から平内とつながり、平内のパスに陶山がエリア外左へ上がるなど、ゴールに迫っていきます。
湘南のカウンターにも、戻りが速く、対応していくフロンターレ。28分には、カバーした関がすぐさま右へ展開。佐藤が新堀とのパス交換から高い位置へ上がり、クロスを入れますが、GK51がセーブ。
さらに30分には、平内のスルーパスにエリア外左へ恩田が抜け出し、恩田のパスに関が正面やや右へ。ミドルシュートを打ちますが、これは左へ。
ロスタイムに入り、31分には、左に流れた新堀のスルーパスに、エリア正面やや左へ抜け出した恩田がシュートを打ちますが、湘南はブロック。左コーナーキックになり、藤井が右足でボールを入れると、セカンドボールを拾った佐藤から右へ展開。楠田の折り返し、正面右寄りで関がシュートを打ちますが、GK61が好セーブ。
フロンターレはさらに相手のハンドでフリーキックを得ますが、新堀が右足で入れたボールは、湘南がクリア。前半は0-0でタイムアップとなります。
後半フロンターレは、佐藤に代わり20榎本司が入り右SB、平内に代わり13ステンパールカ大翔が入り前線へ。新堀は左MFに。
立ち上がり、フロンターレは前からステンパーや恩田がプレス。湘南が前に入れてきたボールをものにして、後ろからボールを動かしていきます。
2分には、藤井のパスに右サイドの高い位置へ抜け出した恩田が、サイドを変えるボールを入れると、新堀がこれをおさめ、クロス。これは湘南がブロックし、左コーナーキックに。
左コーナーキック、新堀がボールを入れると、ニアで関がさわり、エリア右で拾った楠田がシュート。枠をとらえますが、GK61が好セーブ。
湘南はGK61の正確なキックからゴールへ迫りますが、新堀がカバー。3分には楠田が持ち上がり、左の陶山へつなげ、陶山のパスにエリア外左へ抜け出したステンパーがゴールへ迫りますが、湘南も粘り強く守り、シュートまではいけず。
直後には、湘南、エリア右を突くパスを出しますが、松澤がカバー。そこから前線のステンパーへ正確なボールをつける好プレー。5分には、さらに湘南、ボールをカットした56がエリア外左へ。シュートを打ちますが、右へ。
6分にはフロンターレ、関がボールをカットし右へ展開。平塚のスルーパスに、エリア内へ恩田が抜け出しますが、オフサイド。湘南もエリア外右でファールを受けて、フリーキックを得ますが、セカンドボールを拾った選手に対して、関がすばやく寄せてフロンターレボールのスローインにする好対応で流れは渡さず。
再び攻めに転じたフロンターレは、8分、藤井の浮き球のパスを恩田がおさめ、右へ展開。平塚が高い位置で折り返すと、エリア内へ走り込んだのは新堀。シュートを打つとこれが決まり、1-0。ついに先制点をものにします。
さらにフロンターレは、ステンパーや恩田が前線でサイドに流れながら起点となり、平塚もかかわりながら、エリア近くで時間をつくっていきます。10分には、左サイド、陶山のパスにステンパーがエリア左へ。湘南の粘り強い守りにシュートまではいけなかったものの決定機に。
13分には、湘南のフリーキックをしのいでカウンターに持ち込んだフロンターレ。持ち上がった新堀のパスに、恩田がエリア左へ。シュートは枠をとらえますが、GK61がセーブ。さらに平塚から右へ展開。恩田が折り返すと、正面へステンパーが迫りますが、湘南の守備が阻み、シュートまではいけず。
さらに右サイドでカットした榎本のパスに、ステンパーが正面へ抜け出しますが、オフサイド。15分には、関が正面へ入れたボール、ステンパーがダイレクトではたいて、エリア内へ恩田が抜け出しますが、これもオフサイド。試合はここで後半の飲水タイムへ。
フロンターレは、GKが松澤から46斎藤准也、湘南もGKが61から51へ交代して試合は再開となります。
再開直後には、湘南、GK51から左へ展開。56が折り返すと、正面で48がシュートを打ちますが、これは上に。フロンターレも平塚から右へ流れた恩田とつながり、中央の藤井から左の陶山へ。陶山がゴールに向かって仕掛ける姿勢を見せ、スルーパスを出しますが、これはシュートにはつながらず。
フロンターレは20分、平塚に代わり22山田留偉。直後には、右サイドの高い位置でで山田、榎本、恩田がボールを動かし、中央の藤井へ。藤井のパスに恩田がエリア外右へ抜け出し、シュート。代わって入ったGK51も好守を見せ、得点とはならなかったもののこれもまた得点機に。
前からのプレスや、いい位置取りでマイボールにしていくフロンターレ。22分には、藤井のパスに、山田が右サイドの高い位置へ。山田が右から正面へボールを入れると、恩田が抜け出しますが、これはハンドがあり、シュートには至らず。さらに正面でカットした藤井のスルーパス、抜け出した恩田がエリア内へ。シュートはブロックされ、右コーナーキックに。フロンターレはショートコーナーを選択。右クロスを入れると遠いサイド、陶山がシュートを打ちますが、これは右へ。湘南もボールをすばやく前に持ち出していきますが、楠田が1対1でボールを奪い取る好守。
24分には、フロンターレ、山田から右へ流れた恩田とつながり、恩田の折り返しが左へ流れたところ、拾った新堀が仕掛ける姿勢を見せ、正面へボールを送ると、関がシュートを打ちますが、湘南はブロック。湘南も左サイドから攻め、シュートまで持ち込みますが、代わって入った斎藤もしっかりセーブ。斎藤が前に入れたボールを恩田がおさめ、右に展開すると、山田のパスにステンパーが正面へ。シュートまでは至らなかったものの、守備から攻めへの切り替えの良さを見せていきます。
フロンターレは、さらに関がボールをエリア前で奪い、後ろに戻すと、斎藤や林、楠田がボールを動かしながら攻めの機会をうかがい、26分には新堀のパスに左サイドの高い位置へ抜け出したステンパーが仕掛けて、正面へ。こぼれ球を拾った陶山から恩田へつながり、最後は正面で藤井がシュートを打ちますが、上に。
28分には、新堀がエリア左へ仕掛け、左コーナーキックに。藤井がボールを入れると、セカンドボールを拾ったフロンターレは左へ展開。エリア左、藤井がシュートを打ちますが、GK51がセーブ。さらに中央へ寄った新堀から左サイドを突くパスが出ると、陶山が折り返しますが、ボールは右へ流れていきます。
29分には、関がマイボールに。右へ展開すると、榎本が縦に仕掛けて、エリア内、ステンパーを狙いパス。湘南の守備も集中力が高く阻まれたものの、再び攻めに持ち込んでいきます。
直後には、左サイド、陶山が仕掛けてクロス。正面で拾った関は右へ展開。榎本が仕掛け、いったんは湘南のボールとなったところを恩田がカット。そのまま、折り返すと、正面で新堀がシュート。ここでも湘南の体を張った守備が阻んだものの、次々にゴールの前に。
ロスタイムに入り、32分には、榎本がセカンドボールをものにし、そのパスに恩田がシュートを打つも上に。さらに山田や恩田が高い位置でボールをカットし、最後までゴールを目指し続けたフロンターレ。試合はタイムアップとなり、1-0。
ゴールこそ1つにとどまったものの、選手それぞれの持つものが、チームの力になっている、と思わされるかたちでフロンターレは勝利。リーグ戦、2連勝を飾りました。
前半0-0 後半1-0 計1-0
得点:新堀翔
先発:K50松澤成音、23佐藤壱隆、4林駿佑、2楠田遥希、3陶山響、6関徳晴、8藤井漣祐、14平塚隼人、17平内一聖、10新堀翔(c)、11恩田裕太郎。
交代:佐藤→20榎本司 平内→13ステンパールカ大翔 松澤→46斎藤准也 平塚→22山田留偉
(文中敬称略)
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