川崎フロンターレが2位セレッソ大阪との試合を3-1で制した10月3日、等々力第一サッカー場では、川崎フロンターレU-13が関東ユース(U-13)サッカーリーグ第2節、鹿島アントラーズつくばジュニアユース戦に臨みました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、シーズンの始まりが遅れた関東ユース(U-13)サッカーリーグは、本来は2回戦総当たりのところを1回戦総当たりに形式を変更し、9月下旬に開幕。1部Aブロックに入ったフロンターレは、9月22日の第1戦でFC東京むさしと対戦。0-1でのスタートとなっています。
なお、この記事はフロンターレの了解を得たうえで、距離を保って写真やメモを取り、書かせていただきました。
【川崎フロンターレU-13 関東ユース(U-13)サッカーリーグ1部Aブロック第2節 vs 鹿島アントラーズつくばジュニアユース】
10月3日(土)午後6時15分キックオフ 等々力第一サッカー場 くもり 30分ハーフ
フロンターレの先発は、GK51井澤明己、最終ラインは右から23佐藤壱隆、5ペイシェンス海翔、キャプテンの4林駿佑、3陶山響、ボランチは2楠田遥希、6関徳晴、右MF22山田留偉、左MF17平内一聖、前線には10新堀翔、15小野口天。
夜になり、日もすっかり暮れた等々力第一サッカー場。立ち上がりには、アントラーズつくばが正面でボールをカット、13がエリア右へ持ち込み、シュートを打ちますが、うまくミートしきったものにはならず。井澤がセーブしていきます。
さらに13から左サイドを突くパスが出ると、9がエリア内へ向かい、縦パスを入れていきますが、井澤がセーブ。フロンターレはそこからラインを高め、平内との連係から陶山が高い位置をうかがうなど、次第にアントラーズつくばの陣内へ。林が前に持ち出し、右サイドを突くパスを試み、下がり目で縦パスをおさめた小野口から左にすぐに展開、井澤も縦にボールをつけて、中央の関から左サイドを突くパスを出すなどしていきます。
5分には陶山から中央の楠田へ。楠田から右サイドに展開すると、山田が高い位置へ。
仕掛けた山田に対しては、アントラーズつくばも粘り強く寄せにいき、コーナーキックに。新堀が入れたボールは、シュートにはつながりませんでしたが、セカンドボールをものにしていくと、ペイシェンスから中央の関、楠田とテンポよくつながり、右へ展開。山田が高い位置へ。クロスを入れると、流れたボールをエリア外左で陶山が拾うと、アントラーズつくばはこれに対して、ファール。フロンターレはフリーキックを得ます。
キッカーは新堀。ボールはエリア右へ。これをおさめた小野口がシュートを打つと、ゴール左に決まり、1-0。フロンターレが先制します。
フロンターレはさらに中央で関が寄せてマイボールに。楠田から左サイドを突くパスが出ると、平内がクロスを入れますが、アントラーズつくばはブロック。
アントラーズつくばも高い位置でボールをカットする場面をつくりますが、フロンターレは林がカバー。井澤へ戻して、井澤から右サイドの佐藤、中央に下りた小野口、関、楠田とテンポよく回し、左の平内につなげ、再び攻めに持ち込んでいきます。
10分にはアントラーズつくば、カウンターに持ち込み、左サイドを13が仕掛けますが、佐藤がすばやく戻りボールを奪い返す好守。さらに13から中央の8とつなげ、右に展開するアントラーズつくば。しかし、最後は林がブロックし、攻撃の芽を摘んでいきます。
フロンターレは右サイド、山田がうまくボールをキープし、佐藤の折り返しにつなげ、それをしのいでアントラーズつくばが左サイドからの攻めに持ち込んでいくと、佐藤がすばやくカバー。自陣の左サイドでは、陶山、楠田が挟み込んでボールをものにするなど、いい距離感でプレーを重ねていきます。
13分には林の中央を狙ったフィードに、小野口が抜け出しそうになりますが、惜しくもおさめきれず。それでもうまくアントラーズつくばの最終ラインの間を突いて、ゴールに迫っていきます。
フロンターレはさらに関が持ち上がり、スルーパスを狙ったり、楠田からのパスを下がり目で新堀がうまくおさめ、前を向いて左の平内につなげたり、やや下がってボールを受けた小野口が前に動き出した新堀へスルーパスを出すなどしていきます。
18分に取られた飲水タイムが明けても、フロンターレは関が新堀との連係からマイボールにするなどして、アントラーズつくばの攻めを許さず。21分には、関が縦につけると小野口から右に展開。山田が高い位置へ。山田が後ろに戻したボール、佐藤がクロスを上げると、小野口が合わせますが左へ。ゴールとはなりませんでしたが、決定的な場面をつくっていきます。
フロンターレはさらに山田が中央へ寄り、佐藤が高い位置へ。陶山も前に出てボールをカットするなどして、そこから攻めにつなげていきます。
23分にはアントラーズつくば、左サイドの下がり目で前を向いた9がエリア右を突くパスを出しますが、13はさわることはできず。さらに中央から左へ展開しようとしていきますが、フロンターレは佐藤がカバー。27分には、アントラーズつくば、右サイドからの攻めに。エリア右を突くスルーパスが出ますが、佐藤がしぼって中央をカバーしていきます。
すると29分、フロンターレは佐藤が右サイドでボールを奪い、中央に展開。関が持ち上がり、エリア右へスルーパス。抜け出した小野口の折り返しは、アントラーズつくばがクリアし、右コーナーキックに。新堀がニアにボールを入れると、楠田が合わせ、ボールは遠いサイドへ。最後は関が押し込み、2-0。さらに一歩前に出たのはフロンターレ。突き放します。
フロンターレはアントラーズつくばが後ろから回していこうという場面では、新堀、小野口が前から連動してプレスをかけ、そこからボールをものにしていきます。ロスタイムに入り、32分には関から左の新堀、新堀から中央の楠田とつながり、楠田から右サイドを突くパス。抜け出した佐藤が折り返しますが、シュートにはつながらず。それでもフロンターレは、ゴールをうかがう姿勢を続けて前半はタイムアップ。2-0でハーフタイムへ。
後半、フロンターレはアントラーズつくばの攻めに対して、平内も中央へ寄り、ペイシェンスや楠田とともに囲い込むようにして、奪い、林もエリア前に出てカバーするなどして、そこから攻めに転じていくと、2分には下がり目で前を向いた小野口から右へ。山田が高い位置で折り返し。アントラーズつくばもエリア内でよく守り、シュートにこそ至りませんでしたが、迫っていきます。
さらにフロンターレは、左サイドで前を向いた陶山がエリア左へ動き出す平内を狙い、スルーパスを出し、ラインを高め、ゴール前で時間をつくっていきます。5分には、山田が右から折り返すと、エリア左で平内はさわれなかったものの、拾った陶山が折り返し、エリア左へ抜け出した新堀に対してはアントラーズつくばがブロック。右コーナーキックとなり、新堀がボールを入れると、ニアで林が合わせますがこれは上に。
前からのプレスもまじえ、高い位置でのプレーを続けていくフロンターレ。8分には中央で楠田がカット、そのまま持ち上がり、その縦パスに正面へ平内が動き出しますが、後半から入ったGK16がセーブ。
さらに9分には、新堀が正面でボールをおさめ、右へ展開。山田がエリア右へ仕掛ける姿勢を見せ、シュートを打つと、最後にこぼれ球を拾った新堀が決めて、3-0。フロンターレが追加点をものにします。
直後には、楠田の右サイドを突くパスに佐藤が高い位置へ。クロスを入れるとエリア内へ小野口が抜け出しますが、アントラーズつくばはクリア。右コーナーキックに。新堀がボールを入れると、ニアで林が合わせますが右へ。
フロンターレはここで、小野口に代わり11恩田裕太郎、ペイシェンスに代わり20榎本司。恩田は前線、榎本は右SB、佐藤がCBに。直後には、右クロスのこぼれ球を、正面やや右で拾った楠田がシュート。ワンタッチあり、左コーナーキックに。フロンターレはショートコーナーを選択。エリア外左、恩田に渡り、恩田はポストをたたくシュートを打ち、おびやかしていきます。
アントラーズつくばもカウンターに持ち込み、左からの仕掛けで迫りますが、関がブロック。コーナーキックとなりますが、井澤がパンチング。最後は新堀がボールをおさめ、再びマイボールの時間をつくっていきます。
フロンターレは、恩田の浮き球に、左サイドへ平内が抜け出し、陶山がエリア左へ抜け出す姿勢を見せるなどし、ボールをカットした榎本が、右に流れた新堀へ預け、そのまま前に上っていくなど、ゴールへ向かうプレーを重ねていきます。
フロンターレは飲水タイム明けの17分、井澤に代わりGKは46斎藤准也、ボランチは関に代わり8藤井漣祐、右MFには山田に代わり14平塚隼人。
左サイドのスローインの流れから正面へ抜け出した恩田が、いったんはアントラーズつくばに渡ったボールを奪い返してシュートを打つなど、ゴールをおびやかしていくと、18分には楠田から右へ展開。平塚が前を向いて、中央へ切れ込んでミドルシュートを打ちますが、GK16がセーブ。さらに新堀から右の平塚へつながり、キープした平塚は追い越した榎本へパス。榎本はニアにクロスを入れますが、GK16がセーブ。
20分には、楠田がアントラーズつくばの速攻を中央で防いでそこから持ち上がり、右へ展開。新堀のパスに、正面やや右で恩田がシュートを打つとこれが決まり、4-0。
たたみかけるフロンターレ、直後には、右サイドで新堀がボールをカット、正面やや右の恩田へ。恩田は前に持ち出し、エリア正面へパスを送ると、抜け出したのは平内。シュートを打つとこれも決まり、5-0。立て続けにゴールを決めて、フロンターレはリードを広げていきます。
アントラーズつくばがフィードで揺さぶりに来る場面でも、林や佐藤、藤井につながるように対応し、シュートには持ち込ませないフロンターレ。22分には、藤井が正面でカットし、そのパスに恩田が1対1に。シュートはわずかに決まらなかったものの、ここでも決定機に。
23分には、新堀に代わり13ステンパールカ大翔。26分にはスローインから平塚が縦に仕掛け、右コーナーキックに。ニアで林が合わせるもワンタッチあり、左コーナーキックに。コーナーキックのセカンドボールを、拾った榎本が右サイドを仕掛けると、正面で拾った楠田がシュート。上に外れたものの、次々にチャンスをつくっていきます。
28分にはカウンターに持ち込んだフロンターレ。楠田から右へ展開。恩田が高い位置へ。恩田の折り返し、エリア左へ抜け出したのは陶山。アントラーズつくばの守備も粘り強く、シュートはブロックされたものの、SBもエリア内へ入り込む、攻撃的な姿勢を続けていくフロンターレ。
アントラーズつくばが攻めに持ち込んでも、楠田や陶山が粘り強く足を伸ばし、ブロック。榎本も、読みの良さとスピードでボールをカット。ステンパーが下がり目でルーズボールをおさめ、そこから攻めに転じていくなど、切り替え良く、プレーを重ねていきます。
32分には中央で藤井が、ボールをカット。正面の恩田へスルーパスが通りますがこれはオフサイド。試合は、ここでタイムアップ。5-0。
選手が入れ替わっても、それぞれが持ち味となるようなプレーを見せ、それがチームの力にもなっているとかんじさせられるかたちで、フロンターレはリーグ戦初勝利を挙げることになりました。
U-12から昇格した選手たちのプレーぶりはもちろん、今年から正式にフロンターレの一員になった選手たちも、得点者に名前を連ねるなどしたこともとても、うれしくなるものでした。
チームとして、選手としてどうなっていくのか、楽しみにしています。
前半2-0 後半3-0 計5-0
得点:小野口天、関徳晴、新堀翔、恩田裕太郎、平内一聖
フロンターレの先発:51井澤明己、23佐藤壱隆、5ペイシェンス海翔、4林駿佑(c)、3陶山響、2楠田遥希、6関徳晴、22山田留偉、17平内一聖、10新堀翔、15小野口天
交代:小野口→11恩田裕太郎 ペイシェンス→20榎本司 井澤→46斎藤准也 関→8藤井漣祐 山田→14平塚隼人 新堀→13ステンパールカ大翔
(文中敬称略)
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