川崎フロンターレが、三共フロンティア柏スタジアムで行われたJ1第30節、柏レイソル戦を1-1で引き分けた翌9月18日は、日立柏総合グラウンドへ。
この日は、フロンターレU-15の二年生たちが、メトロポリタンリーグで、またU-15の三年生たちは、関東ユース(U-15)サッカーリーグで、そしてU-18は、プレミアリーグEASTでそれぞれ柏レイソルと対戦する予定。
しかし、プレミアリーグEASTは、荒天のため、開始約1時間前に中止が決定。
メトロポリタンリーグ、関東ユース(U-15)サッカーリーグも、雷雨による中断が入り、天候に大きく左右された日となりました。
この記事は、柏レイソルに取材をお願いし、了解を得て、書かせていただきました。
【川崎フロンターレU-15 メトロポリタンリーグ vs 柏レイソルU-15】
9月18日(日)午前10時キックオフ 日立柏総合グラウンド くもりのち雨 35分ハーフ
最初の試合は、メトロポリタンリーグ。
フロンターレは9試合を終え、7勝2敗、勝ち点21、得点24、失点8の2位。
先発は、GK21岩田幹太郎、最終ラインは右から29山根春人、31木下勝正、26菊池京、30長崎亘佑、ボランチはゲームキャプテンの36橋本乃翔、35小川尋斗、右MF37富田周平、左MF41三上瑛大、前線には32尾関悠太、39小林朝日。
一方のレイソルは、8試合を終え、6勝2敗、得点12、失点5、3位。
フロンターレとレイソルは今季初対戦。
南から北上しつつある台風14号の影響を受けて、関東地方でも天候の急転があるとの予報が出ていたこの日。日立柏総合グランドも、朝から、今にも雨が降り出しそうな空模様に。
それでも、多くの選手の家族らが、傘を手に、また雨具を羽織るなどして、見つめるなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、レイソル、GK31に最終ラインの37、34らがかかわりあい、組み立てを図る展開に。
それに対してフロンターレは前からプレス。ラインを高く保ち、連動して奪いにいく姿勢を見せていきます。
3分には、中央でレイソルがボールをカット。浮き球に、27がエリア前に抜け出しますが、山根が体をうまく入れて、奪い返す好守。
雨が降り始めるなか、後ろからうまく中盤に差し入れ、選手の立ち位置を変えながら、ボールを動かしていくレイソル。
しかし、6分、フロンターレは、左サイドで三上がボールをカット。三上は、正面へスルーパス。
すると抜け出したのは、小林。GK31と1対1に。ゴール左へ、決めて1-0。フロンターレが、先制します。
フロンターレは、レイソルがボールを回す場面ではコンパクトに。富田も中央に寄り、間に差し入れてくるレイソルに対峙していきます。
8分には、レイソル、中盤の40からやや右寄りの42とつながり、10が正面に迫りますが、フロンターレはここでもコンパクトに。
最後は、小川尋斗がカット。小川尋斗が前線へ送ったボール、小林が追っていき、ラインを高めていきます。
12分には、フロンターレ、左へ流れた尾関のパスに、三上が高い位置へ。クロスを入れますが、GK31がセーブ。
直後にはレイソル、最終ラインの37から右サイドを突くパス。パス交換から、フロンターレのエリア近くに迫っていきますが、それをしのいだフロンターレ。
中央、富田が持ち上がり、一気に前へ。エリア前に仕掛けていきますが、レイソルははさみ込むようにして、前にはいかせず。
それでも、守備から攻撃へのつながりを持たせていきます。
14分には、正面で橋本がカット。そのスルーパスに、三上がエリア左へ。しかし、レイソルの寄せも速く、シュートまではいけず。
16分にはレイソル、34のフィードに、25がエリア内へ。しかし、小川尋斗がカット。
17分には、37が縦パス。受けた42のスルーパスに、27がエリア内へ。しかし、木下がカバー。
レイソルが迫る時間が続きますが、最後のところでしのいでいきます。
18分にはさらにレイソル、左サイドからの攻めに。左クロスに、10が飛び込みますが、岩田と交錯。レイソルのファールとの判定が下ります。
飲水タイムをはさんで、最終ラインの木下から山根、ふたたび木下が受け、右サイドからの組み立てを図るフロンターレ。
しかし、レイソル、27が高い地でカット。左コーナーキックに。
39が左足でボールを入れると、遠いサイド、40が折り返し、ゴール左、25がおさめてシュート。しかし、右に。
最終ライン、木下、菊池に、橋本、小川尋斗、富田も中央へ顔を出しながら、ボールを回していこうとするフロンターレ、
奪われても、中へしぼった富田がカットするなどし、集中力を保って、対応していきます。
26分にはレイソル、フィードに、27がエリア前に。しかし、木下がうまく回り込んでマイボールに。
木下のフィードのセカンドボールを拾ったレイソルは、すぐさま縦に速いパスを入れていきますが、小川尋斗がカット。
ここでも、簡単には前にいかせず、フロンターレは対応していきます。
28分にはフロンターレ、中央でカットし、右からの攻めに。やや中より山根が前に持ち出し、そのパスに富田がエリア外右へ。
富田が右クロスを上げると、遠いサイド、尾関がシュートを打ちますが、レイソルはブロック。
29分には、レイソル、フロンターレにファールがあり、すばやくリスタート、右サイドに展開すると、38が右クロス、ニアで27が合わせますが、左に。
攻撃に転じたフロンターレ、30分には、山根から右に開いた富田へ。富田が折り返すも、レイソルはブロック。
右コーナーキックとなり、小林が右足でボールを入れると、正面で拾った小川尋斗から、右サイドの高い位置へ残っていた小林へ。
小林は仕掛けていきますが、レイソルはクリア。
それでも、ここぞというところでフロンターレも、レイソルのエリア近くでプレーする時間をつくっていきます。
32分にはレイソル、正面で27が受け、10から右へ、中盤の36がエリア右へ迫るもフロンターレはクリア。セカンドボールを拾ったレイソル、右からクロスを入れるもワンタッチあり、右コーナーキックに。
39がボールを入れると、ニアで38が合わせますが、フロンターレはクリア。
セカンドボールを拾ったレイソル、左に流れた25が斜めの仕掛け。しかし、山根がしぼって、ボールをカット。
アディショナルタイムに入り、37分には、縦パスに39がエリア左へ。折り返しますが、木下がクリア。ボールはエリア右へ流れていきますが、菊池がクリア。
前半はタイムアップ。1-0。フロンターレがリードし、ハーフタイムへ。
後半、フロンターレはGKが岩田に代わり45岡本栞汰、さらに前線の尾関に代わりU-13の15十河晟央が入ってのスタートに。
1分にはレイソル、左コーナーキックを得ると、39が入れたボール、遠いサイド、40が合わせますが、レイソルはここでファール。
しかし、直後にはさらにレイソル、40が正面へ縦パスを入れると、右に展開。正面やや右から、エリア正面へパスが通り、10がシュートを打ちますが、ワンタッチあり、右コーナーキックに。
このコーナーキックをしのいだフロンターレ。
小川尋斗が左サイドでボールをカット。十河とのパス交換から、エリア正面へ上がり、小川尋斗のパスに、十河が左サイドの高い位置へ。
オフサイドとはなりましたが、守備から攻撃へ、小気味よい連係から、チャンスをつくろうとしていきます。
4分には、フロンターレ、木下が前に出てボールをカット。橋本につながり、橋本のスルーパスに、十河がエリア前に。
しかし、レイソルはカバー。攻めに転じたレイソルは、両サイドを高め、うまく間に差し入れて、前へ。
すると、7分、エリア外左でフリーキックを得たレイソル。39がエリア内へボールを入れると、エリア正面やや右で、こぼれ球を拾った25が左足でシュート。
ゴールネットが揺れ、1-1。レイソルが同点。フロンターレは追いつかれます。
8分にはさらにレイソル、38が右クロス、42のヘディングシュートが決まりますが、オフサイド。
雷鳴が聞こえるなか、なかなかボールを自分たちで動かせない時間が続いていくフロンターレ。
それに対して、テンポよく動かしていくレイソル。
10分、正面でうまく受けた10がシュートを打つと、ゴール左に決まり、1-2。レイソルが勝ち越し、フロンターレは、追い掛ける展開に。
フロンターレはここで橋本に代わり34平尾玲旺が入りボランチに。ゲームキャプテンは山根に。
中央のスルーパスに、正面へ27が迫るなど、追加点を狙いにいく姿勢を見せるレイソル。
フロンターレはそれに対して、自陣の右サイドを富田がカバーするなどし、対応。さらに山根もエリア内をカバーするなど、最後のところでしのいでいきます。
飲水タイムをはさんで、さらにうまく間に差し込んでくるレイソル。
21分には、正面やや左、39が抜け出しシュートを打ちますが、上に。
ここで雷による、試合は中断となります。
30分超の中断を経て、試合は再開。
23分には、フロンターレ、やや下がり目でボールをおさめた小林。そのスルーパスに、十河がエリア外右へ。前に持ち出して、シュートを打ちますが、右に。
24分には、フロンターレ、長崎のクリアボールに、小林が正面へ抜け出し、シュート。レイソルがブロックしたところ、拾った小林は、右サイドの高い位置へ。
速いボールをエリア内へ入れていきますが、サイドネット。
フロンターレは、さらに山根のクリアボールに、エリア前へ小林、十河が迫るなど、中盤でボールを回せないなかで、前線へ際どいボールを入れて、打開を図っていきます。
26分には、さらにフロンターレ、中央、平尾がうまく間で受け、スルーパス、小林が動き出しますが、GK31がセーブ。
直後にはレイソル、25がエリア右へ。しかし、木下がカバー。
さらにレイソル、間にボールを入れ、エリア前にせまてちきっますが、木下がカット。
選手交代を経て、後ろからボールを動かしながら、組み立てを図っていくレイソル。それに対して、フロンターレは前から連動してプレス。
33分には、エリア外左でセカンドボールを長崎が拾うと、レイソルにファールがあり、フリーキックに。
GKの岡本も前線へ上げ、同点を狙いにいくフロンターレ。キッカーは小林。右足で直接シュートを打つと、レイソルの選手に当たり、ボールはゴールのなかへ。2-2。
フロンターレが追いつきます。
勝ち越しを狙い、前に人をかけてくるレイソルに対し、コンパクトに対峙していくフロンターレ。
34分には、レイソルのフリーキックをしのいでカウンターに。
小林のパスに、十河がエリア外右へ。
シュートを打ちますが、右へ。
35分には、フロンターレ、小川尋斗が浮き球をエリア前に。抜け出したのは小林。ここでレイソルはファール。
フロンターレはPKを得ます。
キッカーは小林。これを決めて、3-2。フロンターレ、ふたたびのリード。
アディショナルタイム。
ラインを高め、両サイドから迫るレイソル。
38が精度の高いクロスを入れるなどしていきますが、フロンターレはしのいでいきます。
38分には、セカンドボールを正面で拾った38がミドルシュートを打つも、右に。
試合はここでタイムアップ。3-2。
なかなか、自分たちのサッカーができないなかでも、あきらめない気持ちを前面に出したフロンターレ。
改めて、サッカーには、気持ちの強さが必要だと感じさせられるかたちで、見事に試合を制しました。
この最後まであきらめず、やり抜くというところに、自分たちで主体的にボールを動かしていく技術の高さや、連係の深さが加わっていけば、フロンターレはもっともっと強くなっていく。
そう感じさせられました。
前半1-0 後半2-2 計3-2
フロンターレの得点:小林朝日2=PK1 オウンゴール
フロンターレの先発:21岩田幹太郎 29山根春人 31木下勝正 26菊池京 30長崎亘佑 36橋本乃翔(c) 35小川尋斗 37富田周平 41三上瑛大 32尾関悠太 39小林朝日
交代:岩田→45岡本栞汰 尾関→15十河晟央 橋本→34平尾玲旺
(文中敬称略)
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