10月2日から、栃木県内で国民体育大会サッカー競技の少年サッカーの部が始まりました。
川崎フロンターレU-18からは、東京都にDF4田所莉旺、MF7知久陽輝、神奈川県にDF3山中大輝、MF6香取武、MF14加治佐海の5選手が選出。
※当初東京都でDF柴田翔太郎、神奈川県にDF土屋櫂大が選出されていたが、AFC U17アジアカップ予選に臨むU-16日本代表に選ばれたため、不参加になった。
また、フロンターレU-15出身、仙台育英のMF7中西大晴が宮城県で出場。フロンターレU-12からジェフユナイテッド市原・千葉U-15を経て、堀越高校でプレーするFW14仲谷俊が東京都の選手として、この大会へ臨みました。
10月4日の準々決勝では、宮城県は青森県に0-3で敗戦。また、東京都と神奈川県が対戦し、加治佐海が1ゴール1アシストの活躍を見せた神奈川県が2-1で勝利。
10月5日、栃木県下野市の大松山運動公園陸上競技場で行われた準決勝では、神奈川県は大阪府と対戦しました。
【国民体育大会サッカー競技少年男子の部準決勝 大阪府 vs 神奈川県】
10月5日(水) 午後1時10分キックオフ 大松山運動公園陸上競技場 雨 35分ハーフ
北海道を、PK戦の末に青森県が下し、決勝進出を決めた第1試合に続いての第2試合。
大阪府の先発は、GK12山岡薫平(セレッソ大阪U-18)、最終ラインは右から4船越将磨(興国高校)、13的場航人(興国高校)、3國岡俊哉(興国高校)、キャプテンの2西川宙希(セレッソ大阪U-18)、ボランチは6長田叶羽(ガンバ大阪ユース)、7福本一太(阪南大学高校)、右MF5久松大耀(興国高校)、左MF8森田将光(ガンバ大阪ユース)、トップ下10藤井龍也(セレッソ大阪U-18)、前線には16東潤之介(興国高校)
神奈川県の先発は、GK1折原怜(大和高校)、最終ラインは右から14加治佐海(川崎フロンターレU-18)、3山中大輝(川崎フロンターレU-18)、16埜口怜乃(横浜F・マリノスユース)、5布施克真(日大藤沢)、ボランチは11德田佑真(横浜F・マリノスユース)、キャプテンの8高橋友矢(横浜FCユース)、右MF15吉沢実頼(横浜F・マリノスユース)、左MF2笹歩陸(横浜FCユース)、前線には6香取武、13寺下翔和(湘南
ベルマーレU-18)
準決勝の第1試合が終わったころから、雨が降り始めた大松山運動公園陸上競技場。
ピッチ脇に設けられた芝生席から、両チームの家族の選手ら、また地元下野市の中学生などが傘をさしたり、雨合羽を着たりして、見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、大阪府がラインを高く上げ、サイドに展開するのに対し、神奈川県もコンパクトに。きわどい浮き球を入れるなどして、探り合うような展開が続いていきます。
2分には、大阪府が左サイドから持ち込もうとする場面、加治佐が前に浮き球を送り、それに抜け出しそうになった寺下に対して、大阪府にファールがあり、フリーキックを得ますが、大阪府のGK山岡がしっかり最後のところで守り、シュートには至らず。
神奈川県は、左サイドに展開し、こまかくつないでいこうとするも、大阪府も厳しく連動して寄せていき、奪い取りに。
7分には、神奈川県、中央の髙橋のスルーパスに、寺下が抜け出しそうになりますがオフサイド。
次第に大阪府が左右にボールを動かし、右サイドの久松や、左サイドの森田が仕掛ける場面をつくるなど、神奈川県のエリア近くに持ち込もうとする場面をつくっていきます。
それでも、神奈川県は加治佐が1対1の強さを見せ、山中も起点になろうとする東からうまく、厳しく寄せて奪い取るなど、対抗。
8分には、エリア外左で大阪府、福本の縦パスを受けた森田がミドルシュートで狙いますが、折原がセーブ。
11分には、左サイドに展開、東が左サイドの高い位置へ流れ、キープを図りますが、山中が粘り強く寄せていき、セカンドボールを拾った大阪府は、船越がエリア外右へ持ち込み、ミドルシュートを打ちますが、上に。
神奈川県としては、セカンドボールをなかなかものにできない時間が続きますが、最後のところでいい守備を見せていきます。
15分には、大阪府、フィードに西川がエリア外左へ。1対1になりそうになりますが、折原がエリア外に出て、それをさせず。
17分には、さらに大阪府、福本から西川とつながり、西川のパスに森田が左サイドの高い位置へ。しかし、加治佐が体をうまく入れ、エリア内へは近づかせず。
大阪府の時間帯が続くなかで、神奈川県も加治佐のフィードを、正面で香取がうまく受け、また右サイドで吉沢がキープを図るなど、次第に起点をつくれるように。
23分には右サイド、加治佐のパスを正面で徳田が受け、最後は香取がシュート。枠はとらえれませんでしたが、チャンスをつくっていきます。
24分にはさらに神奈川県、右サイド、抜け出した加治佐が折り返すと、正面へ寺下が迫りますが、シュートは打てず。
攻めに転じた大阪府は、左サイド、高い位置で東がおさめ、前に持ち込もうとしていきますが、山中が厳しい寄せ。
そこから中央で徳田がパス交換から前に持ち出し、ふたたび大阪府のエリア前に迫っていきます。
大阪府がエリア前に入れてくる浮き球に対しては、山中が徳田につながるようにして、対応するなどボール保持の時間が長くなっていく神奈川県。
26分には、下がりまで受けた香取から左へ展開。布施が高い位置へ。仕掛けた布施が折り返すと、エリア右、シュートを打ったのは寺下。
ボールはゴールのなかへ。0-1。先制点は神奈川県へ入ります。
追い掛ける展開となった大阪府は、直後、福本が中央でカット。一気にエリア左へ仕掛けますが、山中が阻み、最後は折原がセーブ。
28分には、さらに大阪府、右サイドを久松が突破。クロスを入れるも、最後は布施がブロック。
右コーナーキックとなり、藤井が左足でニアにボールを入れていきますが、加治佐がクリア
しのいだ神奈川県は、大阪府がGKの山岡を起点にサイドに展開しようとしたところ、吉沢が出足よくカットするなど、高い位置から奪いにいき、そこから攻撃へつなげていきます。
31分には、左サイド、笹から布施とつながり、布施は左クロス。こぼれ球を拾った加治佐はミドルシュート。大阪府が体を張って阻んだところ、セカンドボールを拾った德田がシュートを打ちますが、右に。
大阪府も32分には、フィードに久松がエリア右へ。しかし、折原がカバー。シュートは打たせず。
さらにカウンターから東がエリア右へ仕掛けようとするも、山中がカバー。攻守に好プレーを重ねていきます。
34分には、神奈川県、右サイドからの攻めに。吉沢から加治佐とつながり、加治佐のクロスはブロックに遭い、右コーナーキックに。
高橋が右足でボールを入れると、山中が頭で合わせますが、左へ。
アディショナルタイムは2分。
47分には、神奈川県にハンドがあり、エリア外右、大阪府がフリーキックを得ます。
キッカーの藤井は左足で直接狙いますが、右へ。
前半は0-1でタイムアップ。神奈川県がリードして、ハーフタイムへ。
後半、立ち上がりから間でうまく香取が受け、また、寺下がキープ、中央で受けた德田のスルーパスに、香取が抜け出しそうになるなど、神奈川県が迫っての立ち上がりに。
一方の大阪府も、3分には、フィードに久松が右サイドの高い位置へ。折り返しますが、神奈川県はブロック。
4分には、エリア外右、持ち込んだ久松がミドルシュートを打ちますが、折原がセーブ。
6分には、エリア外左で神奈川県にファールがあり、大阪府のフリーキックに。森田が右足でボールを入れると、遠いサイドでヘディングシュート。枠をとらえますが、折原がセーブ。
一方の神奈川県も7分には、山中がフィード。セカンドボールを拾った香取のパスに、笹がエリア外正面へ。ミドルシュートで狙いますが、枠はとらえられず。
神奈川県はここで笹に代わり9白須健斗(横浜F・マリノスユース)。
すると10分には神奈川県、白須のスルーパスに、寺下が正面へ。シュートは山岡がセーブするも、さっそくチャンスをつくっていきます。
ラインを高め、西川が高い位置を狙うなどしてくる大阪府に対し、コンパクトに、また、前から奪う姿勢も見せて、次第に前に出る時間もつくっていく神奈川県。
12分には、間で受けた吉沢から加治佐とつながり、加治佐が右サイドを仕掛けて、右コーナーキックに。
このコーナーキック、高橋がボールを入れると、頭で合わせたのは埜口。ボールはゴールのなかへ。0-2。神奈川県が突き放します。
たたみかける神奈川県。直後にはうまく裏を取った寺下のパスに、白須がエリア右へ。しかし、シュートは山岡が足で止める好守。
大阪府はここで的場に代わり9木村有磨(履正社高校)。神奈川県は、寺下に代わり10望月耕平(横浜F・マリノスユース)。
交代で入った木村が仕掛ける姿勢を見せるなどしていく大阪府。神奈川県はそれに対して、コンパクトに。クリアしたボールに香取がすばやく寄せて、マイボールに。また、交代で入った望月もセカンドボールをものにするなどしていきます。
21分には、吉沢に代わり7上西遥喜(横浜F・マリノスユース)。
直後には神奈川県、山中が前に送ったボールを香取が競り、ボールはエリア外右、望月へ。望月のシュートは枠をとらえますが、山岡がセーブ。
チャンスをつくっていくと、24分には、上西から加治佐とつながり、加治佐の浮き球に正面へ抜け出したのは、望月。
1対1を制して、シュートが決まり、0-3。
さらに25分には、GK折原がエリア前にボールを送ると、これに抜け出したのは白須。山岡との駆け引きを制して、ボールはゴールのなかへ決まり、0-4。
立て続けの得点で神奈川県がリードを広げます。
一方の大阪府は、直後、左サイドからの攻めに。木村が高い位置で折り返すと、藤井が押し込み、1-4。1点を返します。
ここで大阪府は、山岡に代わり1ステイマン ジョシュア草太郎(ガンバ大阪ユース)、國岡に代わり14古河幹太(ガンバ大阪ユース)。
神奈川県は折原に代わり12山下将真(横浜F・マリノスユース)、加治佐に代わり4和田悠青(横浜F・マリノスユース)。
33分には神奈川県、正面の望月のパスに、上西が右サイドの高い位置へ。しかし、大阪府はブロック
右コーナーキックとなり、高橋がボールを入れると、こぼれ球は正面へ。これを拾った香取は右に展開。ふたたび受けた髙橋が折り返そうとしますが、古河がカバー。
大阪府はここで森田に代わり15尾形祐輔。
うまく香取が間で受け、そこから右に展開してくる神奈川に対し、左サイドで尾形が奪い、そのパスに西川が高い位置へ上がっていくなどしていく大阪府。
点差がついてもひたむきにプレーを重ねていきます。
34分には、神奈川県、エリア外正面でフリーキックを得ると、高橋が直接右足で狙いますが、ステイマンがセーブ。
アディショナルタイムは3分。
コンパクトに構える神奈川県に対して、大阪府が人をかけ、前に出る時間が続いていきます。
大阪府はコーナーキックを得て、また左サイドから山田がゴールに向かうような際どいボールを入れるなど、ゴール前で時間をつくりましたが、神奈川県は山下が好守を見せ、しのいでいきます。
試合はタイムアップとなり、1-4。
神奈川県は、現在はフロンターレのトップチームでプレーする宮城天の決勝ゴールで、優勝した2017年以来の決勝進出に。フロンターレU-18の3選手も大きく貢献する姿を見られたことは、とてもうれしくなるものがありました。
決勝が、それぞれのこれからにつながるような試合になりますように。活躍を願っています。
前半0-1 後半1-3 計1-4
得点:寺下翔和、埜口克真、望月耕平、白須健斗(神奈川県) 藤井龍也(大阪府)
大阪府の先発:12山岡薫平(セレッソ大阪U-18) 4船越将磨(興国高校) 13的場航人(興国高校) 3國岡俊哉(興国高校)、2西川宙希(セレッソ大阪U-18)=c、6長田叶羽(ガンバ大阪ユース) 7福本一太(阪南大学高校) 5久松大耀(興国高校) 8森田将光(ガンバ大阪ユース) 10藤井龍也(セレッソ大阪U-18) 16東潤之介(興国高校)
交代:的場→9木村有磨(履正社高校) 山岡→1ステイマン ジョシュア草太郎 國岡→14古河幹太(ガンバ大阪ユース) 東→11山田光太郎(セレッソ大阪U-18) 森田→15尾形祐輔(興国高校)
神奈川県の先発:1折原怜(大和高校) 14加治佐海(川崎フロンターレU-18) 3山中大輝(川崎フロンターレU-18) 16埜口怜乃(横浜F・マリノスユース) 5布施克真(日大藤沢) 11德田佑真(横浜F・マリノスユース) 8高橋友矢(横浜FCユース)=c 15吉沢実頼(横浜F・マリノスユース) 2笹歩陸(横浜FCユース) 6香取武(川崎フロンターレU-18) 13寺下翔和(湘南ベルマーレU-18)
交代:笹→9白須健斗(横浜F・マリノスユース) 寺下→10望月耕平(横浜F・マリノスユース) 吉沢→7上西遥喜(横浜F・マリノスユース) 折原→12山下将真(横浜F・マリノスユース) 加治佐→4和田悠青(横浜F・マリノスユース)
翌10月6日行われた決勝で、神奈川県は青森県と対戦。
フロンターレU-18の山中大輝、加治佐海は先発。香取武は48分から出場。
加治佐は、1-1で迎えた58分に勝ち越しゴールを決め、神奈川県は5年ぶりの優勝を果たしました。
フロンターレU-18の3人はもちろん、そのほかの選手、またチーム関係者の方々、選手の家族の方々、おめでとうございます!
(文中敬称略)
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