10月16日は、鹿島アントラーズアカデミーフィールドへ。
川崎フロンターレU-15は、関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部Aの最終戦、鹿島アントラーズジュニアユース戦に臨みました。
ここまで17試合を終え、8勝5分け4敗、勝ち点29、暫定2位のフロンターレ。
関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部から1部に昇格するには、すでに優勝を決めているアントラーズに続く、2位に入り、2部Bの2位との昇格決定戦を制することが必要。
フロンターレが勝利した場合、勝ち点は32に。
2試合を残している柏レイソルU-15(勝ち点26)に並ばれる可能性はあるものの、フロンターレの得失点差が+18であるのに対し、柏が+7。勝てば2位確定に大きく前進する大切な一戦となりました。
この記事は、鹿島アントラーズにお願いし、了承を得て、取材させていただきました。
【川崎フロンターレU-15 関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部A第11節 vs 鹿島アントラーズジュニアユース】
10月16日(日) 午後1時キックオフ 鹿島アントラーズアカデミーフィールド 晴れ 40分ハーフ
フロンターレの先発は、GK1松澤成音、最終ラインは右から6関徳晴、28山川陽平、キャプテンの5林駿佑、3陶山響、ボランチは4楠田遥希、18平内一聖、右MF10平塚隼人、左MF7ステンパールカ大翔、前線には9小野口天。
11勝5分け1敗、勝ち点38ですでに昇格を決めている鹿島。
先発は、GK1黒澤奨永、最終ラインは右から2朝比奈叶和、3近藤大祐、キャプテンの4大川佑梧、5松本幹太、ボランチは7殿岡諒大、6岩永唯樹、右MF8三浦直人、左MF9中川天蒼、前線には10三浦春人、11髙木輝人。
第2節、フロンターレのホームでの試合では0-0、勝ち点1を分け合う結果に。
隣接する北海浜多目的球技場で行われている、高校サッカー選手権の茨城県予選の、ゴールを決めた際の歓声や、チャンスをつくったときのどよめきなどが聞こえてくる鹿島アントラーズアカデミーフィールド。
立ち上がりは、フロンターレ、右サイドで関や平内、小野口がかかわり、細かくボールを動かし、最後は関のスルーパスに、平塚がエリア内へ。
反転からシュートを打ちますが、オフサイド。
それでも、いいかたちで試合に入っていきます。
林、山川が開き、間に楠田、平内が顔を出し、細かくパスをつなげ、前に出ていこうとするフロンターレ。
鹿島は、前から奪いにいく姿勢を見せ、3分には、エリア左へ中川が抜け出しますが、関が体を張って、阻む好守。
4分には、大川のフィードに、髙木がエリア内へ抜け出しそうになりますが、山川が体を入れ、防いでいきます。
直後にはフロンターレ、中央で小野口がボールをおさめ、やや右の平塚につながり、平塚のパスに、エリア右へ、関が抜け出しそうになりますが、黒澤がセーブ。
一方の鹿島も、三浦春人が右サイドを縦に仕掛け、その縦パスに髙木が正面へ。
しかし、フロンターレは戻りが速く、小野口がスライディングで阻む好プレー。守備でも献身的にプレーしていきます。
鹿島は、サイドを変え、ピッチの幅を使う姿勢を見せていきますが、ステンパーが前に行かせず。
マイボールにしたフロンターレは、関が斜めの仕掛け、右に流れた小野口から下がり目の平塚へ。関も加わり、テンポよくボールを動かしていきます。
8分には、平内が中央のスペースを一気に持ち上がり、左へ展開。受けたステンパーは切れ込み、仕掛けていきますが、鹿島も堅い守備を見せ、前に行くことはできず。
11分には、平塚あから新堀とつながり、新堀から受けた平内は、左サイドを突くパス。受けたステンパーは、サイドチェンジ。
エリア右、平塚が持ち込み、シュートを打ちますが、鹿島はここでも体を張った好守。
鹿島も、守備から攻撃へ転じ、髙木から左の中川へ。中川はクロスを入れていきますが、合わせることはできず。
さらに右サイド、三浦直人、朝比奈の連係から迫る鹿島。しかし、フロンターレは、カット。下がり目で小野口がボールをキープ。楠田から最終ラインに戻し、
自分たちでボールを動かしていきます。
鹿島に対して、球際に厳しく、戦う姿勢を切らさないフロンターレ。
14分には、下がり目の小野口の浮き球に、関、平内がエリア内へ。しかし、鹿島の守備に遭い、シュートは打てず。
フロンターレは、さらに楠田、平内が中央でボールを動かし、17分には、エリア外正面で平内がファールを受け、フリーキックに。
キッカーの平塚は、遠いサイドに左足でボールを入れていきますが、合わせることはできず。
18分には鹿島、サイドチェンジを左サイドの高い位置で、松本がおさめ、クロス。しかし、松澤がセーブ。
19分にはフロンターレ、中央で新堀、平内とつながり、平内のスルーパスに、ステンパーが左サイドの高い位置へ。鹿島の守備のブロックも堅く、前にはいけないものの、下がり目の陶山に戻し、再び
中央での攻めに。
縦パスに、下がり目で小野口がつぶれ、受けた新堀のスルーパスに、平塚がエリア右へ。しかし、黒澤が阻んでゴールとはならず。
それでも、フロンターレはセカンドボールを拾い、22分には、平内の浮き球のパスに、新堀がエリア内へ。ここでも鹿島の守備に阻まれたもののチャンスをつくっていきます。
飲水タイムをはさんで、鹿島は近藤、大川のフィードをエリア前に入れていきますが、林が跳ね返し、チャンスはつくらせず。
さらに黒澤から大川と最後尾で動かし、左サイドの松本へ。松本の縦パスに、中川が高い位置へ抜け出し、左クロス。しかし、フロンターレにワンタッチあり、右サイドでのスローインに。
スローインの流れから、高い位置へ上がった大川が地を這うようなミドルシュートを打ちますが、松澤がセーブ。
フロンターレも、27分には平内がまたも、浮き球のパス。平塚がエリア右へ。シュートは枠をとらえますが、松本がライン上でクリアする素晴らしい守り。
右コーナーキックとなり、平塚がボールを入れると、ニアで林が合わせますが、鹿島はブロック。
鹿島の堅守が、フロンターレの立て続けのチャンスを阻んでいきます。
鹿島はラインを高め、中盤の岩永、殿岡に朝比奈、大川がかかわって、ボールを動かし、30分には大川のフィードに、中川が左サイドの高い位置へ。
中川は、関にボールを当て、左コーナーキックに。
中川がボールを蹴ると、大川のヘディングシュートはゴール右をとらえますが、松澤がセーブ。最後はクリア。
フロンターレも、守備で素晴らしいプレーを見せ、しのいでいきます。
厳しく、それでもファールにならないように奪い合っていくフロンターレと鹿島の選手たち。
33分には、フロンターレ、新堀にいったん預けた陶山が、新堀のパスに、エリア左へ進入。しかし、三浦直人が足を延ばし奪い取る好守。
さらに左サイドから攻めていくフロンターレ。陶山から受けたステンパーが仕掛けていきますが、鹿島の守備が阻止。
35分には山川のフィードに、小野口がエリア内へ。ここはおさめることはできませんでしたが、長いパスからもゴールに迫っていきます。
陶山が浮き球を入れ、セカンドボールを拾った新堀から、左に流れた小野口とつながり、パスを受けたステンパーが高い位置でキープ。
そこから人をかけ、前に出ていくフロンターレ。
37分には陶山の縦パスに、小野口がエリア左へ。シュートを打つも、鹿島はブロック。
さらに細かくボールを動かし、39分には平内のスルーパスに、平塚がエリア左へ。しかし、オフサイド。
アディショナルタイムに入り、鹿島は、大川のフィードから右コーナーキックを得て、セカンドボールを拾い、人をかけ、前に出ていきますが、フロンターレはコンパクトに、エリア内を平塚がカバー。
さらに左から攻めてこようとする鹿島に、平内が球際の強さを見せて、前に行かせず。
前半は0-0でタイムアップとなります。
後半立ち上がりは、鹿島、三浦直人も中央に寄り、岩永や殿岡とかかわり、ボールを回す時間をつくっていきます。
しかし、フロンターレは、エリア前に入る縦パスを、林がカット。さらに、ステンパーも中央へ寄り、マイボールにしていきます。
3分には、中央で小野口がおさめ、平塚から関へつながり、関は右サイドの高い位置へ。折り返すも、鹿島はカット。
そこからカウンターに持ち込んでいく鹿島。しかし、フロンターレは戻りが速く、コンパクトに。
ラインを高め、前に出てこようとする鹿島にしっかり対応。
再び後ろからボールを動かしていき、陶山が小野口を走らせるようなボールを入れ、攻めに転じていきます。
6分には、山内のフィードに、平塚が右サイドの高い位置へ。平塚が後ろにボールを戻すと、下がり目で平内が右クロス。しかし、黒澤がセーブ。
直後には、エリア外正面で小野口がカット。シュートを打ちますが、枠はとらえられず。
フロンターレは、ここで新堀に代わり、11恩田裕太郎が入り、右へ。平塚がトップ下に。
フロンターレは平内のパスに、恩田が右サイドの高い位置へ。鹿島がカットし、左から持ち込もうとしても、関が前に行かせず。プレーを切っていきます。
鹿島がボールを持つ場面でも、前から連動して、奪いにいき、8分には小野口がカット。そのパスに、陶山がエリア左へ。
しかし、鹿島が奪い返し、三浦春人がエリア右へ。そのパスに、殿岡が左サイドの高い位置へ抜け出しますが、フロンターレは体を張って守り、シュートは打たせず。
さらに三浦春人が仕掛け、切り返してエリア前に迫りますが、フロンターレはこれをしのぎ、左サイド、陶山から楠田へ。楠田の浮き球を小野口がキープ。
攻めにつなげていきます。
鹿島はさらに、黒澤が送ったボール、左から斜めに中川が抜け出しそうになりますが、関がカバー。
12分には、フロンターレ、下がり目で小野口がおさめ、右サイド、平塚はサイドチェンジ、左サイドでおさめたステンパーはエリア左へ。
しかし、鹿島の守備が阻み、左コーナーキックに。
平塚が入れたボールは、黒澤がセーブ。すばやくリスタートした鹿島は、三浦直人を走らせますが、恩田がカバー。そこから右サイドの高い位置へ平内が抜け出し、最後はエリア外右、楠田がミドルシュート。
しかし、左に。
14分には、細かく左サイドで、陶山、ステンパーがかかわって動かし、中央の平塚へ。平塚のスルーパスに、エリア内、小野口が抜け出しますが、シュートは上に。
直後には、楠田のスルーパスに、陶山がエリア左へ。しかし、朝比奈が阻み、今度は鹿島の攻勢に。
左サイドの下がり目でおさめた三浦春人がサイドを変え、右の三浦直人へ。しかし、陶山がブロック。
右コーナーキックとなりますが、中川が入れたボールは、松澤がパンチング。小野口がおさめ、中央で平塚、楠田とつながり、楠田のパスに、陶山が左サイドの高い位置へ。
陶山がクロスを上げると、正面で拾った楠田が右サイドに持ち出し、右コーナーキックに。
フロンターレは、ショートコーナーを選択。右サイド、恩田がクロスを入れると、エリア左、山川が折り返しますが、オフサイド。
試合はここで飲水タイムへ。
飲水タイム明け、22分、フロンターレは平塚に代わり38奥田悠真、小野口に代わり15佐々木雄基、恩田が前線、佐々木が右に。
23分には、恩田がサイドチェンジ、左サイド、ステンパーが持ち出し、楠田につながり、楠田のパスに、再びステンパーがエリア左へ。
しかし、オフサイド。
それでも平内が斜めに仕掛けるなど、攻勢を続けていくフロンターレ。
鹿島も、右サイドに展開、クロスを入れていきますが、エリア内で関がカバー。そこから恩田を走らせ、守備から攻めに。
鹿島はさらに、25分、左サイドで殿岡がボールをカット、三浦春人から三浦直人とつながり、高い位置でボールを回し、最終ラインへ。
大川は右サイド、三浦直人に預け、オーバーラップ。右から三浦直人が折り返すと、エリア内、三浦春人がシュートを打ちますが、上に。
鹿島はここで中川に代わり14佐藤湧斗。
フロンターレは、27分、中央を奥田が抜け出し、そのパスに、恩田が右サイドの高い位置へ。右コーナーキックとなり、関が右足でボールを入れていきますが、シュートにはつながらず。
それでも、直後には中央で奥田がボールをカット。一気にエリア前にシュートを打つも、鹿島の守備が阻み、セカンドボールを拾い、恩田からステンパーとつながり、左サイドでのスローインに。
その流れから、エリア内、奥田が抜け出しますが、鹿島の守りに遭い、シュートまではいけず。
しかし、中央に恩田が寄るなどし、セカンドボールをものにするフロンターレ、奥田がうまく間を抜け出して、エリア近くで時間をつくっていきます。
すると32分、フロンターレは奥田のパスに、佐々木がエリア右へ。鹿島の守備が阻んだところ、エリア内、楠田が詰めると、鹿島にファールがあり、フロンターレがPKを得ます。
キッカーはキャプテンの林。
ピッチ外の選手たちが肩を組んで見守るなか、靴ひもを結び直し、長い間合いに持ち込むと、ゆったりとした長い助走でボールを蹴ります。これが決まり、1-0。ついにフロンターレが先制。ピッチ外の選手たちのもとへ、林はかけていき、そのほかの選手たちの次々に加わり、喜びを分かち合います。
波に乗るフロンターレ、右サイド、佐々木が厳しい寄せから奪うと、そのパスに、恩田が高い位置へ。折り返すもシュートにはつながらず。
鹿島はここで髙木に代わり20平島大悟。
なおも自分たちの間合いでチャンスをつくるフロンターレ。左サイド、陶山が抜け出し、クロスを入れると、平内が頭で合わせるも黒澤がセーブ。。
さらに高い位置で恩田、佐々木がキープ。相手陣内で時間を重ね、林のパスに、ステンパーが高い位置へ。
鹿島も人をかけ、攻めに厚みを出していき、平島がエリア内、また、佐藤が正面へ迫りますが、フロンターレは、人をかけての守り。
殿岡のパスに、三浦直人が右サイドから迫ってきますが、陶山が体を張っての守りでしのいでいきます。
40分、フロンターレは楠田に代わり14藤井漣祐。
自陣で構えるのではなく、間を突きながら、前に出る場面もつくっていくフロンターレは、41分には右サイドからの攻めに。
藤井がクロスを入れると、恩田がヘディングシュート。しかし、黒澤がセーブ。
さらに佐々木が右サイドでのプレスバックからマイボールに。中央、奥田につながり、奥田のスルーパスに、恩田が正面へ動き出しますが、シュートにはつながらず。
高い位置で、ゴールへ向かう姿勢も見せながら、試合はタイムアップ。1-0。攻守にいい緊張感のあるタフな、そして素晴らしい試合を制して、フロンターレは最終戦を勝利で飾りました。
この日、柏レイソルU-15ジはェフユナイテッド市原・千葉U-15と0-0で引き分け。最大で獲得できる勝ち点が30となったため、勝ち点32のフロンターレは、2位が確定。
1部昇格への挑戦権を得ました。
前半0-0 後半1-0 計1-0
得点:林駿佑=PK
フロンターレの先発:1松澤成音 6関徳晴 28山川陽平 5林駿佑(c) 3陶山響 4楠田遥希 18平内一聖 8新堀翔 10平塚隼人 7ステンパールカ大翔 9小野口天
交代:新堀→11恩田裕太郎 平塚→38奥田悠真 小野口→15佐々木雄基 楠田→14藤井漣祐
鹿島の先発:1黒澤奨永 2朝比奈叶和 3近藤大祐 4大川佑梧 5松本幹太 7殿岡諒大 6岩永唯樹 8三浦直人 9中川天蒼 10三浦春人 11髙木輝人
交代:中川→14佐藤湧斗 高木→20平島大悟
(文中敬称略)
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