10月16日の鹿島アントラーズアカデミーフィールド。
関東ユース(U-15)サッカーリーグ、川崎フロンターレU-15 vs 鹿島アントラーズジュニアユースに続いて、二年生たちの公式戦、メトロポリタンリーグが行われました。
この記事は、鹿島アントラーズに取材をお願いしたうえで、書かせていただきました。
【川崎フロンターレU-15 メトロポリタンリーグ vs 鹿島アントラーズジュニアユース】
10月16日(日) 午後3時45分キックオフ 鹿島アントラーズアカデミーフィールド 晴れ 35分ハーフ
ここまで8勝1分け2敗のフロンターレ。
先発は、GK45岡本栞汰、最終ラインは右から29山根春人、キャプテンの31木下勝正、24藤田明日翔、30長崎亘佑、ボランチは35小川尋斗、34平尾玲旺、右MF36橋本乃翔、左MF41三上瑛大、前線には37富田周平、39小林朝日。
鹿島は、4勝4分け2敗。4月3日に等々力第一サッカー場で対戦した際は、小川翔太の決勝ゴールにより、フロンターレが1-0で勝利しています。
夕方に差し掛かり、関東ユースの際の季節外れの暑さはいくぶんか和らいだ鹿島アントラーズアカデミーフィールド。両チームの選手の家族らが見守り、また、関東ユースを終えた鹿島の選手たちが時折、応援で後押しをする、いい雰囲気のなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、フロンターレが、テンポよくボールを動かす展開に。小川尋斗や平尾、最終ラインの木下や藤田、山根がかかわり、小川尋斗や平尾が縦パス。
下がり目に小林が落ち、ボールをおさめ、また、鹿島にボールがつながり、右サイドをゲームキャプテンの8野中秀都が仕掛ける場面では、山根が体を入れ、前に行かせず。
いいかたちで試合に入っていきます。
3分には、鹿島、右サイドで野中がボールをカット、折り返しますが、小川尋斗がエリア内をカバー。
さらに右サイドを6飯塚優がオーバーラップ。しかし、囲い込んでゴールキックに。守備でもしっかり寄せていき、しのいでいきます。
鹿島はラインを高め、中央で14三好凌月がカット。ボールを受けた4石川琉偉が、エリア外正面へ持ち込んでミドルシュートを打ちますが、これは左。
さらに左サイドで石川がボールをカット。中央へ向かう動きを見せ、右サイドを突くパスを出していきますが、藤田がボールをカット。
フロンターレは再び、細かくボールを動かし、下がり目で平尾が左サイドを突くパスを出すなど、裏を突く動きも見せていきます。
藤田、木下が開いて、間に小川尋斗、平尾が顔を出し、岡本もボールに触れながら、前に出ていく機会を探っていくフロンターレ。
6分には、フィードに富田がエリア左へ。鹿島の守りに阻まれ、セカンドボールを三上が拾い、エリア左へ。しかし、シュートは16瀬出井柚希がセーブ。
フロンターレはさらに、ボールを動かしながら、小川尋斗が、正面へ動き出す三上に、浮き球を入れ、また、最終ラインの木下のフィードに、三上が抜け出しそうになるなど、長いボールも交えていきます。
鹿島も、10分には、フロンターレの攻めをしのぎ、7田中凌大がエリア右への仕掛け。しかし、木下がカバー。
右コーナーキックとなり、三好が左足でニアにボールを入れるも、フロンターレはクリア。
続いての右コーナーキックもしのいだフロンターレは、木下から右サイド、山根につながり、山根のパスに、橋本がエリア外右へ。距離のあるところからシュートを打ちますが、上に。
小川尋斗や平尾が間に顔を出し、パス交換から前に出え地区フロンターレ。14分には、センターライン、中央やや右で橋本がファールを受けて、フリーキックに。
キッカーの木下が右足でボールを入れると、小川尋斗のヘディングシュートは枠をとらえましたが、瀬出井がセーブ。
鹿島も、9福田竜王の動き出しを狙い、フィードを入れていきますが、藤田が左サイド、長崎につながるようなかたちで対応。
フロンターレは、小川尋斗のサイドチェンジを、三上が左サイドの高い位置でおさめ、仕掛けるなど、相手エリア近くで時間をつくり、鹿島も、右サイドでテンポの良い攻めを見せ、右コーナーキックから3米川彪音がヘディングシュートを打つなど、こちらもチャンスをつくっていきます。
飲水タイム明け、20分にはフロンターレ、小川尋斗から左サイド、長崎へ。長崎の裏を突くパスに、三上が高い位置へ抜け出し、正面へ動き出した小林を狙い、動き出し。
しかし、鹿島の守りが阻み、シュートは打てず。
23分には、鹿島、田中が左サイドから斜めの仕掛け。クロスを上げると、エリア右で野中がおさめ、シュートを打ちますが、上に。
24分位はフロンターレ、左サイドで長崎、小川尋斗、平尾がかかわり、ボールを動かし、エリア左へ三上が飛び出して折り返し。
富田が迫りますが、瀬出井がセーブ。
25分には、左サイド、三上のパスに、小林がエリア左へ。ここは鹿島の守備が阻んで左コーナーキックに。
キッカーの小林が右足でボールを入れると、頭で合わせたのは山根。ボールは弧を描くようにして、ゴールへ吸い込まれていき、1-0。
フロンターレが先制します。
最終ラインでボールを動かしながら、小川尋斗の浮き球に、エリア内へ橋本が飛び出しそうになるなど、さらにゴールを目指していくフロンターレ。
しかし、鹿島もラインを高め、うまく間を突きながら前に出ていき、26分には、左サイド、石川のスルーパスに、12佐々木啓士がエリア内へ。ここは小川尋斗がカバー。
さらにセカンドボールを拾った鹿島は、左サイドからの攻めに。
高い位置で石川が折り返すと、田中が押し込み、1-1。鹿島が同点。フロンターレは追いつかれてしまいます。
フロンターレの組み立てを突いて、高い位置でボールをカットし、そこから攻撃につなげてくる鹿島。
29分には、右サイド、高い位置の飯塚へつながり、飯塚は右クロス。田中が頭で合わせますが、右に。
直後には、フィードに、田中がエリア左へ。山根がカバーするも、畳みかけるのは鹿島。高い位置でボールをカットし、エリア外右で野中がシュートを打つなど、フロンターレとしてはおびやかされる場面が続いていきます。
フロンターレも、藤田から平尾、平尾から三上とつながり、三上の浮き球に正面へ橋本が飛び出しますが、鹿島はこれをカットし、左に展開。
佐々木が持ち込んでいきますが、山根がカバー。
しかし、32分、鹿島は、飯塚のパスに、野中がエリア外右へ。野中のミドルシュートは、岡本がセーブするも、こぼれ球を田中が押し込み、1-2。
鹿島が勝ち越し、フロンターレは追いかける展開に。
フロンターレは、小川尋斗の浮き球に、小林や橋本が動き出すなどするも、なかなか前で時間をつくれず。
それでも、さらに追加点を狙ってくる鹿島に対して、囲い込むようにしてボールを奪うなどし、しのいでいき、前半はタイムアップ。
1-2でハーフタイムへ。
後半フロンターレは、山根に代わりU-13の7大原比呂、平尾に代わり、こちらもU-13の15十河晟央。
橋本がボランチ、富田が右MF、十河が前線へ。
立ち上がりには、フロンターレ、スルーパスに小林が抜け出しそうになりますが、鹿島の守りが阻んでカウンターに。
野中のパスに、後半から出場の23が左サイドの高い位置へ。しかし、木下がカバー。しのいでいきます。
三上も中央へ顔を出しながら、ボールを動かしていくフロンターレ。4分にはGKが岡本から33高橋壱梛に。
5分には、小川尋斗の縦パスに、十河がエリア内へ。鹿島が阻んだところ、セカンドボールを拾い、左サイド、三上へ。
三上は右足でクロスを入れますが、瀬出井がセーブ。
フロンターレは、さらに下がり目で小林が受け、十河がキープを図り、鹿島がゴール前に迫る場面では藤田が出足よくインターセプト。
木下の縦パスを、間でうまく受けた小川尋斗がスルーパスを狙うなどしていきます。
一方の鹿島も、左サイドの間で受けた田中が、ボールを浮かせながら前に仕掛けていきますが、大原がカバー。
攻撃に転じたフロンターレは、小川尋斗が、右サイドへ富田を走らせるパス。
セカンドボールを拾い、橋本、小川尋斗とつながり、左サイドの長崎へ。長崎はクロスを入れますが、瀬出井がセーブ。
9分には、左サイドで小川尋斗がファールを受けると、リスタートから三上がエリア左への仕掛け。しかし、2奥田郁哉が阻んで、シュートにはつながらず。
フロンターレが、ゴール近くでプレーを重ねる時間は続き、10分には、小川尋斗、小林、橋本とつながり、橋本から左サイド、三上へ。三上がクロスを入れるも、シュートにはつながらず。
11分には、鹿島、後半から出場の23髙木瑛人のスルーパスに、福田がエリア右へ。切り返して、シュートを打ちますが、高橋が好セーブ。
さらに左サイド、高い位置へ石川が抜け出し、折り返し。しかし、藤田がクリア。
鹿島の時間帯は続き、右サイドでボールをキープした野中が、折り返すなどしていきますが、フロンターレは最後のところでしのいでいきます。
16分には飯塚の右クロスを、エリア左で三好がおさめ、そのパスに、髙木がエリア正面へ。しかし、シュートは上に。
18分にはさらに鹿島、左クロス、正面で野中が拾い、前に持ち出していきますが、長崎がブロック。セカンドボールを拾い、右から飯塚が迫るも、三上がカバーしていきます。
飲水タイム明け、フロンターレは富田に代わり40玉木聖梛。
23分には、鹿島、エリア左へ、田中が進入。しかし、シュートは高橋がセーブ。
さらに左サイドから攻勢に出る鹿島、髙木がミドルシュートを打つと、今度はゴールネットを揺らして、1-3。フロンターレは突き放されてしまいます。
しかし、直後にはフロンターレ、小川尋斗から左サイド、三上から長崎とつながり、長崎は左クロス。これを頭で合わせたのは小林。ボールはゴールのなかへ。
2-3。
フロンターレはここで、木下に代わり25メンディーサイモン友。
試合は、互いにゴール前を行き来する展開となり、25分には鹿島が右コーナー―キック。
しかし、フロンターレはこれを体を張ってしのぎ、直後には高橋がエリア前に送ったボールに、小林が迫りますが、シュートには至らず。
攻めに転じた鹿島、左クロスを、エリア内で野中がおさめ、最後は23がシュートを打ちますが、枠はとらえらえず。
さらに林が左からクロスを入れていきますが、メンディーが跳ね返していきます。
フロンターレは、背後を突くボールを入れていき、メンディーの浮き球に、十河が迫るなど、迫力のある攻めに。
すると29分、スルーパスに正面へ抜け出した三上がシュート。これは鹿島が阻むも、こぼれ球を十河が頭で押し込み、3-3。ついにフロンターレが追いつきます。
直後には、鹿島、左サイドから右サイドへボールが通り、右クロス、23がヘディングシュートを打つも、高橋がセーブ。
32分には、フロンターレ、右サイド、小林が抜け出し、クロス。エリア内、十河がヘディングシュートを打つも、鹿島は体を張った守り。
こぼれ球を正面で拾った三上がさらにシュートを打ちますが、ここでも鹿島が阻んでいきます。
すると34分、鹿島は、飯塚がエリア外右へ。距離のあるところから弧を描くようなシュートを打つと、高橋の頭上を抜く形できまり、3-4。
勝ち越したのは鹿島。
直後にはフロンターレ、長崎の浮き球を正面で三上がおさめ、最後は正面で小川尋斗がシュート。しかし、わずかに左。
ボールを長崎に預けた藤田が、攻撃参加するなど、前に出ていくフロンターレ。玉木も中へ寄り、そこから攻めにつなげようとしていきます。
しかし、同点には至らず、試合はタイムアップ。3-4。勝利したのは鹿島となりました。
前半1-2 後半2-2 計3-4
フロンターレの得点:山根春人、小林朝日、十河晟央
フロンターレの先発:45岡本栞汰 29山根春人 31木下勝正(c) 24藤田明日翔 30長崎亘佑 34平尾玲旺 35小川尋斗 36橋本乃翔 41三上瑛大 37富田周平 39小林朝日
交代:山根→7大原比呂 平尾→15十河晟央 岡本→33高橋壱梛 富田→40玉木聖梛 木下→25メンディーサイモン友
勝利とはなりませんでしたが、逆転され、さらに突き放されても、そこから下を向くことはなく、迫力のある攻めからゴールを奪い、同点としたフロンターレ。
柏レイソルU-15戦でも、1-2と逆転されたところから、2点を入れ逆転勝利をおさめており、逆境にも負けない、苦しい状況だからこそ、火がつくハートの強さを感じさせられます。
川崎そだちでは、これからも、どんな試合をしていくのか、とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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