阪南大 – 関西学院大 / 関西学生サッカーリーグ第10節


9月に入り各地で大学サッカーが再開され、フロンターレU-18出身の選手たちもそれぞれの大学で出場しています。今回は関西学生サッカーリーグの再開初戦へ。
2013年にフロンターレU-18のキャプテンを務めていた脇坂泰斗所属の阪南大は7勝1分け1敗、勝ち点22で2位につけ、勝ち点差3で首位にたつ関西学院大との大一番を迎えました。
台風18号が接近し、開催が危ぶまれた試合でしたが、昼間の大阪市は晴れ間がさし、暑いくらい。同じ会場の第1試合に予定されていたびわこ成蹊スポーツ大vs桃山学院大はびわこ成蹊スポーツ大のある滋賀県に土砂災害警戒情報が出た影響を受けて、翌日に延期されたものの、阪南vs関西学院は予定どおりとりおこなわれました。なお、他会場で行われた試合ではフロンターレU-18出身、大阪体育大のDF2太田賢吾が甲南大戦で先発。後半20分までプレーしています。

試合会場のヤンマーフィールド長居の最寄り駅鶴ケ丘駅には楠神順平も
試合会場のヤンマーフィールド長居の最寄り駅鶴ケ丘駅には楠神順平も

【関西学生サッカーリーグ1部第10節 阪南大vs関西学院大】
9月9日(水)午後6時キックオフ くもりのち雨 ヤンマーフィールド長居

写真撮影に臨む阪南大の先発メンバー
写真撮影に臨む阪南大の先発メンバー

阪南大の先発はGK1大西将、DFは右から6田渕大貴、5甲斐健太郎、25岡部拓実、32有村惇志、ボランチがヴィッセル神戸に内定しているキャプテン14松下佳貴、8重廣卓也、右MF7八久保颯、左MF17外山凌、トップ下9脇坂泰斗、FW33前田央樹。

写真撮影に臨む関西学院大の先発メンバー
写真撮影に臨む関西学院大の先発メンバー

総理大臣杯を制し夏の大学サッカー頂点に立った関西学院。先発はGK21村下将梧、DFは右から28高尾瑠、15米原祐、キャプテンの3井筒陸也、16小川原一輝、ボランチは7徳永裕大、6小野晃弘、右MF11森俊介、左MF8小林成豪、トップ下14福冨孝也、FW13呉屋大翔。小林はヴィッセル神戸、14ゴールで得点ランクトップに立つ呉屋はガンバ大阪への加入が内定しています。

試合開始前から関西学院大のメンバー外の選手たちが太鼓を叩いて熱い声援を送るなか、試合は始まりました。

立ち上がりは関西学院。右から森俊介がドリブルで突破し折り返すと小野がミドルで合わせエリア内こぼれ球を拾った呉屋が1対1となりますが、うまくシュートを打つことができません。

一方の阪南も右に流れた前田がエリア内、GKとDFの間に好クロスを送ると外山が詰めますがGK村下がさわりゴールを割ることはできず。直後のコーナーキック、セカンドボールを拾ったところから、松下のミドルシュートはゴール右をとらえますが、これもGK村下がさわって防ぎます。

直後には関西学院。エリア正面でボールを受けた福冨がターンをして放ったミドルシュートはGK正面。

10分には重廣の横パスに走り込んだ脇坂がミドルシュートを放つもこれは枠外。さらに右サイドでボールを運んだ八久保の浮きだまのパスに前田が抜け出してGKと1対1になりますが、ボールは村下が先に触ってシュートは打たせません。互いに積極的にシュートまで持ち込む、攻撃的な姿勢が光る序盤に。

両チームともに先制点を目指して攻撃的に
両チームともに先制点を目指して攻撃的に

9番脇坂選手も前半からプレスをかけ攻守によくかかわっていった
9番脇坂選手も前半からプレスをかけ攻守によくかかわっていった

21分には阪南、フリーキックからセカンドボールを拾い、田渕が右からボールを入れると前に残っていた甲斐が落としたボールは前田のもとへ。しかし、村下が先に触ってシュートは打てず。
直後には関西学院。右から抜け出した福冨が折り返したボールはエリア内、呉屋のもとへ。あとは決めるだけというボール、しかし、うまくミートできず。

30分には松下からパスを受けた脇坂が右から狙うもこれは枠外。
直後には関西学院の森俊介がエリア右を切り崩して一人交わすとGK大西と1対1に。しかし、シュートは勢いが付きすぎ決めることはできません。

35分には松下を起点に八久保が右から好クロスを送るとDFがクリアしたボールはあわやオウンゴールに。しかし、ゴール左へ流れてこれも決まらず。

終盤には関西学院もセットプレーのこぼれ球から小林や徳永が接近的にシュートまで持ち込みますが、決めきれず前半は0-0となりました。

ともにメンバーを代えずに臨んで始まった後半、攻撃が実を結んだのは阪南。右からボールを入れるとボールを拾った前田がゴールネットを揺らして1-0。
さらに攻勢に出た阪南。4分に松下からエリア外正面でボールを受けた脇坂がシュートを放つと、ゴール右をとらえて2-0。

キャプテン松下選手がゴールを決めた脇坂選手をねぎらう
キャプテン松下選手がゴールを決めた脇坂選手をねぎらう

ボールを持つ米原選手にプレスをかける脇坂選手
ボールを持つ米原選手にプレスをかける脇坂選手

2点を先行した阪南は脇坂、松下、重廣の中盤がテンポよくボールを回していい距離感で試合を展開。この3人は屋台骨、という印象。

2点目の直後には脇坂のスルーパスが右へ流れた前田へ通り、いい折り返しが入りますがこれはDFがクリア。このあとのコーナーキックから最後は岡部がエリア内左で放ったシュートはブロックされて決まらず。
しかし、このあとの左コーナーキック、脇坂が蹴ったボールに重廣が合わせにいくと最後は関西学院の米原のオウンゴールを誘って3-0。

突き放された関西学院も左クロスにうまく呉屋が抜け出しますがシュートは右へ。さらに高尾の右クロスに呉屋がファーで合わせますがこれはGK大西のもとへ。

17分には関西学院が一気に二人選手を交代、福冨に代わって10番森信太朗、小野に代わって26番池田優真。森がトップ下、池田が左MF、小林がやや下がり目に。直後には関西学院。左サイドから小林が入れたボールに、うまく抜け出して合わせたのは呉屋。3-1。

さらに徳永のパスに抜け出した呉屋。ここは阪南の甲斐、岡部がなんとか体を入れてシュートは打たせず。

ここで阪南は左SB有村に代わって28番藤原奏哉。

22分にはさらに小林の浮きだまのパスに森信太朗がエリア内でシュートに持ち込みますが、ニアを狙ったシュートは大西の好守で防がれます。
このあとのコーナーキック、呉屋が合わせますが、これは押し込むことはできず。

しかし、流れは積極的に動き回りスペースをつくる森信太朗がかき回し始めた関西学院のもとへ、傾いていきました。

27分には阪南のコーナーキックをしのいだところから関西学院がカウンターへ。小林が左サイド、一人を交わしてクロスを入れるも森信太朗はうまく合わせられず。さらに再三ドリブルでいい動きを見せてきた森俊介が戻したボールに最後はエリア右から高尾が持ち込むもDFがこれはブロック。
急に強い雨が降り始めた30分には阪南、外山に代わって左MFに10番山口和真。
直後には重廣がエリア右でプレスをかけたところから前田がボールを奪い最後は重廣がシュートに持ち込みますが、これはブロックされ、突き放すチャンスを阪南は逃します。

33分には関西学院、森俊介に代わって19番中井栞吏。
すると、中井は交代直後にエリア外右からグラウンダーのミドルで積極的に狙いますが、これは右へ。

38分にはやや動きの落ちた重廣に代わって24番江坂巧。

42分には再三コーナーキックに持ち込んだ関西学院。左コーナーキック、森信太朗が左足で入れたボール、合わせたのは小林。これで3-2。

小林成豪選手がコーナーキックから決めて関西学院が1点差に
小林成豪選手がコーナーキックから決めて関西学院が1点差に

さらに関西学院は45分、米原のフリーキックに中井が競ったボールはうまくGKとDFの間へ通りそこへ抜け出したのは呉屋。倒れながらも足を伸ばすとボールはゴールへ吸い込まれて3-3。

ロスタイムは4分。
関西学院はエリア外右でボールを受けた中井が左足を振り抜くとシュートは右のゴールポストを叩いて観客席はざわめきます。

一方の阪南も山口の右コーナーキック、江坂が合わせますがこれは右へ。

互いに最後まで勝利を目指した試合は3-3で決着しました。

3点をリードするも阪南は勝ちきれなかった
3点をリードするも阪南は勝ちきれなかった

関西学院も試合後は悔しそうな表情の選手が目立った。13番呉屋選手は16までゴール数を伸ばした
関西学院も試合後は悔しそうな表情の選手が目立った。13番呉屋選手は16までゴール数を伸ばした

前半0-0 後半3-3 計3-3
得点:前田央樹、脇坂泰斗、オウンゴール(阪南) 呉屋大翔2 小林成豪(関西学院)

阪南の先発:1大西将 6田渕大貴 25岡部拓実 5甲斐健太郎 32有村惇志 14松下佳貴=cap 8重廣卓也 7八久保颯 9脇坂泰斗 17外山凌 33前田央樹
交代:有村→28藤原奏哉 外山→10山口和真 重廣→24江坂巧
リザーブ:21岩倉努 4大野佑哉 47新井幹人 11松尾雄斗

関西学院の先発:21村下将梧 28高尾瑠 3井筒陸也=cap 15米原祐 16小川原一輝 7徳永裕大 6小野晃弘 14福冨孝也 11森俊介 8小林成豪 13呉屋大翔
交代:福冨→10森信太朗 小野→26池田優真 森俊介→19中井栞吏
リザーブ:22吉田賢史 2岡山宗星 24塩谷知哉 17武田侑也

阪南としては勝ち点で関西学院に並ぶチャンスを逃した痛い引き分け。一方の関西学院も引き分けでよし、とするのではなく、試合後は悔しそうな表情の選手が目立つのが印象的でした。
(文中敬称略)

CC BY-NC-ND 4.0 This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.

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