拓殖大 – 中央大 / 東京都サッカートーナメント学生系の部1回戦


3月28日は、中央大多摩キャンパスサッカー場へ。

天皇杯の東京都の予選にあたる東京都サッカートーナメント学生系の部が始まり、この日は1回戦。
中央大多摩キャンパスサッカー場での第1試合では、拓殖大と中央大が対戦。川崎フロンターレU-18出身、拓殖大のMF田鎖勇作、DF高畠捷の2選手が試合に臨みました。


【東京都サッカートーナメント学生系の部1回戦 拓殖大 vs 中央大】
3月28日(日) 午前11時キックオフ 中央大多摩キャンパスサッカー場 くもり


拓殖大の先発は、GK1笠島李月、最終ラインは右から15高畠捷、キャプテンの3永吉葉太、22神山友陽、23北原辰徳、ボランチは6田鎖勇作、14安西晃輝、右MF17川村舞弥、左MF7小泉龍之介、トップ下10田村聖斗、前線には11小島慈央。


フロンターレU-18出身の田鎖勇作、高畠捷が先発に。けがから戻ってきた高畠にとっては、約1年ぶりの公式戦。

 


中央大の先発は、GK1岩瀬陽、最終ラインは右から26石橋衡、キャプテンの17大野篤生、3常藤奏、ボランチは4湯谷杏吏、6小川嵩翔、右サイドに2長澤圭剛、左サイドに7家坂葉光、2シャドーに13武本射雅、9持山匡佑、前線には10星野創輝。

曇り空に少し雨も交じる中央大多摩キャンパスサッカー場。

ピッチ脇の観客席には、選手の家族らや拓殖大のメンバー外の部員らの姿があり、ピッチ脇では、フロンターレU-18出身、田中幹大や大瀧螢、新1年の岡野一恭平や尾川丈も含め、多くの中央大の部員がメガホンを手ににぎやかに応援を繰り広げる。とてもいい雰囲気の中、試合は始まりました。

ピッチへ戻ってきた高畠捷選手。感触を確かめるように、キックオフ前には跳躍を繰り返す姿も




立ち上がりは拓殖大、浮き球のパスに小島がエリア正面へ抜け出しそうになりますが、これに対しては、中央大の最終ラインが挟み込むようにして対応。
すると2分には、中央大、左サイド、家坂から小川嵩翔とつながり、小川嵩翔から左サイド、流れた星野へ。
星野はクロスを入れていきますが、エリア内を田鎖がカバー。さらに右サイドを長澤が仕掛け、クロス。しかし、笠島がセーブしていきます。


浮き球を持山が競り、エリア正面へ星野が動き出す場面では、しっかりコンパクトに守っていく拓殖大。
次第にラインを高め、前に出る場面をつくっていくと7分には、右サイドでのスローインの流れから高畠が高い位置へ。
エリア外正面、田村が前に持ち上がり、そのパスに、小泉がエリア右へ。しかし、中央大の守りも堅くシュートまでは行けず。

すると直後には中央大、持山が高い位置へ持ち込み、左サイドから折り返し。しかし、エリア内で永吉が対応。高畠につなげ、自分たちでボールを持つ時間をつくっていきます。

互いに球際の激しさを見せるなかで、守備から攻撃へつなげようとしていく拓殖大。
田鎖も左サイドでボールをカット。その縦パスに、田村が前に出ようとしていきます。

中央大は、岩瀬や大野、常藤、石橋がかかわり、最後尾から組み立て。しかし、拓殖大も前から奪いに、中盤を締めて、簡単には間に入れさせずにしていきます。

すると12分には、右サイドでのスローインの流れから高畠のパスに、田村がエリア右へ。これは中央大が阻んで、右コーナーキックに。
小泉が右足でボールを入れると、遠いサイドで永吉が折り返し、これに田鎖が反応。ヘディングシュートを打ちますが、枠はとられられず。

14分には、安西のスルーパスを、正面でおさめた小島がキープ。
エリア外左で受けた田村はドリブルで前に持ち込んで、シュート。しかし、左へ。

中央大も常藤が最終ラインから攻撃参加。スルーパスに、星野がエリア左へ抜け出しますが、これはオフサイド。

さらに左サイド、家坂が右サイドを突く好パス。長澤が抜け出しそうになりますが、北原がカバー。

22分には、拓殖大の組み立てを狙い、持山がカット。エリア外左へ運び、シュート。しかし、枠はとらえられず。

23分には今度は拓殖大、前に持ち上がった田鎖から右サイド、高畠へ。高畠が高い位置から折り返すと、エリア正面、田鎖がシュート。しかし左に。

 

高畠捷選手
田鎖勇作選手



26分には高畠のフィードに、エリア右へ抜け出した小島が粘り、岩瀬をかわしてシュート。しかし、ボールはポストに。


中央大も、27分には、家坂が中央に寄ってつくったスペースを、常藤が上がり、高い位置へ。折り返したボールはエリア内へ入りますが、拓殖大はクリア。
さらにエリア外右で中央大はフリーキックを得ると、小川嵩翔はニアにボールを入れ、セカンドボールを拾い、小川嵩翔は遠いサイドに入れ、折り返していきますが、ここでも拓殖大の集中した守りが対応していきます。

間に入れていこうとする中央大に対して、うまく間を締め、プレスもかけ対応していく拓殖大。
30分には中央で田鎖が厳しい寄せからボールをカット。その縦パスを正面でおさめた小島がシュート。しかし、枠はとられらえず。

32分には中央大も、拓殖大の連係ミスを突いて、ボールを奪い、小川嵩翔がエリア外正面へ。しかし、シュートは安西がブロック。
右コーナーキックとなり、セカンドボールを拾った中央大は、右サイドから武本が速いクロスを入れていきますが、笠島がセーブ。

中央大の左サイド、仕掛けてくる家坂に対しては、高畠が粘り強く対応。ボールをものにしていく拓殖大。
田鎖もボールをうまくカット。そこから縦にパスを入れ、拓殖大が前に出る場面をつくっていきますが、中央大の守りも堅く決定的なところまではつながらず。

38分には中央大、GKの岩瀬が左サイドを突く好フィード。家坂が抜け出しますが、これに対しては高畠がカバー。しっかり笠島に戻して、拓殖大のボールに。

互いに厳しく球際に戦う姿勢を見せるなかで、イエローカードが提示される場面も見せる両チーム。
なかなかシュートまではいけない時間が続いていきます。

43分には、右サイド、仕掛けた中央大の持山がクロス。しかし、高畠がカバー。シュートは打たせずに対応していきます。

さらに左サイドで持山、家坂の連係から高い位置でボールを回す中央大。しかし、中盤に入ったところで拓殖大は寄せの速さを見せ、マイボールに。
川村から右サイド、高畠へつながり、高畠はクロスを入れていきますが、遠いサイドに入ったボールは中央大がクリア。

アディショナルタイムには、中央大のハンドで、左サイドでフリーキックを得た拓殖大。小泉が遠いサイドに入れると、中央大にワンタッチあり、右コーナーキックに。
小泉が遠いサイドに入れると、神山のヘディングシュートは枠をとらえますが、岩瀬がセーブ。
前半は0-0でタイムアップとなります。





後半、3分には中央大、大野が縦に受け、おさめた持山からいったん武本に預け、受け直した持山は仕掛けていきますが、これに対しては安西がカバー。

すると4分には、左サイド、うまく裏を取りドリブルで小泉が運ぶと、そのパスに川村がエリア正面左へ進入。左足のシュートは枠をとらえますが、岩瀬がセーブ。

6分には中央大が前に出てきたところカウンターに持ち込んだ拓殖大。小泉のパスに田村がエリア左へ進入。シュートを打ちますが、ここも岩瀬をおびやかすようなものとはんならず。

一方の中央大も、7分には左サイドからのパス、うまくエリア左に星野が抜け出しますが、これに対しては永吉がブロックしていきます。


笠島が最終ラインの間に下りてきた安西に縦につけたり、左サイド、小泉に正確につけたりするなど、組み立てを図る拓殖大。
それに対して、中央大は持山らがプレスバック。最終ラインの常藤も速い寄せを見せるなどし、前には向かせず。

すると今度は中央大、右サイドから長澤が正面へ持ち込む動きを見せるなどし、サイドチェンジも交えながら前に出る時間をつくり、15分には、武本から長澤とつながり、長澤はエリア右へ進入。折り返しに、正面で持山がシュート。しかし、ここは高畠がライン上でブロックする好プレー。

拓殖大は、田村に代わり8木村俊太がピッチへ。

すると17分には、安西のパスから左サイドを抜け出した木村がクロス。エリア左、川村が飛び込みますが、岩瀬がセーブ。
しかし、交代で入った木村もかかわり、拓殖大がチャンスをつくっていきます。

中央大が最終ラインの大野が縦につけ、中央でパスを回し、右サイド、裏を取る動きを見せる長澤へつなげようとする中央大。
しかし、拓殖大はコンパクトに、囲い込むようにして対応。

拓殖大もボールを奪った田鎖の縦パスに、川村が高い位置へ抜け出しそうになりますが、中央大の守備の対応に遭い、最後は川村のファールに。

25分には中央大、拓殖大のファールでエリア外左でフリーキックを得ると、小川嵩翔が入れたボールに、石橋が合わせますが、これは笠島がセーブ。
右コーナーキックに。

コーナーキックをしのいだ拓殖大はカウンターに持ち込むと、川村がエリア左へ抜け出し、シュート。決定的な場面でしたが、シュートは右へそれていきます。


中央大は持山に代わり14小川雄輝、武本に代わり8加納大。

すると直後には中央大、浮き球のパスに加納が正面へ。これは安西がカバーし、阻むも28分には、右サイド、抜け出した長澤がクロス。
これは永吉がクリア右コーナーキックに。

セカンドボールを拾った中央大は、左クロスから加納がシュート。枠をとらえますが、笠島がパンチング。
こぼれ球に詰めた叶宇がさらにシュートを打ちますが、枠はとらえられず。
ゴールとはなりませんでしたが、中央大の攻勢が続いていきます。

33分には、中央大、右サイド、小川雄輝から下がり目でおさめた小川嵩翔はスルーパス。高い位置へ長澤が抜け出しそうになりますが。北原がカバー。

拓殖大も、直後には低い位置から田鎖が縦パス、間にうまく抜け出した安西が前に出ていきますが、中央大の守りに阻まれていきます。

拓殖大は小島に代わり9三浦敏邦。


なおも浮き球のパスに、長澤が高い位置へ顔を出すなどしていく中央大。
拓殖大のプレスをかいくぐり、湯谷の縦パスに、叶が高い位置へ抜け出しそうになるなど、ゴールに迫る場面をつくっていくと37分には、加納との連係から家坂がエリア正面左へ。シュートは枠をとらえますが、笠島の好セーブで左コーナーキックに。

小川嵩翔がボールを入れると、ニアで石橋が放ったヘディングシュートは枠をとらえますが、ここも笠島が阻んでいきます。

拓殖大も、40分には高い位置で三浦が競ると、小泉が左サイドを抜け出し、折り返し。これに木村が迫りますが、岩瀬が対応。

直後には中央大、右サイド、抜け出した小川雄輝が折り返し。しかし、髙阿多がエリア前をカバーする好守。
こぼれ球を拾った中央大は、加納がシュート。しかし、枠はとらえられず。

ワンプレーワンプレーに盛り上がる部員たちの声援やチャントを受け、攻勢に出る中央大。浮き球のパスに、正面へ星野が動き出す場面をつくりますが、拓殖大も永吉が粘り強く対応していきます。


しかし、45分には中央大、左サイド、高い位置に展開し、そこから正面へ入ると、エリア外正面やや左、走り込んだ湯谷がミドルシュート。
これがゴールへ決まり、0-1。

あと少しでアディショナルタイムに入るか、というところで中央大が先制点をものにしたのは中央大。

 

先制点は中央大へ




中央大は星野に代わり19北浜流星。

高い位置でキープを図る中央大。それに対し、ラインを上げ、前に人をかけ、同点ゴールを目指していく拓殖大。
しかし、中央大のコンパクトな守りに、決定機をつくるには至らず。

試合はタイムアップとなり、0-1。勝利したのは中央大となりました。

 

敗戦とはなりましたが、昨季の後半戦、多くの試合で複数失点し2部降格につながった拓殖大としては、守備で何度も好プレーがあった試合に。

攻撃面でも、決定機はつくれており、最後のところでの精度やバリエーションなどが増えていけば、1部への道も開けてきそうです。

約1年ぶりの試合となった高畠も、今季はチームの中心としての期待が高まる田鎖のプレーも、それぞれ堂々としたもの。

新シーズンの活躍と飛躍がとても楽しみだ、と思わされるものがありました。4月7日には、関東大学サッカーリーグの開幕戦を迎える拓殖大。1部復帰を目指した戦いが始まります。そのなかで、2人がどんなプレーを見せていくのか、とても楽しみにしています。

 



前半0-0 後半0-1 計0-1

得点:湯谷杏吏(中央大)


拓殖大の先発:1笠島李月 15高畠捷 3永吉葉太(c) 23北原辰徳 6田鎖勇作 14安西晃輝 17川村舞弥 7小泉龍之介 10田村聖斗 11小島慈央
交代:田村→8木村俊太 小島→9三浦敏邦
控え:12渡部堅蔵 2佐藤駿介 5照井佑亮 26鈴木斗真 20吉原優輝

中央大の先発:1岩瀬陽 26石橋衡 17大野篤生(c) 3常藤奏 4湯谷杏吏 6小川嵩翔 2長澤圭剛 7家坂葉光 13武本射雅 9持山匡佑 10星野創輝
交代:持山→14小川雄輝 武本→8加納大 星野→19北浜流星
控え:21牧野虎太郎 12倉上忍 29鷹取駿也 16大窟陽平




(文中敬称略)

曇天の中央大学多摩キャンパスサッカー場。試合中には弱い雨も降った
高畠捷選手
田鎖勇作選手

田鎖勇作選手
高畠捷選手
田鎖勇作選手

高畠捷選手

クロスを上げる高畠捷選手。決定的な場面もつくった

後半に臨む田鎖勇作選手
多くの部員が声援を送った中央大。田中幹大選手や大瀧螢選手、岡野一恭平選手、尾川丈選手の姿もあった
高畠捷選手

田鎖勇作
高畠捷選手

ライン上でシュートを阻む好守を見せた高畠捷選手
田鎖勇作選手

高畠捷選手
エリア内へ持ち込む田鎖勇作選手。攻撃でも見せ場をつくった

アディショナルタイムに差し掛かろうかというときに、中央大が先制する
0-1でタイムアップ

高畠捷選手と田鎖勇作選手
高畠捷選手、田鎖勇作選手、中央大の岡野一恭平選手、田中幹大選手、尾川丈選手

 

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