4月7日は、Anker フロンタウン生田へ。
プレミアリーグEASTは開幕戦を迎え、川崎フロンターレU-18は大宮アルディージャU-18との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プレミアリーグEAST第1節 vs 大宮アルディージャU-18】
4月7日(日) 午後2時キックオフ Anker フロンタウン生田 晴れ 235人
昨年は3位のフロンターレ。
先発はGK16松澤成音、最終ラインは右から2柴田翔太郎、4林駿佑、キャプテンの5土屋櫂大、15関德晴、ボランチは10矢越幹都、14八田秀斗、右MF8知久陽輝、左MF11児玉昌太郎、前線には7加治佐海、9香取武。
3年目でプレミアリーグ初出場、初先発の知久はこの日4月7日が誕生日。2022年、2023年と濱﨑知康、菊池悠斗が先発に入り続けたGKには、2年生の松澤が入りました。
昨年は9位の大宮。
先発は、GK1清水飛来、最終ラインは右から2斉藤秀輝、26中澤凜、3酒井舜哉、キャプテンの4大西海瑠、ボランチは6山中大智、20斎藤滉生、右MF7丹野豊冴、左MF11登丸楓吾、前線には8堀内陸大、9礒崎麻玖。
昨年は、フロンターレが2勝という戦績。
好天に恵まれ初夏のような陽気のAnker フロンタウン生田。観客席を選手の家族らが埋めたほか、トップチームのFC町田ゼルビア戦があるため、普段よりは姿は少ないものの、フロンターレのサポーターが幕を出し、大宮側もサポーターが選手とともに幕を出す。多くの人々の期待を感じる中、新たなシーズンの幕が開けました。
立ち上がりは、大宮。エリア外でフリーキックを得ると、大西が左足で入れたボールを、磯﨑が競り、高い位置へ登丸が抜け出しそうになりますが、関が対応していきます。
大宮はさらに中澤や酒井が多く触れながら動かしていくと、2分には左サイド、裏を取った大西が仕掛け、折り返し。しかし、フロンターレは体を張り、ブロック。
さらに大宮が中央と外を使いながら、エリア近くでプレーする時間をつくりますが、フロンターレは林が速い寄せからボールをものにするなど、焦れずに対応。
6分には、左サイド、大西との連係から、登丸が左サイドから正面へ持ち込んでいきますが、間に入ったボールは矢越がカット。
7分には右サイド、斉藤が高い位置へ持ち込み、折り返していきますが、土屋がカバー。しっかり左サイドに展開し、攻撃へ転じようとしていきますが、大宮はラインを上げ、コンパクトに。簡単には間に入れさせないように、対応。フロンターレとしてはなかなかいい形でボールを動かすことができない時間が続いていきます。
11分には、フロンターレ、左サイドでフリーキックを得ると、加治佐はリスタートを選択。児玉から八田、左サイド、下がり目に顔を出した矢越から再び八田とつながり、最終ラインの土屋へ。土屋のフィードに、加治佐が動き出しますが、ここはシュートにはつながらず。
さらに大宮が左サイドでボールを動かしたところ、林がカット。八田や矢越、知久も中央に顔を出しながら、回していくフロンターレ。
しかし、大宮は厳しい寄せからカットし、左へ展開すると、エリア外左、角度のないところからシュートを打ったのは登丸。
ゴールへ決まり、0-1。先制点は大宮へ入ります。
追いかける展開となり、もう一度声を掛け合って、再び試合へ臨んでいくフロンターレの選手たち。
林や土屋、間に矢越や八田もかかわり、テンポよくボールを回していくと、15分には、中央に顔を出した知久から香取へつながり、香取は左サイドに展開。
関が高い位置からクロスを入れると、エリア外正面、こぼれ球に走り込んだ八田がミドルシュート。これはわずかに右。
大宮も16分には、フロンターレのボールを奪ったところから丹野がエリア右へ持ち込んでいきますが、関がカバー。
すると再び組み立てを図るのはフロンターレ。土屋の精度の高いサイドチェンジに、柴田が右サイド、高い位置をうかがうなどしていくと、19分には、右サイド、知久の浮き球のパスに、加治佐が正面への動き出し。しかし、清水の対応に遭い、シュートにはつながらず。
それでもだんだんと高い位置でのプレーを増やしていくのはフロンターレ。柴田が高い位置へ持ち込んで、折り返したり、左サイドの高い位置で矢越や児玉、関がボールを動かし、エリア左をうかがったりと、エリア近くでプレーする場面をつくっていきます。
26分には、左サイド、下がり目に下りた関から香取へ。香取から左サイド、高い位置へ抜け出した八田につながり、八田はクロス。
これはシュートには結びつかなかったものの、セカンドボールを知久が拾い、再び林や土屋に戻し、組み立てを図っていきます。
大宮も、フロンターレが最終ラインから中盤につけたところを狙い、ボールを奪う場面をつくりますが、矢越が奪い返し、前には行かせず。
すると29分には、知久が中央を持ち上がり、スルーパス。エリア内へ香取が抜け出し、切り返しを入れて、シュートを打ちますが、大宮は体を張り、ブロック。
直後には、中央の知久から左サイド、児玉へ。児玉は高い位置へ仕掛け、クロス。エリア内、加治佐が飛び出しますが、大宮の守りが阻んでいきます。
しかし、32分にはフロンターレ、矢越や柴田、八田がかかわって右サイドで細かくテンポよくボールを回していくと、八田が右サイド、高い位置からクロス。
これに高い打点で、ヘディングシュートを打ったのは加治佐。1-1。
フロンターレがついに同点に追いつきます。
大宮も直後には、磯﨑が下がり目でボールを受けると、そこからエリア内へ堀内が抜け出しますが、フロンターレはしっかり寄せて、最後は堀内のファールに。
さらに登丸が左サイドを仕掛けていきますが、林がカバー。いったん松澤に戻し、再び受け直した林から左サイド、児玉へつなげ、関や矢越がかかわり、動かしていくフロンターレ。大宮はそれに対し、中盤で山中がカット。しかし、土屋が再びカバー。ボールを取り戻していきます。
加治佐も中央に顔を出し、八田や矢越、土屋とかかわってボールを回していくフロンターレ。
35分には、関の浮き球を、香取が頭ですらし、左サイド、児玉から高い位置の関へ。関はエリア外左へ持ち込むも、大宮は体を張った守り。
左コーナーキックとなり、柴田が右足でボールを入れると、こぼれ球をエリア外正面で拾った知久がミドルシュート。これは大宮がブロック。
左コーナーキックとなり、柴田がニアに入れると、関がヘディングシュート。これも清水のセーブに遭うも、つやんすをつくるのはフロンターレ。
土屋や林がボールに触れながら、浮き球に香取が高い位置へ動き出すなど、長いボールも交えて、前に出ていきます。
大宮は39分磯﨑に代わり15野口蒼流。
選手を入れ替える大宮。しかし、フロンターレは球際に厳しく対抗。スローインの流れから香取、知久がかかわって、右サイド、抜け出した八田が高い位置へ持ち込み、大宮がボールを奪って、左サイドに展開しても、戻りが速く、前には行かせず。
すると42分には、関が左サイドから間を突くパス。これに左サイド、高い位置へ抜け出した加治佐が折りすも、大宮のブロックに遭い、左コーナーキックに。
柴田が入れたボールは、大宮がクリア。再び左コーナーキックとなり、柴田が右足でボールを入れると、加治佐がシュート。そのボールをゴール前で土屋がさわり、押し込もうとしますが、枠はとらえられず。
加治佐は「触らなければ…!」。それでも、チャンスはまた来る。そう思えるようなやりとりで自陣に戻っていきます。
さらに香取がうまく間でカット。柴田が高い位置へ動き出すなどしていくフロンターレ。矢越や八田がかかわってボールを動かしますが、決定的な場面にはつながらず。
前半は1-1でタイムアップとなります。
後半も立ち上がりから前に出ていくのはフロンターレ。うまく間で受けた加治佐から香取へつながり、香取は右へ展開。クロスが左へ流れたところ、児玉、関が連係。
そこを大宮はカット、右サイドからのパスに、正面へ斎藤が入り込みますが、林がカット。そのまま前に持ち出した林は知久とのパス交換から高い位置へ。
大宮の戻りも速かったため、シュートにまでは至りませんでしたが、果敢な攻撃参加を見せていきます。
土屋や林、加治佐も下がり目で受けながら、ボールを回していくフロンターレ。土屋のフィードから柴田が右サイド、高い位置から正面へ動き出すなど、ゴールへ向かう動きを続けていきます。
大宮も、4分には、中央で野口がカット。堀内へつながり、堀内から右サイド、高い位置に抜け出した斉藤へ。しかし、関がこれには対応。
すると土屋、林も縦に速いパスを入れながら、前に出ていくフロンターレ。八田や矢越がセカンドボールを回収。そこから前に持ち出し、ボールを回していきます。
8分には、林がフィード。正面で加治佐が競り、右サイド、柴田がクロス。セカンドボールを拾った八田がミドルシュートを打ちますが、左。
9分には、関が左サイド、高い位置で厳しく寄せ、スローインにしたフロンターレ。矢越や児玉、知久がかかわってボールを動かしていくと、左サイドに顔を出した矢越はクロス。これをエリア外右、知久が競り、加治佐が正面へ。シュートは大宮のブロックに遭うも、こぼれ球を拾い、左へ展開したフロンターレ。
スローインを得て、その流れから関がクロス。遠いサイドで知久が折り返しますが、清水がセーブ。
11分には、関から八田、八田から左サイド、高い位置へ抜け出した矢越へ。矢越のクロスに、エリア内、知久が迫りますが、ワンタッチあり、左コーナーキックに。
コーナーキックをしのいだ大宮は左サイドから持ち込もうとしていきますが、柴田がカバー。ここでも切り替えの速さを見せていきます。
大宮は堀内に代わり27中島大翔。
14分フロンターレは、知久が右サイドから中央に持ち込み、八田につなげると、八田から関につながり、関は左クロス。これは大宮が阻んで、左コーナーキックに。
フロンターレはここで知久に代わり17恩田裕太郎。
フロンターレは、加治佐が右MF、恩田が前線に。
後ろから回していこうとする大宮に対し、恩田を先頭に、連動して厳しくプレスをかけにいくフロンターレ。相手陣内、高い位置でプレーする機会を増やしていくと、17分には八田から左サイド、八田、児玉へ。児玉のパスに、エリア左、抜け出した関がシュートを土ますが、清水がセーブ。
さらに右サイド、加治佐から柴田へつながり柴田は高い位置へ。ここは大宮の守備の対応に遭い、最後は柴田のファールに。
それでもフロンターレは、関の裏を突くパスに、香取が高い位置へ動き出し、相手にわたっても厳しくプレス。自分たちのスローインにするなどしていきます。
20分には、大宮、右サイドからエリア外右のスペースを突いた浮き球が出ると、中島が抜け出しそうになりますが、松澤がエリア外に出てこれをクリアする素晴らしい判断。
すると直後にはフロンターレ、大宮が後ろからつないでいこうとしたところを突いて、恩田がカット。そのパスに、抜け出した香取が切れのある動きで清水をかわし、エリア左へ。シュートを打つとこれが決まり、2-1。
高い位置からの厳しいプレスが結びついて、フロンターレはついに勝ち越し。
24分にはさらに香取のスルーパスに、恩田がエリア内へ。これに対して、大宮はファール。フロンターレはPKを得ます。
キッカーは恩田。これを決めて、3-1。恩田のプレミアリーグ初ゴールでフロンターレがさらに突き放します。
大宮は27分斎藤に代わり24神田泰斗が入り、中盤が活性化。中央からテンポよく前に出る場面をつくり、右サイドでスローインを得ると丹野がロングスロー。
しかし、フロンターレは体を張り、阻んでいきます。
29分には、右コーナーキックを得た大宮。神田がボールを入れると、セカンドボールを拾い、登丸がエリア左へ。しかし、フロンターレはここでも体を張り、ブロック。
さらに正面でパス交換から神田が前に。これに対しては、フロンターレはコンパクトに人をかけた守り。しのいでいきます。
31分フロンターレは、矢越に代わり23楠田遥希。楠田はプレミアリーグ初出場。
中盤への浮き球に対し、楠田がしっかり競るなど、球際の部分でもいい対応を続けていくフロンターレ。加治佐が中央に顔を出し、ボールを奪い、八田から受けた最終ラインの林はフィード。これに恩田が高い位置へ動き出し、セカンドボールは楠田がものにしていきます。
34分位は、大宮、右サイド、丹野から左サイド、登丸へ。前に持ち出した登丸は切り返しからシュート。しかし、楠田が体を張りブロック。
大宮は、斉藤に代わり23千田聖奈。
36分にはフロンターレ。正面で香取が競り、エリア外右で恩田がおさめると、これに対して大宮はファール。フリーキックを得ます。
キッカー、柴田がボールを入れると、加治佐がヘディングシュート。大宮の守りが阻んだところ、林から楠田へつながり、楠田はシュート。
清水が阻んだところ、シュートを決めたのは関。4-1。関のプレミアリーグ初ゴールが決まり、突き放します。
フロンターレはここで恩田に代わり25平内一聖、香取に代わり26新堀翔。ともに2年目で初めてのプレミアリーグのピッチに立ちます。
加治佐の浮き球に、恩田が高い位置へ動き出し、「点を取りに行くぞ!」と声をかける長橋康弘監督の言葉に応えるようにプレーを続けていくフロンターレの選手たち。
大宮も、斜めのパスに正面へ中島が抜け出しそうになる場面をつくりますが、柴田がしぼって対応。守備でも集中したプレーを見せていきます。
40分には、テンポよくボールを右サイドで動かしたフロンターレ。エリア外右から八田が浮き球を送ると、エリア内、飛び込んだ新堀がヘディングシュート。これは惜しくも左。
追いかける大宮も、右サイド、高い位置へ中島が動き出しボールを引き出しますが、土屋が対応。うまくファールにならないようにボールをものにし、ピッチ脇で見守っていたサポーターを守備でも沸かせていきます。
さらに左サイド、平内が仕掛け、高い位置で恩田が粘るなどしていくフロンターレ。
アディショナルタイムは4分。大宮は中澤のフィードに、野口がエリア内へ。しかし、これには土屋が対応。直後には、エリア外右でフリーキックを得ると、神田はゴールへ直接向かうきわどいボールを入れていきますが、松澤がセーブ。
さらに前に出てくる大宮に対し、土屋が体を張り、ブロック。戦う姿勢を見せていくフロンターレ。
48分には、柴田の浮き球のパスに、恩田がエリア内へ。清水もかわし、訪れた決定機。しかし、ここは清水も粘り強くゴールの前に戻り、セーブ。
右コーナーキックとなり、柴田がボールを入れると、林がシュート。ここは大宮が体を張り、ブロック。
試合はタイムアップとなり、4-1。
先制を許しながらも、そこから逆転したフロンターレ。白星で新たなシーズンの幕開けを飾りました。
恩田、関といった昨年も経験を積んだ選手たちがゴールという目に見える形で結果を残し、知久や楠田、新堀や平内といった昨年はプレミアリーグに出ることのできなかったことも、ピッチでその力を見せるなどしたフロンターレ。2023年のシーズンは一度もなかった逆転勝利というかたちでスタートを切ったことも、これからシーズンを進めていく上での大きな成功体験になりそうです。
次節は、4月14日、東京ガス武蔵野苑多目的グランドにて、FC東京U-18との「多摩川クラシコ」に臨むフロンターレ。ライバルを相手に、どんな試合をしていくのか。とても楽しみにしています。
前半1-1 後半3-0 計4-1得点:加治佐海、香取武、恩田裕太郎=PK、関德晴(フロンターレ) 登丸楓喜(大宮)
フロンターレの先発:16松澤成音 2柴田翔太郎 4林駿佑 5土屋櫂大(c) 15関德晴 10矢越幹都 14八田秀斗 8知久陽輝 11児玉昌太郎 7加治佐海 9香取武
交代:知久→17恩田裕太郎 矢越→23楠田遥希 香取→26新堀翔 児玉→25平内一聖
控え:1山本健翔 24柏村涼太 6齊名優太
大宮の先発:1清水飛来 2斉藤秀輝 26中澤凜 3酒井舜哉 4大西海瑠(c) 6山中大智 20斎藤滉生 7丹野豊冴 11登丸楓吾 8堀内陸大 9磯﨑麻玖
交代:磯﨑→15野口蒼流 堀内→27中島大翔 斎藤→24神田泰斗 斉藤→23千田聖奈
控え:31岡村泰志 5茂木祐弥 13藤原朝日
(文中敬称略)
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