6月1日、川崎フロンターレU-18はかもめパークで、日本クラブユース選手権の関東予選、日本クラブユース選手権(U-18)サッカー大会ノックアウトステージ2回戦、ジェフユナイテッド市原・千葉U-18戦に臨みました。
関東からは11チームが日本クラブユース選手権の出場権を得ることのできる関東大会には、32チームが出場。2回戦で勝利した8チームと敗者復活戦を勝ち上がった3チームが全国大会へ行くことができます。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権(U-18)関東大会ノックアウトステージ2回戦 vs ジェフユナイテッド市原・千葉U-18】
6月1日(土) 午後5時キックオフ かもめパーク 晴れ
FC川崎栗の木との1回戦を7-0(得点は奥田悠真、藤田明日翔、齊名優太、オウンゴール、新堀翔、ステンパールカ大翔、増田陽太)で勝利したフロンターレ。
先発は、GK16松澤成音、最終ラインは右から2柴田翔太郎、4林駿佑、23楠田遥希、15関德晴、ボランチは10矢越幹都、14八田秀斗、右MF8知久陽輝、左MF11児玉昌太郎、前線にはキャプテンの7加治佐海、9香取武。
ザスパクサツ群馬U-18との1回戦を8-0で制したジェフ。
先発は、GK1内藤倫太郎、最終ラインは右から8尾﨑芯太朗、5武田壱、2武藤幹太、15眞鍋波留也、ボランチは6磯村泰斗、その前にキャプテンの22秋葉琉斗、30大山遥哉、右に14今野眞翔、左に39榁木絆生、前線には18木原駿。
昨年もフロンターレとジェフはこの大会の2回戦で対戦。フロンターレが尾川丈、岡崎寅太郎のゴールで2-0で勝利。全国大会行きを決めています。
夕方に差し掛かったかもめパークは、フロンターレもジェフも選手の家族らに加え、多くのサポーターらが集まり、フロンターレのサポーターがチャントを歌えば、ジェフもメンバー外の選手たちがこちらもチャントで選手たちを鼓舞する。熱のこもった雰囲気の中、キックオフの時を迎えました。
立ち上がり、試合の流れをつかんだのはジェフ。
1分には高い位置で秋葉がカット。右へ展開するとクロスは左へ流れ、拾った眞鍋は正面へ持ち込む動きを見せ、クロス。フロンターレはコンパクトに、焦れずに対応。シュートにこそつながりませんでしたが、ジェフが守備から攻撃へいいかたちをつくっていきます。
3分には、右サイド、下がり目に開いた式田から速いパスが正面へ通り、今野がエリア前に。これには八田が対応。
さらに4分には正面へ持ち込んだ磯村がシュートを打つもフロンターレは体を張り、ブロック。こぼれ球を拾った大山がシュートのシュートもフロンターレがブロック。
フロンターレは最終ライン、林、楠田、関がかかわってボール回し。ジェフが組み立てる場面では加治佐が高い位置からプレスをかけていくと、5分には左サイドでのスローインの流れから関がエリア左へ仕掛けていきますが、ジェフの尾﨑が粘り強く対応。
すると、今度はジェフ、7分にはフロンターレが左サイド、児玉が仕掛けてきたところ、尾﨑がカット。すぐさま右サイド、裏を突くパス。これに秋葉が抜け出しますが、関がカバー。ジェフがまたも守備から攻撃へつなげるなか、フロンターレは焦れずに、最後のところの守備で対抗してきます。
8分にはさらにジェフ、またも秋葉がフロンターレ陣内でボールを奪い、右へ展開すると、今野が仕掛けて、折り返そうとしますが、フロンターレは体を張った守り。
フロンターレも右サイド、柴田や知久、林がかかわり、その流れから柴田が高い位置へ仕掛けようとしますが、ジェフは磯村も低い位置に戻り、コンパクトに。
粘り強い対応を続けていきます。
林が右に開き、楠田が中央、関が左に開き、八田や加治佐、矢越も間に顔を出しながら組み立てを図るフロンターレ。
中央ではセカンドボールを張ったがものに。次第に人数をかけ、前に出ていく場面をつくりますが、ジェフの守備も粘り強く、シュートにはなかなかつながらず。
それでも、林のフィードに児玉が左サイド、裏を狙う動きを見せるなど、長いボールも交えながら、チャンスをつくろうとしていきます。
15分には、矢越の浮き球のパスに、香取が正面へ。ジェフのあ森が阻んだところ、こぼれ球を拾った児玉がエリア外左へ。
児玉はミドルシュートを打ちますが、枠はとらえられず。
16分には、関の浮き球のパスに、児玉がエリア正面へ。しかし、ジェフは眞鍋がしぼってこれに対応。
右に開いた林に、矢越や加治佐も低い位置に顔を出し、児玉が左サイド、高い位置へ。
林や関がフィードを入れるなど、長いパスも交えていくフロンターレ。
19分には、楠田が左サイドを突く好パス。抜け出した関がクロスを入れると、正面へ加治佐が迫りますが、ジェフの守りが阻んでいきます。
さらに、加治佐の浮き球のパスに、知久がエリア正面へ。ジェフの守備の対応もあり、シュートにはつながりませんでしたが、セカンドボールを拾い、前に出ていくフロンターレ。下がり目で受けた矢越の右サイドを突くパスに、柴田が動き出すなどしていきます。
20分には関のフィードに、香取がエリア内へ。しかし、ジェフの式田の対応に遭い、ゴールキックに。
それでも、松澤や林、楠田がかかわり、奪われても楠田がすぐさま奪い返し、松澤が左サイドに正確なボールを入れるなどしながら、前に出ていくフロンターレ。
23分には右サイド、知久のパスに柴田が背後を取り、チャンスにつながりそうになりますが、これはオフサイド。
しばらくチャンスのなかったジェフも24分には、右サイド、今野から追い越した尾﨑へ。
尾﨑はエリア内へ折り返しますが、正面を知久がカバー。さらにスローインの流れから、尾﨑が右サイド、高い位置へ。しかし、関が体を入れ、右コーナーキックに。
キッカーの尾﨑が遠いサイドに入れると、セカンドボールを拾い、右サイドに再展開。尾﨑は今度は遠いサイドにクロスを入れていきますが、松澤がパンチング。
今度は左コーナーキックとなり、尾﨑が遠いサイドに入れると、流れたボールを拾った眞鍋がエリア左へ持ち込もうとしますが、児玉が対応。ゴールキックにしていきます。
ところが28分にはジェフ、高い位置でボールを奪うと、榁木が左サイドから正面への仕掛け。これに対して、フロンターレはコンパクトに人数をかけた守り。
しかし、再び高い位置でボールをものにしたジェフ。エリア内へボールを入れると、今野がこぼれ球を拾い、右サイドの秋葉へ。エリア外右、秋葉がシュートを打つと、ゴール内右へ決まり、0-1。
先制点はジェフに入ります。
ジェフのメンバー外の選手たちがチャントを歌い、盛り上がり、フロンターレサポーターが「フロンターレ」コールで背中を押すなか、円陣を組み、再び試合に戻っていくフロンターレ。
林のフィードに児玉が高い位置へ動き出し、左サイドでは児玉や矢越、関が連係。矢越のヒールパスに、関が左サイド、裏を狙う動きを見せるなどうまい連係も交えながら、前に出ていきますが、ジェフも集中した守りで対抗。
それでも、最終ラインでボールを回していこうとするジェフに対し、フロンターレは加治佐や香取、児玉が連動してプレス。
ふたたびボールをものにし、林や楠田に、矢越や八田、加治佐が低い地位に顔を出しながら、ボールを動かしていきます。
36分には、関から矢越、矢越から楠田、楠田から再び矢越とつながり、矢越は林にいったん預け、うまく間で受け直し、楠田から八田へ。八田の浮き球のパスに、知久が正面へ。知久に対しては、ジェフが人をかけた守り。矢越から下がり目で受けた加治佐は左サイドに展開。児玉から受けた矢越が左サイドの高い場所へ。しかし、ここはジェフの守備の対応に遭います。
さらにフロンターレは、知久のパスに柴田が右サイドを仕掛ける動き。しかし、眞鍋が対応。
すると40分には、ジェフ、サイドチェンジを右サイド、高い位置で今野がおさめると、フロンターレにファールがあり、フリーキックに。
遠いサイドで式田が折り返すと、正面で木原がシュート。これは上に。
フロンターレとしてはひやりとする場面。
さらにジェフは高い位置で木原がカット。そのパスに、大山が正面左に抜け出しますが、オフサイド。
前半は0-1でタイムアップとなります。
後半フロンターレは知久に代わり17恩田裕太郎が入り、前線へ。加治佐が右MFに。
立ち上がりのフロンターレ。楠田がフィードを入れると、香取が競り、恩田がエリア正面へ持ち込み、シュート。これは得点には至らなかったものの、すぐ横で声援を送っていたフロンターレのサポーターを沸かせる場面をつくっていきます。
2分には、林、楠田がかかわって、関へ。関のパスに児玉が高い位置へ持ち込むと、ジェフにファールがあり、エリア外左でのフロンターレのフリーキックに。
キッカーは矢越。遠いサイドに入れると、林が折り返しますが、ジェフはクリア。スローインとなり、うまく間で受けた児玉がスルーパス。これにエリア内、抜け出したのは加治佐。ここでジェフがファール。フロンターレはPKを得ます。
キッカーは加治佐。これを決めて1-1。追いついたフロンターレ。ゴールを喜びながらも、ボールを拾い上げ、すぐさまセンターサークルへ。
「今日で全国大会の切符をつかむ」。そんな気持ちを見せていきます。
ジェフが間につけてきても、下がり目に下りた恩田がカット。そこから楠田へつなげ、楠田は左サイドを突くパス。それに児玉が動き出すなど、ゴールへ向かうプレーを続けていくフロンターレ。
林が持ち上がり、右へ開いた恩田がつくったスペースを使い、高い位置へ動き出す柴田へつなげるなどしてきます。
7分には矢越から左サイドに展開。児玉から関につながり、関のフィードに加治佐がエリア正面へ。しかし、ジェフは集中した守り。
ジェフもセカンドボールを拾った今野のパスに、秋葉が高い位置へ抜け出す場面をつくりますが、矢越がカバー。
マイボールにした矢越は、右へ展開。柴田、加治佐が動き出し、再びフロンターレが前に出る展開に。
11分には、左サイド、ボールを奪った楠田が高い位置へ持ち込み、クロスを入れようとしますが、これはラインを割っていたとの判定。しかし、果敢な攻撃参加に。
ジェフは今野に代わり26島垣魁。
ジェフも次第に流れを引き戻し、13分には、右サイド、高い位置へ抜け出した秋葉がクロス。しかし、エリア正面を張ったがカバー。さらにこぼれ球を拾い、秋葉が高い位置へ持ち込もうとしていきますが、児玉が下がり目をカバー。コンパクトに粘り強く対応。
14分には、武藤のフィードに、眞鍋が左サイド、高い位置へ。しかし、加治佐がカバー。加治佐から右サイド、高い位置へ開いた恩田へつなげたところ、再びジェフはカット。左サイドからのフィードに、木原が正面へ動き出しますが、林が対応。
ジェフがやや勢いづくなか、フロンターレは体を張り、しっかり対応していきます。
すると、18分にはフロンターレ。香取が浮き球を競り、恩田がおさめ、人数をかけた攻めに。右サイド、加治佐、柴田が連係。背後を狙いにいきますが、ジェフもコンパクトに粘り強い守りで対応。
しのいだジェフも20分には、木原がおさめ、左サイドに展開。榁木が高い位置で折り返すと、エリア左、走り込んだ木原がシュート。しかし、枠外。
さらに左サイドでボールを回していき、折り返し。しかし、エリア内を楠田がカバー。
攻撃に転じたフロンターレは恩田がおさめ、左サイドに展開。児玉が仕掛け、エリア左に持ち込もうとしますが、尾﨑が対応。
フロンターレも楠田の縦パスを中央で八田が受け、最終ラインの林につながり、持ち上がった林は右へ展開。ジェフの守りに遭いますが、自分たちのスローインに。
そこから最終ラインの関へ戻し、関のフィードに恩田が高い位置へ。シュートにこそつながりませんでしたが、ゴールへ向かう動きをここでも続けていきます。
八田や香取、恩田、児玉もかかわり、右サイド、柴田に加え、前半は最後尾で組み立てに加わることが多かった関が左サイド、高い位置へ顔を出すなどして、前に出ていくフロンターレ。25分には、右サイド、柴田から左サイド、児玉へパスが通り、児玉は折り返し。正面で加治佐がおさめると、いったん八田に預けた加治佐はエリア正面で受け直し、シュートを打ちますが、ジェフはブロック。
フロンターレはさらに八田や矢越、林や楠田がかかわって児玉が背後を狙う動き。ジェフがボールをカット。右サイドに展開しようとしても、八田がプレスから自分たちのスローインにしていきます。
29分には、林のフィードに矢越が右サイド、高い位置へ。ここでジェフにファールがあり、フリーキックに。
キッカーは柴田。遠いサイドに入れると、林が競り、ゴール左、楠田が詰めますが、シュートは左に。
さらにフロンターレは、ルーズボールを右サイドで拾った柴田がスルーパス。エリア正面、香取が動き出しますが、ジェフが対応。
しかし、セカンドボールもものにし、林や楠田が多くボールに触れ、奪われてもすぐさま楠田が奪い返し、シュートは打たせず再びマイボールに。
楠田はフィード。それに児玉が左サイド、高い位置へ。ジェフの守備の対応があり、左サイドでのスローインに。
左サイド、下がり目で受けた矢越は浮き球のパス。それを恩田が競りますが、GKの内藤が対応していきます。
35分には関が中央へ持ち込む動きを見せ、八田から矢越へ。矢越のスルーパスに、恩田がエリア正面右へ抜け出し、シュート。しかし、左に。
ジェフも、間に顔を出した秋葉へつけていきますが、楠田がカバーしていきます。
36分フロンターレは香取に代わり38奥田悠真。
左サイド、児玉に加え、交代で入った直後の奥田もかかわって、攻勢を強めていくフロンターレ。39分には、エリア外左、持ち込んだ児玉がシュート。しかし、ジェフは体を張り、ブロック。セカンドボールを拾ったフロンターレは、柴田から矢越とつながり、左へ展開。児玉が高い位置への仕掛け。
後ろに戻して、林から再び左サイドに展開。児玉から奥田とつながり、奥田から受けた関はエリア外正面やや左へ。ミドルシュートは枠をとらえますが、内藤がセーブ。
ジェフは木原に代わり9副嶋柊太。
40分には、フロンターレ、浮き球をエリア外正面左で恩田が競ると、ジェフにファールがあり、フリーキックに。
キッカーは矢越。エリア内にボールを入れるも、エリア内でフロンターレにファールがあったとの判定。
ジェフはこの際に眞鍋が負傷。治療のため、ピッチの外へ。2分ほどの中断を挟んで、37福岡壮志が入り右SB、尾﨑が左SBに。
再開直後のジェフ、44分には右サイド、パス交換から副嶋がエリア右へ持ち込んでいきますが、楠田がカバー。こぼれ球を拾い、左サイドから榁木が折り返しますが、エリア正面を関がカバー。終盤の大事な時間帯。フロンターレも集中力を切らさず、守っていきます。
アディショナルタイムに入り、46分には、松澤が正確なボールを正面へ送ると、抜け出した恩田がシュート。しかし、クロスバー。
カウンターに転じたジェフは、右サイドからの折り返しに、副嶋がシュート。しかし、右に。
直後にはジェフ、正面で浮き球を副嶋が競るも、林、楠田が対応。最後はジェフのフリーキックに。
キッカーは松澤。左サイドに展開していくと、セカンドボールを拾い、エリア外正面左で八田がシュート。これはジェフの守備に遭い、左コーナーキックに。
キッカーは柴田。ボールを入れると、ヘディングシュートを打ったのは楠田。ゴールへ決まり、2-1。勝ち越したのはフロンターレ。
大きな公式戦で初めてのゴールとなった楠田を先頭に、選手たちはサポーターの下へ。
サポーターとは逆サイドで試合を見守っていたフロンターレの控えの選手たちも一緒にゴールの裏へ。ボールパーソンをしていたU-18の選手も一緒に大きなゴールの喜びを分かち合います。
サポーターたちが「AVANTE」を歌うなか、高い位置で恩田や児玉がプレス。相手陣内でのプレーを試みるフロンターレ。
最後は八田に代わり20藤井漣祐がピッチへ。試合はタイムアップとなり、2-1。
この結果、フロンターレU-18は全国大会出場が決定。
一発勝負、なかなか自分たちの流れにできずに先制されるという難しい状況をひっくり返して得たこの勝利は、プレミアリーグEASTの上位につけるフロンターレに対して、相手が強い気持ちを持って臨んでくるであろうクラブユース選手権へ向けても、必ずつながるものになるはずです。
少し時間をおいて6月15日、横浜FCユース戦で再開となるプレミアリーグEAST、そして日本クラブユース選手権でどんな戦いを見せていくのか。
とても楽しみにしています。
前半0-1 後半2-1 計2-1得点:加治佐海=PK、楠田遥希(フロンターレ) 秋葉琉斗(ジェフユナイテッド市原・千葉)
フロンターレの先発:16松澤成音 2柴田翔太郎 4林駿佑 23楠田遥希 15関德晴 10矢越幹都 14八田秀斗 8知久陽輝 11児玉昌太郎 7加治佐海(c) 9香取武
交代:知久→17恩田裕太郎 香取→38奥田悠真 八田→20藤井漣祐
控え:1山本健翔 24柏村涼太 29藤田明日翔 6齊名優太 25平内一聖 28平塚隼人
ジェフの先発:1内藤倫太郎 8尾﨑芯太朗 5式田壱 2武藤幹太 15眞鍋波留也 6磯村泰斗 22秋葉琉斗(c) 30大山遥哉 14今野眞翔 39榁木絆生 18木原駿
交代:今野→26島垣魁 木原→9副嶋柊太 眞鍋→37福岡壮志
控え:21山形翼空 3井口幹太 4長谷川晴大 20佐藤友孝 40姫野誠 7矢嶋暖太
(文中敬称略)
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