2試合連続で引き分けた川崎フロンターレU-18。勝ち点20、4位で迎えたこの日のホームゲームは前々節桐光学園戦に続いて等々力陸上競技場での開催。先に試合があった勝ち点22で3位の横浜F・マリノスユースが東京ヴェルディユースに1-3で敗れたため、勝てばプレミアリーグ参入戦圏内の3位へ浮上できる、という状況で臨むことになりました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第14節vs三菱養和ユース】
9月13日(日)午後3時キックオフ 等々力陸上競技場 くもりのち晴れ 970人
川崎フロンターレU-18の先発はGK1名良橋拓真、DFは右から3島崎竜、キャプテン4長谷川隼、5武田太一、24川崎晶弘、ボランチは18田中碧、32村田聖樹、右MF8渡邉啓太郎、左MF10三笘薫、FW9岸晃司、23藤井柾人。U-15日本代表のモンゴル遠征中のFW38宮代大聖に代わって藤井、26伊従啓太郎に代わって長谷川がスタメンに。長谷川は怪我で途中交代となった5月5日アウェー三菱養和戦以来4か月ぶりの公式戦出場となりました。
一方の三菱養和はGK1大村悠仁、DFは右から16杉山耕二、4清野拓斗、5佐藤大介、右MF23久保井俊喜、左MF25高橋ラシード、中盤の底にキャプテン7瀬古樹、その前に14平山駿、15齋藤一が並び前線に10松井輝純、9増田隆祐。
フロンターレボールでのキックオフ、後ろに戻したボールを受けてきれいな軌道のフィードを右のスペースへ送ったのは長谷川隼。チャンスにはつながらなかったものの久しぶりに公式戦でみるプレーに懐かしさと嬉しさが入り交じる気持ち。ゲームは始まりました。
1分には三菱養和。エリア外右で得たフリーキック、瀬古がエリア内へ送ったボールを折り返されますが、ここはフロンターレ、しっかり対処しシュートは打たせません。
直後にはフロンターレ左サイドを細かいパス回しで崩していくと最後は正面から村田がミドルシュート。枠外とはなりましたが、積極的に狙っていきます。
7分には長谷川のフィードのこぼれ球を三笘が左サイドで拾い最後は岸が狙うもこれは枠外。
15分にはフロンターレにアクシデント。藤井が右足を痛めてピッチの外へ。瀬川ヤーシャが代わってFWに。裏へ抜け出してよく三菱養和をかき回していただけに痛い交代。おんぶをされて退いていく藤井。怪我が心配です。
15分にはエリア外左から三菱養和、瀬古がフリーキックで直接狙いますが、わずかに右へ。精度の高いボールでフロンターレゴールを脅かしてきます。
19分にはフロンターレ、三笘が左サイドを突破しクロス、これに岸が合わせますが三菱養和の選手にブロックされてしまいます。
21分には三菱養和、久保井のドリブル突破から右コーナーキックを得て、こぼれ球を拾い左から好クロスを入れてきますが、これは誰も触れず。しかし、ひやりとする場面。
互いにチャンスを作りだすもなかなかゴールを割れなかったゲームが動いたのは31分。左コーナーキックのセカンドボールを拾ったところから細かくパスをつないでエリア内左進入した三笘がドリブルで仕掛けると最後は三菱養和のファールでPKを獲得。
キッカーは瀬川ヤーシャ。落ち着いてゴール右を揺らして1-0。フロンターレが先制します。
直後には三菱養和、フィードに抜け出した増田がエリア内へ迫りますが、ここは武田がうまく体を入れる好守。シュートは打たせません。
33分には左サイドを突破した川崎がクロスを入れるとこれを頭で合わせたのは瀬川。しっかりたたきつけますがGKの正面。
37分にはさらにフロンターレ。岸の左コーナーキックはエリア外右の武田へ。ミドルシュートを狙うも相手のブロックに阻まれて枠へ飛ばすことはできず。
44分には三菱養和、右クロスのこぼれ球を拾った齋藤一のミドルシュートが枠内へ。しかし、ここは名良橋が左へしっかり弾く好セーブ。同点とはさせずハーフタイムへ。
細かいパス回しからチャンスを作り出していくフロンターレらしさが出た前半。武田に加えて長谷川が最終ラインからどんどんフィードを入れていったのが印象的。しかし、三菱養和もサイドからの仕掛けとセットプレーでの怖さがあり、手強いチーム。前回の対戦でも3-0で下したもののゲーム内容としては拮抗していたことが思い出される時間帯も多くありました。
後半は増田に代わって26石田明を入れてきた三菱養和に対しフロンターレは交代なしでキックオフ。立ち上がりから三笘がドリブルで仕掛けてエリア内へボールを入れますが、誰も合わすことはできず。さらに武田がボールを奪ったところから攻め上がり、瀬川ヤーシャへラストパス、エリア右からシュートを打ちますがGKの正面。
すると4分三菱養和はサイドからの揺さぶり。右サイドを久保井がドリブルで突破し、クロスを入れると左へ抜けていったボールを拾ったのは高橋ラシード。エリア左からシュートを放つとこれがゴール左へ決まり1-1。追いつかれてしまいます。
ここからフロンターレは攻勢に。9分には田中碧の縦パスから三笘が狙いますが、決めることはできず。10分には瀬川とのパス交換から村田がエリア内右から狙いますがGK大村が立ちはだかります。
さらに12分にはコーナーキックのこぼれ球を拾った三笘がミドルで狙うもボールは左へ。13分には左からパスで組み立てていき最後は最終ラインから攻め上がった武田が枠内へミドルシュート。しかし、GK大村が再び阻みます。
15分にはコーナーキックのセカンドボールを拾い岸が右からクロス。ニアで長谷川が合わすも右へ。
なかなか決めることはできないなかで、24分スコアを動かしたのは三菱養和。右サイドを10松井がドリブルで突破。エリア内へ入られてしまうと名良橋がこれに詰めますが交わされてしまいボールはゴールの中へ。1-2。ゴール裏へ駆けていく赤いユニホームの選手たち。追いかける展開になってしまいます。
フロンターレはここで渡邉に代わって伊従が入り最終ラインを長谷川、武田、伊従の3バックにし、島崎、川崎の両サイドの位置をやや高めに。前線も岸を頂点に瀬川、三笘と攻撃に出ていきます。
26分はエリア右でファールをもらうと岸が蹴ったボールに島崎が頭で合わせますが、これは上へ。
28分にはエリア内左へ進入した三笘がシュートを放ちますがGK大村が好反応、さらにこぼれ球を拾い島崎が右クロスを上げると再び三笘が頭で合わせますが、またも大村が立ちはだかります。
32分には村田に代わって栗脇がボランチに。
33分には岸の右コーナーキック、伊従が折り返しますが詰めた瀬川は触ることができず。
さらにフロンターレは最終ラインを田中、武田、伊従に。ボランチに長谷川を上げて攻勢に出ようとしますが、もったいないファールやミスもでてなかなかチャンスを作り出していくことができなくなります。
36分には川崎に代わって原島が左サイドへ。
直後に岸の右コーナーキックに伊従が合わせますが、今度はライン上の三菱養和の選手たちがクリア。
終盤ゴールに迫るフロンターレ、守備に重点を置く三菱養和という展開が続きますが、ゴールを割ることはできず。5分のロスタイムも必死にボールをキープした三菱養和に時間を使われてしまい、タイムアップとなってしまいました。
前半1-0 後半0-2 計1-2
得点:瀬川ヤーシャ=PK(川崎) 高橋ラシード、松井輝純(三菱養和)
フロンターレの先発:1名良橋拓真 3島崎竜 4長谷川隼=cap 5武田太一 24川崎晶弘 18田中碧 32村田聖樹 10三笘薫 8渡邉啓太郎 9岸晃司 23藤井柾人
交代:藤井→11瀬川ヤーシャ 渡邉→26伊従啓太郎 村田→25栗脇拓人 川崎→7原島亨太
リザーブ:21早坂勇希 34小川真輝 6柴原周平 14猪狩和真 17道本大飛
三菱養和の先発:GK1大村悠仁 4清野拓斗 5佐藤大介 16杉山耕二 7瀬古樹=cap 10松井輝純 14平山駿 15齋藤一 23久保井俊喜 25高橋ラシード 9増田隆祐
交代:増田→26石田明 平山→2田嶋凜太郎
リザーブ:18塚田匡壮 6多田大河 21佐々木陸生 24冨川凌平 28長岡龍之介 19八木原匠
フロンターレU-18は6勝6敗2分け、勝ち点20、得点32、失点28、得失点差+4で順位は6位へ。勝ち点24の前橋育英が2位、22の横浜F・マリノスユースが3位。勝ち点21の山梨学院大附属、桐光学園が4位、5位となり、勝ち点20の浦和レッズユースが得点の差で7位に迫り、ますますプリンスリーグは混戦となりました。
終始切れのある動きを見せた三笘を中心にチャンスを作ったフロンターレU-18。悔しさの募る逆転負けとなってしまいましたが、キャプテンの長谷川が戻ってパスの出しどころが増えたのは混戦深まるプリンスリーグ終盤戦の起爆剤にもなりそうです。
(文中敬称略)
写真はかんちさんのものを多く使わせていただきました。ありがとうございます。
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