7月15日富山市の永森記念グラウンドで行われたJユースカップ2ndラウンド第1節、カターレ富山U-18に2-0で勝利した川崎フロンターレU-18。
2ndラウンドの戦績を1勝1敗とし、AC長野パルセイロU-18との第2節(開催日未定)にノックアウトラウンド進出を懸けることになりました。
試合後に佐原秀樹コーチ、先制ゴールを決めた藤田明日翔、追加点を決めた廣瀬寧生の2選手に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU18 – カターレ富山U18 / Jユースカップ2ndラウンド第1節
「内容も含めてまだまだ足りないところはありますけど、最低限のミッションはクリアしたのかなと。次につなげるためにも」
佐原秀樹コーチ
〇まずは今日の試合の総括などをお願いしてもいいですか?
はい、暑いなかで、コンディション的にも遠征でバス7時間ぐらいかけて来たので。けっこう厳しい戦いだったんですけど。
今日のゲームの最終的な目標は勝ち点3を得ることだったので。そこに関しては、もちろん内容も含めてまだまだ足りないところはありますけど、最低限のミッションはクリアしたのかなと。次につなげるためにも。
〇前半は特に富山さんもやりたいことをやっていたのかな、という印象があるんですけど、それについてはどうですか?
すごいいいチームで、後ろから丁寧にビルドアップもしてきますし。能力の高い選手、運べる選手、個の特長のある選手もすごく多いチームだったと思うので。
僕らは受けて立つというより、相手というより、自分たちのサッカーをやろうというところから入っているので。何の情報もないなかで、今日の戦いに来たので。
スカウトもない、何の情報もないなかだったので、そこに関しては、自分たちのサッカーというのは特に後半に関しては、やれたのかな、というのはありますけどね。
〇ハーフタイムに選手に何か声などをかけたりしましたか?
はい。チームでミスが、入りも含め、ミスが多かったので。そこのところの修正とあとは、ゴール前のところ。もっと大胆に行くところ。
しっかり相手を見ながら、味方を見ながら、判断するということをもう少ししっかりやろうということで声をかけました。
〇去年とは変わってタイトルがかかる大会になったということで、去年は「まずはアピールの場である」ということを言われていたと思うんですけど。大会の重みも変わったのかな、と思うんですけど、それについてはどうですか?
そうですね、レギュレーション自体がこのラウンドを首位で通過すると、ベスト8に行けるので、そこの上につながるという意味では、本当に今日勝たないといけない試合だったので。
勝つことで最終戦、これから日程は調整しますけど、長野がベルマーレにも勝っていますし。2勝というかたちで。僕らは予選でベルマーレに負けている、1敗スタートというレギュレーションなので。ちょっと変わっているんですよ。
なので、今日引き分け以下だと、次の可能性はないので。今日は勝つことがすごく大事なので。1勝1敗になって、最終戦長野とやれるので、ホームで。
そこで勝つことで、ベルマーレも富山さんと最後やりますけど、2勝1敗で並ぶ可能性が出てくるので、そういった意味では今日は勝てたことが次につながるきっかけになればなあと思います。
〇ここまでJユースカップを戦ってみて、選手たち、こういうところが伸びたとか感じるところってありますか?
本当に公式戦というかたちで、すごく緊張感のあるゲームが予選リーグもそうですし、リーグのマリノス戦も含めて本当にそうですけど。
緊張感のあるなかでやれるということが、選手を一番成長させると思うので。そういった意味では、こういうレギュレーションでやれることが選手の成長につながるのかな、と思いますけどね。
〇次はクラブユースが始まりますけど、この中からクラブユースに出る選手もまた出てくると思うんですけど。クラブユースはどういった大会に?
レギュレーション厳しいですよね、今年。4の1ですもんね。(※今大会は、グループステージの各グループでノックアウトステージに進むことができるのは4チームのうち1チームのみ)
ちょっときついし、相手もヴィッセルさんと鳥栖さんと秋田さんで。
まあ、厳しいんですけど、この中でアピールした選手はやっぱりいますし。この中で、最初から出られなくても、途中出場して、そこでチャンスをつかめる選手がこの中でも出てくると思うので。
そういった意味でも、彼らはポジションを奪いにいかなければいけない立場なので。もちろんスタートで出ている選手もいますけど。
本当に競争が生まれていいなあと思いますけどね。
〇また今日も富山までサポーターの方々が来ていましたけど、サポーターにメッセージなどをいただいていいですか?
すごいですね、富山まで。新幹線で来て、僕らバスで7時間かけてきたので、うらやましいなあと思いながらも、こんな遠くまで来ていただいて、力になりますし。
次のラウンドに進めるように。もう1回次のゲーム、次はホームなので。僕らも勝って、勝利、目指したいなあと思います。
〇またユースの話とは違うんですけど、長橋監督にも聞いたんですけど、高井選手が五輪の代表に選ばれて、いよいよ五輪も始まりますけど、それについて思うところなどはありますか?
ジュニアから知っている選手ですし、ユースで3年間見て来たので。ポテンシャルはすごく持っているので。それをいかんなくゲームで発揮してくれればなあと思います。
日本人よりいいんじゃないですか、海外の選手と対戦するほうが。
そういうミスが許されないよ、という国際大会で。
彼の性格が、そういうほうがちょっと合っているのかなという気がします。
「ボールがこぼれてきた時にはシュートしかなかったので。それで決められたので、良かったです」
DF29 藤田明日翔
〇お疲れさまでした。まずは今日のゲーム振り返ってもらってもいいですか?
ずっと攻めていたりしたんですけど、なかなか点が取れなくて。きつい時間帯が多かったので。そこを課題として今後修正していきたいと思います。
〇なかなか前半はうまくいかない時間もあったと思うんですけど、後ろからどんな気持ちでプレーしていました?
絶対チャンスは来ると思っていたので。FWの選手とか中盤の選手とかにあとはゴール決めてくれるのを信じて。
ゼロで、無失点で抑えることを考えていました。
〇なかなか映像なども見る機会はなかったと思うんですけど、カターレの選手はやってみて、どうでした?
カターレの選手というか、自分たちのサッカーをやれば勝てると思っていたので。相手を見ながら、しっかりサッカーをできたかなと思います。
〇今日はゴールを決めましたけど、得点シーンについて振り返ってもらっていいですか?
得点のところではコーナーが何回かあったので。それで全然決められなくて。次こそ決めてやる、が続いていたので。
ボールがこぼれてきた時にはシュートしかなかったので。それで決められたので、良かったです。
〇ユース1年目でプレミアもちょこちょこメンバーに入っていますけど、自分のプレーなどでこういうところが成長したと実感するところってありますか?
ユースでやってスピード感とかも上がって、そこにどんどん慣れてきて。自分の持ち味とかも生かすことができているので。その部分が試合に出ていると思います。
〇逆に課題に感じるところって何かあります?
課題の部分はビルドアップとか、フロンターレで必要不可欠なので。そこをもっと高めていきたいと思います。
〇クラブユースも始まりますけど、それに向けて、個人的な目標って何かありますか?
まずはメンバーに入って。そこでどうできるかというので。環境とか、左右されないように。自分たちのサッカーを、関係なしにできるようにしたいと思います。
〇ユース1年目、どういったシーズンにしたいというものはあります?
個人としては1年生とか関係なく、メンバー入ったり。試合に出れるようにしていきたいので。そこを常に持っています。
〇CBは土屋選手も山中選手も林選手も楠田選手もいて。なかなか激戦区だと思うんですけど、逆にそういった選手が周りにいることでお手本になる部分もあります?
お手本が多いので。その材料はそろっていると思うので。あとは自分で考えて、自分の長所を生かしながらやればできると思います。
〇今日はサポーターの人も来ていて。最後ああいったかたちで“バラバラ”で喜ぶこともできましたけど、やってみてどうでした?
初めてだったんですけど。サポーターの方たちが支えてくれているというので。安心してゲームに臨めるので。感謝しています。
〇またサポーターの方に。たぶんクラブユースもたくさん来ると思うんですけど、そういったサポーターの方にメッセージなどをいただけますか?
チームの一員として、みんなで勝利をつかめるように、協力して頑張りたいと思います。
「自分がここで決めるという強い気持ちもありましたし。途中から入って流れを変えるという気持ちもあったので。
次につなげることができて良かったです」
FW39 廣瀬寧生
〇まずは得点シーンを振り返ってもらっていいですか?
翔太(小川翔太)からいいクロスが来たので、あとは叩き込むだけでした。
〇ハーフタイム見ていて、ああいったクロスからのシュートを繰り返し練習していたと思うんですけど、そういったことが点につながったような感じですかね?
そうですね。そこで狙っていたので。練習の時からも、そこで点を取れるようにということなので。練習しました。
〇自分の得意としているシュートの形などはなにかありますか?
今日得点でもあったヘディングシュートや、パンチ力のあるシュートだったりが得意です。
〇今日は勝たなければいけない試合で。すごく価値のあるゴールだったんじゃないかと思うんですけど、それについてはどう思います?
そうですね。自分がここで決めるという強い気持ちもありましたし。途中から入って流れを変えるという気持ちもあったので。
次につなげることができて良かったです。
〇次戦に向けての目標があれば、教えてください。
次も自分が点を取って、チームを勝たせられるようにしたいです。
〇今年はジェファFCから入って1年目で、自分でここが成長したなって思うところってありますか?
体の使い方がうまくなったと思います。
〇逆にまだまだ自分に足りないなって思うところってありますか?
足元でドリブルするところだったり、相手からボールを奪われない力。そのへんのところが課題だと思っています。
〇フロンターレに入ってみて、入る前思っていたことと違うなってところってあります?
サッカーの姿勢とか取り組み方が変わりました。
〇どういったところが?
食への意識や練習前に自主練するなど、そのへんが変わりました。
〇1年目でプレミアの登録メンバーに入ったりしていますけど、1年目の目標などを教えてください。
1年生でプレミアに出て、点を決めることです。
〇ジェファFCも応援してくれる人がいたと思うんですけど、今日みたいにああしてフロンターレのサポーターが来ていて、そういった応援がある中でプレーできることってどうですか?
ジェファFCのころはそういうのはなかったので。ああいう自分のことを応援してくれる人がいるっていうのは、とても感謝していますし。うれしいです。
〇今日も“バラバラ”とか。ああいったことってフロンターレでないとないことなのかなと思うんですけど、やってみてどうですか?
このクラブにしかない文化だと思うので。すごく良いものだと思います。
〇ユース卒業するころにはこういう選手になってみたいっていうものはありますか?
そうですね。1個上にいる恩田選手を超えたいです。
〇サポータにメッセージなどをいただけますか?
いつも感謝しているので。これからも応援よろしくお願いします。
◇
勝ち点3が求められる試合。カターレ富山U-18という素晴らしい相手との試合を制して、川崎フロンターレU-18はノックアウトラウンド進出への望みをつなげました。この試合で得たものは、Jユースカップのこれからだけではなく、これから始まる日本クラブユース選手権大会やプレミアリーグEASTにもかならずつながっていくはずです。
7月22日にはいよいよ日本クラブユース選手権大会が始まります。夏の連戦は多くの選手の力が必要となる舞台。厳しい戦いを通して、多くの選手が成長して、その先につなげていく。そんな大会になることを楽しみにしています。
(文中敬称略)
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