7月24日はロード宮城総合運動場陸上競技場へ。
日本クラブユース選手権大会、グループステージのグループBは雷のため、7月22日に中止となった第1節が行われ、川崎フロンターレU-18はヴィッセル神戸U-18との試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権グループステージ第1節 vs ヴィッセル神戸U-18】
7月24日(水) 午後6時キックオフ ロード宮城総合運動場陸上競技場 くもり 35分ハーフ
ブラウブリッツ秋田U-18との第2節を1-2、1敗のフロンターレ。
先発は、GK16松澤成音、最終ラインは右から2柴田翔太郎、4林駿佑、キャプテンの5土屋櫂大、15関德晴、ボランチは10矢越幹都、23楠田遥希、右MF8知久陽輝、左MF11児玉昌太郎、前線には7加治佐海、17恩田正太郎。
ヴィッセルはサガン鳥栖U-18に0-2とリードを許すも、3-2と逆転勝利でのスタート。
先発は、GK12吉岡耕祐、最終ラインは右から3茨木陸、キャプテンの4山田海斗、19原蒼汰、16川井憂翔、ボランチは6岩本悠庵、その前に35上野颯太、10濱﨑健斗、右に11森田皇翔、左に14瀬口大翔、前線には7吉岡嵐。
フロンターレとヴィッセルは昨年の日本クラブユース選手権グループステージ第1節でも対戦。その際は3-1でフロンターレが勝利しています。
◇フロンターレU18 – ヴィッセル神戸U18 / 日本クラブユース選手権グループステージ第1節
大会初日から試合の開催に大きな影響を与えた雷雲はなく、昼間に雨が少し降ったこともあってか、やや過ごしやすい気候のロード宮城総合運動場陸上競技場。
本来は休養日のところに入った試合ということもあってか、選手の家族らやサポーターはやや少なめ。
それでも、両チームともに多くの幕を出し、チャントや選手たちの名前を呼ぶなど、思いの込められた雰囲気のなか、キックオフの時を迎えました。
「戦うこと」「恐れずにやること」「自分たちのサッカーを楽しむこと」など、長橋康弘監督が声をかけ、試合に入ったフロンターレ。
立ち上がりから、林がフィードで恩田を走らせ、左サイドでは矢越や児玉、関が連係。積極的に裏を突くボールを入れ、多くのセカンドボールをものに。
選手それぞれがよく声を出して、戦う姿勢を見せていきます。
ヴィッセルも、左SBの川井が背後を突くボール。これに瀬口が高い位置へ動き出していきますが、中央でセカンドボールをものにしようとしたヴィッセルに対し、楠田が速い寄せからボールを奪い、左サイドに展開。児玉から受けた関の仕掛けに対しては、ヴィッセルの守備の対応があり、シュートなどにはつながりませんでしたが、切り替えの速さを見せていきます。
ヴィッセルは3分には右サイドでボールをカット。森田が高い位置へ仕掛け、折り返そうとしていきますが、土屋がブロック。
右コーナーキックとなり、キッカーの濱﨑は左足でニアに正確なボール。
しかし、矢越がこぼれ球をカット。高い位置へ動き出した恩田に対しては、ヴィッセルの守りの対応があり、シュートにこそいけませんでしたが、ここでも守備から攻撃へのつながりを持ってプレーを続けていきます。
5分にはヴィッセル、中央の上野から右サイド、裏を突くパス。森田から吉岡嵐とつながり、吉岡嵐から左サイド、瀬口へ。最後はエリア外正面、岩本がミドルシュート。
これは右にそれましたが、ヴィッセルも両サイドと中央をうまく使いながらフロンターレのゴールに迫っていきます。
土屋や関、林が多くボールに触れ、林がフィードを入れたところ、セカンドボールを拾った知久のパスに矢越が高い位置へ。そこから右サイドで柴田や知久、矢越がかかわってボールを回す場面をつくるなどするフロンターレ。加治佐が中央に顔を出し、マイボールに。そのパスに児玉が左サイド、高い位置へ動き出すなど攻勢を続けていきます。
ヴィッセルも、川井のパスをうまく間で濱﨑が受け、起点となりますが、恩田が自陣に戻りプレスバック。献身的な姿勢からボールをものにしていきます。
10分には、ヴィッセル、最終ラインの原が持ち上がり、その縦パスに濱﨑がエリア左へ。しかし、林がすばやくこれをカバーする好守。
さらに左サイドでボールをカットしたヴィッセル。エリア右へ、森田が抜け出しますが、関がカバーしていきます。
すると12分にはフロンターレ、林から土屋と最終ラインでつながり、ボールは関へ。関のパスを加治佐がうまく間で受け、エリア外左へ。
加治佐は切り返しからミドルシュート。これは枠はとらえられず。
ヴィッセルも直後には浮き球のパスに、吉岡嵐が高い位置への飛び出し。しかし、柴田がカバー。選手それぞれが球際の厳しさと集中したいい守りを見せていきます。
すると14分には、中央で楠田がボールを奪い、柴田からエリア右、加治佐へ。加治佐のクロスはブロックに遭い、右コーナーキックに。
キッカーは柴田。右足でボールを入れると、林がヘディングシュートを打ちますが、これは上にそれていきます。
ヴィッセルも、直後にはフィードに吉岡嵐が正面へ。いい動き出しでしたが、松澤がカバー。
ヴィッセルは岩本や濱﨑、最終ラインの山田もかかわってボールを動かす時間をつくりますが、山田が前線へ鋭い縦パスを入れてくる場面では林がカット。
さらに組み立てを図るヴィッセルに対し、うまく連動してプレッシャーをかけ、ミスを誘うなどしていきます。
飲水タイムを挟んで、楠田がボールを奪い、土屋が出足よくパスをカットするなどし、そこから自分たちでボールを回していくフロンターレ。
林や児玉、中央では楠田や矢越がかかわってボールを回していきます。
20分には、ヴィッセル、左サイドで濱﨑がボールを奪い、受けた上野のパスに右サイド、高い位置へ森田が抜け出しますが、林がカバー。
すると直後にはフロンターレ、松澤が正確なボールを恩田に供給。恩田から知久へつながり、知久のパスに柴田が右サイド、高い位置へ。
柴田のクロスがブロックされたところ、セカンドボールを拾った知久のパスに、加治佐が正面へ。加治佐は鋭い切り返しの連続からシュート。
これはヴィッセルの体を張った守りに遭い、枠へ飛ばすことはできませんでしたが、フロンターレがセカンドボールへの反応の速さでも上回っていきます。
ヴィッセルも25分には、最終ラインから右サイドに展開。そこからサイドを変え、左サイド、川井から瀬口へ。瀬口のパスに、正面へ上野が抜け出しそうになりますが、フロンターレは人数をかけ、体を張った守り。
左コーナーキックとなり、岩本が右足でボールを入れると、セカンドボールをエリア外正面右で拾った森田から左サイド、瀬口につながりますが、瀬口の仕掛けに対しては、フロンターレの粘り強い対応があり、ラインを割ってゴールキックにしていきます。
関が自陣で競ったボールを、うまく恩田が拾っておさめ、縦に持ち出し、高い位置でファールを受け、フリーキックを得るなど攻勢を続けていくフロンターレ。
ヴィッセルも30分には、間でうまく受けた瀬口が右サイドを突くパス。抜け出した森田が仕掛けていきますが、関がブロック。
右コーナーキックとなり、濱﨑がニアにきわどいボールを入れていきますが、松澤がパンチング。
さらに32分には、うまく左サイドで受けた濱﨑。少し前に持ち出し、そのパスに瀬口がエリア左へ。
しかし、林がカバーしていきます。
34分には今度はフロンターレ、加治佐から柴田につながり、柴田は折り返し。ヴィッセルの守りの対応に遭ったところ、矢越と楠田がセカンドボールをものにし、加治佐へ。
加治佐はエリア外正面へ間を縫うようにして仕掛け、シュート。これは左に。
さらに高い位置でボールをものにしていくフロンターレ。知久が中央、間を仕掛け、エリア前に迫るなどしていきます。
アディショナルタイムに入り、36分にはエリア正面やや右へ抜け出した楠田のパスに、左サイドから斜めに児玉が動き出していきますが、ヴィッセルの守備の対応に遭い、シュートには至らず。
さらに楠田から右サイド、柴田へ。柴田は右クロス。しかし、吉岡耕佑がセーブ。
前半は0-0でタイムアップとなります。
後半フロンターレは交代はなし。ヴィッセルは、森田に代わり23大西湊太。
立ち上がり、恩田がボールをおさめ、そのパスに児玉が左サイド、仕掛ける姿勢を見せるなどしていくフロンターレ。
スローインの流れから矢越が高い位置へ。そのパスに児玉が背後へ動き出し、正面へ恩田が迫る場面をつくっていきます。
3分には矢越、知久、柴田と右サイドでつながり、いったんはヴィッセルの守備の対応に遭ったところ、セカンドボールは楠田がものに。
楠田は左サイドに展開。児玉から関、関から中央の楠田につながり、そのパスに児玉が正面へ。児玉から加治佐へつながり、加治佐のパスに関が左サイド、高い位置へ。
クロスは右サイドに流れるも、知久が粘り強い寄せ。フロンターレのスローインにしていきます。
矢越の間を突くパスに、関が高い位置へ抜け出し、仕掛けるなどしていくフロンターレ。
コーナーキックのセカンドボールを拾い、知久がクロスを入れるなど、相手陣内でのプレーを継続していきます。
フロンターレは5分知久に代わり28平塚隼人。
ヴィッセルは岩本に代わり9渡辺隼斗が入り前線へ。
しかし、なおも多くの声を出し、ピッチ脇から見守る控えの選手たちの声にも支えられて、ゴールへ向かうプレーを続けるフロンターレ。
矢越や楠田がボールをものに。うまく間を楠田が持ち上がり、左サイド、関から児玉に展開するなどしていきます。
8分には楠田が左サイドを突くパス。児玉から平塚につながり、平塚はクロス。加治佐がヘディングシュートを打ちますが、これは右。
さらに矢越から中央に顔を出した児玉へ。児玉から左サイド、高い位置へ抜け出した関につながりそうになりますが、ヴィッセルは大西が低い位置をカバー。
ヴィッセルも、9分には左サイドで濱﨑がボールをカット。高い位置へ持ち込もうとしますが、フロンターレにファールがあり、フリーキックに。
キッカーは瀬口。右足でボールを入れていくも、松澤がパンチング。
そこからセカンドボールをものにしたフロンターレは、中央の加治佐から恩田とつながり、恩田から左サイド、関から児玉へ。
児玉から受け直した関は中央を持ち上がり、右サイドに展開。ヴィッセルの戻りも速く、決定的な場面にこそつなぐことはできませんでしたが、自分たちでしっかりボールを動かして、前に出ようとしていきます。
11分にはフロンターレ、矢越がボールをカットし右サイドに展開。恩田のパスに柴田が右サイド、高い位置へ抜け出しクロス。
これはヴィッセルの守りに遭い、シュートにはつながらず。
直後にはヴィッセル、うまく浮き球をコントロールした渡辺がエリア右へ抜け出しますが、松澤が簡単には動かず、粘り強く対応。
シュートは関がカバー。右コーナーキックとなり、濱﨑がボールを入れると、セカンドボールを正面で拾った吉岡嵐から左サイド、川井へ。
川井はクロスを入れますが、松澤がセーブします。
すると再び攻勢に出るのはフロンターレ。関から左サイド、児玉へ。児玉のクロスが流れたところ、拾った柴田がクロス。
シュートにこそつながりませんでしたが、次々にこぼれ球を拾って、前に出ていきます。
関のフィードに児玉が高い位置へ動き出し、ボールを奪われても、関がすばやく前に出てブロックするなど、フロンターレはヴィッセルに前に行かせずにプレーを続けていきます。
ヴィッセルの右サイドでのスローイン、恩田のプレスバックからボールを奪ったフロンターレ。児玉、加治佐とテンポよくつながり、エリア外正面間で受けた平塚がスルーパス。エリア左に抜け出したのは恩田。ヴィッセルの寄せをうまくかわして、シュートを打つとゴールへ決まります。
1-0。先制点はフロンターレへ。サポーターたちの歓声とバスケットケースの中、ピッチ脇で見守っていた控えの選手たちとともに、大きなゴールの喜びを分かち合います。
さらにフロンターレは、恩田が競ったボールを、平塚がおさめ、前に持ち出し、右サイドでのスローインに。
その流れからエリア右、飛び出した矢越がシュートを打ちますが、これはサイドネット。
飲水タイム明け、「セカンド拾うぞ拾うぞ!」。ピッチ脇で声をかけるGKの山本健翔らの声にも押され、フロンターレの選手たちは集中してプレーを続行。
ヴィッセルの最終ライン、山田が持ち上がり、右サイドを突くパスを出す場面では、逆にこれをカット。右サイド、平塚につながり、平塚が正面へ持ち出し、いったんはヴィッセルの守備の対応に遭っても、セカンドボールを拾い、矢越のパスに加治佐が正面へ動き出す場面につなげていきます。
フロンターレは21分加治佐に代わり14八田秀斗。ヴィッセルは茨木に代わり22西川亜郁。
24分にはヴィッセル、うまく間で受けた瀬口が左サイド、高い位置へ持ち込もうとしていきますが、柴田と平塚が粘り強く厳しい寄せ。最後は瀬口のファールに。
平塚のパスを間で八田が受け、奪われても柴田がカバー。矢越や楠田がボールを動かすなどしていくフロンターレ。林の右サイドを突くパスに、平塚が高い地位へ抜け出し、そのパスに八田が正面へ顔を出すなどしていきます。
25分には左サイド、受けた楠田が鋭いターンから前に持ち出し、左サイドに展開。平塚や関もかかわってテンポの良いパス回し。
シュートにこそつながらなかったものの、相手陣内でのプレーを続行していきます。
ヴィッセルは、27分大西に代わり27森分圭吾。
しかし、さらに迄に出るのはフロンターレ。関からうまく間で楠田が受け、そのパスに八田が高い位置へ動き出すなどしていきます。
28分には、中央を持ち上がった関から右サイドに展開。そこから正面うまく間で受けた恩田がおさめると、恩田のリターンを受けた矢越がエリア外正面でミドルシュート。
これは上に。
ヴィセルは29分、浮き球のパスに濱﨑が正面へ抜け出しそうになりますが、林がカバー。林は左サイド、児玉へ展開。児玉から左サイド、流れた恩田が正面へ折り返すと、平塚が飛び出しますが、これはヴィッセルの守備の対応に遭い、シュートにはつながらず。
しかし、またもフロンターレがチャンスをつくっていきます。
中央に下りた八田がセカンドボールをものに。そこから左サイドに展開。児玉のパスに関がエリア内へ抜け出す場面をつくるなどしていくと、30分には、児玉から関、関から楠田と左サイドでつながり、楠田がクロスを入れると、恩田がヘディングシュート。これは右に。
ヴィッセルも31分には両サイドから立て続けにクロス。しかし、フロンターレはコンパクトに、人数をかけてこれをしのいでいきます。
すると32分には中央で矢越がカット。そこから左サイド、恩田につながり、恩田のパスに関がエリア外正面へ。
巧みな反転から関はミドルシュートを打ちますが、これは上に。
33分にはさらにフロンターレ、土屋から八田につながり、八田は左サイドを突くパス。これに抜け出した児玉が切り返しからシュートを打ちますが、ヴィッセルはブロック。
左コーナーキックとなり、キープを図るフロンターレに対し、人数をかけボールをものにしようとするヴィッセル。
フロンターレは時間を使うことはできませんでしたが、それでも自陣へ速い帰陣を見せていきます。
アディショナルタイム、36分にはヴィッセル、右サイドからの攻めに。折り返しにエリア内、濱﨑が飛び出しますが、柴田が素晴らしいカバー。
スローインの流れからヴィッセルはクロスを入れていきますが、松澤がセーブ。
サポーターたちとフロンターレのクラブスタッフ、さらには選手の家族たちが歌う“アバンテ”の中、試合はタイムアップ。1-0。
ピッチに立っている選手たちはもちろんのこと、ピッチ脇で見守っていた選手たちも最後まで声を絶やさなかったフロンターレ。
「戦う」という姿勢を前面に打ち出して、大きな1勝を挙げました。
グループBのもう1試合。サガン鳥栖U-18 vs ブラウブリッツ秋田U-18は2-0でサガン鳥栖U-18が勝利。
第2節を終えての順位は次の通り。
①サガン鳥栖 勝ち点3 1勝1敗 得点4 失点3 得失点差+1
②ヴィッセル神戸 勝ち点3 1勝1敗 得点3 失点3 得失点差0
③川崎フロンターレ 勝ち点3 1勝1敗 得点2 失点2 得失点差0
④ブラウブリッツ秋田 勝ち点3 1勝1敗 得点2 失点3 得失点差-1
フロンターレは、25日サガン鳥栖との最終節に、ノックアウトラウンド進出の可能性をつなぎました。
求められるのは勝利のみ。全員が一丸となって、戦う姿勢を出していけば、恐れるものはないはずです。
前半0-0 後半1-0 計1-0
得点:恩田裕太郎
フロンターレの先発:16松澤成音 2柴田翔太郎 4林駿佑 5土屋櫂大(c) 15関德晴 10矢越幹都 23楠田遥希 8知久陽輝 11児玉昌太郎 7加治佐海 17恩田裕太郎交代:知久→28平塚隼人 加治佐→14八田秀斗英
控え:1山本健翔 3山中大輝 29藤田明日翔 6齊名優太 25平内一聖 9香取武 38奥田悠真
ヴィッセルの先発:12吉岡耕佑 3茨木陸 4山田海斗(c) 19原蒼汰 16川井憂翔 6岩本悠庵 35上野颯汰 10濱﨑健斗 11森田皇翔 14瀬口大翔 7吉岡嵐
交代:森田→23大西湊太 岩本→9渡辺隼斗 茨木→22西川亜郁 大西→27森分圭吾
控え:21小西柊介 26寺岡佑真 15小泉楓雅 26片山航汰 37川端彪英
(文中敬称略)
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