8月11日小樽市望洋サッカー・ラグビー場で行われた日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会、グループステージ第2節、アンフィニ札幌戦、5-0で勝利した川崎フロンターレU-15生田。
試合後に久野智昭監督、ゴールを決めた小田脩人、全天海に話を聞きました。
試合の記事は◇フロンターレU15生田 – アンフィニ札幌 / 日本クラブユース選手権グループステージ第2節
「難しい時間もあると思うんですけど、そこは粘り強くできればいいと思います」
久野智昭監督
〇大量得点で前半で決まってグループリーグも楽に進めるような感じになったのかなと思ったのですけど、それはどうですか?
昨日の疲れもあったかもしれないですけど、隙を見せないようにしながら、4点取って、チーム全体で突破するというところで言うと、いろんな選手がかかわって、決められたのかなっていう印象がありますね。
〇ただ、もう少し取れた…
そうですね。晟央(十河晟央)がひとつ足りなかったかな、と思うんですけど、でもチームでゼロでおさえたことは良い収穫かなと思います。
〇晟央君がパワーとか推進力とか見せていた試合かなと思うんですけど。
そうですね。
〇いい意味でフロンターレっぽくはない。
そうですね、代表に行って、自分でまた感じたものがあると思うので。そこでまた成長したかなという印象ですね。
もちろんフロンターレっていうと、ボールをつなぐというところはあるんですけど。
でも僕たちは個人の成長のところで、特長を出してくれてばいいなと。その中で技術の成長があればいいなと思っているので。
本人が成長しているので。フロンターレらしくないかもしれないけど、それがフロンターレらしく、本人が合わせるプラス、特長が出せればいいな、と思います。
〇山田新も自分はフロンターレらしくはないかもしれないけど、これで行くんだ、という。
そうですね。ああいう選手がフロンターレで、ユースでもジュニアユースでも見ていた時に、あそこまでなるんだっていう印象があるので。
そのときに比べても晟央なんかは、力強さは同じぐらいあるのかなっていうイメージはあるので。
どういう選手になるかは、自分含めクラブもワクワクしているものがあります。
〇攻撃のところでもっと連動してというのがないと、これから厳しくなっていくのかなと思って後半は見ていたんですけど。
パワーもなくなった部分はあるんですけど、この子たちはコンビネーションというところは苦にしていないところがあるので。
今日は思うようにいかなかったかもしれないですけど、そういうところは自信があるので。
だんだん試合を積み重ねていくことによって、そういうところも出てくるのかなって思っています。
〇吉田君、2年生で出ていて、評価はいかがですか?
肝っ玉が強くて。技術的にまだまだ足りないんですけど。こう勘が良かったりとか、あとは気持ちの部分ではかなりのパフォーマンスを出してくれているんじゃないか、というところはありますね。
〇去年この大会で悔しい思いをして、直近でU-18も悔しい思いをして、すごい期待がかかっていると思うんですが。
クラブでユースはクラブユース優勝を狙っていたところだったので。何とかユースのリベンジというところでね。僕もリベンジだと思うので。
やっていければと思うので。
〇今日はメンバーも代わってCBで田中瑛登君が入って、そのうえで無失点で終えたのは大きいのかなと思うんですけど、それについてはどうですか?
本人もなかなか試合に出れる機会がなかったんですけど。一生懸命まじめに取り組んでくれた結果で、危ない場面もありましたけど、でも本人の左足とか出ていたのかなと思いますね。
〇長いパスとかで彼の特長も出たのかなと思うんですけど、それはいかがですか?
そうですね。それが特長なので。特長なんですけど、ちょっとやりすぎちゃう。やりすぎるなといつも言っているんですけど。
そこは紙一重のところもあるんでね。そこは自分で判断してくればいいかなと思います。
〇土屋君だとか、對馬君が途中で出て、對馬君はリーグ戦ではずっと出ている選手ではありますけど。途中アンフィニさんに押される時間もありましたけど、それでもしのいだのはリーグ戦での流れが続いているような感じでしょうか?
そうですね。5連勝しているということでチームの自信になっているので。押し込まれた場面でも粘り強くできているのは、勝利につながっているのかなと思います。
〇明日はセレッソ大阪西さんが相手ですけど、それに向けてはどういった準備を?
今日帰って、しっかり疲労を残さないようにできるだけ、取りながら。力のあるチームなので、そこで自分たちのサッカーができれば、いいと思うし。
難しい時間もあると思うんですけど、そこは粘り強くできればいいと思います。
〇またサポーターの方にメッセージをいただいてもいいでしょうか?
今日もサポーター来てくれていたので。その中でチームの力になってくれていると思うので。
これからまだまだ長い、シーズンもあるし、クラブユースもあるんですけど。その中でチームの力になっているのは本当にありがたいと思っていますので。
引き続きよろしくお願いいたします。
「これからより厳しい戦いになると思うんですけど。
その中でもアシストとか点とかで、結果を残して。チームを勝たせられるようにしたいです」
MF8 小田脩人
〇まずは今日の試合振り返ってみていかがですか?
セレッソさん(セレッソ大阪西U-15)が勝っていた中で、自分たちが点を取りに行かなければいけなかったので。そういう意味では5点とれて良かったと思います。
〇自身はミドルシュートを決めましたけど、あれは狙っていたようなかたちですか?
練習からけっこうミドルシュートの練習とかしていて。あんまり今まで打つ機会はなかったんですけど、フリーになれたので、思い切り振りぬきました。
〇じゃあ試合で実際に決めたことはこれからにつながっていきそうな感じですかね。
はい。そうですね。
〇去年までは右のサイドハーフでプレーすることが多かったと思うんですけど、今年はボランチでずっとプレーしていて。それはどうですか?
右サイドハーフよりもボランチのほうが運動量を求められるので。ボランチになって、より自分が成長できるなっていうふうに思っています。
〇去年もこの大会に出て、この大会に懸ける思いがあると思うんですけど、それはいかがでしょうか?
去年は3位で終わってしまって。すごい悔しい思いをしたので。今年はしっかり全部勝ち切って優勝したいです。
〇チームの中で自分はこういったプレーを見せたい、とかありますか?
今自分は、今日の試合でもそうだったんですけど、ラストパスとかが課題なので。得点につながるパスを前に供給できるようにしていきたいです。
〇じゃあもっとアシストとかでチームに貢献したい?
はい。
〇シーズン通して、自分がこういったところが成長していると感じるところってありますか?
最初のほうは前にかかわる数とか、ゴール前に入っていくシーンとかあんまりなかったんですけど。
だんだん前にかかわる数が増えてきて。攻撃に厚みが出てきたなというふうに思います。
〇逆にもっと自分のこういうところを伸ばしたいとかそういうものってあります?
後半の最後のほうとかに、体力とか疲れがあるので。最後まで同じ強度でできるようにしていきたいです。
〇クラブユース、連戦ですけど、体のケアで気を付けている部分ってあります?
交代浴とか、ホテルにも水風呂とかそういうのがあるので。しっかりそれを生かして、ストレッチとかもしています。
〇自分なりにボランチと右サイドハーフ、どっちがやりたいとかってあります?
今はボランチのほうがやりたいっていう気持ちが大きいです。
〇ボランチのほうがボールに触れる機会が多くて楽しい?
そうです。
〇参考にしている選手とかっています?
イニエスタとかすごい好きなので。
たまに動画とか見たりしています。
〇クラブユースのこれからの自分なりの目標を教えてもらってもいいですか?
これからより厳しい戦いになると思うんですけど。その中でもアシストとか点とかで、結果を残して。チームを勝たせられるようにしたいです。
〇またサポーターの人にメッセージをいただいてもいいですか?
いつも、北海道って遠い地なんですけど。YouTubeとかで応援してくれる、コメントとかいただいて、本当に力になっているので。
応援ありがとうございます。
「強みとしては、失点しないとか体を張って全員で守れるところだと思っているので。
時間はかかりましたけど、みんなでゴールを守れるようなチームになってきたなって思っています」
MF 10全天海
〇今日の試合振り返ってみていかがですか?
初戦は5-1で勝って、そこから2連戦ということで、今日もしっかり勝って、グループステージ突破を決めようというところで、まずは入りのところから自分たちらしさを全開にやっていこうというのと、あとは得失点も大切になってくると思うので。ゴール決めたら、立て続けに追加点を狙っていこうということで、チームとしての目線がそろっていたかなと思います。
〇途中アンフィニさんも良さを出した試合だったのかなと思うんですけど、その時間帯はどういったことを考えていましたか?
サッカーでは押し込まれる時間もあると思うし。そこで自分たちの強みとしては、失点しないとか体を張って全員で守れるところだと思っているので。
時間はかかりましたけど、みんなでゴールを守れるようなチームになってきたなって思っています。
〇リーグ戦でけっこう苦しい試合を経験したことがつながってきているような感じですかね。
何回も言っていると思うんですけど、関東リーグでも勝てない時期とかがあって。すごく悔しい思いもして。
そこからみんなで話し合って、「強くなろう」っていう話もありましたし。
一個一個勝って積み上げるというところで、ひとつの勝利によってみんなが経験できたかなって思います。
〇今日はゴールを決めましたけど、あのゴールについてはどうですか?
偶然といえば偶然なんですけど。目の前にこぼれてきて。シュートっていう選択肢はありましたし。
あそこで振り切ったら、得点あるだろうって思って。思い切って振っていけて良かったかなと思います。
〇ああいった得点って今までもありました?
僕の得点っていうのは味方が組み立ててくれて。ゴール前でパス出して、それを決めるっていうシーンが多かったんですけど。
今日はあそこにこぼれてきてくれて。今までにないようなゴールを決められて良かったです。
〇クラブユースの自分なりの目標ってありますか?
まずはチームとしては、立ち上げから優勝というところを目指してやってきたので。
優勝っていう目標はみんな持っていると思いますし。そこに向かってひとつひとつ勝利をものにしていくっていうのと、僕個人としては晟央(十河晟央)もと句点王を目指しているなかで、晟央のおぜん立てをしながらも、自分の得点も意識しながらやっていけたらと思っています。
〇サポーターの方がけっこう見てくれていると思います。メッセージなどをいただけますか?
サポーターの声援がアカデミーの僕たちにも届いてくれていて。その声援のひとつひとつが僕たちの力になっていると思うし。
そのサポーターの期待に応えたいという僕たちの思いもあるので。僕たちはクラブユースの優勝を目指して戦っていくので。
これからも引き続き応援してもらえたら、と思っています。
◇
2試合連続の5得点、2連勝でグループステージ突破を決めた川崎フロンターレU-15生田。
メンバーを入れ替えながらも、ピッチで見せた粘り強い戦いは、チーム全員の目がそろっている。リーグ戦の経験が生きている。そう感じさせられるものがあります。
第3節は、セレッソ大阪西U-15が相手。第1節ではアンフィニ札幌に6-0で勝利するなど、力のあるチームに対して、どんな試合をするのか。
とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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